【特別企画】

「アイドルマスター」の新たな挑戦! 「PROJECT IM@S カンファレンス」レポート

新プロジェクト「ヴイアライヴ」や新たなポータルサイトを発表

【PROJECT IM@S カンファレンス】

12月26日 開催

2025年の「アイマス」20周年を見据えた3.0 VISION

 はじめに、「アイマス」シリーズのIPを統括するバンダイナムコエンターテインメントの田中快氏が登壇した。「『アイマス』は今までの2nd VISIONを1つアップデートした3.0 VISIONを掲げ、これからの変化の時代においてこれまで以上に皆様に期待され、愛される作品になるようにゲーム作品を超えたマルチIP作品への成長を目指していきます」と目標を語った。

カンファレス会場内はデジタル空間を演出した形で彩られていた
田中快氏

 続いて、765プロダクション ゼネラルマネージャーの波多野公士氏からの挨拶があった。

 この「765プロダクション」というチーム名は、「アイマス」の世界に登場する芸能事務所から借りており、この名前には2つの想いを込められている。

 1つは「パックマン」や「アイドルマスター」といったナムコ作品へのリスペクト。2つ目は物語の中の事務所を現実のものとすることで、ユーザーが輝かせているアイドルたちを自分たちも責任をもって輝かせていかなくてはならないという覚悟なのだと熱く語った。

波多野公士氏

 その後、3つのフェーズに分けられて3.0 VISIONについての詳細が説明された。

 フェーズ1では「アイマス」シリーズのこれまでの展開について振り返った。「アイマス」には5つのブランドが混在しており、「アイドルマスター」や「シンデレラガールズ」、「ミリオンライブ」、「SideM」、「シャイニーカラーズ」が展開。全ブランドで総勢300名以上の魅力的なアイドルが活躍している。

 アイドルには欠かせない音楽展開については、累計楽曲数が1,300曲を超え、サブスクリプションサービスも予定されている。ライブイベントについても触れられ、2023年の2月には東京ドームにて100名以上のアイドルが出演する5ブランド合同ライブを開催予定だ。

 アニメーションにも注力しており、2023年はアニメイヤーと位置づけ、4月にはコミックのアニメ化である「シンデレラガールズ U149」、秋には2023年で10周年を迎える「ミリオンライブ」の展開を予定している。

 その他のメディア展開も積極的に行なわれており、現在ラジオ番組が6番組。YouTubeの公式チャンネル(アイドルマスターチャンネル)を通じて「ゲーム」や「アニメ」、「ライブ」などの配信は月に15本前後。さらにInstagram(cg_ootd_official)やTikTok(765production)など幅広いプラットフォームへ展開を広げている。

 展開の幅を広げてきた「アイマス」が次に見据えているものは、2025年に迎えるシリーズ20周年だと波多野氏は語った。

2023年は「アイマス」アニメが2本も
20周年の節目にどんな展開を見せるのだろうか

 フェーズ2は3.0 VISIONの重点戦略について。次世代を見据えた3.0 VISIONのテーマは“アイドルプロデュース体験と複合現実の融合”だと明かされた。複合現実の挑戦は2つあり、1つは「MRプロジェクト」、そしてもう1つは「アイマスポータル」である。

 MRプロジェクトはアイドルたちの活動の可能性を広げることを目的としたプロジェクトで、リアルとデジタルが掛け合わさることでゲーム領域だけでは止まらない“アイドルの実在感や実存性”をさらに高めていきたいと語った。

3.0 VISIONの発表にともなってスローガンも掲げられた
将来的にはリアルとデジタルの両面でプロデュース活動が楽しめるように

 ユーザーがデジタルの世界でプロデュース活動が楽しめる場の提供として、「アイマスポータル」がこのカンファレンス終了直後にリリースされた。内容は段階的にアップデートされ、ゆくゆくはアイドルたちと出会える場としてのコンテンツの開発を進めているとのことだ。

プロデューサー同士の交流の場にもなるというアイマスポータル

 最後のフェーズ3では展開拡大に向けた具体的な取り組みが語られ、社会貢献への取り組みとして環境省とのコラボが実現。

 そして、さらなる市場改革に向けた、ライブストリーミング発の新規アイドルプロジェクト「ヴイアライヴ」が発表された。MRプロジェクトに特化したコンテンツで、視聴者がプロデューサーとなって、配信を通してアイドルをプロデュースしていく全く新しいコンテンツになるとのこと。活動は2023年の春を予定している。

 「ヴイアライヴ」が「アイマス」の新ブランドになるのか、「アイマス」の作品の中に「ヴイアライヴ」のキャラクターが登場するのかについては、現状はライバー活動のみを考えているので未定とのことだ。

環境省とのコラボ。いったいどのような内容なのだろうか
「アイマス」とは別の新たなアイドルプロジェクト「ヴイアライヴ」

 今回のカンファレンスでは、2025年の20周年に向けて様々な新情報が発表された。「アイマス」のさらなる発展が期待できそうだ。MRプロジェクトや「ヴイアライヴ」など、今後の続報にも注目である。