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【連載第16回】あの、おもちゃを徹底レポート



 毎週、電子系のおもちゃを中心にオススメのおもちゃをご紹介しています。「このおもちゃ、気になるけど面白いかなぁ」といったものを徹底的に遊び倒し、その面白さをお伝えしていきます。取り上げて欲しいおもちゃなどがありましたらドシドシと編集部までメールを送って下さい (編集部)


第16回:アナログとデジタルのオモチャの融合!
タカラ「ウェブダイバー」シリーズ

発売 タカラ
価格 7,980円
電源 単3電池×4本

正統派ヒーローロボットのオモチャ!

 タカラにしてやられた! ここ数年続いていた「トランスフォーマー」シリーズに、今年は新作がないと聞いていたが、まさかこんな隠し玉があったとは! 「ウェブダイバー」シリーズは、「トランスフォーマー」シリーズの遺伝子を受け継いだオモチャだったのだ。
 同シリーズには、タカラが培ってきた合体・変形オモチャのノウハウを活かしつつ、デジタルな遊びも盛り込まれているという。これはもう、遊んでみなければはじまらない!

「ウェブダイバーシリーズ」のメインアイテム・グラディオン。シリーズの中核のシステムが内蔵されている ビークルモードのグラディオン。この形態から、ロボット形態へと変形する


テレビとつないで楽しめる!

 「ウェブダイバー」シリーズのメインアイテムは、主人公ロボ・グラディオン。グラディオンは、変形するロボットのオモチャとして楽しめるだけではなく、テレビにつないで楽しむこともできる。「ウェブダイバー」シリーズは、同社のヒットアイテム「e-kara」と同じ「Plug It!」シリーズの商品でもあるのだ。変形ロボットのオモチャをテレビにつなげて、どんなことが楽しめるのだろうか? さっそく遊んでみることにした。なお今回は、グラディオンの発売前ということで、タカラに商品サンプルを借りて遊んでみた。

プラグ部分のアップ。ここに「Plug It!」シリーズ用のAVケーブルを差し込む


変形ロボットでテレビゲーム!

 AVケーブルをグラディオンとテレビに差し込み、スイッチをオン。電源はACアダプタではなく、グラディオン本体にセットした単3電池4本から供給する。
 スイッチを入れると、テレビにタイトル画面が映った。まるでテレビゲームだ。というより、テレビゲームが楽しめるではないか! 実はグラディオンをテレビに接続すると、形態により2種類のゲームが楽しめる。ロボット形態のときは、「バトルゲーム」。いわゆるシューティングゲームだ。ビークル形態のときは、障害物を避けながらゴールを目指す「トレインゲーム」。どちらも操作は、グラディオン本体の背部に設置されている十字キーとスタートボタンで行なう。想像していたよりキー入力に対してのレスポンスはいい。どちらのゲームも、いわゆるテレビゲームとしてはシンプルな内容だが、それ以上に変形ロボットのオモチャでテレビゲームを遊べることが、オドロキだ。

コントローラを操作しているところ。左手で十字キー、右手でスタートボタンといった感じだ グランブレードのガン形態。ゲームを楽しめる


変形シーンをアニメーションで表示!

 2種類のゲームをプレイし終え、再びロボット形態に戻そうと、グラディオンをテレビにつないだまま変形させはじめた。すると、テレビ画面の中のグラディオンも変形をはじめたではないか! 先ほどは、ケーブルがジャマになるので、電源を切って変形させていた。ところが、テレビと接続した状態で手元のグラディオンを変形させると、それに呼応してテレビ画面に変形のアニメーションが流れるようになっていたのだ。取扱い説明書によると、変形時に各部のスイッチが押されるようになっていて、それに応じて映像が流れるようになっているとのこと。まさかこんな複雑なパーツ構成に、そんな仕掛けが組み込まれているとは! あまりの感動に、何度も確かめるように手の中のグラディオンの変形をくり返し、テレビ画面の変形のアニメーションに見入ってしまった。

グラディオンの本体を調べてみると、体の各部に配線が張りめぐらされている こちらは変形させている途中。この場面もリアルタイムにテレビに表示される


シリーズアイテムで遊びが広がる!

 「ウェブダイバー」シリーズは、グラディオンのほかにも、6種類のシリーズ商品が発売されている。今回はその中から、フェニクオンとグランブレードを試してみた。  フェニクオンは、グラディオンと合体するフェニックス型のロボット。グラディオンがテレビに接続されている状態でフェニクオン本体のスイッチを押すと、テレビ画面にプロフィールなどが表示される。赤外線通信を使って、グラディオンに信号を送っているのだ。さらに、「バトルゲーム」中にグラディオンと合体させると、必殺技「ヒートウェーブ」が撃てるようになる。
 一方のグランブレードは、剣と銃に変形するオモチャ。グラディオンと合体させるオモチャではない。プレーヤー自身がグランブレードを手に持ち、「剣を振る」と「銃を撃つ」の2種類のアクションをし、それを赤外線通信でグラディオンに送ってゲームをプレイするというもの。ゲーム中に剣と銃の使い分けが必要で、オモチャをタイミングよくどちらかの形態に変形させる必要がある。「オモチャを変形させる」というプレーヤーのアナログな行動までも、ゲーム中のアクションとして反映されるのだ。

フェニクオン。変形して、グラディオンの胸部にドッキングすることができる グランブレードの剣形態。ゲーム中は、状況に応じて、ガン形態への変形が必要になる ここで赤外線通信を行なう


新しいチャレンジに拍手!

グラディオン、グランブレード、フェニクオン。他にもまだ4種類のアイテムがある
 「ウェブダイバー」シリーズのスゴさは、同社が築きあげてきたアナログなオモチャの技術力を結集しつつ、テレビ画面を使ったデジタルな遊びにまで進化させたこと。また、グラディオンがハード的な役割を担い、シリーズのほかのアイテムがその面白さを広げるソフト的な役割を持っているのも特徴的だ。組みあわせ方により、デジタルな遊びもさらに広がるのだ。
 手元のオモチャを合体させる。それがテレビ画面にも反映する。そう考えただけでワクワクするではないか! デジタルな遊びとアナログなオモチャの遊びの絶妙な融合に拍手を送りたい!
 シリーズのメインアイテム・グラディオンの発売は4月26日。これは間違いなく購入するとして、一緒にどのアイテムを買おうか? 筆者は迷っている……結局ぜんぶ買うんだけどね。

□タカラのホームページ
http://www.takaratoys.co.jp/
□「ウェブダイバー」のホームページ
http://www.takaratoys.co.jp/kikaku/408.html

(2001年4月27日)

[Reported by 依田智雄 (ワンナップ)]


ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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