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“サガ”新作、「サガ スカーレットグレイス」キャラクターやバトルなどが明らかに!

実機プレイでゲームの流れを詳細に紹介

9月15日~18日 開催

会場:幕張メッセ

入場料:一般前売券 1,000円(税込)

一般当日券 1,200円(税込)
小学生以下無料
ゲームデザイン・シナリオの河津秋敏氏
音楽の伊藤賢治氏
プロデューサーの市川雅統氏

 スクウェア・エニックスは12月15日に発売する「サガ スカーレットグレイス」の紹介をするステージを、東京ゲームショー2016にて開催した。

 司会にはラジオ「スターラジオーシャン」から「サガ」好きで知られる声優の中村悠一さん。壇上にはシリーズのゲームデザイン/シナリオを手掛ける河津秋敏氏、作曲の伊藤賢治氏、プロデューサーの市川正統氏と開発の主だったメンバーが並び、基本的なことから突っ込んだ質問まで言及する満足感の高いステージとなった。

 まずは1番気になる発売日について。12月15日の発売について市川氏は「あとは河津さんのバグだけなので、河津さんがバグを取りきったら出ます。取り切れると思います」とうれしい報せをもたらす。

【「サガ スカーレット グレイス」TRAILER Vol.3】

 今作について、「ゲームの全貌は河津さんの頭の中にあって、出来上がって来るにつれてようやく我々も全貌が見えてきました」という市川氏。

 トレーラームービーを鑑賞した中村さんからは「ムービーで出てこなかったんですがダンジョンのシーンは無いんですか?」という質問が。「今回はRPGというものを再構成するにあたって必要のない要素は切り捨てるということで、ダンジョンとワールドマップどちらが必要か、ダンジョンだけでやることも考えたんですが、途中からワールドマップだけでやることに決めました」と答える河津氏。

 また発表された主人公たちが陶芸家や貴族の令嬢といった異色の面子であることも含めて、市川氏は「これは河津さんの挑戦状だと思います。JRPGっぽくないと思ってもやってみたら面白いじゃんと、俺たちの思ってたJRPGってなんだろうという感じのゲームになっています」と太鼓判を押した。

【異色のキャラクターたち】
貴族の令嬢・ウルピナ。武門の家系ということで戦うのも問題ないんだとか。キャラクターBGMを手掛ける伊藤氏によれば「イラストを見て作ったのですが、イラストを含めて戦いなのかお嬢様なのか、どう振るか迷った」とのこと。実際に河津氏のストーリーはウルピナから、伊藤氏の曲は最後に上がってきたという
農民の青年・レオナルド。「ヤンキー系の主人公をやってみたかった」という河津氏。イラストの小林智美氏に対しては「もっと腕っぷしの強い感じに」、伊藤氏に対しては「レオナルドの曲じゃなくレオナルドが聴くような曲を」と、スタッフの中でイメージが掴みづらかったそう
法廷処刑人・バルマンテ。「処刑人のストーリーをやりたいというのは最初から決まっていた」という河津氏。市川氏によれば「各キャラで展開からゲームの雰囲気までガラッと変わります」ということだが、河津氏いわく「ラスボスは全員同じです」とのこと。「ロマサガ」に近い形だろうか?
陶芸家・タリア。「陶芸というよりはアーティストが主人公の話をやりたかったんですが、ゲーム中は陶芸はしません。戦う気満々で旅に出ます」と河津氏。和服で大人の女性ということで、伊藤氏的には「BGMはアジアンテイストの楽器やメロディを使っている」ということでイメージが浮かびやすかったようだ

 キャラクターの紹介の次はいよいよ実機プレイ。市川氏が裏手に回ってゲームをプレイし、河津氏が解説を担当する。実機プレイの様子を画像と共にお届けしよう。

【個性豊かな仲間たち】

 主人公はレオナルド。パーティメンバーは最初からいて、恋人(?)エリザベートとそのお付の面々たちという異色のメンバー構成。河津氏によるとリーダーはエリザベートらしい。

【フィールドマップ】

 フィールドマップを歩き回ると、目的地のシンボルがポップアップしてくる。シンボルはイベントや街のコマンドが出る場所や、モンスターとバトルする場所、ちょっとしたイベントが起こる場所まで様々だが、ダンジョンマップに移行したりシリーズ恒例のシンボルエンカウントは無い。進行度によって隠れているシンボルなどもあるようだ。

【バトル準備】

 特定の目的地シンボルに入るとバトルが発生する。最初から難易度が表示されており、個別ターン制で行動順や敵の行動もわかるようになっている。中村さんは「(今までのサガと比べて)優しすぎませんか?」というが、市川氏に言わせれば「わかっててギリギリなので、優しくはない」らしい。河津氏によれば「今回はすべて先に情報を渡して、プレーヤーがそれに対してどう動くか、という形にしています」とのこと。

【バトル】

 「最近はバトルがサクサク進むことをどのゲームも謳っていますが、本作は全くサクサクしていません」と河津氏。パーティ共有の行動コスト管理や、行動順が見えることによる防御などの駆け引き、行動順によって発動しやすくなる連撃など、戦略的な緊張感はまさに「ほとんどがボス戦(市川氏)」といった感じだ。ちなみに、気になる戦闘BGMは戦闘準備画面、戦闘曲で異なり、さらに主人公によっても異なるらしい。

【ストーリー】

 農民の青年・レオナルドの目的は伝説の都「アイ・ハヌム」を探すこと。比較的自由度の高いキャラクターということで、プレイの様子も諸国漫遊の旅といった風に見える。「レオナルドは全然戦わずに進めることもできます(河津氏)」。これがバルムンテなどになると目的を持ってシリアスな旅になるようだ。ちなみにセリフはすべて河津氏が書いているということで、安心の河津節が楽しめる。

【仲間】

 「仲間になるキャラクターは70人ぐらい。今回仲間にする上限は無いので自由にパーティを入れ替えられますが、戦闘でLPが減って戦闘パーティから外すとだんだん回復していくので、強いからといってずっと使ってると肝心なときに使えなくなります。LP管理も重要なポイントになってます(河津氏)」。

【ワールドマップ】

 ストーリーが進行するとマップも変わっていくギミックがあり、こうしたフィールドマップが20以上の州に別れて存在する。「変化を全部のマップで探すだけでも大変そうですね」という中村さんに、「今回一応ガイドは厚めにつけています。プレイ時間は自分としては主人公ひとりにつき20時間ぐらいにしたいんですけど、テストプレイでは50時間かかっているようです」と河津氏。

【鍛冶】

 バトルができるポイントでは、ドロップアイテムも表示される。こうしたドロップアイテムは多くが「素材」として「鍛冶」によって装備を強化する材料になる。技が設定されている武器もあるので、気に入った武器は強化して使い続ける手もありそうだ。「直接アクセサリーなど装備を落とす敵もいます(河津氏)」

中村悠一さんのラジオ「スターラジオーシャン」は超!A&G+にて毎週水曜21時30分から放送中。9月の特集は本作「サガ スカーレットグレイス」で、来週のゲストは伊藤賢治氏とのこと
「サガ」シリーズオーケストラコンサートが11月に開催される。既に音源としては「サガオケ」など近いものも出ているが、やはり生のオーケストラは一味違う。
限定版には伊藤氏の作った音源すべてとSEまで収録したサウンドトラック、良い紙に小林智美氏の美麗イラストを収録した特製豪華仕様のブックレットや、同じく小林氏のイラストを使用したカードゲームなどが付属する

 最後に発売に向けての挨拶では、「SAGAが戻ってきました! このメンバーが集まってゲームを作れるのはユーザーとして夢だったので、本当にワクワクしています(市川氏)」、「音楽の方でも本編とオーケストラの方も盛り上げていきたいと思っています。ご期待ください(伊藤氏)」、「実機が飛ばなくてよかったです。というのは冗談ですが、もう少し頑張って中身を良くしていきたいと思っているので12月をお待ちください!(河津氏)」と意気込みを語った。