【特別企画】

「CoD: BO7」は日本マップがアツい! 開発陣に“日本リスペクトなこだわり”を聞いてみた

【Call of Duty: Black Ops 7】
11月14日 発売予定
価格:
通常版 9,800円
秘蔵版 13,200円

 11月14日の発売が迫る「Call of Duty」シリーズ最新作「Call of Duty: Black Ops 7(以下BO7)」では日本らしさが精密に表現されたマップが多数登場する。本稿では、「BO7」の開発者たちに直接日本を出すにあたって意識したことなどを聞いてきたので、その模様をお届けする。

 一口に“日本らしさ”といってもその要素は多岐にわたるし、日本人からしてもうまく一言で表すのは難しい。しかし、開発陣は日本の現地取材を通して、様々な場所・地域から日本らしくて「BO」の世界観とマッチする要素を抜き出してうまく統合したという。開発陣によれば「厳しめに見てもらっても全く問題ない」とのことなので、かなり丁寧に日本のエッセンスを「BO」の世界に落とし込んでいるようだ。

 今回インタビューしたTreyarchアソシエイトクリエイティブディレクターのマイルス・レズリー氏と、Beenoxリードデザイナーのマーク・アントワン・セインドン氏からは日本を表現するにあたって並々ならぬ熱意で意識した色々な事柄を聞けたので、日本の「CoD」ファンに是非ご確認いただきたい。それでは早速紹介に入る。

右:Treyarchアソシエイトクリエイティブディレクター マイルス・レズリー氏。左:Beenoxリードデザイナー マーク・アントワン・セインドン氏
【Call of Duty: Black Ops 7 - 公式公開トレーラー】

ローンチ時点のマルチマップは18個。うち6個はリスペクト満載な日本マップ!

 まず紹介したいのが発売時点で実装されるマルチプレイヤーマップ18個のうち6個が日本を舞台にしたマップだということ。1/3が日本というのは過去作の中でもかなり多い方だ。

 しかも、時代設定が2035年の未来であるにも関わらず、かなり“日本らしさ”を感じた。というのも、今回主に紹介された「TOSHIN」と「DEN」はそれぞれ繁華街の街並みと日本の城が舞台となっているので、わかりやすく日本らしい要素が表現されていたからだ。なお、マップのサイズはどちらも中規模であり本作特有の壁ジャンプを駆使することでショートカットしたりできるようになっている。

 日本のサイバーパンクな都市の風景や古めかしい瓦屋根の城と聞くと、ゲームや映画で時折見かける「“トンチキジャパン”なんじゃじゃないか」と思う方もいるかもしれないが、本作では綿密な取材によって表現されたリスペクト満載な日本となっている。特定の場所の完全な再現ではないので、“トンチキジャパン”っぽい部分もあるので、むしろ広告に載っている企業の名前などについては「海外の人が考えた日本が好き」という人が喜びそうなポイントもある。

 まだ全体像はつかめないものの、マップの雰囲気を重視しているだけでなくマップデザインについてもかなり力を入れて調整しているようだ。ここからは「TOSHIN」と「DEN」、それぞれのマップについて詳しく見ていく。

「TOSHIN」
「DEN」

カラオケや猫カフェもある日本らしさ全開マップ! 「TOSHIN」

 まずは「TOSHIN」について。同マップは日本の都心を舞台としたマップで、カラオケや猫カフェなど日本独特のエリアもある模様だ。デザインとしてはマップの中央に大破した列車が鎮座していてそれを境にマップが分かれるような構造になっている。

 開発陣曰く「完全な都心の様子を再現しているわけではなく、様々な場所・地域から様々な日本のエッセンスを抽出して表現しているので、明確に『○○がモデル』とは言えない」とのこと。しかし、街の看板や電光掲示板などよく変な日本語になっている箇所についても概ね自然な日本語や雰囲気になっているし、随所に日本らしさが散りばめられていて「確かに日本だよね」となるマップに仕上がっている。

 また、「『カラオケ』や『猫カフェ』の中も実際に取材してかなり作り込んでいる」とのことなので外観だけ寄せているわけではないようだ。さらに、「マップを象徴するランドマークとして、『カラオケ』とか『猫カフェ』で戦ったら楽しいでしょ」とのコメントもあった。日本人にとっての日常の一コマが戦場になるのはかなり新鮮な体験になるのではないだろうか。

カラオケのスクリーンには日本語の歌詞も表示されている
遠景のビルなどもかなり日本の繁華街らしさがある

古い日本の城×ハイテク! 「DEN」

 お次は「DEN」について。同マップは戦国時代などに大名などが治めていたであろう日本の古い城を舞台としたマップ。コンセプトとしては本作に登場する組織「GUILD」が支配している城ということで、外観の古めかしさとは裏腹に随所にハイテク設備が設置されていて古さと新しさがうまく融合したようなマップになっている。

 加えて、壁ジャンプなどを駆使することで城の屋根伝いにマップを移動したり城らしく死角が多いのでCQBになるような構造になっている。天守には行けないようだが、パルクールな動きで城に攻め入るような体験を期待できる。余談だが、「DEN」という名前は「Den of Snakes(意訳:悪の巣窟)」からとったもので、プレイヤーたちに危険が待ち受けているというような由来があるとのことだった。

古めかしい城にハイテクミリタリー車両や設備が設置されているのにはロマンを感じる
日本らしい朱色を基調にしつつも、インテリアからは未来らしさを感じる

他にも日本マップ続々!

 他にも、新マップの東京湾に位置する「GUILD」の研究施設「FORGE」や、「BOII」からリマスターされたマップの「RAID(和風の豪邸)」、「EXPRESS(日本っぽい特急列車の駅)」、「HIJACKED(東京湾で占領された中型船)」なども日本を舞台としている。

和風の豪邸。もし都心近郊の個人宅なら意味がわからないぐらいのお金持ちが住んでいそうな雰囲気だ
特急車両が発着するような日本風の駅。「BOII」からリマスターされているマップにはどんな変化が起きているのか期待が高まる

 なお、日本マップ以外の各マップについても紹介された。中にはメイソンが幼少期を過ごしたマップ「HOME STEAD」やメイソンの悪夢を舞台とした「PARANOIA」など個性的なマップが揃っているようだ。

 また、10月に実施されるベータテストには「TOSHIN」も含まれているとのこと。11月14日の発売前に開発陣の日本へのこだわりを確認できるようだ。

 本作にはまだまだエンドゲームやゾンビなど数多くのコンテンツが用意されているので、今後の情報に期待したい。