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ネクソン、「NEXON Mobile Media Day」にて完全新作「FAITH」を発表

「真・三國無双 斬」、「MARVEL Battle Lines」などの情報も続々公開

9月11日 開催

登壇したモバイル事業本部 本部長の金 起漢氏

 ネクソンは9月11日、「NEXON Mobile Media Day」としてモバイルゲーム事業の説明会を開催した。

 説明会ではネクソンのモバイル事業本部 本部長の金 起漢氏が登壇。事業の推移やモバイルゲームのトレンドについて説明を行なったほか、完全新作となる「FAITH」などの新作タイトルについて発表した。

ユーザーが求めるのは「新しい体験」そして「安心感・安定性」

 まず金氏は国内のモバイルゲーム市場について言及。昨今のトレンドにおいてポイントは2つあるとして、1つはランキングTOP100に入る海外タイトルの数が増加傾向にあること、もう1つはアニメやマンガなどの原作や既存タイトルのIPを用いたタイトルの増加を挙げた。

海外タイトルやIPタイトルは2015年より2018年7月までで大幅な増加傾向にある

 海外タイトルとしては「PUBG MOBILE」や「第五人格」など、これまでの国産ゲームなどではあまり見られないゲーム性や、横持ちで腰を据えてプレイするようなスタイルを持つタイトルを例にして、日本のプレーヤーはこれまでにない「新しい体験」を求めているとした。

 一方でIPタイトルの増加は、数多くのモバイルタイトルがリリースされる中、既に見知ったキャラクターや世界観などに対する「安心感」や「安定性」へのニーズであると指摘した。

 また、中国や韓国、台湾などのアジア圏ではモバイルのMMORPGやリアルタイムストラテジーなど、所謂コアゲームが流行していることに注目。日本ではまだまだ流行しているとは言えない現状ではあるが、「リネージュ2 レボリューション」のヒットなどを挙げ、「今後日本でもコアゲームの流れがくる」とした。

海外タイトルの増加は「新しい体験」、IPタイトルの増加は「安心感・安定性」へのニーズだと指摘
アジア市場ではMMORPG、RTSなどのコアユーザー向けタイトルが流行の兆しを見せており、金氏は日本にもこの流行は波及すると見ている

 こうした流行を踏まえて、ネクソンはこれまで取り組んできたように海外タイトルを日本に積極的に持ち込んで展開していくほか、他社のIPタイトルや自社IPの育成にも力を入れていくとした。

海外のゲームを日本で展開すること、IPタイトルに注力することを事業方針として掲げた

「OVERHIT」、「GIGANT SHOCK」はいずれも好調。主要タイトルの振り返り

 直近でネクソンからリリースされた主要なモバイルゲームは「OVERHIT」と「GIGANT SHOCK」の2作品。これらのローンチ前後の取り組みや、その成果についての振り返りも行なわれた。

ネクソンの国内モバイル事業の売り上げ推移。「OVERHIT」や「GIGANT SHOCK」のリリースにより売り上げ、DAUが回復傾向にある。なお、2017年Q1の売り上げ増は「HIT」のリリースなどによるもの

 「OVERHIT」はネクソンとしてもヒット作「HIT」の流れを汲んだ作品として、「かなり力を入れた」タイトルだった。

 その言葉の通り、事前登録からリリース期にかけてTwitterを用いたプロモーションや公式生放送の配信、TVCMの放送などを実施。結果として事前登録は53万件、リリース後7日間で100万ダウンロードを達成しており、これはネクソンの日本国内における最高/最速の記録となった。

 現在は好調な立ち上げを経て安定運用を行なうフェーズへと移行しており、直近ではレイドイベントとなる「震天の神域」やPvPコンテンツの「特別闘技場」などのマルチプレイを活性化するコンテンツの投入に注力。今後はより規模の大きなGvGコンテンツも実装予定だという。

史上最高/最速の勢いでダウンロード数を伸ばした「OVERHIT」。今後はマルチプレイの活性化に注力していくという

 「GIGANT SHOCK」は巨大なボスの弱点を狙って攻撃を撃ちこむ、という独自のゲーム性で注目を集めたタイトルだが、こちらは無料ランキングで3位、リリース後約2週間で50万ダウンロードを突破している。リリース後も特に大きな不具合なく安定した運用が行なえており、ユーザーからは好評を博しているという。

独自のゲーム性が好評を博す「GIGANT SHOCK」

 いずれのタイトルでもTwitterなどのSNSをフルに活用しており、これによってユーザーと運用、開発との距離を縮めることに注力しているとのこと。例えば「OVERHIT」では次回のアップデート内容を事前に告知したうえで実装の日程を明らかにしたリ、ユーザーから寄せられた声に対して開発が細かく回答したり、といった相互コミュニケーションを図っている。「GIGANT SHOCK」でもTwitter上のユーザーのツイートを公式アカウントが引用、リツイートすることで、「運営に自分たちの声が届いている」ということを意識してもらえるよう取り組んでいるのだという。

SNSを用いて運用や海外の開発とユーザー間の距離を縮めることに注力

完全新作「FAITH」をはじめ新情報が続々発表!

「真・三國無双 斬」

 さて、ここからはネクソンの新作タイトルに関する情報が続々と公開された。まず公開されたのは「真・三國無双 斬」。現在事前登録を受付中だが、9月19日に配信開始となることが明かされた。

 「真・三國無双 斬」は「三國無双」シリーズの持つ"一騎当千アクション"はそのままに、操作やシステム、UIなどをモバイルに最適化したタイトル。オリジナルコンテンツとしてレイド戦の「幻影討伐戦」やPvPコンテンツの「武闘場」などを盛り込んでいる。

【真・三國無双 斬 PV】
"一騎当千アクション"をモバイルで楽しめる!オリジナルコンテンツも実装予定
9月19日配信決定!
「MARVEL Battle Lines」

 次に公開されたのは「MARVEL Battle Lines」。こちらは現在海外でソフトローンチ中のタイトルだが、ローカライズを経て日本でも展開されることが明らかになった。配信時期は2018年内を予定している。

 「MARVEL Battle Lines」は4×3マスのフィールドに、キャラクターを配置して戦うカードゲーム。MARVELのスーパーヒーローやヴィランが100体以上登場するほか、ゲームオリジナルのストーリーが展開される。

4×3マスのマップにカードを展開して戦うゲームシステム。おなじみのMARVELキャラクター達が多数登場する
「FAITH」

 最後に明かされたのは完全新作となる「FAITH」で、タイトル発表直後ながら、事前登録が9月12日より開始となることが発表された。配信開始は今冬を予定している。

 「FAITH」は勢力同士の対立を主軸としたタイトルで、プレーヤーはゲームスタート時に「連合国ガラノス」、「神聖帝国ダルカン」の2つの陣営のどちらかから所属勢力を選択。それぞれの勢力で異なるキャラクターやストーリー、クエストなどが用意されるという。

 1人対1人、4人対4人、そして最大では75人対75人の計150人が入り乱れて戦うコンテンツなども用意されるとのことで、様々な形での対人戦が楽しめそうだ。

 また、マップはオープンフィールドとなっており、「HIT」並みの美麗なグラフィックスでフル3Dアクションが楽しめるとのこと。ネクソンとしても次期主力タイトルとして力を入れていくと語った。

システム的に2勢力に分かれることで、多彩なRvRが楽しめそうだ
9月12日より事前登録が開始され、今冬に配信開始を予定している

 新規タイトルの発表後、金氏は「世界レベルの楽しさを日本モバイル市場へ」としたスライドを掲示。金氏は今回発表されたタイトルに注力していくとともに、「このビジョンの基、今後も頑張っていきたい」として発表会を締めくくった。