イベントレポート
「ドラゴンクエストX スペシャルステージ」レポート
バージョン1.4は5月中旬! 乗り物「ドルボード」やチーム、クエスト、便利機能など多彩な新要素が明らかに
(2013/4/28 23:45)
- 4月27日~28日開催
- 会場:幕張メッセ 1~8ホール、イベントホール
- 入場料:1日券 1,500円(前売)、2,000円(当日)
- 通し券 2,500円(前売)
- 優先入場券 1,500円(1日券)、2,500円(通し券)先行販売のみ
スクウェア・エニックスは4月28日、「ニコニコ超会議2」の“超ゲームエリア”にて「ドラゴンクエストX スペシャルステージ」を開催した。
このイベントには、Wii/Wii U用RPG(オンライン専用ソフト)「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」のプロデューサーの齊藤陽介氏と、ディレクターの藤澤仁氏、ドワンゴ会長の川上量生氏、“ローソンクルーあきこちゃん”ことローソン広告販促企画部の白井明子氏が登壇した。
イベントでは今後実装予定の「バージョン1.4大型アップデート最新情報」の紹介に加え、「バトルトライアル特別版」として、齊藤氏のキャラクター「よーすぴ」と、藤澤氏の「ふじくす」さらに川上氏と白井氏が参加いて“強ボス”に立ち向かった。本稿ではこのイベントに加えて、ローソンブースで開催された「ドラゴンクエストX ローソン トークショー」も合わせて紹介したい。
高速移動の噂を否定!? 「どこでも宿屋登録」など、驚きも多い新要素
今回のイベントの最大の目玉は「バージョン1.4大型アップデート」の情報だ。このアップデートは5月中旬実装を予定して開発を進めているという。「1.4」は開発側が発売当初から“最大のアップデートにしよう”という目標で行なってたという。
・高速移動できる乗り物「ドルボード」
レベル30のクエストで入手できる乗り物で、移動速度が速くなる。浮遊するボードというSF風な乗り物で、ドワーフの古代技術と深い関係があるように見える。クラッシックコントローラを使ってる場合、オートランボタン長押しでそのまま乗ることができ、メニューを呼び出す必要がない。敵とぶつかると乗り物が消え、戦闘が終わると乗ったままの状態からスタートできる。
このドルボードは断片的に情報が事前に出てしまい、「ドワーフしか乗れない」、「ドワチャカオイル、ガマの油が燃料になる」といった噂が広がりドワチャカオイル、ガマの油のゲーム内の価格が上昇してしまっていたが、実際には道具屋で売られる新アイテムの「ドルセリン」というアイテムで動くという。ドルセリン1つで30分ドルボードの使用が可能で、価格は500ゴールドを予定しているという。
・「チームクエスト」、「チームレベル」導入
チームは他ゲームのギルドに当たるコミュニティで、1.4で様々な機能が実装されるという。チームレベルという概念が導入され、このレベルはチームクエストをクリアしていくことで上昇する。チームレベルが上がったことでできる機能の1つとして紹介されたのが「ユニフォーム」。通常装備と異なり、見た目だけを変えるアバター装備で、装備メニューから変更できる。見た目や色をカスタマイズでき、チームで共通の服を着ることができる。マントにはチームのエンブレムをつけることができる。
チームレベルはチームクエストをクリアすることで“チーム経験値”を得て、一定量で上昇していく。チームクエストは「強ボスを倒してこい」というような上級者向けのものから、「ある地域のモンスターを○○匹倒せ」といった皆で手分けして進めることもできるものもある。皆で楽しくワイワイ楽しめるものや、チームのエースが活躍できるといったものを目指しているという。
チームクエストは1人でチームを作っているプレーヤーには、クエストを進めるのが難しくなっている。このため、堀井雄二氏の提案で1人のメンバーのみでチームを解散すると、結成時に支払った1万ゴールドが返却されるようになった。藤澤氏は「この機会に1人のチームの場合は、解散して他のチームに入れてもらうのもありかと思います」と語った。
・ 武器の切り換えや、一気にアイテムを使うなど様々な便利機能を追加
また、「1.4」では多くの便利機能が追加される。今回は3つが公開された。1つ目が「装備切り換え」。あらかじめセットしておけば、ターンを消費せずに武器が代えられる。今回からAとBの2つのセットを指定することができる。例えば、片手剣と盾をAセットとして、両手剣をBセットとして記録したとする。バトル中にメニューで選ぶだけで変えることができる。「ドラゴンクエストX」では、“とくぎ”は武器によって変わってくる。複数の武器スキルを上げておけば、これまでより手軽に幅広く戦えるようになる。
そして2つめがユーザーが待ち望んでいた「がぶ飲み」システムが実装される。「ドラゴンクエストX」では全体的にアイテムでの回復量が少なめだ。がぶ飲みシステム実装により、1度に最大9個一気にアイテムを使うことができる。やくそうは少ししか回復しないが、9個使えばかなりの体力を回復できる。戦闘中はもちろん、普段も便利だ。特にMPを回復できる“まほうの小ビン”は10しか回復しないため、これまではメニューで何回も選ばなくてはならなかった。がぶ飲みで一気に大量に使えるのはとても便利だ。
3つめが「どこでも酒場登録」。これまでは他の人に使ってもらう場合、酒場でログアウトしなくてはならなかったが、今回からどこでログアウトしても酒場登録が可能になった。自宅でログアウトしたい、といった人の願いを叶えたシステムだ。発表されたとき会場から大きく拍手が上がった。多くのプレーヤーが望んでいた機能だ。ちなみにこの機能も堀井氏の提案だという。
・新要素「依頼書クエスト」、「レンタル衣装屋」が登場
これまでになかった新機能として登場するのが「依頼書クエスト」。モンスターを倒したとき宝箱に「依頼書」が入っている場合がある。この依頼書には「○○地方のモンスターを○匹倒せ」といったクエストが書かれており、クリアして港町レンドアのNPCに報告すると報酬を得ることができる。モンスターがドロップするクエストというわけだ。
何故モンスターがクエストを持っているかというと、レンドアの酒場にいる“記録係”というNPCが依頼書を持って列車に乗っているとき車窓から依頼書をばらまいてしまったからだという。モンスターはこの依頼書が冒険者に渡すと討伐されてしまうため、隠しているという。
さらに「レンタル衣装屋」がオープンする。これまでもメギストリスにいたのだが、今回から営業を開始する。装備などは変わらず、外見のみを変えるアバターアイテムが販売される予定だ。今回紹介されたのは、「ゴーレムのきぐるみ」というアイテムで、ドワーフの場合は、丸くかわいらしいゴーレムとなった。今回は1日のレンタルで5,000ゴールドとかなり高く感じる金額設定だった。他にも「フォーマルタキシード」や「男子のスクール制服」といったメニューを見ることができた。どんな姿になれるのか楽しみな要素だ。
・ いよいよ始まる新ストーリー、新章「神話編」
最後の紹介となったのがストーリークエストだ。これまで「予兆」という形でこの世界に訪れつつある危機が語られていたが、「1.4」からは新章「神話編」という新たなストーリーが展開するようになる。ストーリーに関しては「できるだけゲームの中で見て欲しい」ということで、今回のイベントではかなり内容を隠した形で公開した。
場所は、エルトナ大陸の「ガケっぷち村」近く。ここには各地に見られるような巨大な裂け目と、そこから光が溢れているという景色が見えるのだが、大地が鳴動し、光が黒い瘴気に変わり、巨大な“腕”が現われる。近くにいた住人達は瘴気に飲まれかけるが、光の壁がそれを防ぐ。現われたのはこれまで予兆クエストで活躍してきた4名のキャラクター達。彼女たちはうなずき合うと光に変わり、1人を残していずこかへ飛び去っていった。ここで映像は終わる。新たな戦いを予感させるムービーである。
藤澤氏はこのムービー紹介の後、「ガケっぷち村に思い入れがある人は、今のうちに記念写真を撮っておいてください」と語った。どうやらガケっぷち村に大きな変化が起きそうだ。1.4では世界そのものも変わりそうである。
この他新要素として新しい「セキュリティトークン」の登場と、そして5月末までの「お友達紹介キャンペーン」の開催が告知された。そして今後ニコニコ生放送で「ドラゴンクエストX」の「10時間生放送」を行なうことが告知された。こちらの詳細は今後決められるという。様々な内容を考えてるとのことだ。
齊藤氏は「短い時間でしたが、濃い内容でお話しできたと思います。引き続きゲームの中でも、アストルティアの外でもよろしくお願いします」と語った。藤澤氏は「もっと1.4の情報を、ということで『戦士の証』といった職業の証はアクセサリーの枠から外れ、他のものを装備できるようになります。他にもたくさんの要素をまた紹介していきます。ありがとうございました」とコメントした。