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【UBIDAY2018】「ディビジョン2」開発者プレゼンテーションステージレポート
前作の7カ月後となる、真夏のワシントンD.C.がどのようにして作られているのかを開発者が解説
2018年10月14日 21:23
10月14日に開催された「UBIDAY2018」にて、ユービーアイソフトのプレイステーション 4/Xbox One/PC用オンラインRPG「ディビジョン2」の開発者によるプレゼンテーションステージが開催された。
今回、このイベントのために、本作のクリエイティブディレクターのジュリアン・ギャリティ氏が来日。本作の舞台として選ばれたオープンワールドのワシントンD.C.の様子や、その開発秘話を語った。来場者からの質疑応答も行なわれたこのステージの模様をレポートする。
前作「ディビジョン」にて発生した世界的なパンデミックの7カ月後を描いた本作。その新しい舞台の候補には、シアトルやニューオリンズなどが候補に挙がっていたが、最終的にワシントンD.C.に決定した。ギャリティ氏は舞台にこの都市を選んだ理由の1つに、都市における“バラエティ性”があったことを述べ、前作のニューヨーク以上に様々なスポットが存在していることを語っている。
また、真冬だった前作の7カ月後ということで季節は真夏であり、ゲーム全体の色味やコントラストも前作の真逆である。また事件直後のニューヨークで生き残った住人はその出来事に対して恐怖するだけだったが、あれから7カ月が経過したことで、本作に登場する人々は世界に順応し、生活をしているという。
ここでステージのスクリーンには、本作の開発用に撮影したという、ワシントンD.C.での映像が披露された。開発陣は政治家やパニックに対する第一次対応を担う警察、消防、医療従事者などに話を聞いている。その中にはマスク姿の怪しい人物も登場。この人物は顔を出せない元特殊部隊員で、彼らのアドバイスを参考に、エージェントの動きや武器の扱い方などを制作している。
そして開発陣は、このワシントンD.C.の音にも強いこだわりを持って開発をしている。街の路地などを入ったところでの音の響き方をマイクで録音するなど、非常に細かな音作りをしていて、そのために雑音が少ない夜を選んで収録をしたそうだ。
今回、オープンワールドのワシントンD.C.の街を再現するために、「ディビジョン」の開発エンジン「Snowdrop」に新たなツールを組み込み、GIS(地理情報システム)データをゲームで使用することが可能となり、1:1の再現度の高い街並みをゲーム内で構築。また前作のニューヨークが居住区と商業地区だけだったのに対し、このワシントンD.C.にはそれ以外の区域や施設も存在している。
例えば「ルーズベルトアイランド」は広大な公園で、崩壊によって進んだ自然化した様子が見られ、「リンカーンメモリアル」では、探索をすることでアメリカの歴史を体感しながらゲームを楽しめる。そしてワシントンを象徴する「ホワイトハウス」や「国立航空宇宙博物館」などにも入ることができ、特に後者は政府の武器弾薬の貯蔵庫となっていて、ディビジョン以外の敵勢力も注目している場所らしい。ちなみにマップは、前作よりも約20%広くなっているそうだ。
開発陣はワシントンD.C.自体を1つのキャラクターと捉え、リサーチによる忠実な再現と多種多様な環境がゲームの象徴的なシーンにつながるということを強くアピールした。
イベントの終盤では、来場者からの質疑応答にギャリティ氏が対応した。誰もが気になっている「ダークゾーン」についての質問が上がると、同氏は「もちろんあります。きっとその内容には驚くと思います」とコメント。ただしまだ話せないことが多く、12月頃に情報を発表すると返答した。続いてβテストの時期について聞かれると、まだ未定ながら「来年の早い段階には行なえるかもしれない」とのことである。
「前作の首謀者アーロン・キーナーはどうなったのか」、「敵勢力にはどんな連中がいるのか」という、敵に対する質問も挙がった。前者には「アーロンはもちろん今回も関わっている」と回答しつつも、話してしまうと楽しみがなくなってしまうとネタバレを危惧し、それ以上の言及はなし。また勢力については、「トゥルーサンズ」という存在を明らかにしている。ギャリティ氏は「彼らは、学校のガキ大将が集まったような暴力的な集団」と例えていて、もちろん他にも複数の勢力が登場すると続けている。ちなみに登場勢力は前作から一新されているそうだ。
弊誌では近日中にギャリティ氏へのインタビューを敢行予定なので、そちらも楽しみにしていてほしい。