インタビュー
「龍が如く 冠婚葬祭展」横山昌義氏インタビュー。「シリーズの今後は『極3/3外伝』にヒントがある」
会場の様子も写真でお届け
2025年11月27日 21:01
- 【「『龍が如く』冠婚葬祭展」東京会場】
- 会期:11月28日〜12月22日
- 開催時間:
- 平日11時〜21時
- 土日祝10時〜20時
- ※最終入場は閉場の30分前
- 会場:渋谷BEAM 4F BEAMギャラリー
- (〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町31-2)
2005年の誕生から20年――「龍が如く」シリーズのこれまでの歩みを、人生の節目である“冠婚葬祭”をテーマに描き出す初の展示会「『龍が如く』冠婚葬祭展」が11月28日より東京・渋谷で始まる。
本展示会は、20年の歴史を紡いできたあの男達の等身大パネルや、フォトスポット、“擬似結婚式”体験など没入型の展示や体験型演出を体験できるのが最大の魅力だ。
今回は関係者向けにプレオープンイベントが開催された。会場では龍が如くスタジオ代表・制作総指揮の横山昌義氏へのインタビューが行なわれ、今後の「龍が如く」シリーズの方向性についても一部言及されたので、本稿ではそのインタビュー内容をお届けする。展示会場の写真も載せているので、展示会の雰囲気とともに楽しんでいただきたい。
「龍が如く」シリーズの今後の方向性。その“重大ヒント”は「龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties」にアリ!
今回、インタビュー会場となったのは、「『龍が如く』冠婚葬祭展」にある「東城会会議室」を再現したフォトスポット。「インタビューは東城会本部で行ないます」というアナウンスを人生で聞くことになるとは思わなかった。
――まずは20周年を迎えた感想と、会場をご覧になった率直な気持ちをお聞かせください。
横山氏:20年経ったという実感はあまりないんですよ。僕、来年で50歳になっちゃうんですけど、その自覚もないまま50歳になろうとしています。気持ちはこのシリーズを始めた時の20代のままやってきた感じがして、年表を見て改めてびっくりしました。こんなにいっぱい出来事があったのかなと。
今日まではその現実を見ないで生きてきたんですけど、今日見て回ってしまったことで現実を知ってしまったので、明日からグッと老けてしまうかもしれない(笑)。本当に色々なことをやってきたんだなと思ってびっくりしましたね。
――この20年の中で、一番印象に残っている時期やタイミングはいつ頃でしょうか?
横山氏:「春日一番」の登場が一番印象に残っていますね。僕の中ではあそこが大転換期で、ゲームがRPGになることよりも、「春日一番」という主人公に変わることの方が大きな出来事でした。
そこがユーザーの皆さんに受け入れられたからこそシリーズをまだ続けられています。ゲームがアクションからRPGになったことよりも、主人公の変更が一番大きかったので、あそこを乗り越えられたら、正直「ここから何でも変えられるな」と思っているので、そこは思い出深いですね。
――キャラクターの等身大パネルや映像展示を見て、改めて発見などはありましたか?
横山氏:等身大にしてみると、みんなスタイルいいなと思いましたね。特に、結婚式会場のエリアや入口のLEDのところでうちのキャラクターを並べていて思いましたけど、「よくこんな『おじさんたち』や『むさくるしい人たち』で人気のシリーズになったな」と思いますね。
「龍が如く」ってキャラクターで人気が出るタイプのゲームじゃないですし、僕達も当初から狙ってませんから。普通だったら、美少年とか美少女とか、そういうキャラクター構成にするじゃないですか。これだけおじさんを並べてお客さんに支持してもらえるというのは幸せだなと思いましたね。
――今回の展覧会、ご自身としての「推しポイント」はありますか?
横山氏:「龍が如く」って人によって楽しみ方や、好きなポイントが違うタイトルだと思っています。壁のカーテンが開いた時に1,500人ぐらいのキャラクターが並んでいるのを見たときに、それを今日改めて思いました。「特定のひとつじゃないんだろうな」と。
また結婚式の申し込みで、どのキャラと結婚したいかという状況や、先日締め切ったキャラクター総選挙の結果も、全然想定通りじゃないんです。お客さんがこちらの想定するものを超えてきてしまうので、今回は見どころというかどの人でもハマってくれるものをばらまきました。どこが一番好きかは全くわからないです。
僕が個人的に一番良かったのは、年表かな。実際の歴史とゲーム内の歴史を比較して見てましたが、あれは面白いですね。「『クロヒョウ』のドラマがやっている時に脱獄したんだ」みたいな(笑)
――今日、「結婚式の擬似体験ができるスペシャルパッケージプラン」で実際に会場で行われた結婚式を見届けられましたが、どのようなお気持ちでしたか?
横山氏:綺麗だなと思いましたね、びっくりしちゃった。企画にこだわったのは僕でしたが、すごくキャラを愛してくれているユーザーさんが、自分で結婚式を挙げているのを見る機会があって、今回はそれを参考にしました。「フォトウェディングみたいなやつ、いいな」と思って。
そういうのって、やろうと思ってもできる人とできない人がいると思うんです。「龍が如く」シリーズは20年前から、ゲームの力で「開けない扉」を開けてあげる、背中を押してあげるようなことがしたいと思って作ったゲームでした。例えばキャバクラとかがそうで、当時はみんなが行ける時代じゃなかったじゃないですか。
今回もある意味、結婚式会場を公式が提供することによって、ユーザーさんの背中を押してあげたいと思ったんですよね。「やってみたいけど勇気がない」というのもありますし、メイクやドレスの準備が大変じゃないですか。そういうところに力を貸すので、「一歩踏み出す勇気を出してみませんか」というつもりで提供したので、実際にやっているのを見て楽しそうだったので、良かったなと思いますね。
――今後のシリーズの方向性について、現時点でどのような構想をお持ちですか?
横山氏:龍が如くスタジオとしては、今発表しているタイトルで「STRANGER THAN HEAVEN」というタイトルを開発中で、あと「New VIRTUA FIGHTER」Projectに取り組んでいます。
「龍が如く」シリーズという意味合いで言うと、2026年2月13日に「龍が如く 極3 / 龍が如く3外伝 Dark Ties」が出ますが、実はこの作品自体に、今後のシリーズの方向性を指し示すすごいヒントが隠されているんですよ。
これについてはまだ何も発表していません。ですが、遊んでもらえれば「この先『龍が如く』シリーズが何をやっていくつもりなのか」が若干……というか結構わかると思います。
「龍が如く 極3」をただのリメイク作品だと思っているなら大間違いですし、「龍が如く3外伝 Dark Ties」の方もかなり衝撃的な内容になっています。(メディアの)皆さんもそこについてそろそろ書いてください(笑)
――ありがとうございました!
(C)SEGA
































































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