【特別企画】

三島平八がついに復活! 「鉄拳8」最新アプデ体験レポート

ボリューム満点のサイドストーリーはDLC未購入でも追加キャラを体験可能!

【「鉄拳8」アップデート v1.08】

10月1日 実施予定

※三島平八のアーリーアクセスは10月1日、一般アクセスは10月4日

 バンダイナムコエンターテインメントは、プレイステーション 5/Xbox Series X|S/Steam用3D対戦格闘ゲーム「鉄拳8(TEKKEN 8)」において、10月1日配信予定の第8弾アップデート「v1.08」のメディア向け体験会を開催した。今回のアップデートでは、追加プレイアブルキャラクター第3弾「三島平八」が参戦する予定となっている。

 v1.08アップデートでは三島平八の追加以外に、ゲーム本編をフォローする新たな追加サイドストーリー「Unforgotten Echoes」が無料配信されるほか、新ステージ「GENMAJI TEMPLE」の追加、さらにはメインメニューの改善として、これまでメニュー上に固定されていた表示キャラクターがプレーヤーの好みで自由に選択可能となる調整などが行なわれる。

 他にもオンライン上で2人のプレーヤーが「TEKKEN DOJO」内で一緒に練習できる「オンラインプラクティス」機能の追加や、新たなカスタマイズアイテムとして、韓国のアイウェアブランド「GENTLE MONSTER」とのコラボサングラスがゲーム内のTEKKEN SHOPにて無料で入手できるようになるなど、充実の内容となっている。

 本稿では一足先に三島平八を実際に操作した感触及び、メインメニューのカスタマイズ機能や追加ストーリー「Unforgotten Echoes」の概要などについて簡単にレポートしていきたい。

【TEKKEN 8 - 「三島 平八」 ティザートレイラー】
鉄拳シリーズの顔とも言える「三島平八」が地獄の底から帰ってきた!
ボリューム満点のサイドストーリー「Unforgotten Echoes」は「鉄拳8」プレーヤーなら無料で楽しめる
メインメニューに表示されるキャラクターを自由に変更できるアップデートも追加!

ついに「三島平八」復活!「三島流最終奥義・武の境地」など新技も追加

 v1.08アップデートにおいて最大の注目ポイントは、プレイアブルキャラクター第3弾「三島平八」の追加だろう。全ての「鉄拳」シリーズに参戦する最強最悪の親父キャラとも言える三島平八だが、「鉄拳7」のストーリーにて“完全に死んだ”とされており、「鉄拳8」での登場がどうなるかはファンの間でも常に議論の的となっていた。非常にファンの多い平八の復活については開発側でもかなり協議を重ねたたようで、結果としてやはり出さないわけにはいかないという結論に至り、DLCキャラクターとしての追加となったようだ。

 前作「鉄拳7」の平八と比べると従来の技も多く見受けられるので、「鉄拳7」で平八を使っていたプレーヤーなら違和感なく使えそうだ。相手に頭突きを決める特殊な投げ技「超ぱちき」も健在で、対戦相手が限定されるが、投げ抜け後に「ぱちきくらべ」の派生も発生する。なお、「超ぱちき」のコマンドについては斜め上入力が必要になっているなど、従来と異なる点もあるので注意が必要だ。

 他にも過去の「鉄拳」シリーズで採用されていた「無双連拳」が仕様を変えて技のバリエーションの1つとして追加されており、これまでのシリーズで平八を使っていたプレーヤーにとっては感慨深い実装となっている。

 「鉄拳8」の平八最大の特徴は「鉄拳僧」として修行したことで、新たに「風神ステップ」、「風神呼法」、「雷神呼法」と呼ばれる構えが追加になったことだ。これらステップや呼法の発動後に特殊な技が発動できるようになっており、攻めのバリエーションが増え幅広い戦い方が可能に。加えて、体力ゲージ下部には「奥義カウント」が追加されており、これを3つ溜めることで1試合に1度のみ「三島流最終奥義・武の境地」が発動できる。発動後は一定時間、防御行動貫通効果が付与されるほか、専用の必殺技が利用できるようになる。

 通常技のほか、レイジアーツ「三島流奥義・鬼神風雷拳」についても確認できた。演出もド派手でダメージもデカく、ここぞという時にきっちり決めていきたい大技となっている。

新たな技を引っ提げて三島平八がいよいよ復活!
キャラクター選択画面
風神ステップなど、新たな構えが追加になったことで、技のバリエーションが広がるなど、「鉄拳8」ならではの平八になっている印象だ
スペシャルスタイルも使い勝手がかなりよくなっており、多くの技が簡単なコマンドで発動できる
相手の頭を掴んで頭突きを決める特殊な投げ技「超ぱちき」も健在!
コマンドリストを確認してみると「武の境地」発動中にのみ使える「究極無双連拳」など、「無双連拳」のバリエーション技が追加になっている
レイジアーツ「三島流奥義・鬼神風雷拳」の演出はかなりド派手

 三島平八を操作してみた感触は、初心者でも非常に扱いやすそうという印象だ。スペシャルスタイルも現在はシンプル操作だけでなく色々な技が出せるようになっており、平八の場合は前述の呼法や武の境地などを使う時のみ従来のアーケードスタイルに戻して技を出すなどの使い方で、初心者や久しぶりの「鉄拳」プレーヤーであっても手軽に参戦できる印象だ。

 また、三島平八に合わせて追加となった新ステージが「GENMAJI TEMPLE」だ。サイドストーリー内で三島平八が「鉄拳僧」として修行していた古寺が舞台となっており、3種類の時間帯で背景のテイストが変化する。特殊なギミック等は用意されておらず、シンプルなステージに仕上がっている。

サンプルコンボの練習やコンボチャレンジなど、初心者でも充実の仕組みが色々と用意されている
時間帯に応じて色合いや演出などが変化する「GENMAJI TEMPLE」ステージが追加

有料DLCの3キャラクターが操作可能! 衝撃の新作サイドストーリー「Unforgotten Echoes」が無料配信

 v.1.08で追加となる新作サイドストーリー「Unforgotten Echoes」は、ゲーム本編のメインストーリーの裏で展開していたサイドストーリー。DLCと異なり追加は無料で、全てのエディションでプレイ可能となっている。

 メインストーリーと同様、「Unforgotten Echoes」もキャラクターを操作してストーリー内で発生するバトルに勝利する事で物語を進められる仕組みだが、特筆すべきはシーズン1で追加となった「エディ・ゴルド」や「リディア・ソビエスカ」、そして今回追加となる「三島平八」の3人の操作もこのサイドストーリー内に含まれており、これらの操作はDLC未購入であっても可能だということ。

 ストーリーの概要としては、今回新たに登場する謎の集団「鉄拳僧」が三島平八の復活について何かを握っており、それを吉光やエディ、リディアたちが調査して真相を探るというもの。調査の中では、エディやリディアを操作してのバトルが展開するほか、ニーナや麗奈が暗躍する様子なども確認できた。

 「鉄拳僧」の正体が実は過去に三島流拳術の継承者争いに敗れて仏門に入った一族の末裔であることなど、衝撃の真実が明らかになるほか、ストーリーで登場する三島平八は、前作「鉄拳7」ラストの戦いで死んだと思われるほどの重傷を負った末に記憶を失っており、サイドストーリー登場時は「鉄拳僧」の1人として武を追求する求道者の姿で現れる。その姿は正に“きれいな三島平八”という印象で、こちらも衝撃の展開となっていた。

メインストーリーの裏で動いていた「三島平八」復活の動きや「鉄拳衆」たちのサイドストーリーが楽しめる「Unforgotten Echoes」
やはり平八は生きていた! もちろん三島平八も利用可能なのだが、なんか見た目がすごくきれいだ……

 今回はサイドストーリーのエピソード5までしかプレイできなかったため、記憶を失った三島平八がその後、どのようにして記憶を取り戻していくのかについては確認できなかったが、発売後に追加されるサイドストーリーとしてはかなり濃厚で、ボリューム満点という印象だ。

 今回のサイドストーリー「Unforgotten Echoes」はその内容もさることながら、本来有料のDLCキャラクターたちを無料で操作できる、言ってしまえばDLCのお試し版のようなもの。これについてはDLC未購入の人向けのトライアルの側面もあったとしており、新キャラクターを使う機会を増やす事で、より多くの人に触れてほしいという開発側の思いがあるようだ。

 今後もDLCキャラクターが追加されるタイミングでこうした施策が行なわれるかについても確認してみたところ、今回に関しては“平八復活”という展開上、絶対に死んだと思われていたキャラクターを再登場させるためのストーリーはしっかりと見せたいという思いがあり、加えて今年は「鉄拳」30周年という節目の年なので、そこに合わせてボリューム感のあるサイドストーリーの無料配信が実現できたとしており、残念ながら今回がむしろ例外で、追加プレイアブルキャラクター第4弾以降にこうした施策が行なわれる可能性は低そうだ。

ストーリー内バトルでは追加DLCキャラクターのエディが誰でも使用可能に! 一八側についたニーナとの激闘が展開
DLC第2弾のリディアも操作可能に! ストーリーの流れから麗奈とのバトルも発生

簡単そうに見えて難解だった「メインメニュー」アップデート

 今回のアップデートではメインメニューにも手が加えられている。従来のメインメニューでは表示キャラクターは固定で、DLCが配信されるタイミングなどは追加キャラクターに変更される仕組みとなっていたのだが、ここの表示をプレーヤーの好みに合わせて変更ができるような調整が行なわれる。

 操作としては「OPTIONS」の「画面設定」から「メインメニューキャラクター表示設定」を選ぶことで、カスタマイズが可能となる。プレイアブルの全35キャラクターから好みのキャラクターを選択してメインメニューに表示させられる。コスチューム変更も可能で、今回試したバージョンでは4種類のプリセットのコスチュームから選択が行なえた。

 DLC追加キャラクターが表示される仕組みも筆者個人としては悪くなかったように思うが、「鉄拳8」ゲームディレクターの池田幸平氏は「エディがリリースされ、メインメニューに常時エディが表示されていると、ランクマッチなどであまりうまく戦えずにメニューに戻ってきたタイミングでエディと毎回顔を突き合わせるのが辛い体験だった」として苦笑い。一方で、リディア追加後はメニューでリディアの顔が見れるようになるとすごく癒しになったとしており、こうした経緯からメインメニューでのキャラクター表示はとても重要だと実感し、今回の改善に至ったと舞台裏を語った。

 素人目に見ると比較的簡単に実行できそうなアップデートだが、メインメニューにプレイアブルの全35キャラクターを配置して、違和感なく表示できるようにするには、カメラワークやライティング、個性など含めて、キャラクターごとに膨大な調整が必要なため、開発陣はかなり苦労したようだ。さらに豊富なコスチュームなどもあるため、作業としては膨大な量をクリアする必要があったと、見た目以上の苦労についても語ってくれた。

 なお、メインメニューのキャラクター設定は1度変更してしまうと、従来のアップデートのタイミングでキャラクターが自動で変更になる元の状態には戻せなくなり、常に設定したキャラクターが表示されるようになるので、その点については注意が必要だ。

「OPTIONS」の「画面設定」から「メインメニューキャラクター表示設定」を選び、キャラクターとコスチュームを選択すればOK
選択するメニューに応じてカメラアングルが変化
ローアングル気味のカメラもあり、ドキドキする
お気に入りのキャラクターがメニューにいてくれるとプレイのモチベーションも高まる

技構成にもこだわった「平八」に期待!

 以上が「鉄拳8」のv1.08アップデートにおける追加内容についてざっと体験できた範囲となる。三島平八の追加だけでも魅力のアップデートだが、ボリューム満点のサイドストーリー追加や、オンラインで仲間と一緒に練習できる「オンラインプラクティス」、メインメニューの調整、コラボアイテムの追加など、配信開始が待ち遠しい魅力的なアップデートとなっているのが確認できた。

 今回、韓国のアイウェアブランド「GENTLE MONSTER」とのコラボが実現したが、こうしたコラボについて聞かれると、池田氏は「こちらから仕掛けられる物ではないので、話を頂けたら色々とやっていきたい。以前NIKE(ナイキ)とコラボできたのは、やりたかった事の1つだったのでとても嬉しかった」とした。

 また、やってみたいコラボとしては、本作に備えるオンラインの集合場所「TEKKEN FIGHT LOUNGE」にある「鉄拳8」の筐体が置かれたゲームセンターにて、他社の格闘ゲームも並べて遊べるようにして、「格闘ゲームコミュニティ」を活性化できるようなコラボができたらやってみたいと願望を語った。

 今回復活した「無双連拳」など平八の技構成について、「鉄拳」プロジェクト マーケティングプロデューサーの安田イースポーツ氏は「平八が帰ってきたということで、昔からの平八好きがしっかり喜んでくれる技構成だったり、モーションだったりと細かいところまでこだわって作っているので、配信後は色んな細かいところを見てほしい」と、平八にかける熱い思いを語ってくれた。

記憶喪失になった結果、心清き「きれいな三島平八」として修業に励む日々を過ごしていたとは……どのようにして記憶が戻るのか、気になる人はサイドストーリーを要チェックだ
三島平八の技構成には過去作からの平八プレーヤーが喜ぶこだわりの作り込みが随所にあるという
「鉄拳8」ゲームディレクター兼開発プロデューサーの池田幸平氏(左)、「鉄拳」プロジェクト マーケティングプロデューサーの安田イースポーツ氏(右)

 「鉄拳8」の第8弾アップデート「v1.08」は10月1日配信予定。なお、三島平八のアーリーアクセスは10月1日から、一般アクセスは10月4日からとなる。ストーリーの続きなど気になる内容も多いので、正式な実装を心待ちにしたい。