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「エイコーさん」公開収録で新作スマホRPG「アルカ・ラスト 終わる世界と歌姫の果実」が発表
「幻想水滸伝」の河野純子氏や、ゲームサウンド界のレジェンド古代祐三氏などが参画
2019年4月7日 09:17
- 【アルカ・ラスト 終わる世界と歌姫の果実】
- 2019年夏配信予定
- 利用料金:無料(アイテム課金制)
フジゲームスは4月6日、2019年夏にリリースを予定している新作スマホRPG「アルカ・ラスト 終わる世界と歌姫の果実」の制作発表会を行なった。イベントは、フジテレビのゲーム情報バラエティ番組「エイコーさん」の公開番組収録の中で行なわれ、ステージには番組に出演しているタレントの狩野英孝さんを始め、本作に関わる有名クリエイター陣、豪華声優陣なども登壇し、非常に華やかな内容となった。ここでは、プロデューサーとクリエイター陣との間で行われたトークショーをメインとしてお伝えしよう。
登壇したのは、「エイコーさん」のメインキャストである狩野英孝氏と、同番組に出演している声優の富田美憂さんと山田麻莉奈さん。クリエイター陣として招かれたのが、「アルカ・ラスト」総合プロデューサーの赤井誠一氏、原作とメインキャラクターデザイン担当の河野純子氏、原作・企画原案短刀の小牟田修氏、メインテーマ担当の山根ミチル氏、バトルBGM担当の古代祐三氏、主役の一人であるクロウの声を担当する声優の赤羽根健治氏と、同じく主役の一人シュカ役を担当する声優の大空直美さんだ。MCは、フジテレビアナウンサーの伊藤利尋氏が務めた。
まず最初にPVが上映され、ここで新作のタイトルが「アルカ・ラスト 終わる世界と歌姫の果実」と初めて明かされた。PVを見た感想を求められた狩野氏は「主人公が破壊者というところが非常に気になる部分ですね」と、ゲームを数多くプレイしているユーザーならではのコメントをしていた。
続いて説明されたのが、本作の魅力。赤井氏の口からピックアップされたのは“「破壊と創造」テーマの重厚な世界観”、“群像劇を表現するゲームシステム”、そして“幻想的な世界観と臨場感溢れるバトルを表現する音楽”の3つだった。
“「破壊と創造」テーマの重厚な世界観”の語り部としてマイクを握ったのが、代表作に「幻想水滸伝」を持つ河野氏。どのような世界観なのかと問われると「世界が7つあり、それぞれが問題を抱えているので、7人の主人公が7つの世界を正しく終わらせる物語です」とコメント。通常なら世界を助けるが、そうではなく終わらせるのがポイント、とのことだ。また「本作では、7つの世界が繋がっていたり、同一キャラクターがそれぞれの世界で違う役どころとして存在します。複数の世界を渡り歩いて干渉し合うというのがウリです」とも語ってくれた。
そんな本作におけるストーリーの見所としては「スマホのゲームは終わりが無かったり、かなり先だったりしますが、『アルカ・ラスト』ではそれぞれの世界が完結してエンディングが流れるようにしていきたいと思っています」と説明。さらに、通常のRPGとは異なり“破壊者”をメインに据えた理由を「破壊というのは、必ずしも悪いことではありません。停滞し、よどんでしまったものを、一度綺麗にするという意味を込めて、敢えて“破壊”と表現しました」と解説してくれた。
そう言われると、非常にゲーム展開が気になるところだが、これについては「1本道で世界を1つずつクリアするようにはなっていますが、途中で他の世界に干渉したり、戻ったりもできます。さらに、とあるの世界の主人公が、別世界の主人公を倒したら……などという展開もありえます」と、驚きの発言も飛び出した。
2つ目の“群像劇を表現するゲームシステム”については、『幻想水滸伝ティアクライス』などを代表作に持つ小牟田氏が語ってくれた。「群像劇を、どのようにスマホRPGで表現するか、について常々考えていました。スマホRPGというと基本はオートバトルで進行しますが、そこにキャラクター同士の人間関係を組み入れようと思いました。あるキャラが別のキャラを庇い、そのときに良い感じのセリフを言ったり、メンバーの1人が倒れたのを見て怒る人物がいたりなど……これをゲームシステムに反映するよう、こだわって作っています」とのこと。
スライドにも表示されている絆システムについては「仲の良いキャラクター同士で出す必殺技などですが、その組み合わせを探すのも楽しみのひとつです」とコメント。さらに「群像劇を表現する場として“箱船”という、主人公と仲間たちが集まる拠点のような場所があります。箱船の中に集まった仲間たちと会話することで、キャラクターの魅力をどんどん掘り下げることができます。登場キャラクター数も、初期は60数キャラですが、かなりの数になると思います。箱船はかなり広く、その中に仲間が多数集い、そこをプレーヤーは自由に歩くことができる。すると、“このキャラはこの場所が好きなんだ”などのロケーションでも、キャラクターの魅力を発見することができます。極論してしまえば、無くても良いシステムではありますが、ここはこだわりを持って作らせてもらいました」と、群像劇にかける熱い思いを語ってくれた。
3つ目のポイントである“幻想的な世界観を表現する音楽”についてコメントしてくれたのは、山根ミチルさんと古代祐三氏。
ここでは、「悪魔城ドラキュラ」シリーズなどが代表作の山根さんが担当したオープニングBGMが会場で流され、「パンフルートの音は、シンセサイザで作られました。キラキラした音が聞こえたと思いますが、これは“ソウルサウンドライアー”という竪琴に似た楽器でして、その生音を入れています」と解説。しかも、「ソウルサウンドライアーがゲームで使われたのは、おそらく世界初だと思います」という、驚きの言葉も飛び出した。
続いては古代氏担当のバトルBGMが流され、「世界樹の迷宮」シリーズなどが代表作の氏による解説が語られた。「バトル音楽はRPGでは定番ですが、それだけにプレーヤーの皆さんが一番聞きますので、いかに飽きないようにするかが大事です。そのためには疾走感、ノってバトルができることを考えて曲を作りました。プレッシャーが大きいというのもありましたので、モチーフという原型となる曲を10曲分ほど用意し、そこから1曲を選んで作りました。今回打ち込みは一切使っていなくて、すべて生バンド・全員手で弾いています。本当は3曲くらいから選んでもらうつもりでしたが、絶対にこれが良い! と思ったものを提出しました」と、自信を持って送り出した作品であることが語られた。
次のポイントとして取り上げられたのは、主人公たちを演じる声優さんについて。まずは、主人公クロウを演じる声優の赤羽根健治さんが紹介された。クロウについて赤羽根さんは「7人いる主人公のうち、クロウはベーシックなポジションだと思います。ゲームをプレイして一番最初に出会う主人公なので、感情移入しやすいように演じました。世界観的には破壊や創造が絡んでいるので陰の方なのですが、主人公らしさは残して演じています。ダークヒーローまではいきませんが、色味としてはそちら方面だと思いました」と分析してくれた。
次に紹介されたキャラクターのシュカも、クロウと同じく1つの世界の主人公。彼女については、演じる大空さんが「クロウは陰の感じで色は黒っぽい感じですが、シュカはカラッと楽天的で暗いところがなく、何でもポジティブにいく女の子です。大変食いしん坊で、とてもご飯をよく食べます。設定資料には、好きな食べ物は肉と書かれていました(笑)。本人は、破壊者と言われていることに納得いってないという感じですね」とコメントした。
ゲームの収録は1人で行なうことがほとんどだが、これについて赤羽根氏は「1人での収録なので、いかに色々な設定資料から情報を拾えるか、というのが重要です。それにしても、これまで数多くの収録を行ないましたが、地に足が付いていないと思ったのは『アルカ・ラスト』が初めてです」と、非常に緊張していたことを告白。続いて大空さんも「すごく気合を入れて収録に臨みました。1人なので、どのように役を作るのかをすごく考えたのですが、シュカちゃんの武器は両手で持つ斧なので、それを想像しながら演じました」と、こちらも気合十分で収録したと述べた。
続いて、クリエイター陣と入れ替わり、声優ボーカルユニットのKleissisのメンバーが登壇。重大発表として、メンバー7人が演じるキャラが「アルカ・ラスト」に登場すること、そして本作のテーマソングをKleissisが担当することが公表された。これまでにお披露目されている7曲も、実は本作の世界観を表現したものだったことも明かされるなど、新事実が発表されイベント第1部は終了となった。なお最後には、狩野英孝氏が「アルカ・ラスト」宣伝大使に就任したことも、合わせて発表された。
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