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「LoL」、 Rift Rivals優勝報告会を開催。国際大会優勝で見えた「期待」

7月14日 開催

 ライアットゲームズは7月14日、7月3日より6日までベトナムで行なわれた、世界各国の「League of Legends(以下、LoL)」プロリーグによる地域対抗戦「Rift Rivals(リフトライバル)」における日本代表の優勝報告会をザ・プリンスパークタワー東京にて行なった。

 報告会には日本代表として参加した「League of Legends Japan League(LJL)」の3チーム、「Rampage(RPG)」、「DetonatioN FocusMe(DFM)」、「Unsold Stuff Gaming(USG)」の各選手とコーチ・マネージャーが参加した。報告会という慣れない場所で緊張の面持ちの選手もいたが、写真撮影になると笑顔で優勝の喜びを表していた。

日本優勝で国内e-Sportsの盛り上がりに期待

 コンピューターゲームやビデオゲームを競技として捉えるe-Sports(エレクトロニック・スポーツ)は欧米や中韓と違い、日本では定着しないと言われてきたが、試合を動画配信等で観戦するファンは増加しており、シーンとして確立しつつある。中でも「LoL」は世界で月間アクティブプレーヤーが1億人を超え、各地で大規模な大会が行なわれている。e-Sportsを牽引しているといってもいいゲームで国内外問わず注目度が高い。総額で億単位の賞金が出る世界大会の決勝戦ともなれば日本も含めた世界中の視聴者が配信を観戦する。

 だが、問題がない訳ではない。「LoL」の世界大会は、ワールドカップのような各国のリーグ戦を勝ち抜くことで出場権を獲得する形式をとっている。このシステムでは、厳しい戦いを強いられる、強い地域のチームは経験を積むことができるが、そうでない地域は中々経験を積むことができない。実際、日本リーグであるLJLは他国より遅い2014年発足であり、国内サーバーも今年3月に1年間のオープンβテストを終えて正式サービスへと移行したばかりだ、そんな日本の「LoL」チームは、他国のチームより国際大会での経験が浅い。

 そんな問題点を解消すべく、行なわれたのが本大会「Rift Rival」だ。全13地域から出場するチームが5つのトーナメントに参加し、地理的、関係的に近しいライバル同士が対戦した。LJLは、東南アジア(GPL)とオセアニア(OPL) と対戦。どちらもLJLより発足が早く、特にGPLには今年春の世界大会で上位6チームに入った「GIGABYTE Marines」が参戦していた。こうした他国のチームと戦えるというだけで、参加するだけで意義のあるものだったといえるだろう。

 そんな中で、LJLは見事優勝を果たした。日本チームが国際大会で優勝するのは初めてのことで、LJLのレベルの高さを国内外に証明しただけでなく、日本のe-Sports全体が注目され、盛り上がるきっかけになるかもしれない。参加したLJLのチームの成長、世界からの注目、e-Sports全体への影響等、様々な面で今後を期待させる成果だったといえるだろう。

選手インタビュー

 また、報告会では選手へのインタビューが行なわれた。

RPG所属のEvi選手

 国際大会で優勝した感想を聞かれたRPGのEvi選手は、「ぼく個人としてすごく嬉しい。日本のリーグとしてみても、他の地域と直接対決して、リーグとして勝利するという結果を得ることができたので満足しています。日本より早くサーバーが設置され、プロリーグが発足していた地域に勝って日本リーグが優勝できたので、日本チームの成長する早さを表せたのかなと思います。早く成長できれば、他の地域を追い抜き、世界で活躍できるようにもなれると考えています」と答えた。

DFM所属のCeros選手

 DFMのCeros選手はLJLでの経験が本大会にどう生かされたのかを問われ、「Rift Rivalsのような国際大会では、1つの場所に集まって、オフラインで試合が行なわれます。去年まではLJLのレギュラーシーズンの試合は、オンラインで行なわれていたので、オフラインでの試合経験がなかなか積めませんでした。今年から全試合がオフラインで行なわれるようになり、オフラインでの試合経験をたくさん積むことができたことが、今回の国際大会で生きたと思います」と、日本サーバー実装がプロシーンに与えた影響を話してくれた。

USG所属のREMIND選手

 また、USGのREMIND選手は韓国人選手なども所属する、多様性に富んだチームで戦うことから学んだ経験は何かという質問に対し、「学んだ経験というより、難しかったことを話します。本大会ではオセアニアのチームと対戦しました。その中で、自分自身に不足しているところをたくさん発見でき、もっと勉強する必要があると思っています」と語った。

今後も目が離せない国内「LoL」

 国際大会という舞台での優勝は、選手や関係者にとって大きな経験となっただろう。そして、本大会で得た評価点や問題点が、LJL全体の成長に繋がることだろう。

 今年8月26日には、日本e-Sports最大規模である「LJL 2017 Summer Split Final」が幕張メッセで行なわれる。今後もLJL、更には国内e-Sportsから目が離せない。