【特別企画】
DAIGOが吠えた!「ブシロードTCG戦略発表会絆」総まとめ
ヴァンガード、Reバース、ヴァイスシュヴァルツの新展開が明らかに!
2020年7月23日 10:52
- 7月21日開催
ブシロードは2020年7月21日、東京・秋葉原のUDXシアターで「ブシロードTCG戦略発表会絆」を開催した。
ブシロードは国内有数のTCGメーカーであり、ヴァンガード、Reバース、ヴァイスシュヴァルツなど数多くのTCGを展開している。特にメディアミックスで展開しているヴァンガードはよく知られており、アニメも人気だ。また、新型コロナウイルスへの備えとして、カードショップにマスクやTCGウォールを送付するなど、TCG業界を盛り上げるための努力を惜しまない企業である。今回のTCG戦略発表会は、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言発令後初めて開催されるものであり、その動向に注目が集まっていた。日本のTCGが今後どうなるかを知るためにも、TCG業界に大きな影響力を持つブシロードの発表会は重要なのだ。
2021年2月に10周年を迎えるヴァンガード
ブシロードの看板タイトルといえばやはり「カードファイト!! ヴァンガード」(以下ヴァンガード)だろう。今回の発表会も、まずヴァンガードに関する新情報の公開から始まった。ヴァンガードは2011年2月に最初の構築済みデッキが発売されており、2021年2月でちょうど10周年だ。
ヴァンガードは、アニメやコミックなどとのメディアミックスで成功したTCGで、現在はアニメ「カードファイト!!ヴァンガード外伝 イフ-if-」が絶賛放送中。商品展開も積極的で、毎月ブースターパックやスペシャルシリーズなどが発売される。また、10周年を記念して、完全新作コミック「ヴァンガード Turnabout」が月刊ブシロード9月号から連載されるほか、10周年記念大会「10th ANNIVERSARY CUP」が2021年1月~12月まで1年を通して開催され、勝てば超豪華な賞品がゲットできる。
また、2021年夏には、人気スマホゲーム「モンスターストライク」とヴァンガードのコラボが行なわれ、トライアルデッキとブースターパックが同時発売される。こちらも楽しみだ。
本発表会で初めて公開されたのが、2020年10月以降の詳細な商品展開スケジュールだ。10月30日にはブースターパック12「天輝神雷」が発売され、11月27日にはDIAGOさんの実写カードやカードスリーブ、デッキホルダー、ミニストレイジボックスなどがセットになった「DAIGO スペシャルエクスパンションセットV」が発売される。DAIGOさんは、ヴァンガードの発売当初から、イメージキャラクターとしてテレビCMなどにも登場しており、以前も、DAIGOさんをフィーチャーしたスペシャルエクスパンションセットが発売されたことがあった。限定商品であり、後から人気が出ることも多い。発表会には、DAIGOさんも出席し、「おめでとウイッシュ」とヴァンガードの10周年を祝福した。さらに、スペシャルエクスパンションセットVのアピールや、会場で明らかになった2021年放送予定の完全新作アニメ「カードファイト!! ヴァンガード OverDress」についても、「今の気持ちは”DVD"、DAIGO、ヴァンガード、出たい。ですね。」と隣の木谷会長に売り込んでいた。
スマホアプリの「ヴァンガード ZERO」も好調
続いて、2019年12月にリリースされたヴァンガードのスマホアプリ「ヴァンガード ZERO」についての発表が行なわれた。ヴァンガード ZEROは、2020年6月には全世界合計100万ダウンロードを突破するなど好調だが、8月1日のアップデートで、ストーリーが新編のリンクジョーカー編へと突入することが明らかにされた。
また同アップデートでは、新たなガチャ「騎士王凱旋」が実装されるほか、新クラン「ジェネシス」も参戦。さらに、バリエーションに富んだ戦いを楽しめるようになる。ガチャの仕様もアップデートされ、ファイターズガチャ専用メダルが新たに追加、この専用メダルを集めることで、好きなRRやRRRと交換できるようになり、欲しいカードを入手しやすくなる。また、来年6月には1周年記念の大型大会も開催される。
TCG公式サポートツール「BUSHI NAVI」と「DECK LOG」の仕様が明らかに
ブシロードが最近力を入れているのが、TCGライフをサポートするためのツールの開発だ。ブシロードのTCG公式サポートツールとして、スマホアプリの「BUSHI NAVI」と、Webアプリの「DECK LOG」に関する情報が公開された。
BUSHI NAVIは、Sekappyが開発を担当しているスマホアプリで、ブシロードのTCGイベントの検索や申し込みが簡単にできるだけでなく、大会当日には次のラウンドの対戦相手やテーブル番号などを表示してくれるというものだ。参加者数十名程度の店舗大会なら、大会主催者が紙に印刷したペアリングを自分で見て席に着くというやり方でもなんとかなるが、参加者が数百人規模になると、自分の名前を探すだけでも大変になる。そのため、最近の大型TCGでは、スマホアプリを使ったオンラインペアリングを採用することが増えているが、これまでは大型大会を主催する大型TCGショップが開発したツールを使うことが多く、同じTCGをプレイしていても、参加する大会によって使われるツールが違うため、やや面倒だった。BUSHI NAVIが使えれば、大型大会から店舗大会まで、ブシロードのTCGなら全て同じツールで済ませられるので、とても便利になる。本来、BUSHI NAVIは今年リリースされる予定だったが、新型コロナウイルスの感染を防ぐ施策のために、対面での大会がなかなか開催されにくいという事情もあり、リリースが来年に延期されたわけだ。
DECK LOGは、自分が作ったデッキをデータとして記録、閲覧するためのツールであり、Webブラウザ上で動作するWebアプリなので、スマホでもパソコンでも利用できるだけでなく、インストールも不要。また、アカウント作成も不要で、気軽に利用できる。具体的な手順としては、TCGタイトルやフォーマットを選び、カード画像を選んでいくだけで、デッキを構築し、登録できる。デッキ確認画面では、コストカーブなどの詳細情報を確認でき、デッキごとに発行されるデッキコードを入力すれば、同じデッキを誰でも再現できる。SNS用画像を生成することもできるので、デッキのシェアや改良が簡単に行なえる。デッキのシェアが容易にできるようになれば、プレイヤーの環境に対する理解度が深まり、より洗練された構築が生まれてくるであろう。TCGプレイヤーなら、その便利さがわかるであろう。プレイヤー有志が作成した似たような機能を持つツールもあるが、公式でこうしたツールが提供されるということの意義は大きい。DECK LOGは、8月26日にリリースされる予定で、今後はBUSHI NAVIとの連携機能を実現することで、さらに便利になる。
筆者は、以前からTCGのオンライン対戦に関する記事を執筆してきたが、こうしたデジタルツールによるサポートも、オンライン対戦と同じく、今後TCGが生き残っていく上で不可欠な存在であると考えている。TCGの元祖であるマジック・ザ:ギャザリングでも、BUSHI NAVIに似た公式ツール「Magic: The Gathering Companion」が7月15日にリリースされたばかりだ。ブシロード以外のTCGメーカーも、こうした動きに追従することを期待したい。
2020年3月に登場した新規TCG「Reバース」も順調な滑り出し
続いて、2020年3月に第1弾が登場したばかりの、新規TCG「Reバース」に関する情報が公開された。Reバースは、新型コロナウイルスの影響をもろに受けることになったが、プレイヤーからの人気・関心は高い。Reバースはヴァイスシュヴァルツと同じく、さまざまなタイトルとのコラボが売りのTCGであり、「ご注文はうさぎですか? BLOOM」や「少女歌劇レヴュースタァライト」などの人気タイトルのデッキやブースターが続々と登場する。
また、アニメだけでなく、ゲームアプリとのコラボも進行中で、その第1弾がブシロードの音楽メディアミックス作品「D4DJ」である。D4DJコラボのトライアルデッキ全6種類が10月から12月にかけて登場。12月にはブースターパックも発売されるが、その中には豪華シリアルナンバー入り箔押しカードが24キャラクター分封入される。このシリアルナンバー入り箔押しカードは、それぞれ世界に数十枚程度しか存在しない激レアカードとなるとのことで、争奪戦が熾烈なものになりそうだ。
新規参入タイトルとしては「アズールレーン」「アイドルマスター シンデレラガールズ劇場」「ガルパ☆ピコ 大盛り」が発表された。どれも人気のタイトルであり、そのタイトルのファンがReバースを始めることが期待される。
また、人気VTuberを抱えるホロライブプロダクションとのコラボにも力を入れており、8月から9月にかけて、ホロライブプロダクション関連商品が多数発売される。ホロライブプロダクションコラボのパートナーカードは、ノーマルとパラレルでイラストが変わる仕様であり、1BOXに確定で1枚、豪華箔押しパートナーカードが封入される。さらに、ホロライブプロダクションのトライアルデッキ発売後、全国のカードショップでファン交流会が開催されるので、デッキを買ったけどルールがよく分からないという人も、交流会なら気軽に参加できるのでお勧めしたい。
「ヴァイスシュヴァルツ」も怒濤の新商品が投入される
最後に「ヴァイスシュヴァルツ」に関する新情報が公開された。ヴァイスシュヴァルツは、2007年に最初の製品が発売されており、ヴァンガードよりも長い歴史を持つTCGである。さまざまな作品とコラボするクロスオーバーTCGであり、これまでにコラボしたタイトルは実に100を超えるそうだ。
前半は、すでに参入済みのタイトルの追加製品(ブースターパック)の発売日に関する情報が公開された。CIRCUS 20th Anniversaryのブースターパックは10月9日に発売され、3BOX購入でPRパックがもらえるキャンペーンを開催する。Summer Pockets REFLECTION BLUEのブースターパックの発売日は10月30日、アサルトリリィ BOUQUETのブースターパックの発売日は2021年、転生したらスライムだった件のブースターパックVol.2が2021年3月発売、ソードアート・オンライン アリシゼーション War of UnderworldのブースターパックVl.2が2021年2月発売となる。これらの新商品では、ブースターパックボックスプレゼントキャンペーンがリニューアルする。銀券が廃止され、代わりに先行後攻カードが封入されるようになる。また、プレイヤーからの要望が高かったタイトルカップが復活。特に人気の高い9タイトルで行なわれ、全国7地区での店舗大会と決勝大会が開催される。
新規参入タイトルも多数発表された。「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」は、トライアルデッキ+が11月13日、ブースターパックが11月20日に発売。「神様になった日」は、トライアルデッキ+とブースターパックが2021年春発売予定。「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」は、トライアルデッキ+が12月11日に、ブースターパックが2021年4月に発売される。アニメや漫画が人気の「彼女、お借りします」は、トライアルデッキ+が12月25日に、ブースターパックが2021年1月22日に発売される。「かぐや様は告らせたい」は、トライアルデッキ+とブースターパックが12月18日に同時発売される。さらに、「プリンセスコネクト Re:Dive」も参入。トライアルデッキ+が12月25日に、ブースターパックが2021年1月8日に発売されるとのことで、まさに怒濤の新製品の投入だ。
新型コロナウイルスの影響を大きく受けたTCG業界だが、今年後半は既存のTCGを着実に盛り上げていき、ヴァンガード10周年イベントに繋げていきたいというブシロードの強い決意が感じられた。