イベントレポート

ガンホー、過去最大規模となる「ラグナロクオンライン ファン感謝祭2013」開催 (6人のギルドが決勝進出。「ステイシス」に見事対抗し優勝したのはNorthern_Code)

日本一ギルド戦「RJC 2013」では、「ステイシス」の新戦術が台風の目に!?

4月29日開催

会場:東京ドームシティホール

入場料:無料

6人のギルドが決勝進出。「ステイシス」に見事対抗し優勝したのはNorthern_Code

上位3チームがそろった場面
優勝したNorthern_Code

 決勝戦は、Northern_Codeと10secondの戦いとなった。10secondは6人という1人足りないチームで戦うしかない。そして彼らが柱にしているのが、「ステイシス」だ。10secondはいかにステイシスを多くの敵に当てるかにテーマを絞って戦略を練っていたという。決勝戦は5ラウンドで、3勝したギルドの勝ちとなる。

 7対6という最初から不利な条件にもかかわらず、10secondのステイシスにこだわった作戦はNorthern_Codeを苦しめる。1ラウンドは10secondはメカニックをおとりとしてNorthern_Codeを惑わし、その隙にウォーロックがステイシスを決めそして一気に押し込んで勝利した。2ラウンドはNorthern_Codeが10secondを待ち受け、ステイシスに警戒して勝ちをつかんだ。

 3ラウンドは全員が団子状態になる混戦状態から、10secondは2名、Northern_Codeは5名のメンバーを失い一気にNorthern_Codeは不利になる。ここからかなりの粘りを見せるも及ばなかった。勝ちをつかんだ10secondは優勝まで後一歩に迫った。しかし4ラウンド10secondのウォーロックはNorthern_Codeの修羅に動きを止められ倒されてしまう。これまでの戦いでお互いの手の内ははっきり見えてしまったようだ。5ラウンド目は10secondはNorthern_Codeに完封といえる形で押さえ込まれ、Northern_Codeが日本一の座に輝いた。

 試合後、3位のCounterLogicGaming、2位の10second、1位のNorthern_Codeに話を聞くことができた。参加ギルドは2カ月間の練習期間をみっちりやりこんでいたという。CounterLogicGamingはやはり10secondのステイシスに対応できなかったというのが悔しかったという。練習ではほとんど体験していない戦術だったとのことだ。CounterLogicGamingには練習では、10secondも、Northern_Codeも全然勝てず、CounterLogicGamingが優勝候補としてユーザー間で最も話題に上がっていたという。

 10secondはステイシスの作戦はずっと秘密にしていたという。8人のメンバーがいたが、2人がどうしても出場できなくなり、そこから6人で戦う方法をひたすら磨いていった。ステイシスを発動させるための作戦は常に考えていたという。決勝では4戦目に悔いがあるとのことだ。ここでほんの少し早くステイシスが発動できれば勝てたのに、という思いを持っているという。

 Northern_Codeは2005年からの挑戦で、ついに優勝を果たした。印象に残っているのは準決勝の敵を一掃したメカニックの働きだという。実は最後の最後まで職業構成が決まらず、そこでの決め手になったのは「これまでやってきたこと」だという。ステイシスへの対応は最初から考えていたという。昨年優勝したGreensleevesは今年は不参加だった。昨年2位のNorthern_Codeはぜひにもリベンジしたい相手だったため、今年の不参加は残念だったとのことだ。Northern_Codeは「練習期間の長さが強さに繋がる」ギルドだという。これから「Ragnarok World Championship 2013」への挑戦、そして世界一を目指していくとのことだ。

 「RJC 2013」は、間違いなく日本のオンラインゲームにおいて、最も濃く、そして最も運営側が充実しているオンラインゲーム大会だろう。一方で戦術は高度化し、幅広い層を惹きつける要素としては難しい部分もある。ガンホーは“より幅広い戦い”も目指して「ラグナロクオンライン」で様々なシステムを盛り込み始めている。今後、ガンホーがどのように「ラグナロクオンライン」、そしてイベントそのものをどのような方向で展開していくかは注目したい。

【「Northern_Code」対「10second」】

準優勝の10second
3位のCounterLogicGaming
ステイシスが重要な鍵を握る中、Northern_Codeはこれを抑えることに成功する
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(勝田哲也)