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HyperX、国内トップのSCARZ Absoluteによる「CS:GO」イベントを開催

poem選手を含めた6人のメンバーが勢揃いして、トッププロの妙技を披露

9月20日~23日 開催

会場:幕張メッセ

 HyperXは、東京ゲームショウ一般公開日初日の9月22日、ValveのオンラインFPS「Counter-Strike: Global Offensive(CS:GO)」のイベントを開催した。イベントには、国内最強のプロチームSCARZ Absoluteのメンバー6人が勢揃いし、大盛況となった。

規制線が張られるほどの盛り上がりを見せた

 本記事がもっとも伝えたいメッセージは、何と言っても「現役のプロ選手を招いた『CS:GO』のイベントが東京ゲームショウで行なわれた」ということだ。

 「Half-Life」のMODに端を発する「Counter-Strike」は、1999年に登場以来、現在に至るまで“eスポーツの王者”として君臨し続けているが、日本ではPC版のみならず、Xbox版や、アーケード版(カウンターストライクネオ)、Free to Play版(カウンターストライクオンライン)など、様々なバージョンがリリースされてきたが、一度もムーブメントになっていない。Valve自体も日本進出していないこともあって、東京ゲームショウとはほとんど縁の無いタイトルだ。

 過去にPCメーカーのブースで「Counter-Strike 1.6」時代のプロチームを集めたレジェンドチームによるエキシビションマッチ等が行なわれたことはあるが、現役選手が主体となったイベントはちょっと記憶にない。そういう意味では今回のイベントはまさにエポックメイキングな出来事だ。

【TGSで「CS:GO」のイベントが行なわれる!】
「CS」コミュニティにとっては嬉しい出来事だ

 SCARZ Absoluteは、フルタイム給与制を敷く国内唯一のプロチームであり、アジアでもトップクラスの強さ(アジアランクで4位)を誇る。国内にはほとんど活躍の場がないため、常に海外の大会に予選から出場し、実績を伸ばしてきているチームだ。「CS」コミュニティでは知らぬものはいない存在だが、一般のゲームファンだと、ひょっとするとSCARZに「CS:GO」部門というのがあったんだ……、ぐらいの認識かもしれない。

 もっとも、eスポーツがゲームカルチャーとして日本でも一般的になっていくに連れて、「CS:GO」の存在も、徐々に知られるようになってきている。昨年からはサードウェーブが主催のゲーム大会GALLERIA GAMEMASTER CUPの種目に「CS:GO」が採用されたこともあり、eスポーツアスリートを目指して「CS:GO」を手に取る若いゲーマーも増えてきている。今回、「PUBG」や「Fortnite」など、様々なPCゲームタイトルがある中で、あえて「CS:GO」のイベントが企画されたのも、そういう日本のトレンドの変化に合わせたものとなる。

 今回SCARZは、5人の選手と、1人のコーチ兼選手、計6名全員が参加。国内では、GALLERIA GAMEMASTER CUPを除いてオフライン大会はほとんどないため、大勢の来場者を前に選手達も嬉しそうだ。ややマニアックな話題としては、GALLERIA GAMEMASTER CUPの予選に病欠していたpoem選手も参加していた。ゼネラルマネージャーのzyoutan氏によれば、poem選手は復調しつつあるが、絶対的な練習量が足りないため、GALLERIA GAMEMASTER CUPでは、予選と同様にReita氏をスタメンに加えたメンバーで戦うという。

【SCARZ Absoluteメンバー】
リーダーのcrow選手
最年少のtakej選手
コーチ兼サブのReita選手
病気で離脱していたpoem選手。久々の復帰となる
ムードメーカーのbarce選手
エースのLaz選手。「可愛い」と言われて照れている

 さて、イベントは、takejチームとbarceチームに分かれ、一般来場者の中から各チーム2名ずつを加えて5対5のカジュアルマッチが行なわれた。HyperXのスタッフとしてイベントを仕切っていたchiaraJ氏によれば、大会用のサーバーではなく自身の専用サーバーに接続しているということで、選手名が表示されず、誰の活躍なのかわかりにくかったのは残念だが、takej選手とbarce選手の視点をメインに、SCARZ Absoluteの選手視点からプロの妙技を楽しむことができた。

 「CS:GO」の魅力は、スキルも無くガジェットもない銃とエイム頼りのシンプルなゲーム性にあるが、イベント中「この距離で等倍で当てる?」という神がかり的なプレイが何度も見られた。

 また、選手と参加者がゲームに夢中になるなか、解説を担当した猫マグロ氏は、「CS:GO」における常に頭の高さを意識したムーブの重要性を語った。「CS:GO」はシンプルなゲーム性がゆえにヘッドショットの重要度が他のゲームより格段に高い。常にサイトを頭の位置に合わせた上で行動すれば、敵の出現と同時に撃てば常にヘッドショットとなる。まあ、理屈ではわかっていてもそれが難しいわけだが……。

 カジュアルマッチは参加者を変えて2度行なわれた。選手達は、久々のリフレッシュ機会となったようで、笑顔が溢れていた。今週末はいよいよGALLERIA GAMEMASTER CUPが行なわれる。ディフェンディングチャンピオンとして、国内唯一のプロチームとして絶対負けられない戦いが始まる。試合の模様はGALLERIA GAMEMASTER CUPの特設ページでライブ配信される。イベントを見逃してしまったという方は、ぜひ試合を観戦して彼らのスーパープレイをその目で確かめて見ては如何だろうか。

【イベント風景】
選手達は普段は見せないとびきりの笑顔を見せてくれた