【特別企画】

YouTubeで使える「RTX VSR」の実力は如何に?ホロライブ・星街すいせい2ndソロライブを高解像度で見返してみた

大画面視聴に活躍のお手軽ツール

【RTX Video Super Resolution(RTX VSR)】

2月28日 リリース

「【チラ見せ】Hoshimachi Suisei 2nd solo live "Shout in Crisis"」のワンシーン

 NVIDIAがGeForce RTX 30/40シリーズ向けの新機能としてリリースしたアップスケーリング技術「RTX Video Super Resolution(RTX VSR)」。YouTubeのライブ配信で役立つのではないか、ということでホロライブのVTuber・星街すいせいさんによる2ndソロライブ映像を使って検証してみた。

 「RTX VSR」は、Google ChromeとEdgeでの動画再生時に、低解像度の映像を最大4K解像度までアップスケーリングできる。YouTubeやAmazonのプライムビデオなどの視聴時に、ソースが1080pであっても4Kや2K解像度のモニターできれいな映像を視聴できるということだ。グラフィックスカードのGPUを使用してAI処理を行なうことでリアルタイムに映像の鮮明化を行なっている。

 力を発揮するのは、YouTubeのライブ配信で行なわれるライブ映像などを視聴する際。これまでは画質を上げるには、専用のソフトウェアを用いたり、外部プレーヤーとアップスケーリング用のレンダラを用いるなどの方法でも実現できたが、「RTX VSR」では下準備の必要なく手軽に適用できるというのが魅力だ。

 今回はライブ映像の例としてホロライブのVTuber・星街すいせいさんによる2ndソロライブのチラ見せ映像を用いて「RTX VSR」の効力を検証してみた。使用したGPUは「NVIDIA RTX 3060」。「RTX VSR」の設定はクオリティ「4」で、ソース解像度1080pから1440pへのアップスケーリングを行なっている。

【【チラ見せ】Hoshimachi Suisei 2nd solo live "Shout in Crisis"】
【ライブシーンの比較】
左が「RTX VSR」クオリティ:4、右がオフの状態
【200%拡大】
「RTX VSR」をクオリティ:4で適用
同シーンで「RTX VSR」オフ。輪郭が粗くなり、前髪もぼんやりとしている
【ライブ遠景】
左が「RTX VSR」クオリティ:4、右がオフの状態

 YouTubeの映像で検証を行なったが、「RTX VSR」はTwitchやYouTube、Amazonプライムビデオ、Netflix、Disney+への対応がうたわれる。そのほか、Epic GamesストアやSteamの映像、ローカルのmp4ファイルもアップスケールできたので、ChromeやEdgeで再生可能な映像ならおおよそ対応できるようだ。

「RTX VSR」の使い方

 「RTX VSR」を有効化する方法は簡単だ。下準備として、使用しているRTX30/40シリーズに対して、グラフィックスカードのドライバを「531.18」以降のものへ更新する。ドライバはNVIDIA公式サイトよりダウンロードできる。

 更新後は、以下の画像を参考にNVIDIAコントロールパネル内の「ビデオ イメージ設定の調整」から「RTX ビデオ強調」の「スーパー解像度」にチェックを入れ、クオリティの数値を設定すればよい。数値が大きいほど効果が大きくなるが、同時にGPUの負荷も増大する。

 「RTX VSR」の有効化時にアイコンなどが表示されることはないが、タスクマネージャーなどでGPUの使用状況を見てみると使用率の変化が確認できる。オフにする際はNVIDIAコントロールパネルから「スーパー解像度」のチェックを外す。

【「RTX VSR」有効化の手順(Windows 11)】
デスクトップ画面で右クリックメニューを出す。Windows 11の場合は「その他のオプションを表示」
NVIDIAコントロールパネルを起動する
「ビデオ イメージ設定の調整」から「RTX ビデオ強調」の「スーパー解像度」にチェックを入れ、クオリティの数値を設定する
「RTX VSR」の起動アイコンなどは表示されないが有効化時にはGPUの使用率が一気に上がる