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最高にハイテンションなVRゲーム「RIGS: Machine Combat League」

シングルプレイモードも搭載。VRゲームに求めるものがギッシリ!

6月14日~16日開催

会場:Los Angeles Convention Center

相変わらず大きい「RIGS」の試遊コーナー

 E3 2016のPlayStationブースではたくさんのPlayStation VR対応ゲームがプレイアブル展示されていたが、コアなゲーマーなら「RIGS: Machine Combat League」に注目を注ぎたい。

 Guerrilla Games CambridgeがPS VRローンチタイトルとして開発する本作は、近未来を舞台としたVR専用のマルチプレイチームスポーツFPS。RIGと呼ばれるコンバットマシンを駆使し、3対3のチーム戦を繰り広げるスピード感あふれるVRゲームだ。

 2015年のE3で発表されてのち、大きなゲームイベントでは毎回のように出展された本作だが、今回のE3でも専用の試遊エリアが用意され、大きな存在感を発揮。発売まであと4カ月ほどという最新版の状況を確認することができた。

VRゲームに期待するものがギッシリと詰まったマシンコンバット

プレイの様子。DualShock4でマシンの移動と旋回、HMDで武器の狙いを付ける
各マシンの個性を活かした戦いが展開

 Oculus RiftやHTC Viveがリリースされた今ではたくさんのVRゲームをプレイすることができるが、やはり「RIGS」は一味違う。DUALSHOCK4のスティックを使って移動・旋回を行なう操作はスポーツ系FPSそのもので、極めてクイックかつスピーディ。それとは独立してHMDを向けた方向に射撃を行なう仕組みのおかげで、エイミングも超高速。まっすぐ進みながら横方向にいる敵に攻撃を浴びせることもできる。大きな障害物もひとっ飛びにできるジャンプ機動を組み合わせて、索敵と射撃が全方位で展開し続ける。

 プレーヤーの視界を覆うVRでこのような動きをすれば酔って気持ち悪くなってしまうだろう、という心配もあるが、実際のところ酔わない(酔うという人もいたが、比較的少ない)。自分自身の姿勢を把握しやすいコックピット視点であることと、移動・旋回・エイミングの基本操作が極めて直感的で自然であるおかげで、むしろ心地よいベクションを感じながら、様々な動きで戦闘を展開できる。ゲーム冒頭、チームメイトのパイロット同士で励まし合ってからマシンに乗り込むという演出も相まって、コンバットマシンのパイロットとしての気分も上々だ。

 出撃時には3クラス6種類のマシンから乗機を選択することができる。最も小型の「ハンター」クラスは水平方向の機動力が高く、天井の低いエリアを通過することもでき、遊撃戦を得意とする。全高の高い「ミラージュ」はダブルジャンプのスキルを持ち、立体的な機動を活かして障害物を乗り越え、有利な位置からの攻撃を行いやすい。ホバリング能力を持つ「テンペスト」は火力も高く、迫る敵を上空から迎え撃てる。

 こういったマシンが3機1チームとなり、連携をとりつつ戦いを展開するのが本作の基本コンセプトだ。今回プレイできた「パワースラム」というルールでは、3体の敵を撃破するか規定量のパワースフィアを集めることでオーバードライブモードを発動。オーバードライブ状態で中央のゴールリングに飛び込むと、チームスコアが追加されるというルール。オーバードライブ状態になった味方を護衛したり、ゴールに飛び込こもうとする敵を迎え撃つなど、状況に応じたポジション取りが非常に重要となる。

今回プレイすることのできた、ネバダを舞台とするマップ

地上を駆けまわるハンタークラス
ミラージュとテンペストは上空からの攻撃を展開

 なお今回は新マップでのプレイを楽しむことができた。ネバダの乾いたダム底を舞台にする今回のマップは、ボコボコとした不整地をベースに障害物となる不揃いの列柱が立ち並ぶ構造で、地上では見晴らしが悪く出会い頭の接近戦が発生しやすい。その一方、立体交差のような構造は少ないため、空からの見通しは良好だ。高い位置から周囲の動きを把握し、適宜地表に降りて奇襲を仕掛ける。二段ジャンプで素早く高所に陣取れる「ミラージュ」での立ち回りがやりやすいと感じた。

 しかし「ハンター」クラスなら、各所に存在する天井の低い半地下通路に潜り込み、上空からの攻撃を避けつつ背後に回りこむといった機動ができる。一気に接近して、近接攻撃アクションで大ダメージ。無防備な敵は一撃で爆発四散。そういった各クラス特有の動きや戦術を予測しながら、索敵と戦闘をスピーディに展開していく感覚が非常に面白い。

 敵味方が交差する前線に飛び込み、敵マシンを撃破。パワースフィアを回収してオーバードライブ状態となり、敵の追撃を背中に感じながらゴールに飛び込んでいく瞬間。スポーツ的なカタルシスが、VRならではの高い没入感でさらに増幅される。これほどハイテンションなアクションを楽しめるVRゲームは現在、「RIGS」を置いて他にない感じだ。

ブースにて6人対戦を楽しむ。製品版ではインターネットを通じての対戦となる。世界の猛者たちと腕を競い合うのが楽しみだ

シングルプレイヤーモードも搭載

AIチームと対戦するシングルプレイモードも搭載するという

 オンラインでのチームプレイに特化した「RIGS」だが、製品版ではシングルプレイキャンペーンも搭載するという。シングルプレイではAI操作の味方機とともにチームを組み世界各地を転戦。次第に強力になっていく敵チームに対し、こちらもチームを強化しながら勝利を目指していく。

 また、経験値をためて新しい機体をアンロックしたり、パイロットスーツの見た目をカスタマイズしていくような要素も搭載するというので、オンラインプレイ派のプレーヤーにとっても、ある程度のプレイは必須になるかも。射撃や機動のテクニックを競う各種のスキルチャレンジも存在するということで、練習モードとしても使いやすいものになりそうだ。

 本作「RIGS: Machine Combat League」はPlayStation VRのローンチタイトルとして10月13日に発売予定。ゲーマーが求めるハイテンションなVR感を存分に楽しめる1本として、絶対に見逃せない作品になりそうだ。