使って試してみました! ゲームグッズ研究所

連載第317回

かわいらしく実用性も高い旅行カバン風ケースや、L/Rトリガー式のグリップ、拡張スライドパッド用のシリコンカバーなど、3DS LL用グッズを試してみた

 当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。

 今回は3DS LL用グッズを3つ試してみた。ひとつは、旅行カバンのトランクケース風デザインがかわいらしい、サイバーガジェットの「CYBER・トランクケース(3DS LL用)」。凝ったデザインだけでなく、細かな配慮がされていて実用性も高い、オススメのケースだ。このほか、3DS LLグリップアタッチメントのゲームテック「プレイヤーアシストセット3DLL」、同じくゲームテックの拡張スライドパッド用シリコンカバーを試してみた。


かわいいトランクケース風3DS LLカバー! 見た目だけでなく実用度も高い

メーカー:
サイバーガジェット
価格:
オープン(購入価格:2,362円)
旅行カバンのトランクケース風な3DS LL用ケース。ストラップも付属している

 オシャレな旅行カバン風のデザインをした3DS LL用のケース。ケースを装着したままゲームプレイが可能なタイプで、ケースとおそろいのストラップも付属している。カラーバリエーションは「チョコレートブラウン」と「ダリアレッド」の2種類があるが、今回はチョコレートブラウンを使ってみた。

 小さなトランクケース風のデザインは、パッと見てかわいい。素材は合皮レザーが使われており、衝撃を吸収してくれるスポンジも中に入っている。肌色の部分もカラーリングではなく、ちゃんと別のレザー素材が縫い付けられていて、小さいながらも凝った作りだ。

 トランクの取っ手が付いている面がフタになっていて、取っ手を引っ張るようにして開けられるようになっている。フタはマグネットでくっつくようになっているので、開閉時に音もならず、手軽に開け閉めできる。

 ケースの中にはプラスチック(ポリカーボネート)でできた3DS LLを装着するパーツがある。この固定パーツもケースの色に合わせてブラウンとレッドになっているのが細かいところだが嬉しい。固定パーツはしっかりと開口されていて、ゲームカードスロット、充電端子、イヤフォン端子、タッチペンホルダー、ボリュームスイッチ、SDカードスロットなど、全てのケースを着けたままで使えるようになっている。電源端子の箇所はケースにも開口があって、ケースを閉じたままで充電できる。また、タッチペンホルダーの箇所も同様に開口されており、スムーズに取り出せるよう工夫されている。

合皮レザー素材に金具と縫い付けで装飾を施していて、トランクケースの雰囲気を再現している。ケースを閉じたままで充電も可能だ
3DS LLを固定用パーツにつけ、ケースを着けたままゲームをプレイするタイプ。フタのところはマグネットホックになっている
プレイ中は写真のようにカバーを垂らした状態になる。ここは好みがわかれるところだろうか
L/Rボタンの操作も問題なし。固定用パーツがあまり指に当たらないようにL/Rボタンとの距離があけてある

 実際に使ってみた。まずはなんと言ってもその外観のかわいらしさが目を引く。細かなところも丁寧に作られているだけでなく、実用面もしっかりしていて、ケースの裏側にも柔らかな起毛素材の布地を使っているなど、傷へも配慮されている。

 開閉部分にマグネット素材を使っているのも嬉しい。マジックテープのような素材だったら、せっかくのおしゃれさや高級感が損なわれてしまうし、開閉時のバリバリ音も気になる。マグネットでスマートに開け閉めできるところが製品全体のコンセプトやテイストにあっている。

 開口部越しに押す3DS LLの各種スイッチや端子も、開口が適度に広めに作られているので触りやすい。ゲームプレイにおいても、L/Rボタンは指先がわずかに固定パーツのフチに当たるものの、操作には影響なく押せる。タッチペンホルダーもケースごと大きめに開口されているので、スムーズにペンを取り出せた。

 ちょっと気になるところとしては、こうしたタイプのケースだと避けようがないところではあるが、ゲームプレイ時に広げると、ケースの上半分がぺろんと垂れてしまうところ。そのスタイルには好みがわかれるところかなと思う。

 かわいらしいトランクケース風デザインのケースだが、見た目だけでなく実用面もしっかりとした作りで、細かに配慮されていた。デザインにおいても、ごまかしなしにミニチュアなトランクケースを再現していて、その凝った作りには価格以上のクオリティを感じた。実用性だけでなく見た目のかわいらしさにもこだわりたい人に、ぜひチェックして頂きたい。


L/Rボタンをトリガー式にした3DS LLグリップアタッチメントセット

メーカー:
ゲームテック
価格:
オープン(購入価格:1,680円)
L/Rボタンの押し心地や手の平があたるサイドの角度にこだわった3DS LL用のグリップ。スライドパッド用シリコンカバーがセットになっている

 3DS LLを持ちやすく、プレイを快適にしてくれるグリップアタッチメントだ。L/Rボタンを幅の大きいトリガー式ボタン越しに押せるようにし、自然な指の角度で操作できる。また、手に持った時のフィット感を高めるために、手の平が当たるサイド部分の角度にもこだわったという製品だ。前回に同社のPS Vita用グリップ「トリガーグリップV」を試したが、基本コンセプトはそれに近く、3DS LL版と言っていいだろう。

 素材はプラスチック(ABS)。表面には梨地加工によって薄めのざらつきがつけられている。重量は約78g。背面の左右には縦長のグリップがあり、膨らみは最も高い部分で約3cmと大きめ。グリップは先端だけが少し外に出ている程度で、外側にはあまり伸びていない。L/Rトリガーの部分がグリップと同じ高さになっているので、3DS LLを置いた時には平行になる。

 L/Rトリガーは、3DS LLのL/Rボタンをトリガーパーツ越しに押すという作りで、L/Rボタンに当たる部分にはラバーがついている。トリガーは約29mm×22mm(横×縦)の横幅なパーツ。指がかけやすく、斜めに傾斜がつけられているので、グリップを握った時に自然な角度でL/Rを押し込めるようになっている。押し込む角度としては、3DS LLの背面側に斜めから押すようになる。

 3DS LLの装着は、枠の中にぐっと押し込むだけ。ラバーによって押さえられるという作りになっていて、着脱は非常に手軽。本体に傷もつかない。グリップを着けた状態では、SDカードスロットとタッチペンホルダーが塞がってしまうが、タッチペンはグリップの背面に別の収納が設けてある。そちらにタッチペンを入れ替えて使用するというわけだ。そのほか、ゲームカードスロットの部分には、カードが不意に押されて抜けないようにスロットカバーもついている。

グリップは短めでふくらみが大きめ。そのほかに幅広なキートップのL/Rトリガー、タッチペンを斜めに収納するタッチペンホルダーがある
グリップのふくらみとL/Rトリガーの高さで、本体を置いた時に角度が平行になるようになっている。SDカードスロット以外はグリップを着けたままで触れる。ゲームカードの箇所は開閉式のカバーがある
L/Rトリガーは指の形にあわせて湾曲していて押しやすい。ただ、押し込みのかなり浅い段階で入力されるのが気になるところ

 実際にゲームプレイに使用してみた。手に持った時のフィット感は、手の大きめな成人男性の研究所員にとってはちょうどいいのだが、少しグリップの膨らみが大きすぎるかもしれない。例えば、前回に「グリップの大きさがバランスが良い」と評価したPS Vita用では、グリップの膨らみの最も大きい部分でも約2cmだったのだが、この3DS LLは約3cmある。膨らみが大きいぶん、手が大きい人でないと、グリップをしっかり包み込めないかもしれない。女性や子供にはちょっと持てあましそうに感じられた。

 グリップの大きさには少し気になるところがあったが、それ以外のフィット感は基本的に良好だ。指はボタンやスライドパッドのいわゆる操作部分に自然と置けるし、L/Rトリガーの湾曲した形状も、人差し指を自然に置ける。

 L/Rトリガーの使い心地は、トリガーの深さに対して押した時の入力の反応が少し早い、つまり入力量が少なめで反応してしまうので、思ったよりやや早いと感じる。トリガーは約3mm押し込めるが、そのうち約1mmほどで入力されてしまう。もう少し、ストロークの半分ぐらいで反応してくれると、トリガータイプの自然な操作感になったように思えた。

スライドパッドに被せて操作しやすくする「エクストラパッド3DLL」。4種類のシリコンカバーがセットになっている

 最後に、スライドパッドに被せるシリコンカバーの「エクストラパッド3DLL」も試してみた。今回試しているのは、「トリガーグリップ3DLL」と「エクストラパッド3DLL」がセットになっている製品で、それぞれ単体でも販売されている。

 「エクストラパッド3DLL」は中央くぼみタイプ、フラットタイプ、波紋形状タイプ、格子形状タイプの4種類がそれぞれ2個ずつセットになっている。パッドを3個入れておけるストラップ型の専用ケースも付属する。

 このパッドを実際にゲームプレイに使ってみたのだが、そのままで使うとパッドのフチがスライドパッド周辺の本体筐体にこすれてしまい、ひっかかってしまった。ズリズリとシリコンパッドが引きずられてしまい、入れた方向に入りっぱなしになったり、こすれている抵抗があったりと、そのままで使うのは厳しい。もしかしたら、3DS LLのスライドパッドか被せるシリコンパッドのどちらかに個体差がある可能性もある。フチが当たってしまう場合は、少しフチの高さを削るなり、シリコンパッドの内側に紙などの薄いものを何枚か入れて高さを調節すると良さそうだ。

ストラップタイプの専用ケースに3種類を入れられるようになっていて、プレイ時に被せて使う。実際にプレイを試してみると、カバーのフチが高すぎるのか、本体にこすれてしまっていた。快適にプレイするには、何か紙をはさむなりの高さを調節する工夫が必要だった

 3DS LLをより快適に操作できるようにするグリップアタッチメントだが、グリップの大きさはやはり気になるところで、手の大きい人にオススメと思える。また、L/Rトリガーもせっかくのトリガーストロークが意味を成さないぐらいに浅めで反応してしまうのも残念なところだ。サイド部分の角度やL/Rトリガーの角度など、自然な操作感を考えての作りにおいては優れているので、今後の展開に期待したい。


拡張スライドパッド+3DS LLを丸ごと保護するシリコンカバー

メーカー:
ゲームテック
価格:
オープン(購入価格:1,470円)
3DS LL用の拡張スライドパッドに被せるシリコンカバー。写真のように3DS LLにもカバーが被さる

 3DS LL用の「拡張スライドパッド」に被せる、シリコン素材のカバーだ。傷や汚れから守ってくれるとともに、シリコン素材によるラバーな質感が滑り止めにもなってくれる。

 カバーはアンチダスト加工が施されたサラサラとした感触のシリコンでできていて、指が吸い付くラバーの感じも保ちつつ、ベタつきのない感触になっている。

 このカバーの独特なところは、「拡張スライドパッド」だけに被せるのではなく、一部3DS LL本体にも被せる作りになっているところだ。3DS LLのヒンジ部分や、タッチパネル側筐体の右下、左下にもカバーが被さる。そのため、装着する時はまず拡張スライドパッドと3DS LLを組み合わせ、3DS LLを開いた状態で、カバーを着けていく。3DS LLだけを取り外したい時や、拡張スライドパッド+カバーの状態に3DS LLをつけたりなどの着脱時に、少し手間がかかってしまう。

 カバーを着けると、拡張スライドパッド全体と3DSLL本体の下半分はカバーで覆われる。ZL/ZRボタンとRボタンはカバーの開口から押すようになるが、3DS LL本体側のL/Rボタンはカバー越しに押すようになる。

 3DS LLのスイッチや端子は、電源端子、ボリュームスイッチ、イヤフォン端子、左下のストラップホールが、カバーをつけたままでも触れるようになっている。イヤフォン端子にはホコリなどの侵入を防ぐポートキャップもついている。

ヒンジ部分など3DS LLの一部分ごと拡張スライドパッドに被せるという独特な作りになっている。ボリュームスイッチや電源端子はカバー越しに使えるようになっていて、イヤフォン端子にはホコリが入るのを防ぐキャップもついている
シリコンカバーによって滑りにくくなり、全体のホールド感がアップ! 全体の一体感も高まるのだが、3DS LLのみ着脱する時に少し手間がかかるようになってしまう

 実際にゲームプレイを試してみた。まずは手に持ってみた時の感触だが、シリコンラバーのサラサラながら手が吸い付く感触は滑りにくくなり、持ちやすくなる。ただしシリコンカバー自体の重量は約64gあるので、元々組み合わせると結構な重さになる3DS LL+拡張スライドパッドだけに、重さがさらに増すのは辛いところ。

 操作の面では、基本的に問題はない。ただ、拡張スライドパッド側のスライドパッドをカバーの開口部分から操作する時に、フチが指に当たってくるのが若干気になるところ。操作そのものは問題ないが、ズリズリとカバーを広げつつ指を動かす感じになる。ここはもう少し開口のフチを薄くするなど工夫されていたらより気持ちよく操作できたかもしれない。

 3DS LL本体に比べて数が少ない拡張スライドパッド用のシリコンカバーで、シリコン素材によるフィット感の向上などメリットはしっかりとあるのだが、3DS LLと組み合わせた状態で被せる作りなだけに、3DS LLの着脱に一手間加わるところは少々残念。拡張スライドパッドと組み合わせた状態にカバーをつけることで、全体の一体感は高まっているのだが。拡張スライドパッドをよく使っていて、よりホールド感を高めたいという人にオススメのグッズだ。

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(ゲーム環境向上委員会)