コーラス大柳の「ためにならないインディゲームレポート」

【第2回】コーラス大柳の「ためにならないインディゲームレポート」

毎日「艦これ」しないと落ち着かないし死んじゃう人のためのリモートプレイガイド

 こんにちは。コーラスの大柳です。2015年末、長崎に旅行へ行ってきました。池島という離島で炭鉱跡を思う存分見学してきました。実は同地を訪問するのは2回目なのですが、住民の方には申し訳ないのですが、なんというか、ゲーマーにとっては非常にイイ雰囲気のする土地なのです。探究心をかき立てられまくりです。

 同じ県内でも炭鉱跡といえば軍艦島(端島)が有名ですが、あれは本当に限られた時間内での見学で、悪天候になると上陸すらできないため、個人的にはそのような制約がない池島の方がオススメです。交通の便が悪すぎるのと、その日まる一日拘束されてしまいますが、行く価値はアリですよ。

【池島】
奇しくも1年に2回行きましたが、炭鉱施設は崩壊が進んでいるので現地におもむいたらしっかりと風景を目に焼き付けておきましょう。見学は長崎さるくから申し込みを

外で「艦これ」やってますか?  もちろん私はやっています

iPad Proでやると、ノートPCと変わらない画面サイズに
複数のPCにリモートアクセス可能
PC側の準備もお忘れ無く。Chromeブラウザの拡張機能からプラグインのインストールをしておこう

 さて、2回目にして早くも脱線していますが、私はコーラスのPRという本業のほかに「艦隊これくしょん(以下、「艦これ」)」の提督業も営んでおりまして、基本仕事中は常に起動しっぱなしです。ランキングは気にしないマイペースプレイで、イベントに詰まった時はプライド捨てて丙提督にもなります。蛇足ですが、諸提督方もイベントに詰まったら毛根が尽きる前に難易度落とした方が良いですよ……。

 「艦これ」提督諸氏ならわかってもらえると思いますが、習慣のようにプレイし続けていると、外出先で遠征の指示だけでも出しておきたいなあ……ということが多々あるのではないでしょうか。(注:遠征とは資材を取ってくるお使いミッションのようなものです)。

 出先にノートPCを持って行けば解決する話ではありますが、経験上、対応できる環境を整えても、いざ出先でがっつりプレイするかといえばそんなこともありません。一時期8インチWindowsタブレットでプレイすることも流行りましたが、あれもスマホのテザリングなど別途回線を用意しなければいけないため、思ったほど手軽に使えるものではないですし、性能的に中途半端なので他に使い道を見出しにくく、結局持て余してしまいます。

 そこでおすすめしたいのがGoogleからリリースされている「Chrome リモート デスクトップ」です。このアプリはその名の通りリモート操作のクライアントで、使用するPCを登録しておけば使用しているスマートフォンやタブレットから普段使用しているPCのデスクトップに直接アクセスすることができるというものです。これを使うことで、PC上に起動しっぱなしの「艦これ」を遠隔操作しようという訳です。

 「Chrome リモート デスクトップ」を使うメリットはPCを持ち歩く・外で使うという考えから解放されることです。出張ならともかく旅先でカバンの中にPCをしのばせていくのは、かさばりますし、よっぽど仕事で切羽詰まっているような人でない限りわざわざ取り出して使うようなことはしないと思います。まあ、私のように旅先までPCを持ち込む人もいると思いますが、ほとんどの方はホテルに置きっぱなしにしていくことが多いのではないでしょうか。

 仮に出先でPCを取り出すにしてもある程度空いた時間と空間が必要で、移動中にさっと遠征のチェックだけしたいというような用途には全く向いていません。また、テザリングで解決することではありますが、わざわざネットにつなげるのも面倒くさいことです。必要な物はネットにつなぎっぱなしのPC(もちろんChromeがインストール済みの)だけです。Chrome側ではあらかじめ拡張機能からプラグインをインストールしておく必要があるのでお忘れなく。

 もちろん「Chrome リモート デスクトップ」は万能Appではありません。使い方としてはかなりの制約がかかりますので、「艦これ」プレイ時の主要な用途は遠征関連(帰還・編成・出撃)に絞られると思います。「艦これ」の遠征は任務内容によって必要な時間が決まっており、15分で済むものもあれば、24時間かかるものもあり、送り出し頻度の高そうな「長距離練習航海」、「鼠輸送作戦」、「東京急行」など、プレイを進めるにあたって必要な修復バケツや資材が効果的に集められる遠征任務を多くこなす際に効果的です。

 これらの任務に必要な時間は最小30分から最大5時間ほどなので、こまめにチェックをして時間の無駄なく資材を集めることで、短期間に万単位での資材集めが可能になります。私もこの方法を使い始めてから、資材は最大値の30万をキープできるようになりました。ちりも積もれば山となる。小さいことからコツコツと。遠征を回し続けることで諸提督の鎮守府財政も潤うという次第です。資材が厳しいままイベントに突入することはイベント完走自体が危うくなるので大変重要なことです。

【スクリーンショット】
遠征時に重宝します
キラつけにもまあ使えます

通常の戦闘はきっついと思います。多分

 操作パフォーマンス的には同じ無線LANのネットワーク内からの操作であれば、任務をこなすのも苦にならない快適さでプレイ可能です。それでも1テンポくらいは反応が遅くなりますので、家でプレイするのであれば素直にPCでがっつりやったほうが楽しめるでしょう。

 出先など外のネットワークからになると、当然反応は悪くなりますが、それでも艦隊の補給・編成・改装・遠征に出す程度であれば問題ありません。キラつけ作業(注:艦娘に戦闘でMVPを取らせてキラキラさせること。回避率などが上がる)など反復操作が必要なものについては不可能ではありませんが、ボタンを押してからの反応がかなり悪くなり、時間もかかるのでオススメできません。回線状況が良好であれば演習(=他プレーヤー艦隊との戦闘をおこなうことで経験値稼ぎができます)もこなせるでしょう。

 なお、戦闘については、リモート操作特有の反応の悪さがゆえに、誤って大破進軍→撃沈とかになると、ショックで1週間は立ち直れないのでおすすめしません。ただ、電波状況の悪化によるコネクションロストは実際に艦これが稼働しているPC側に関係はないので、その点は気にしなくても良いというのもこのアプリの隠れたメリットです。これで洞窟でも廃坑でもガンガン潜っていけます。もちろんリモートデスクトップには要再接続ですが。

 画面サイズとしてはiPhone 6クラスであれば、おおむね快適です。iPad Proクラスであれば横画面にすればPCで使っている時と遜色なく操作できます。注意点として、スリープさせたPCを起動させることはできません。なのでPCの設定は「スリープしない」「一定時間経過でモニターを切る」設定にして、つねに起動させっぱなしにしておく必要があります。

 今回ご紹介した「Chrome リモート デスクトップ」は冒頭で紹介した旅先でも大活躍でした。LTEの電波が届くところであれば、どこでもそれなりのパフォーマンスで使えてしまうので、移動中や発車待ちの時間つぶしなどのタイミングで重宝します。手持ちのスマートフォン1台ですべて解決できてしまうのは代え難いメリットです。PC側あらかじめChromeを用意しておく必要があるので、Chrome使いの人以外は面倒くさいかもしれませんが、そこは気合いでひとつ。

 ちなみに、私の場合は「艦これ」以外のブラウザゲームでは確認していないので、他のタイトルで同じ手が有効かどうかは残念ながらわかりません。毎日「艦これ」しないと落ち着かないし死ぬ。という全国300万の提督諸氏でご興味のある方は、追加の投資も必要ありませんのでぜひお試しください。それではまた次回。

【スクリーンショット】
iPad Proでプレイした場合はこんな感じ。広々余裕
iPhone 6s Plusでもちょうどいい感じ

(大柳竜児)