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充実のタイトル群を見せた「PlayStation LineUp Tour」

発表即完成披露の「JUDGE EYES:死神の遺言」驚きの「サムスピ」新作、VRは「キングダムハーツ」、「みんゴル」、「スペースチャンネル5」!

9月10日開催

会場:東京ミッドタウン

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントは東京・六本木の東京ミッドタウンにて、プレイステーション 4の最新タイトルを発表する「PlayStation LineUp Tour」を開催した。

 既に速報として発表タイトルをピックアップしてお伝えしているが、本稿ではイベント全体の模様や注目タイトルをお伝えしていこう。

 東京ゲームショウ前に行なわれる定例となったイベントだが、今年は例年とは様子が少し異なり、多くのゲームファンを会場に招待して、まさにライブ感覚で楽しむような独特の趣向が凝らされていたのが印象的だった。

 会場にはスクリーンを横に3つ繋げた横長のシアターが用意されて、イベント開始前にはそこに宇宙船のドックが映っていた。会場全体を宇宙船デュアルショック号に見立て、来場者はその乗組員。視界いっぱいのシアターに映し出される宇宙の旅を、そして、その先々で出会う未知の新作タイトルを発見して楽しんでいくという、ライドアトラクションのようなスタイルになっていた。

 このアトラクションのような形式での伝え方や、次々にタイトルを紹介していくテンポの良さ、さらに当日明かされたセガの龍が如くスタジオ最新作「JUDGE EYES:死神の遺言」の完成発表会もライブイベントに続いて行なわれるなど、特に招待されたゲームファンにとって非常に満足度の高い内容となったのではないだろうか。

視界いっぱいな横長のシアターで、来場者はみな宇宙船に乗り込んだ乗組員に。宇宙を旅しながら未知の新作タイトルに遭遇していくというライドアトラクション風のイベントとなっていた。開始前にはアーティストTeddy Loidのライブも! 来場者を楽しませる取り組みが強く感じられる内容となっていた

驚きの新作あり、発売日決定も多数ありで、密度の高い発表に

 発表されたタイトルは合計で44タイトル。このライブイベントで初めて発表されたタイトルも15タイトルほどあり、発表済みだったタイトルでも発売日が決定したというものも多い。1時間30分という時間で密度とスピード感のある発表だった。

 以下はこの日に紹介されたタイトル。

【発表タイトルリスト】

タイトルメーカー名
Beat SaberBeatGames
Dead by dayliteBehaviour Digital
Tetris EffectEnhance
GUNGRAVE GOREIGGYMOB
DogFighter WW2IGGYMOB
荒野行動Netease Games
Final AssaultSmilegate / Phaser Lock Interactive
FocusOnYouSmilegate Entertainment
Anthemエレクトロニック・アーツ
スペースチャンネル5 VR あらかた★ダンシングショーグランディング
Fallout 76ベセスダ・ソフトワークス
ディビジョン2ユービーアイソフト
レッド・デッド・リデンプション2ロックスター・ゲームス
CaravanStories (DL版)Aiming
Project AwakeningCygames
SAMURAI SPIRITSSNK
BIOHAZARD RE:2カプコン
Devil May Cry 5カプコン
DEAD OR ALIVE 6コーエーテクモゲームス
KINGDOM HEARTS IIIスクウェア・エニックス
KINGDOM HEARTS :VR Experienceスクウェア・エニックス
スタジオイストリア 新規RPGスクウェア・エニックス
ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクルリマスタースクウェア・エニックス
LEFT ALIVEスクウェア・エニックス
JUDGE EYES:死神の遺言セガゲームス
宇多田ヒカルツアーステージVR(仮称)ソニー・インタラクティブエンタテインメント
MONKEY KING: HERO IS BACK(仮称)ソニー・インタラクティブエンタテインメント
DEATH STRANDINGソニー・インタラクティブエンタテインメント
コールオブデューティブラックオプス4ソニー・インタラクティブエンタテインメント
Ghost of Tsushima(仮称)ソニー・インタラクティブエンタテインメント
ASTRO BOT:RESCUE MISSIONソニー・インタラクティブエンタテインメント
Déraciné(デラシネ)ソニー・インタラクティブエンタテインメント
ライアン・マークス リベンジミッションソニー・インタラクティブエンタテインメント
Kill- X(仮称)ソニー・インタラクティブエンタテインメント
みんなのGOLF VRソニー・インタラクティブエンタテインメント
Days Goneソニー・インタラクティブエンタテインメント
DEEMO -Reborn-ソニー・ミュージックエンタテインメント/ UNTIES
EARTH DEFENSE FORCE: IRON RAINディースリー・パブリッシャー
ゴッドイーター3バンダイナムコエンターテインメント
ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWNバンダイナムコエンターテインメント
ONE PIECE WORLD SEEKERバンダイナムコエンターテインメント
JUMP FORCEバンダイナムコエンターテインメント
SEKIRO: SHADOWS DIE TWICEフロム・ソフトウェア
LoveR角川ゲームス

 会場で反応の大きかったタイトルをピックアップしていこう。

 まずは「キングダムハーツIII」関連。E3でも大きな反響を獲得したが、このライブイベントでは「ベイマックス」のワールドを中心にした新トレーラーを公開した。

 そして、会場の横長なシアターをそのままVR体験の再現のようにしてみせた「KINGDOM HEARTS :VR Experience」も会場から拍手の起きたタイトル。こちらは「タイトルを彩ってきた名曲と共にPlayStation VRでシリーズの歴史を振り返る新感覚のミュージックビデオ」とのこと。 キーブレードで鍵を開いたり、現われたハートレスにダメージを与えると空間や映像が変化し、様々なキャラクターと出会う事ができるということだ。

 また、ソニー・インタラクティブエンタテインメントからは「宇多田ヒカルツアーステージVR(仮称)」も発表された。2曲のライブ映像をVRで楽しめるものになるようだ。こちらは2018年冬に登場予定。

 この日最も大きなサプライズとなったのはやはり、セガゲームスの龍が如くスタジオ最新作「JUDGE EYES:死神の遺言」だろう。総合監督の名越稔洋氏をはじめ、ライブイベント後に行なわれた完成披露会には豪華な出演者陣も登場して、この日に招待されたゲームファンの来場者からはご本人の登場に驚きの声が挙がっていた。

 また、タイトル発表だけでなく、既に「JUDGE EYES:死神の遺言」は完成しており、発売は12月13日と今年中、さらに体験版は本日配信と、驚きに驚きを重ねてたたみかけるような発表となっていた。

 「JUDGE EYES:死神の遺言」については完成披露会の模様を別記事にてお伝えしているので、詳しくはそちらもご覧頂きたい。

 予想外な驚きという点では、SNKが誇る格闘ゲームのひとつ「SAMURAI SPIRITS」の新作発表だ。最後のシリーズ作からおよそ10年ぶりとなるが、公開された映像はまさに正統派な格闘ゲームとしての新作。

 映像には、覇王丸、柳生十兵衛、ナコルル、アースクェイク、ガルフォードら、シリーズを代表する初代作品からのキャラクターが登場。UNREAL Engine 4にて開発され、3Dグラフィックスながらも水彩画を思わせるようなシェーディングになっている。

 「これでもくらいな!」のセリフで放つ「天覇凄煌斬」など技を出したときに画面アングルを変えてのいわゆる“暗転”演出的なものが確認できるほか、最後に放っている「天覇封神斬」では技のヒット後に画面アングルを変えての演出が確認できる。発売は2019年予定。

 完全新規のタイトルにはRPGタイトルも。Cygamesの完全新作アクションRPG「Project Awakening」。映像では、王道なファンタジー世界で、主人公らしき人物が巨大な魔物と戦う様子確認できる。ハイスペックなグラフィックと、歯ごたえのあるアクションに期待が高まる。

 「テイルズ オブ」シリーズを手がけた馬場英雄が率いるスクウェア・エニックスグループのゲームスタジオ「スタジオイストリア」による新作RPGの映像も公開された。こちらも今後に注目していきたいタイトルだ。

 バトルロイヤル系タイトルの大きな一角となっている「荒野行動」がPS4に登場することも発表された。基本プレイ無料で2019年春予定。

 いよいよ発売日が決定したというタイトルも多数。この冬のタイトル密度が一気に高まった。

 まずはスクウェア・エニックスの「LEFT ALIVE」。「フロントミッション」シリーズの世界観を受け継ぎ、「アーマード・コア」シリーズで知られる鍋島俊文氏、「メタルギア ソリッド」のデザインで知られる新川洋司氏が参加しているタイトルだ。こちらは2019年2月28日発売予定。

 ナンバリング最新作がPS4で登場する「GOD EATER 3」は12月13日に発売が決定し、3D対戦格闘アクション「DEAD OR ALIVE 6」も2019年2月15日に発売日が決定した。

PlayStation VR用タイトルも、「みんゴルVR」、「スペースチャンネル5 VR」、さらに他にも期待作が続々

 PlayStation VR用タイトルも、前述の「KINGDOM HEARTS :VR Experience」や「宇多田ヒカルツアーステージVR(仮称)」以外にも多く発表されており、こちらも見逃せない。

 完全新作「みんなのGOLF VR」が発表された。映像からは、VR空間に作られた「みんゴル」のコース、そしてPlayStation Moveを持ってのゴルフスイングでのショットも確認できた。2019年発売予定となっている。

 2019年1月17日に発売が決定して期待の高まる「ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN」からは、VR専用コンテンツの新映像が公開された。

 PC用VR向けとしてはタイトルが明らかになっていた「スペースチャンネル5 VR あらかた★ダンシングショー」だが、こちらがPS VRにも登場することが発表された。「うらら」と一緒にポーズを決めてダンシングVR! 怪しい気配がギュンギュンするうららリポートショーが楽しめる!

 アクションヒーロー体験が楽しめるという「ライアン・マークス リベンジミッション」。SIE ロンドンスタジオが手がけるVRシューティングアクションで、PlayStation Moveを2本使って様々な武器を駆使して戦ったり、セキュリティ装置を解除したりなど多彩な動きで、ロンドンを舞台に犯罪組織と戦っていく。発売日は未定。

 ストーリーも魅力なリズムゲーム「DEEMO」の完全新作「DEEMO -Reborn-」がPS VR対応で登場。こちらは2019年春発売予定。

 PlayStation VR専用タイトル「Kill-X(仮称)」は、1人称視点で楽しむアクションとアドベンチャーのタイトル。PlayStation Move モーションコントローラー2本使用にも対応し、アクション要素あり、パズル要素あり。サスペンスな物語を楽しんでいく。

 SIE JAPANスタジオとフロム・ソフトウェアの宮崎英高ディレクターが手がけるVRアドベンチャー「Déraciné(デラシネ)」は11月8日に発売が決定した。

PS4&PS VRともに充実のラインナップを見せたデュアルショック号の宇宙の旅!

「みんゴルVR」の発表前に会場に突如やってきた巨大なボール(ゴルフボールに見立てているのだろう)。従来のメディア向け発表イベントではあまり見られなかった楽しむ趣向が満載だった

 ライドアトラクション風にしたスタイルで、来場者を楽しませるというコンセプトを感じることができた「PlayStation LineUp Tour」。もちろんそれは肝心の発表内容が充実していてこそ活きるわけだが、そちらも抜かりなく、密度の高い、テンポの良い発表となっていて、満足度が高かったのではないだろうか。楽しい時間の中で今後のタイトルに期待を高めることのできる、優れたライブイベントとなっていた。