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【連載第15回】あの、おもちゃを徹底レポート



 毎週、電子系のおもちゃを中心にオススメのおもちゃをご紹介しています。「このおもちゃ、気になるけど面白いかなぁ」といったものを徹底的に遊び倒し、その面白さをお伝えしていきます。取り上げて欲しいおもちゃなどがありましたらドシドシと編集部までメールを送って下さい (編集部)


第15回:「プーチ」よりカワイイ?
セガトイズ「ブルチ」

発売 セガトイズ
価格 2,980円
電源 単4電池×3本

プーチのライバル登場!?

 幼稚園児からOLまで、女性のハートをガッチリつかんだ、ペットロボット「プーチ」に、本命のライバルが登場した……と言っても、他メーカーの商品ではなく、同じセガトイズの新作ペットロボット「ブルチ」だ。「ブルチ」は、セガトイズが発売しているココロボシリーズの最新作。ココロボシリーズといえば、当連載の第1回でも紹介したおもちゃのロボットシリーズだ。同シリーズは、第1弾である「プーチ」の発売から1年以上経つにも関わらず、その人気は衰えるところがない。現に、東京都内の大型玩具店では、昨年以来ココロボ専用のコーナーが常設されている店が多い。今回の「ブルチ」と同時発売の「ルーチ」も、4月中旬の時点で、同店では品切れ状態というほどの人気の高さなのだ。なぜココロボシリーズはここまで多くのファンに愛され続けているのか? 新製品の「ブルチ」から、改めて検証してみよう!

「ブルチ」のパッケージ。箱の窓からチョコンと座った、かわいらしい姿が見える 立ち姿。顔がまんまるで、ある意味で元祖「プーチ」よりも愛嬌がある


気になるプーチとの違いは?

 「ブルチ」は、シリーズの元祖「プーチ」と同じイヌ型ロボット。では、どこがちがうのか? まずは犬種がちがう。犬種が特定されていなかった「プーチ」に対して、「ブルチ」は同じイヌの中でも、ブルドッグをモチーフとしたデザインとなっている(ちなみに「ルーチ」はプードル型)。基本の動作やコミニュケーションのとりかたは、「プーチ」のものを、ほとんどそのまま継承している。頭部にあるスイッチを押したり、センサーで音や光の変化を感じて、さまざまなリアクションをする。たとえば、頭のスイッチを押すと、目の表示がニコッとなり、喜びのリアクションをとる。かと思えば、しばらく放っておいたりすると、フテ寝してしまう。まるで「ココロ」をもっているようなリアクションをとるのだ。どうやらこのリアクションに「プーチ」とはちがう、「ブルチ」ならではのものがあるらしい。

頭のボタンをなでるように押すと、さまざまなリアクションをする。これが基本 頭のボタンをなでるように押すと、さまざまなリアクションをする。これが基本


男らしい? 野太いブルチの鳴き声

 「ブルチ」を箱から取り出して、電池をセット。「ヴワンッヴワンッ」。いきなり、元気にほえた。「プーチ」よりも明らかに野太く、低い鳴き声だ。たしかにブルドッグらしさを感じる。しばらく頭をなでて(正確にはスイッチを押して)コミュニケーションをとっていると、機嫌が良くなったのか、突然歌い始めた。「ヴワッ、ヴワッ、ヴワッ♪……」。なんと、あのルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン作「交響曲第9番」ではないか! そして歌が終わると「ピピピピピ」という音とともに、両目の表示が点滅している。説明書によると、「占いゲーム」がスタートしたらしい。そして、両目の表示が「☆」になったと思ったら、今度は「トルコ行進曲」を歌いはじめた。「ブルチ」は、このように機嫌がいいと、クラシック音楽を歌い出す。どれもマーチのような勇ましいものばかり。とても男らしいのだ。ちなみに先ほどの占いの結果は、「健康運アップ!?」だった。ホントか?

後頭部にある電池ボックス。ほかのココロボシリーズと同じく、単4の電池3本をセットする 歌いながらウインク。この後目の表示が☆になり、楽しげにクラシック音楽を歌う


ロボの要、各種センサーをチェック!

 「ブルチ」をしばらく机の上においたまま放っておくと、「グゥ~、グゥ~」と寝息のような音を発して動かなくなった。眠りはじめたのだ。「ブルチ」は、一定時間放っておくか、辺りが暗くなると眠ってしまう。後者の場合、周囲の明るさは、鼻に搭載されている光センサーで感知するとのこと。ここは試し、とばかりに起きている状態の「ブルチ」の頭に、黒い布をかけてみた。すると1分ほどで寝息を立てはじめた。シッカリと明るさに反応しているのだ。
 光センサーに続いて、今度は音センサーをチェックしてみる。「ブルチ」が起きている状態で、本体に触れることなく音を立てて、反応を確かめてみた。座っている状態のときに手を叩くと、ちゃんと立ち上がるではないか! 何回も手を叩いていると、今度は表情がニッコリとした表情になった。音センサーの反応もバッチリだ。
 光や音センサーが搭載されたオモチャは、現在となってはめずらしくはない。ただし、目の前で全身を使ったリアクションを見ていると、なんとも愛しく感じられてくる。これこそが、数多くのファンを獲得した、ココロボシリーズの魅力なのだ。

鼻の部分にある「光センサー」。もしも暗い場所にいると、ここで感知して不機嫌になる ひだりのほっぺたにある「音センサー」。感度はなかなかのもので、小さな音でもキャッチする


デスクトップペットに最適!

 残念ながら「ブルチ」は、自分の足で歩き回ることはできない。しかし、それは必ずしも欠点とは言えない。パソコンデスクやテーブルの上といった狭いスペースでも、チョコンと座らせて、コミニュケーションを楽しむことができるのだ。たとえば、一人暮らしで部屋が広くない場合などは、「ブルチ」や「プーチ」がオススメだ。もちろん立ったり座ったりはするので、あまりにも狭いスペースでは危険だが、せいぜい20~30センチ四方のスペースがあれば十分。本格的なペットのロボットがほしいけれど、スペースがない、という人にはピッタリなのだ。

突然の逆立ち。撮影中、よほど機嫌がよかったのか、こんなポーズをとった 基本的に大きく移動することはないので、場所をとらずに座らせて楽しめる


 セガトイズでは、「ブルチ」以降も、数多くの新作ロボットの発売を予定している。ココロボシリーズでは、フラワータイプの「ペタルーチ」や恐竜タイプの「ディノッチ」。さらにレトロチックなロボットのデザインをした「ロボチ」。ココロボシリーズ以外でも、2速歩行したり、ダンスを踊るロボット、赤ちゃん型ロボットなど、5種類前後の新作ロボットが発売を控えている。セガトイズだけではなく、他のオモチャメーカーも同様だ。
 デキがいいものは、いくつでもほしくなる。ただし、経済状況(サイフの中身)を圧迫するエサ(電池)代、そして部屋に置くスペース。筆者にとっては、このふたつこそが深刻な問題なのだ。

男性ファン待望の、恐竜型ロボット「ディノッチ」。早くさわってみたい! セガトイズが満を持して発売する、「Cbot」人間型のロボット


□セガトイズのホームページ
http://www.segatoys.co.jp/
□「ココロボ王国」のホームページ
http://poo-chi.segatoys.co.jp/
□ファミリーロボットシリーズのホームページ
http://www.segatoys.co.jp/c-bot/index.html

(2001年4月19日)

[Reported by 依田智雄 (ワンナップ)]


ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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