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コーエーテクモゲームス、「進撃の巨人2」発売に先駆けて体験会を実施
そのプレイレポートを紹介
2018年3月5日 19:15
コーエーテクモゲームスは3月3日、プレイステーション 4/PlayStation Vita/Nintendo Switch/PC用タクティカルハンティングアクション「進撃の巨人2」のユーザー向けクローズド体験会を開催した。多数の申込者の中から抽選で24名だけが参加できた体験会をレポートする。
最初に本作のプロデューサーである鯉沼久史氏が登壇し、本作の新しくなった部分としてオリジナル主人公を採用したこと、さまざまなキャラクターとの交流が可能になっている点を説明した。また、日常パートで原作キャラクターたちと会話を交わしたり、ゲームオリジナルのイベントを楽しむこともできると解説。
今作ではキャラクターを連れてミッションをこなすことができ、強い仲間とならばクリアも楽になるシステムを搭載している。それに伴い巨人側も進化させたそうで、バリエーションを増やしただけでなく頭も良く、強くなった。これに対抗すべく、立体機動の操作系を前作から一部変更し、アクションを増やしている。
なお、巨人に見つかるとデンジャーゾーンとなり、相手が積極的に攻撃を仕掛けてくるようになる。後半になるとデンジャーゾーンに入りやすくなるものの、慣れればアニメのようなバトルを再現できるそうなので、腕に自信のある人はぜひ挑戦して欲しいという。
新要素の簡単な紹介が終わると、体験会がスタートとなった。一般ユーザーと同じくメディア側も体験プレイができたので、そのレポートをお届けしよう。
用意されていたのは、3月15日に発売になる製品版と同等のバージョン。まっさらな状態からのプレイということで、まずは導入部分となるデモシーンが始まった。今作では、オリジナルのキャラクターが主人公。そのため、約100年ぶりに巨人の襲撃を受けるという始まり方は原作とほぼ同じだが、それによって主人公の両親が殺されてしまうといった、オリジナルキャラクターに関するエピソードが違和感なく付け加えられていた。
プレイを進めると主人公はメインキャラであるエレンやミカサ、アルミンといった面々と共に第104期訓練兵団に入団することになり、そこで名前を設定したりキャラクターメイキングを行なうこととなる。一連の流れは自然で、オリジナル主人公も違和感なく「進撃の巨人」の世界へと溶け込んでいくのが感じられた。
この後のチュートリアルでは、立体機動装置を利用した移動方法や巨人への攻撃などを、原作と同じシチュエーションでプレイできる。このあたりも相当こだわっているようで、開発陣の意気込みが伝わってきた。ただし、慣れてしまえば非常にテクニカルな操作が可能になる反面、操作方法を体が覚えるまでは若干苦労する。しかし後の戦闘のためにも、プレーヤーもチュートリアルで動かない模型相手に、戦い方をマスターしておかなければならないのだ。
実際にプレイしてみると、巨人にどの程度近づいたところで剣を振ればダメージを与えられるか、というタイミングを掴めさえすれば、何とかなる感じだ。そして1度操作感をものにしてしまえば、巨人に近づき攻撃するという一連の流れをスムースにできるようになるため、爽快感を感じられた。
また、後に仲間とチームを組んで戦うことになるが、チームメンバーがプレーヤーをサポートしてくれる“バディアクション”の指示を出せばプレーヤーの代わりに巨人を攻撃してくれるなど、原作にあった仲間と共に戦うというシチュエーションも盛り込まれているため、プレイしているうちに世界観に深くハマっていけるのだ。
その最たるものが日常パートだろう。ここでは原作に登場するキャラクターたちとの会話が楽しめるのだが、そのキャラクターたちが原作やアニメでお馴染みのセリフを語ったりするので、知っている人であればニヤニヤしながらプレイできてしまう。このときに選択肢が表示されることがあり、選んだ答えによっては相手との友好度がアップしていき、一定値を越えると専用サイドストーリーが楽しめるサービスもある。
今回メインでプレイしたのはPS4版だったが、ほかにNintendo Switch版も用意されていたので、時間の許す限り遊んでみた。しかし、軽く触った限りではPS4版との差違はほとんど見られなかったので、自身が所有しているハードで購入すれば問題はないだろう。なお、1番安定したフレームレートでプレイできるのはPS4 Proを使用したときとのことなので、この機会に入手するのも良いかもしれない。
時間の都合上、実際にプレイできたのは単行本の2巻ぐらいまでだったが、見た目だけでなく雰囲気や原作キャラクターのセリフ回しなど、どれも世界観を上手に再現していた。巨人に見つかり追いかけられた時などは、手に汗握りながら逃げ回るほど。やり込み要素なども数多く用意されているようなので、アクションゲームが好きな人だけでなく「進撃の巨人」ファンも長く楽しめるだろう。
体験会終了後には新情報として、ストーリーモードをクリアするとインフェルノモードが登場することが明かされた。このモードでしか採れない武器や資材があるものの、難易度は非常に高いとのこと。具体的には、巨人がデンジャーゾーンに突入していなくてもアグレッシブにプレーヤーを狙ってくるほか動きも速いので、腕に自信のある人はぜひ挑戦して欲しいそうだ。
最後に、体験会後に設けられた質問コーナーでの一問一答を掲載しておこう。
【質疑応答】
Q:DLCの予定はありますか?
A:前作同様、衣装やシナリオなどを考えています。
Q:2作目の話は、いつ頃からあったのでしょうか?
A:前作「進撃の巨人」の発売から半年後、ワールドワイドでリリースした時に手応えを感じたので、そこで2作目を本格始動させました。
Q:PS4とNintendo Switchでは、どちらがスムーズでしょうか?
A:フレームレートが安定するのはPS4 Proでのプレイです。次がPS4で、その次にNintendo Switchです。PS Vita版は、プレイ感を優先しています。PC版は、PCのスペックが良ければ良いほどフレームレートが安定します。
Q:どのようにしてDLCの衣装は決まるのでしょうか?
A:“このキャラにこんな衣装を着させたら面白そう”というのを会議し、原作者や講談社さんとも相談し、GOサインが出ると決定となります。
Q:オリジナルキャラクターでストーリーを体験していく、という発想に至った経緯を教えてください。
A:前作は、アニメ版“シーズン1”のストーリーを追いました。今作は“シーズン2”までですが、もう1度“シーズン1”の物語もなぞることになります。このとき、ゲームの中でいろいろなキャラクターと交流したり、「他のキャラクターとの遊びがもっとないの?」という意見がでました。そこでオリジナル主人公を用意することで、“シーズン1”のストーリーも違った視点で味わってもらえるのではないかと考え採用しました。さらに、講談社さんや諫山先生の監修を得たうえでゲームならではのストーリーを構築できるというメリットもありますので、オリジナル主人公にしました。
Q:気が早いですが、「進撃の巨人3」を作る予定はありますか?
A:まずは「進撃の巨人2」を確実にリリースするのが先決ですが、原作はまだまだ続いていますので、ユーザーさんからのニーズがあればぜひ「3」も作りたいです。
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