【特別企画】

ファミコン版「悪魔城ドラキュラ」が発売40周年

シモンがムチを片手に悪魔退治! 稀代の傑作ゴシックホラーアクションをプレイバック

【悪魔城ドラキュラ(ファミリーコンピュータディスクシステム版)】
1986年9月26日発売

 1986年9月26日にKONAMIが発売したファミリーコンピュータディスクシステム用ソフト「悪魔城ドラキュラ」が、本日で40周年を迎えた。

「悪魔城ドラキュラ」 ※パッケージ画像提供:コナミデジタルエンタテインメント

 本作は主人公のヴァンパイアハンター、シモン・ベルモンドを十字キーとジャンプ、攻撃ボタンで操作し、ムチやアイテムを使用して敵を倒していくアクションゲーム。1ブロックにつき3ステージ、全6ブロック18ステージでマップが構成され、制限時間内に各ブロックの最終地点に出現するボスを倒せばステージクリアとなる。シモンのライフがゼロになる、または画面外に落下するとミスとなり、シモンのストックがゼロになるとゲームオーバーとなる。

 現在もシリーズ、関連作品がリリースされ続け、海外でも「Castlevania」の名称で広く知られる記念すべきシリーズ第1弾であり、同社のディスクシステム参入第1弾タイトル(※後にROMカセット版も発売された)であることでも、本作はあまりにも有名だ。

 以下、本作を発売直後からプレイし、後に1周クリアするまでやり込んだ筆者の体験をもとに、本作の面白さを改めて振り返ってみた。

※写真はNintendo Switch版「悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション」より(以下同)

アクション、ビジュアル、サウンドすべてが衝撃

 筆者が本作を最初に知ったのは、当時テレビ東京系列で毎週日曜日に放送されていた「ファミっ子大作戦」の新作ソフト紹介コーナーだった。

 VTRの音声は司会者のナレーションだけで、BGMは流れていなかったと記憶しているが、ステージ1の序盤を中心にまとめられた映像の不気味かつ美しいビジュアルと、過去に自身が体験したことがないムチを使って敵を倒すアクションを見て「面白そうだな」と率直に思った。加えて本作は、当時まだ発売されたばかりのディスクシステム用ソフトということもあり、「きっと凄いゲームに違いない」と子供心に想像していた。

 筆者は当時、お金がなかったのでディスクシステム本体を買えずにいたが、幸運にも本作を購入した友人がいたので、発売直後に遊ぶ機会に恵まれた。まずは友人に手本を見せてもらったが、まるでホラー映画のようなリアルなビジュアルに改めて驚かされた。ムチで敵キャラや、アイテムが隠されたロウソクを叩いたときの「バシッ!」というSE(効果音)もこれまた実にリアルで、ムチがパワーアップする効果を持つ、鎖などのアイテムを取ったときに流れるSEも、ただ聞いているだけでも気持ち良かった。

ステージ1の冒頭のシーン。燭台をムチで破壊すると出現する鎖を取ると、ムチがパワーアップする

 早速、筆者も遊ばせてもらったところ、薄気味悪い館内にはゾンビ、コウモリ、半魚人、スケルトンなどグロテスクかつカッコイイ敵キャラが次々と現れ、ムチで叩いて退治するとすこぶる快感だった。軽快かつスリル感を高めるBGMもどれもが素晴らしく、一度聞いただけですぐに気に入った。

 あまりの面白さゆえ、次のステージはどんな舞台で、どんな敵が出現するのか毎回ワクワクするあまり、各ブロックをクリアするたびに発生するディスクのロード時間が、異常なまでに長く感じられたことが今なお忘れられない。

美しいビジュアルと個性的なキャラクター、BGMが見事にシンクロした面白さにすぐさま魅了された

 シモンはムチのほかにも、特定のロウソクなどを破壊すると出現する短剣、聖水、オノ、クロス(十字架)、懐中時計の各種アイテムが使用できる。

 これらのアイテムは、使用するごとに一定量のハートを消費(※ハートもロウソクや敵を倒すと出現するアイテムの一種)するのでむやみには使えないが、正面の限られた範囲にしか届かないムチを補ってくれることもあり、ムチとアイテムを組み合わせた攻略パターンを作るのがとても楽しかった。また懐中時計は攻撃性能こそ持たないが、画面内の敵の動きを数秒間止める効果があるので、ボス戦や狭い足場が続く場面では特に重宝した。

【5種類のアイテム】
画面端まで飛ぶ短剣を利用すれば、ムチでは届かない場所にいる敵を攻撃することができる
放物線を描いて飛ぶオノは、頭上から迫る敵を倒すときに役立つ
床や壁に当たると破裂して炎が上がり、触れた敵に連続でダメージを与える聖水
最大の攻撃力を誇るクロスは、画面の端や壁に到達すると、反転する特徴も持つ
画面内の敵の動きを止める懐中時計も、実にありがたいアイテムだ

 道中でダメージを受けたシモンのライフを回復させる唯一の方法は、アイテムの肉を取ることだ。友人の手本だったか、それともゲーム雑誌の記事で最初に知ったのかは忘れてしまったが、肉は特定の壁やブロックをムチで叩くと出現する、いわゆる隠れキャラ扱いになっていたことにも驚かされた。しかも肉の隠し場所は全ステージを通じて非常に少ないこともあり、一度発見した肉の出現地点は必死になって覚えたものだ。

 また本作には、肉のほかにも各種武器アイテムが連射可能になる効果を持つ、2連射と3連射アイテムも隠れキャラとして登場する(※ロウソクや敵キャラを倒すと出現する場合もある)。連射アイテムを入手するとシモンの攻撃力が飛躍的にアップし、特に3連射アイテムを入手後は、オノやクロスを投げまくって敵キャラを一掃するのが最高に気持ち良かった。

【隠された肉と連射アイテム】
ただの壁かと思いきや、ムチで叩くと隠されていた肉が出現
ステージ3の対ボス戦より。階段を支えるブロックには連射アイテム(※写真は2連射アイテム)が隠されている

難敵とドラマチックな展開が待ち受ける終盤戦

 シモンはダメージを受けると、「ウッ!」とうめき声を上げると同時に、大きくノックバックしてしまう。ノックバック中は攻撃も軌道の修正も一切できないため、もし空中や狭い足場でダメージを受けると、そのまま画面外に落下して即ミスになることもある。

 当時の筆者は、特に蛇行しながら接近するメディウサ、行動パターンが読みにくいカラスが出現するステージでは、何度も何度も奈落の底に突き落とされて悔しい思いをさせられたことでも、本作は今なお強烈な印象が残っている。

足場が狭いマップでは、たった一度のノックバックが即命取りになってしまう

 先のステージに進むにつれて、当然ながらボスの強さもどんどん増していった。

 最初に筆者が大きくつまずいたのがステージ12のボス、フランケン&ノミ男。フランケンの動きは鈍重だが、その周囲をすばしっこく動き回り、まったく予測できないタイミングで火の玉を放つノミ男が実に嫌らしい。しかも、ステージ12以降のボスは懐中時計が一切効かないため、初めのうちはここで何度も力尽きた。

すばしっこいノミ男とフランケンのコンビネーションは実に手強かった

 筆者が初めて1周クリアに成功するまでの間に最も苦しめられたのが、シモンをしつこく追い掛ける鎌を次々と空中に出現させるステージ15のボス、死神だった。

 死神が放つ鎌はムチや攻撃アイテムで破壊できるが、何回壊しても新たな鎌が出現するので息を継ぐヒマがなく、初めのうちは毎回あっという間にやられてしまった。それでも、いかにも強そうな風貌の死神が放つ鎌に対抗して、連射アイテムを装備したうえでお気に入りのクロスを投げまくって応戦するのが本当に楽しかったこともあり、1周クリアを諦めようとはただの一度も思わなかった。

鎌を次々と放つ死神は実に手強く、そしてカッコよかった

 最終ブロックとなるブロック6、ステージ15〜18も難所の連続で、ラスボスのドラキュラが待つ最終地点に到達するまでに数え切れないほどコンティニューを繰り返した。

 そして、やっとこさでドラキュラを倒してハッピーエンドを迎えたかと思いきや、ドラキュラが巨大かつ不気味な怪物に変身したのでまたまたビックリ。今でこそ、ラスボスが第2、第3形態へと変化する作品はごく当たり前に存在するが、当時はこのような演出はまだ珍しく、心の準備がまったくできていなかったこともあり、新たな強敵が出現したときは絶望に限りなく近いほど、精神的に追い詰められたことも今なお忘れられない。

【ドラキュラとの最終決戦】
ドラキュラとの最終決戦に臨むシモン、月夜をバックに長い階段を上るシーンは、後のシリーズでも名物になった
ドラキュラを倒してゲーム終了と思いきや、さらなる強敵が出現する演出も衝撃だった

 本作はNintendo Switch、プレイステーション4、XBOX ONE、Steam、Epic Games Storeの各プラットフォームで配信されている「悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション」に収録されているので、今でも手軽に遊べて実にありがたい。

 さらに、きたる10月15日にはシリーズ最新作「Castlevania: Belmont's Curse」の発売が予定されている。こちらは1989年に発売された「悪魔城伝説」の23年後の世界、中世フランスのパリが舞台になっているとのこと。「アニバーサリーコレクション」には「悪魔城伝説」も収録されているので、初代「悪魔城ドラキュラ」ともども、未プレイの人は最新作が発売されるまでの間に予習も兼ねて、ぜひ遊んでみてはいかがだろうか。