【特別企画】

1枚のリザードンが4,350万円。収集品「ポケモン」の価値上昇に米競売会社が注目

今後「ポケカ」テスト版ピカチュウなどが出品予定。ヘリテージ・オークションズが日本本格参入

【ヘリテージ・オークションズ戦略発表会】

10月23日 開催

 ヘリテージ・オークションズは10月23日、日本への本格参入に関する戦略発表会を開催した。

 ヘリテージ・オークションズは、アメリカ最大、世界第3位の規模を誇るオークション会社。今回、東京オフィスを開設し、日本への本格参入に伴って、今後の方針や狙いなどを明らかにした。

左から、ヘリテージ・オークションズ エグゼクティブ・バイス・プレジデントのジョー・マッダレーナ氏、ヘリテージ・オークションズ マネージングディレクターの松本麻生氏、「ルビーの靴」出品者のマイケル・ショー氏
発表会の目玉は、映画「オズの魔法使い」の主演ジュディ・ガーランドが着用した靴「ルビーの靴」。FBIが13年捜索したという逸話があり、査定額は4.5億円。12月にオークションへ出品予定という

 日本支社を開設した理由として大きいのは、ゲームを含むポップカルチャー分野を拡大するため。特に「ポケモンカードゲーム」をはじめとした“メイド・イン・ジャパン”の収集品は人気が高いのだという。

 落札された実例では、状態の良い「ポケモンカードゲーム」初期の「リザードン」が300,000ドル(約4,350万円)、未開封のGBA「ポケットモンスター 赤」が45,000ドル(約706万円)などが挙げられた。

カードゲームをふくむ「ポケモン」の高い人気などが落札価格の実例を交えて語られた。ポップカルチャー分野は特に注目しているという

 ヘリテージ・オークションズ日本オフィスとしては今後、日本全国のコレクターの出品や落札をサポートし、日本語での対応や商品の輸送手配、オークション査定会・下見会の開催などを実施していく。

 そのうえで、「日本のコレクターにとって世界の収集品市場とつながるための選択肢」になると同時に、「世界のコレクターに向けて日本の文化とコレクターズアイテムについて発信」する役割を担いたいとした。

 また発表会会場では、「ポケカ」などのトレーディングカードや「ポケットモンスター 青」などのゲームソフト、「魔女の宅急便」をはじめとしたアニメ作品のセル画が展示されていた。これらは今後オークションに出品予定だという。

【オークション出品予定品の展示】
「ポケカ」日本ベータ版テストプレイ用カードなどのトレーディングカード
セガ・マスターシステム用「ファンタシースター」米国版、「ポケットモンスター 青」未開封品
ゲームボーイ「スーパーマリオランド」北米版の初期製品
ニンテンドウ64用「ClayFighter: Sculptor's Cut」
ニンテンドウ64用「ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ」米国版
「魔女の宅急便」「カウボーイビバップ」「アキラ」「ドラゴンボールZ」のセル画