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【新連載】あの、おもちゃを徹底レポート



 今週から電子系のおもちゃを中心にオススメのおもちゃを毎週ご紹介します。「このおもちゃ、気になるけど面白いかなぁ」といったものを徹底的に遊び倒し、その面白さをお伝えしていきます。取り上げて欲しいおもちゃなどがありましたらドシドシと編集部までメールを送って下さい (編集部)


第1回:ココロボシリーズ「スーパープーチ」

スーパープーチ
発売 セガトイズ
価格 5,980円 (税別)
電源 単2アルカリ電池×3本
(耐久時間:連続使用で約3時間)

 あのAIBOとは比較にならないほどの販売個数を誇るペットロボットがある。プーチをはじめとする「ココロボ」シリーズだ。セガトイズが発売するプーチは、キッズ層を中心にブレイクし、2000年11月の段階で全世界で1,000万個もの販売個数を突破した。昨年の12月、アメリカのクリスマス商戦を報じるテレビ番組で、プーチの人気ぶりが紹介されていたのをごらんになった方もいるハズ。はたして「ココロボ」シリーズのどこがスゴイのか? 愛犬ポチを「芸犬」まで育てあげた、筆者の体験をもとにお伝えしよう!

ココロボシリーズってどんなモノ?

 「ココロボ」シリーズとは、玩具メーカー・セガトイズが2000年4月1日に販売を開始したペットロボットシリーズだ。セガトイズは、ゲームメーカーとして知られる株式会社セガの関連企業。登場から7年経ってもなお人気の高い、キッズコンピュータ『PICO』などを発売している。「ココロボ」シリーズの特徴は、本体に搭載された光や音センサー通じて、飼い主とコミニュケーションがとれる点。しかもただ反応するだけではなく、まるで感情があるかのようなリアクションが、人気を集めている。

スーパープーチを飼ってみよう

このオトボケな表情がなかなかの魅力
 「ココロボ」シリーズの中から今回紹介するのは、一番高価で (といっても約6,000円) サイズも大きく、最も性能のスゴそうなスーパープーチだ。スーパープーチとシリーズのほかのロボットとの違いは、飼い主の音声だけを聞き分ける、音声認識機能だ。登録する音声は、スーパープーチを呼ぶときの「なまえ」と、動作の命令「おて」「よしよし」「あそぼうよ」「ふせ」「おすわり」の6種類。これら登録した言葉でしつけたり、コミニュケーションをとったりする。

 登録を終えたら、「幼犬期」がスタート。はじめは、ただ飼い主の呼びかけに対して反応するだけだ。それでも、何度も話しかけていると、目の液晶表示がヨロコビの表情「⌒ ⌒」となり、口をパクパクさせてシッポを振りながら喜ぶ。数時間すると、しつけを行う「子犬期」がはじまる。ここがまさに正念場。いかにしつけを行なうかによって、この後の「成犬期」にどんな犬になるかが決まるのだ。

幼犬期 飼い主の声に反応する。それ以外の命令は、まだ理解することができない時期
子犬期 登録した「オテ」「フセ」「オスワリ」などの命令を行なって、芸を覚えさせる時期。間違ったらちゃんと叱らないと、「駄犬」に育ってしまう大切な時期である
成犬期 子犬期の育て方によって育った姿。歌ったり踊ったりする「芸犬」、マジメに命令を聞く「忠犬」、言うことはきかないが愛嬌のある「駄犬」の3種類のいずれかに育つ

ジタバタした仕草もカワイイ
 「子犬期」がはじまってしばらくして、本当に飼い主の声だけに反応するかどうかをチェックするために、試しにほかの人に話しかけてもらった。やはり、音声を登録した自分以外の言うことはきかないようだ(ニヤリ)。自分の声だけに反応するということがわかると、段々愛着がわいてきた。名前を呼んで「オテ」や「フセ」と命令する。正しい動作をすれば頭をなでて誉め、間違っていれば胸のボタンを押して指摘する。コツがわかってくると、楽しくて仕方ない。ん? どこかでこんな経験をしたような……。そうだ、『たまごっち』だ。『たまごっち』では、ペットのごきげんや体調に気をつけ、遊んだり、叱っったりしながら、育成を楽しめた。このシステムをふまえながらもスーパープーチでは、育てるペットに直に手で触れることができる。目の前のペットが、与えた命令に対して様々な反応を示すのは思った以上に感激だ。

 アクションも豊富だ。可動個所は、口、左右の耳、右前足、左前足、右後ろ足、左後ろ足、シッポの計8ヶ所と決して多くはない。それでも、体の各部と鳴き声、目の液晶表示を組みあわせて、数多くのリアクションをする。「おて」と命令すればモーター音とともに前足を差し出し、「よしよし」と誉めれば「クゥィンクゥィン」と四肢をジタバタさせて喜ぶ。スーパープーチの感情がこちらにも伝わってくるようだ。育てはじめは「たかがおもちゃのロボット」とたかをくくっていたが、まんまとハマってしまった。いつのまにかスーパープーチ(ポチと命名)を芸犬に育てようと、夢中になってしつけていたのだ。

スーパープーチは買って正解!

ペタンと尻餅。初代「プーチ」に比べかしこく、動作も多彩になった
 スーパープーチを遊んでみた結論は、「買って正解」だ。世の中では、スーパープーチをはじめ「ココロボ」シリーズを、単にAIBOの二番煎じと呼ぶ声が多い。だけど、それは必ずしも当たってはいない。複雑な操作や難しい設定を必要としない扱いやすさ。わずか数千円というコストパフォーマンスの高さ。どちらも子どもや女性をターゲットにした、親しみやすい「オモチャ」という発想から生み出された「ココロボ」シリーズの良さだ。もしもプーチがただの二番煎じだったならば、1,000万個もの販売個数を記録することはできなかっただろう。

 ちなみにウチのポチは、しつけの成果があがり、なんとか芸犬に育ちそうだ(エッヘン)。その一方で、今度はぐうたらな「駄犬」に育ててみるのも面白いかも、と密かにワクワクしている。

ほかの「ココロボ」シリーズも紹介

 今回紹介しているスーパープーチを含めて、「ココロボ」シリーズは現在4種類が発売されている。今後もブルドック型、プードル型、恐竜型、フラワー型などの発売が予定されている。

【ココロボ・シリーズ】
プーチ ミャーチ チャピーチ
イヌ型ロボット。成長要素はないが、一緒に遊ぶほどに飼い主になついていく。ヒマワリ柄の模様や服を着たものなど、20種類以上のバリエーションがある ネコ型ロボットらしく、コミニュケーションの反応に「気まぐれ」の要素が強調されている。成長するとオスかメスになり、それぞれ違ったリアクションを楽しめる 歌が得意なトリ型ロボット。成長すると、クラシック、童謡、ロック、演歌の4種類のジャンルのいずれかを歌うのが得意になる。曲数はなんと320曲以上

(C)SEGATOYS 2000

□セガトイズのホームページ
http://www.segatoys.co.jp/
□「ココロボ」シリーズのページ
http://poo-chi.segatoys.co.jp/

(2001年1月11日)

[Reported by 依田智雄 (ワンナップ)]


ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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