使って試してみました! ゲームグッズ研究所
連載第369回
“もっと自由に、ゲームグッズも遊ぼう”「東京ゲームショウ2015」特別編
スマホにカセット…スニーカーにセガハード…グッズもさらに多彩に
(2015/9/20 00:00)
当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。
今年もやってきました東京ゲームショウ! 今年はPS4タイトルが本格的にリリースラッシュの予感をさせ、PlayStation VRやOculus VR、GearVRなどのバーチャルリアリティ系も次々にコンテンツが登場。スマホアプリも盛況など、多方面にわたって自由に広がっていくゲームの姿が見られた。
そんな変化し続けていくゲームシーンを反映してか、ゲームグッズ・デバイス系の出展もまた多様だ。ノスタルジーを追うもの、最新技術へアプローチするもの、ゲーム文化そのものを楽しむグッズなどが見られる。そんなTGS2015のゲームグッズたちを紹介していこう。
Beatrobo「ピコカセット」
スマホでカセットゲームの魅力をということで話題となった「ピコカセット」は、Hall5-C21のBeatroboブースにて出展している。
ブースには小さなカセットが並べられ、実際にiPhoneのイヤフォンプラグに差し込み、ゲームアプリが起動するのを体験できる。また、ゲームプレイ中にカセットを抜くとアプリが終了するというギミックもしっかりと再現しているところがポイントだ。
カートリッジの形状にもこだわっていて、なんとなく懐かしくなる形状や色の試作が複数展示されていた。また、カートリッジを刺してもゲームアプリの画面が正常に表示されないことがまれに起こる接触不良体など、カートリッジならではの懐かしい体験も可能なら再現したいということだ。コンセプト的にもカートリッジの形状や抜き差し、それにまつわるエピソードの再現と体験に力を入れていきたいとのこと。
ゲームアプリの方はというと、展示されていたもので遊べるのはまだ仮のもので、障害物をタップ操作でジャンプして避けていくシンプルなゲームとなっていた。製品化のときには3種類ほどのゲームを用意したいということだ。
なお、発売は2016年春頃となる見込み。販売方式は今のところ、クラウドファンディング形式(インターネット経由に資金提供を募り、資金提供ユーザーへ製品を届ける)で行なう予定とのこと。ただ、製品化および販売パートナーとなってくれる企業とも協議中ということなので、より手軽に購入できるようになり、製品自体にも様々なバリエーションが登場して欲しいところだ。
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マッドキャッツ
マッドキャッツでは所属プロゲーマーも多数出演する「ウルトラストリートファイターIV 日本大会」を開催し、熱い戦いで格闘ゲームファンの注目を集めている。
そのブース内には最新グッズの展示もあるのだが、そのなかには省スペースタイプのアーケードスティックのコンセプトモデルの姿があった。あくまでモックアップであり、コンセプトを伝えるものということだが、PS4/3両対応モデルとしてプレイステーションオフィシャルライセンス取得の申請も行なっているとのことなので、発売を前提にして鋭意進行中のプロダクトと言っていいだろう。
気になるのは中身の仕様や使われるパーツ、発売時期などなのだが、こちらはあくまでコンセプトイメージの試作をお見せできる段階であり、詳細はまだ未定とのことだ。
また、同社の本格アーケードスティックT.E.2の「ストリートファイターV」春麗モデルも展示されていた。水色の筐体カラーにボタン・レバーボールが黄色となっている。マッドキャッツの限定モデルは以前だと海外のみで販売されることも多かったのだが、日本法人もできた今では要望さえあれば日本でも販売していけるとのことだ。
AVerMedia
ゲームキャプチャ機器を発売しているAVERMEDIAは、今年はマッドキャッツのブースと併設されている。展示しているのは最新ハイエンド機種の「LIVE GAMER EXTREME GC550」。USB3.0接続のHDMIキャプチャーで、解像度は1080p/60fps。HDMIパススルー機能を搭載したので分配機いらずとなり、MIC/AUX入力も搭載された。
また専用ソフト「RECentral 2」ではライブ配信機能が強化され、キャプチャ画面に小窓でライブカメラ映像や画像などを加えるピクチャーインピクチャーにも対応している。
三和電子&アークシステムワークス
アーケードスティックのレバーやボタンパーツの老舗、三和電子は、今年もアークシステムワークスとの共同で物販ブースを出展している。
こちらでは「発電押しボタン」というものを展示。これは押すと、押下した力で発電し、ボタントップ内のLEDが発光するというボタン。外部電源などはもちろん必要なく、ボタンの押し方の強さや位置によってもLEDの光りかたが変化する。時期は未定となるが、発売に向けて開発中ということだ。
このほかにも、高級家具に使われるという木材「ベリーウッド」を使ったレバーボールや、静音ボタンなどのパーツも販売している。
アークシステムワークスでは、「ブレイブルー」公式WEBラジオ「ぶるらじ」がデザインされたアーケードスティックやボタンをはじめ、各種のグッズを販売している。好きなボタンを選んでその場でスティックに組み込んでくれるカスタマイズのサービスも行なっている。
また、テクノスグッズとして「ダブルドラゴン」や「くにおくん」の缶バッジも販売している。
東プレ
高品質キーボード「REALFORCE」で知られる東プレが東京ゲームショウに初出展! ゲーミングモデルなど、個性的なキーボードを実際に触れるようにしている。
ゲーミングモデルの筆頭と言えるのが「TYPE HEAVEN RGB」。RGB LEDバックライトを搭載し、虹色のグラデーションスクロール、虹色固定、赤色、緑色、青色、紫色、黄色、水色、白色といったカラーバリエーションでキーボードが光る。
キーの押下ストローク入力位置も4段階に調整可能。簡単に言うと、キーを押したときにどれぐらい過敏に入力されるか、だ。もっとも浅い1mm設定にすると、ほんのわずかにキーが沈んだぐらいで入力されるので、タイピングが速く、あまり力を入れない人に向いている。
一方、1mmずつ深く調整していってもっとも深い4mm設定にすると、キーストロークの半分近くを越えないと入力されなくなる。こちらはゲーム等での不意のご入力などを防ぎたい人に向いているということだ。
2016年発売予定で、「REAL FORCE」の良さを活かしつつも安価な価格設定にしたいとのこと。仕様等についてはまだ検討中の部分もあり、今後に変更される可能性もあるということだ。
ほかにも東プレには面白いキーボードが展示されている。なかでもユニークなのは「アナログ入力キーボード」だ。こちらはキー押下の検知がアナログになるというもの……と言ってもよく意味がわからないかもしれないが、例えば、DTMソフトでピアノ音に使うと、キーを押した強さや早さがしっかりと検知され、ピアノ音に強弱がそのまま反映される。鍵盤代わりになるというわけだ。
ようするにアナログな入力が求められるもの全般に対応できるということで、このキーボードは他にもマウス機能(方向キーでカーソル操作するが微妙な力加減で早さをコントロールできる)、ゲームコントローラー機能(ボタンやスティックのアナログ入力にもキー入力で対応できる)、レースゲームのアクセル機能(1個のキー押下の深さでアクセル操作する)などなど、様々な機能に対応。マウス、MIDI、GAMEなどへのデバイス切り替え機能があり、キーにもそれら機能用の印字がされている。
ちなみに普通の文字入力においても、アルファベット入力時にキーを強く打つと大文字で入力されるというシフトキーいらずな機能までもあった。
なお、東プレの出展内容についてはこちらの記事でも詳しくお伝えしているので、ぜひそちらもご覧頂きたい。
ANIPPON.
デザイン企画を行なうジャパニーズカルチャースニーカーブランドANIPPON.は、物販ブースにてコンシューマーゲーム機をモチーフにしたスニーカーを展示。弊紙的にはセガハードのデザインモチーフ記事が話題となったが、ブースではそれ以外にも「ダンガンロンパ」やアニメ関係のデザインなども展示されていた。
そんななか異彩を放つのはやはりセガハードモチーフなのだが、そのあたりのお話を伺ったところ、やはり「好きなものをやってみました」というお言葉。今後も流行り物のモチーフを扱うのではなく、こだわりの題材を中心に手がけていきたいということだ。
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