← 前回分  【バックナンバー】

【連載第169回】 あの、おもちゃを徹底レポート




1万円で巨大なジャンボジェットを操れる!
シー・シー・ピー「RCエアプレイン ボーイング747 400」

「RCエアプレイン ボーイング747 400」
発売 シー・シー・ピー
価格 9,429円
電源 9.6Vニッケル水素バッテリー(同梱)
アルカリ単3電池×8(別売)
発売日 発売中



 自動車、バイク、戦車に潜水艦。様々な乗り物がラジコン化されているが、筆者にとって飛行機のラジコンは別格だ。自分の手で作り上げたマシンが、勢いよく青空を飛んでいく。重力をものともせず、ふわっと浮かび上がる瞬間は、驚きと興奮に満ちていて、何度体験しても感激させられる。

 今回取り上げる「RCエアプレイン ボーイング747 400」は、価格が9,429円という入門機種。しかし、「たった1万円でこれだけの本格的な操縦を楽しめるのか!」という驚きに満ちている。


70センチを超える巨大な機体

パッケージ。本商品のポイントを簡潔にまとめてあり、特徴を掴みやすい
 驚きという意味では、機体の大きさも特筆に値する。なんと縦70cm、横70cmというビッグサイズ。組立作業をするテーブルが小さめであれば、翼がはみ出してしまうほどの大きさなのだ。

 モデルとなった「ボーイング747」は、世界的な知名度を誇るジャンボジェット機。その勇姿を表現するために、これだけのサイズが必要だったのだろう。

 主要なスペックを述べておこう。商品仕様は、ほぼ完成品。わずか数ステップの組み立てがあることはあるが、ごく簡単だ。機体の材質は、軽量でありながら壊れにくいことで知られるEPP(発泡ポリプロピレン)を採用。機体への充電は、付属の9.6Vニッケル水素バッテリーで行なう。操作距離は屋外約100mとされているが、見通しのいい場所であればもう少しOKかもしれない。

 飛行は、主翼に取り付けられた2基のダグテッド・ファンを利用する。パワーが強いファンなので、安定した飛行を生み出せる。

箱は非常に大きい。椅子の上に立って見下ろしても、カメラのフレームに収まらない 箱から機体を取り出して、尾翼を取り付けたところ
ウイングパーツ。EPPを使用しているので、とても軽量 機体にウイングパーツをはめ込んで、完成となる


 実際に手にした機体は、大きさもさることながら、全体のフォルムが美しく感じられた。EPPを採用した表面には気泡があるし、塗装もわずかながら剥げている箇所もある。しかし、全体のフォルムは「ボーイング747」そのもので、見惚れてしまうほど。操縦席や客席のハッチ、窓などもデカールによって、極力再現されている。「早くこの機体が空を飛ぶ姿を見てみたい」と思わせてくれる。

完成形は、まずその大きさに圧倒される コックピットを接写。あらかじめデカールが貼られており、客席の窓やハッチが表現されている
本体はEPPを使用しているので、気泡が目立つ。わずかに塗装が剥げているところもある 携帯電話と大きさを比べてみた。手に持ったときのサイズが想像できるはずだ


 付属のコントローラーは、別売のアルカリ単3電池が8本必要となる、2本のレバーは、左が「パワーレバー」、右が「旋回レバー」になっている。「パワーレバー」は、上下に倒すことでファンの出力を0~100%の間で調整できる。旋回レバーは、その名の通り、飛行機の左旋回と右旋回を司る。パワーは100%で上昇飛行、70%で水平飛行、20%で下降飛行となるチューニングだ。

 また、この「RCエアプレイン ボーイング747 400」は、「デジタルプロポーショナル」方式を搭載している。旋回レバーの倒し方によって、ファンの出力が微調整され、より安定した旋回を行なえるというもの。初心者にはありがたい機能だ。

 機体の電力となる9.6Vニッケル水素バッテリーは、付属の充電器で充電する。30分の充電で約3分間の飛行を行なえるようになる。

コントローラーも同様に大きなサイズだが、手に持ちやすい 9.6Vニッケル水素バッテリーは、小さな筒のような形状 機体の内側に設けられた取付部に、バッテリーをセッティングする



高性能のファンで安定した飛行を生み出す

コントローラーの電源を入れると、ファンが猛烈に回転する
 広場へ出かけて飛行させる前に、動力源であるファンの性能をチェックしてみる。機体には電源スイッチはなく、コントローラーの電源を入れると、機体のファンが回り始める仕組みだ。

 電源スイッチをオンにすると、とたんに轟音が鳴り響いた。2基のファンが猛烈に回転しているのだ。ファンの回転によって、推進力が生まれ、テーブルの上に置いていた機体が前進を始める。凄いパワーだ。これなら飛行を存分に楽しめそうだ。

飛行機は、広い範囲を飛び回る。できる限り広く、障害物のない公園などで遊ぶことがは望ましい
 飛行の方法は、こんな感じだ。

 まず飛行機を手に持ち、頭上に掲げる。次にパワーレバーを倒して、パワーを100%にする。パワーがマックスになったら、飛行機を水平方向へ投げる。その勢いで上昇したら、パワーレバーを緩め、パワーを70%程度にして、水平飛行にする。

 安定した飛行のコツは、機体を水平に保つこと。100%の出力を続けていると、機体の傾きが大きくなり、落下する恐れがある。

 旋回の操作も同様の感覚だ。旋回レバーを右か左のどちらかにグイッと入れるのではなく、チョンチョンと断続的に倒す。そして旋回が行なえたら、すぐにレバーを反対側に倒して機体を水平に保つのだ。

 上昇と比べると難易度は高めだが、着陸させることもできる、パワーを50%まで下げて、機体の高度を下げる。機体が地面に近づいてきたら、パワーを70%に上げ、機体と地面を平行にする。最後にゆっくりとパワーを0%に下げる。これで着地を行なえる。

 仕事場の近くにある公園へ出かけ、フライトにチャレンジしてみる。パワーを100%にして、手にした機体を投げる。上空に飛ぶかと思いきや、落下して地面に激突してしまった。あわわ。要因を分析すると、手で投げたときに機体がやや下を向いていたようだ。しかし、EPPの強度には感心させられた。勢いよく地面へ激突したのだが、どこも破損していないのだ。これなら不時着にビクビクすることなく、機体を飛ばせる。

 次は機体をやや上向きにして投げてみる。……飛んだ! 手を離れた機体は、そのまま高度を変えずに飛行して、やがて上昇していった。大きな機体が空を飛ぶ姿は、「ブーン」というファンの音も相まって、迫力がある。しばらく安定した飛行を続け、右旋回と左旋回を試す。しかし、筆者には、まだ着地は難しく、失敗してしまった。その後も飛ばせば必ず成功するのではなく、幾度となく失敗をくり返しもした。相応の練習が必要なようだ。

 また、3分間という飛行時間は、非常に短く感じた。夢中になっていると、3分間なんてアッという間に過ぎてしまう。そこでいちいち充電し直していたのでは、大変だ。バッテリーを2個付属させるなどの配慮があってもいいように思えた。

 とはいえ、「飛行機のラジコンを体験してみたい」という初心者には、お勧めできるアイテムだ。組み立てもごく簡単で、不時着しても壊れにくい。伸び伸びとした気持ちでフライトを楽しめるだろう。

Produced under license from boeing Management Company.
Boeing & Boeing747 are among the trademarks boeing.
A license programme of Ingram Co.,Ltd.
Copyright 2004 ccp Co., Ltd. All rights reserved.


□シー・シー・ピーのホームページ
http://www.ccp-jp.com/
□「RCエアプレイン ボーイング747 400」の公式ページ
http://www.ccp-jp.com/ccp_toy_2004/toy_product/p_airplane/4002_b1.html
□関連情報
【2004年8月25日】ジャンボジェットのラジコン登場
シー・シー・ピー「R/C エアプレイン JUMBO JET (仮)」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040825/toy.htm


 毎週、電子系のおもちゃを中心にオススメのおもちゃをご紹介しています。「このおもちゃ、気になるけど面白いかなぁ」といったものを徹底的に遊び倒し、その面白さをお伝えしていきます。取り上げて欲しいおもちゃなどがありましたらドシドシと編集部までメールを送って下さい (編集部)

→ game-watch@impress.co.jp ←

(2005年1月20日)

[Reported by 元宮秀介]


Q&A、ゲームの攻略などに関する質問はお受けしておりません
また、弊誌に掲載された写真、文章の無許諾での転載、使用に関しましては一切お断わりいたします

ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

Copyright (c)2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.