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3人称視点が生む没入感、キモカワイイキャラクター達が繰り広げるタワーディフェンス「PixelJunk Monsters 2」レポート

3月19日~23日開催

会場:San Francisco Moscone Convention Center

 キューゲームスはGDC 2018において「PixelJunk Monsters 2」を5月25日に発売することを発表した。価格は14.99ドル。ハードはプレイステーション 4/Nintendo Swich/PC(Steam).。販売はスパイク・チュンソフトが行なう。今回はGDC会場のスパイク・チュンソフトブースにて、本作のサウンドデザイナーを務めるマーク レンツ氏のデモプレイを見ることができた。

本作のサウンドデザイナーを務めるマーク レンツ氏

 「PixelJunk Monsters 2」は、5月25日発売予定で、プレイステーション 4/Nintendo Swich/PC版がリリースされる。本作は向かってくる敵を撃退するタワーディフェンスゲーム。前作はプレイステーション 3など様々なハードに移植され100万本以上の販売が行なわれた大ヒットの作品だ。

 今作の大きな特徴は見下ろし型の視点に加え、主人公の視点で世界を見ることができる3人称視点の追加だ。このことにより、より世界を楽しむことができる。本作の主人公は木の仮面で顔を隠し、背中は亀の甲羅のようなものを背負った「ティキマン」。彼は家族を守るべく家に向かって進軍してくる敵を砲台を設置して撃退していく。

 敵は陸と空から進軍してくる。敵は蜘蛛や石像などで「大砲」は地上用、「弓」は地上と空中用など対応する砲台を設置して対応していく。各砲台はアップグレードが可能だが、面白いのがアップグレードの方法が「踊り」なのだ。建物の近くで踊ることでティキマンの周りに光が出て、建物が強くなっていく。大きな仮面から伸びた小さな手足を動かして踊るティキマンの姿は“キモカワイイ”という表現がぴったりだ。

 カメラがグッとティキマンによる3人称視点は本作の大きな魅力だ。ティキマン自身や敵、建物を目の前にあるかのようにじっくり見ることができるのは、見下ろし視点とは異なるしっかりとした「実在感」がある。レンダリングによって、キャラクター達は木や粘土風の“質感”もしっかり確認できる。作品のイメージとして「クレイアニメ」の雰囲気が取り入れられており、3人称視点で見ることでより物語性が強くなる。ゲーム世界に自分自身が入り込んだような感覚を味わうことができる。

「PixelJunk Monsters 2」は向かってくる敵を撃退するタワーディフェンスゲーム
本作の大きな特徴が3人称視点。キャラクターの細かな仕草を見ることができ、周囲の実在感も大きく変わる。世界への没入感がアップする

 ティキマンの姿、不気味な敵の姿、巨大なボスの姿など、近くで見ることで印象が大きく変わる。この視点はゲーム的な攻略とはあまり関係がないようだが、世界の臨場感がグッと変わる。このユニークで楽しい体験は「PixelJunk Monsters 2」を一層魅力的にしてくれると感じた。

 フィールドは火山や雪山なども用意されている。ステージが進むと“風船”がついた敵も出てくる。風船を破壊することで地上用の攻撃ができるようになるのだ。ボスは巨大であり、耐久力もあるのに加え、護衛を召喚するなど強敵だ。また敵は必ずしも一直線に進んでくるわけではない。敵がどう進軍してくるかを把握し、迎え撃つのが攻略のコツとなるという。空を飛んでくる敵は足場がない崖を進んできたり、初見ではわかりにくいこともある。腰を落ち着けて、じっくり迎え撃つ、パズル的な楽しさもあるとのことだ。

 敵を倒すとお金が手に入り、これらでタワーをアップデートしていく。砲台を設置する場所に生えている木の中には「木の実」があったりする。木の実は様々な効果をもたらす。また岩を転がして進軍してくる敵にぶつけるといった要素もある。こういったオブジェクトを利用したり、探索することでゲームを有利に進めていく。

様々なステージが用意されている。敵の行動を見極め、的確に対処していく

 さらに「PixelJunk Monsters 2」は最大4人の協力プレイが可能になった。リソースは4人で共有だが、作業を分担できるのは大きな戦力アップだ。1人が建物を設置し、網1人が踊って建物を強化するなど役割分担するのがオススメだとレンツ氏は語った。オンラインで4人でプレイできるほか、オフラインでも2人でプレイ可能だ。

 そしてステージをクリアしていくと得られるコインを使うことでティキマンの仮面や背負いモノを変えることができる。ステータスなどは変わらないが、マルチプレイでの個性を主張できる。自分だけのティキマンを追求するのも楽しそうだ。

 レンツ氏は本作の発売を楽しみにしているファンに向かって「今回のデモ版には入っていませんでしたが、音楽も素晴らしいです。製品版を楽しみにして下さい。このゲームは皆さんが好きになってくれると思っています。皆さんに早く遊んでもらいたいです」と語りかけた。

 「PixelJunk Monsters 2」は、やはりその1人称で見ることができる世界が良い。敵に蜘蛛やカブトムシなど昆虫が多いこともあり、まるで自分が小さくなって、小さな世界で起きている戦いをのぞき込んでいるかのような面白さがあるキャラクターや建物の質感など、見下ろし型で見えていた世界が、カメラが寄ることで実在感が一気に増し、世界に対する没入感がアップするのが本当に楽しい。ぜひチェックして欲しいゲームだ。

最大4人のマルチプレイが可能
仮面や背負い物を変え、個性を追求