ニュース

Logitech、新世代のゲーミングソフトウェア「Logitech G Hub」を正式発表

コミュニティ機能を大幅強化! プロファイルやライティング設定をシェア可能に

6月12日~14日開催

会場:Los Angeles Convention Center

E3 Logitechブース
Logitech G展示コーナー
こちらはLogitechが昨年買収したASTROブランドの展示コーナー

 米Logitech(日本法人名:ロジクール)はE3において、ゲーミングデバイスブランドLogitech G(ロジクールG)デバイス向けの新たなゲーミングソフトウェア「Logitech G Hub」を参考出展した。「Logitech G Hub」は、7月にもアーリーアクセスを実施する予定で、正式版の提供は年内を計画している。

 「Logitech G Hub」は、先日インプレッションをお届けした「G512 CARBON(GX BLUE)」と共に発表された新たなゲーミングソフトウェア。現行の「Logicool ゲームソフトウェア」は、「ロジクールG」としてリブランドする2013年以前、ブランド名がまだ「G-Series」の時代から継続しているもので、ウィンドウサイズは固定、UIは統一されておらず、機能が複雑化するにつれて使い勝手が悪くなっていた。

 「Logitech G Hub」は、現行の「Logicool ゲームソフトウェア」を丸ごと置き換えるもので、従来通り、最新のデバイスドライバも含んでいる。対応OSはWindows 7、Mac OS X10.11以降で、対応言語は従来通り日本語を含んでいるため、いずれ日本でも提供が開始される。

 「Logitech G Hub」は2つの意味を含んでいる。1つは従来通り、ロジクールGデバイス向けのハブ、もう1つはコミュニティのハブだ。

 ロジクールGデバイス向けのハブとしての機能は、基本機能はこれまでと変わらず、使い勝手が大幅に向上している。ウィンドウサイズは可変となり、サイズに応じてウィンドウ内に表示されるデバイスのサイズや情報の並べ方が変化するユニバーサルアプリに進化している。「Logicool ゲームソフトウェア」では、表示解像度に関わらず、常に一定サイズのウィンドウですべての操作を行なう必要があったが、「Logitech G Hub」では全画面表示にするとその分だけ大きく表示されるようになり、非常に操作しやすい。

【Logitech G Hub】
これが「Logitech G Hub」起動直後の画面。接続しているデバイスが並べて表示される
ゲーミングキーボード「G513」を選んだところ
ゲーミングスピーカー「G560」を選んだところ
ウィンドウ表示にすると、サイズが適正化されて再表示される

「Logitech G Hub」の説明を行なってくれたLogitech GポートフォリオマネージャーChris Pate氏

 もう1つのコミュニティのハブ機能が「Logitech G Hub」の目玉要素だ。ロジクールGデバイスと言えば、たとえば、マウスならDPI設定やボタンへの割り当てなどをPCやデバイス本体に保存できるプロファイル機能を備えている。「Logicool ゲームソフトウェア」では、特定のゲームに対して、特定のプロファイルを読み込むこともでき、ゲーム別にプロファイルを設定できるところが魅力だ。加えて、RGBライト機能を備えたデバイスについてはそのライティングパターンも設定し、ローカルに保存できる。

 「Logitech G Hub」では、プロファイルとライティングパターンを、「Logitech G Hub」上にアップロードしたり、他のユーザーがアップロートしたデータをダウンロードして使うことができる。

 アップロード方法は非常に簡単だ。プロファイルやライティングパターンを設定したら、後は名前を設定してシェアボタンを押すだけだ。簡単な説明書きやタグも設定することができ、コミュニティに対してアピールすることができる。

【Logitech G Hub機能比較】
左が現行のLogicoolゲームソフトウェア、右がLogitech G Hub。Logicoolゲームソフトウェアでは解像度が高くなると操作が大変だったが、Logitech G Hubでは解像度に合わせて表示が変化するため、常に最適な表示で設定を行なえる
こちらはゲーム毎のプロファイル設定画面。ここがかなり操作しやすくなっている

 逆にダウンロードは、「Logitech G Hub」のダウンロードページを開いて、お好みのプロファイルやライティングパターンをダウンロードするだけ、ダウンロードとセットですぐローカル環境に反映することもでき、ローカル環境がダウンロードページ上のライティングサンプル通りに変化するのはちょっとした驚きだ。

 アップロードされたプロファイルやライティングパターンは、お気に入りとダウンロード数がカウントされ、それが評価の指標となる。ゲーマーのコミュニティでは、プロゲーマーの設定を知りたがるが、今後はプロゲーマー自身がアップロードすることで、誰でもそれが利用可能となる。

 ちなみに「Logitech G Hub」でのプロファイルの設定は“ゲーム毎”からさらに一歩深化して、1つのゲームに対して複数のプロファイルの登録が可能となるようで、“キャラクター毎”、“モード毎”に設定が可能となるようで、非常にきめ細かい設定が可能となるようだ。1つ1つのプロファイルを設定するのは手間だが、ダウンロードできるとあれば利用してみようというゲーマーも増えるかもしれない。プロファイルやライティングパターンの保存は従来からある機能だが、コミュニティ機能とリンクすることで利用率がより高まりそうだ。

【コミュニティ機能】
コミュニティ機能では、プロファイルやライティングパターンをアップロードしたりダウンロードしたりできる。すべて無料で、気分転換にもなりそうな機能だ
試しにひとつダウンロードしてみたが、即座にキーボードに設定を反映することができた

 注意したいのは、対象モデルがかなり絞られるところだ。ゲーミングマウスG900やゲーミングキーボードG910といったハイエンドモデルを除くと、ここ2年の間にリリースされた新製品に限定されている。たとえば、G502、G402、G303といったゲーミングマウス、G105、G310といったゲーミングキーボード、G430、G233といったゲーミングヘッドセットなども対象外だ。具体的な対応モデルは以下の通り。

ゲーミングマウス

G903 LIGHTSPEED Wireless Gaming Mouse
G900 Wireless Gaming Mouse
G703 LIGHTSPEED Wireless Gaming Mouse
G502 RGB Tunable Gaming Mouse
G403 Wireless Gaming Mouse
G403 Gaming Mouse
PRO Gaming Mouse

ゲーミングキーボード

G910 RGB Mechanical Gaming Keyboard
G810 RGB Mechanical Gaming Keyboard
G613 Wireless Mechanical Gaming Keyboard
G610 Backlit Mechanical Gaming Keyboard
G512 Carbon RGB Mechanical Gaming Keyboard
G513 Carbon/Silver RGB Mechanical Gaming Keyboard
G413 Backlit Mechanical Gaming Keyboard
G213 RGB Gaming Keyboard
PRO Gaming Keyboard

ゲーミングヘッドセット/スピーカー

G933 Wireless 7.1 Surround Gaming Headset
G633 RGB 7.1 Surround Gaming Headset
G533 Wireless 7.1 Surround Gaming Headset
G560 LIGHTSYNC PC Gaming Speakers
G433 7.1 Surround Gaming Headset

【G513】
日本未発売の「G513」は、「G512」にパームレストをセットにしたハイグレードモデル。この「G513」にも青軸モデルが用意される。149.99ドル。「G512」の青軸モデルについてはこちらの記事を参照いただきたい

【ASTROシリーズ】
2017年にLogitechに傘下入りしたASTRO。任天堂の「ゼルダの伝説」コラボヘッドセットなどもリリースしており、ロジクールGよりカジュアルな印象だ。日本でも今後展開していく予定だという