【連載第285回】ゲームライフに役立つグッズをレポート
当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。 |
今回はPS Vitaのモバイルバッテリーやシリコンカバーグッズを試してみた。モバイルバッテリーからは、PS Vitaを約2回充電可能とパッケージに記載し、初の“PS Vita対応”となっているエレコムのモバイルバッテリー「GM-V01L-2320」を試してみた。実際に約2回充電できるのか、 3DSなど他の機器には使用できるのか、使い勝手とともにチェックした。
PSVita用シリコンカバーグッズでは、HORI、サイバーガジェット、アンサー、ゲームテック、レイ・アウト・ゲームズのグッズをまとめてチェックしてみた。PSVita用シリコンカバーは、方向キー・○/△/□/×ボタンを「保護しているタイプ」するタイプと、「開口しているタイプ」の2タイプがあり、それぞれの製品に特徴がある。そうしたところをまとめつつ、オススメのシリコンカバーを選んでみた。
● PSVitaを約2回充電可能! PSVita対応を明記している初のモバイルバッテリー
・「PlayStation Vita用モバイルバッテリー GM-V01L-2320」
- メーカー:エレコム
価格:オープン価格(購入価格:4,980円)
カラーバリエーション:ブラック、レッド
モバイルバッテリー本体と充電/出力用のUSBケーブルのセット |
エレコムより「PS Vitaを約2回充電」というモバイルバッテリー製品が発売された。製品として公的に“PS Vitaに使用できる”と銘打っているモバイルバッテリー製品は、おそらくこちらが初めて。純正ACアダプターと同等の2Aという高出力に対応しており、充電式のリチウム電池の容量は2,350mAh(7.4V/17.3Wh)。繰り返し約500回の使用が可能となっている。
パッケージにはモバイルバッテリー本体の他に、USBケーブル(USB Aオス/USB micro-Bオス、ケーブル長60cm)が1本付属。PS Vitaへ充電する際には、PS Vita本体に付属しているケーブルを使用する。
モバイルバッテリー本体は薄型で長方形な形状で、サイズは107×61×14mm(幅×奥行き×高さ)。重量は130gとなっている。本体の表面にはバッテリー残量や充電状態を示す青色LED4個が丸く配置されていて、そのLEDが丸く配置されている中央に充電をスタートさせるボタンが搭載されている。また側面には充電用のUSBポート(micro-Bオス)と出力用のUSBポート(Aオス)がある。
モバイルバッテリー本体は光沢のある薄型なデザイン。充電/出力用のUSB端子のほかに、充電スタート用のボタンとバッテリー状況を示す4個のLEDが搭載されている |
PSVita動作中でも充電可能。実際に試してみたところ、丸々2回のフル充電ができた |
USBケーブルを別途用意すれば、3DSやスマートフォン等ももちろん充電できる |
実際にPS Vitaを充電してみた。PS Vita本体付属の充電用ケーブルでモバイルバッテリーとPS Vitaを繋ぎ、ボタンを押すだけで簡単に充電が開始される。充電中はバッテリー側のLEDが点灯し、残量がリアルタイムに確認できるようになっているので、充電状況やバッテリーの残量が確認しやすい。
PS Vitaを約2回充電できるということで、こちらも実際に試してみた。まずはPS Vitaのバッテリー残量を0にし、そこからフル充電したモバイルバッテリーで充電していった。結果は、2時間35分で充電が完了し、モバイルバッテリーの残量はLED3個点灯で半分以上残っているという状態になった。そこからさらにもう1度PS Vitaのバッテリーを0にして充電してみたが、こちらもフル充電まで完了。丸々2回のフル充電ができた。もちろん、PS Vitaをプレイしながらの充電ももちろん可能だ。
USB出力なので別途ケーブルを用意すれば3DSやスマートフォン等の充電もできる。そこで、バッテリー残量が0になった3DSを充電してみたところ、約3時間15分で充電が完了した。また、モバイルバッテリーの残量はまだ半分以上残っていて、こちらも約2回分のフル充電ができた。
PS Vita、3DSともに、充電中にモバイルバッテリーが熱くなるようなこともなく安定した動作で、本体を2回フル充電できた。ひとつ持っておくと安心できる扱いやすいモバイルバッテリーだ。
● PS Vita用シリコンカバーを6製品試してみた
方向キー、○/△/□/×ボタンの“保護タイプ”と“開口タイプ”の違いが製品選びのポイント
シリコンカバーの他に、前面スクリーン/背面タッチパッドサイズの画面保護シート、簡易のクリーニングクロスがセットになっている |
携帯ゲーム機向けの本体保護用グッズの中でも定番のひとつ、シリコンカバーをまとめて試してみた。今回試したのは、HORI、サイバーガジェット、アンサー、ゲームテック、レイ・アウト・ゲームスの5社から6製品(レイ・アウト・ゲームスは2種類)。
この6製品は大きく2つのタイプにわけることができる。ひとつは、方向キーと○/△/□/×ボタンを覆わない「開口タイプ」。もう1つは方向キーと○/△/□/×ボタンをカバーで覆っている「保護タイプ」だ。
「開口タイプ」はHORI、サイバーガジェット、アンサーの3社。「保護タイプ」はゲームテック、レイ・アウト・ゲームスの2社となっている。保護タイプは指の感触や操作感に影響するが、その代わりにキーやボタンの溝にホコリや手垢が付かないという利点がある。感触重視か、保護重視かで好みが分かれるところなので、今回はこの2タイプで分類して試してみた。
また、PS Vita用シリコンカバーは全製品に共通した特徴がある。それは、PSボタン、スタート/セレクトボタン、電源ボタン、ボリューム+/-ボタンをカバーしていることだ。HORIやサイバーガジェットは他機種用のシリコンカバーでは極力ボタン類をカバーで覆わない作りにしていたが、この2社もPS Vita用ではカバー越しに上記のボタンを押す作りにしている。
これは、それらのボタンを押しやすくするためだ。PS Vitaは特にスタート/セレクトボタンが小さく、それをシリコンカバーの開口部から押す作りにすると、奥にくぼんで押しにくくなってしまう。それならばと逆にカバー越しに押すスタイルにして、カバーにはボタン型の突起をつけ、カバー未装着の状態よりも押しやすくなるような工夫がされている。保護だけでなく、ボタンを押しやすくする効果も、PS Vita用シリコンカバー選びのポイントとなる。
こうしたところから、各製品をチェックしてみた。なお、最後には、研究所員がオススメするシリコンカバーを「開口タイプ」と「保護タイプ」からそれぞれ選んでいるので、そちらもご覧頂きたい。
◆ 「方向キー・○/△/□/×ボタン開口タイプ」
・「シリコンカバー for PlayStation Vita」
- メーカー:HORI
価格:1,050円
カラーバリエーション:ブラック、ブルー、レッド
- メーカー:サイバーガジェット
価格:オープン価格(購入価格:1,029円)
カラーバリエーション:クリアホワイト、クリアブラック
- メーカー:アンサー
価格:オープン(購入価格:980円)
スクリーン・背面パッド用保護シート付き
・HORI「シリコンカバー for PlayStation Vita」
操作性重視なバランスの良いシリコンカバー
サラサラとした手触りに加工されているシリコンカバー。PSボタンやスタート/セレクトボタンをカバー越しに押すスタイルになっている |
若干気になったのは、PSVita上部のカバーが細く、少したわみが出てしまうところ |
柔らかなシリコン素材で本体を保護するPS Vita用のカバーだ。カラーバリエーションはブラックの他にブルーとレッドがあり、今回はレッドを試してみた。
サラサラとした手触りのシリコンカバーで、背面側の左右には滑り止めの加工が施されている。各種のスイッチや端子はシリコンカバーを着けたままで触れるようになっていて、唯一3G版にあるSIMカードスロットだけがカバーで塞がれる。
PSボタンやスタート/セレクトボタン、さらに電源ボタンとボリュームの+/-ボタンを覆っていて、カバー越しに押すスタイル。カバー越しに押すだけでなく、ボタン型の突起をつけることで押しやすくしている。この効果は抜群で、未装着の状態よりもぐっと押しやすくなった。
実際にゲームプレイを試してみると、背面左右の滑り止め加工やくぼみの処理、カバーが加わったことによる持ちやすさなど、ホールド感の向上にかなり効果がある。カバー越しに押すボタンの押しやすさも非常によく、成形もうまく合っていてズレるようなこともない。フィット感は良好だ。
方向キーや○/△/□/×ボタン、アナログスティックの周りは、カバーを1段薄くして段差がつけてあり、操作する指がカバーに当たって気にならないよう配慮されている。カバーが操作の邪魔にならないよう工夫されていて、操作感も良かった。
若干気になったところとして、PS Vita本体の上部の部分が構造的にどうしてもシリコンが細くなってしまうため、少したるんでしまうところがあったものの、全体にバランスが良く、フィット感、操作感、そして使用感と、バランスの良さが光るシリコンカバーだ。
各種の開口部の位置がピッタリ。成形がうまくできていて、一体感の高いシリコンカバーとなっている |
・サイバーガジェット「CYBER・シリコンジャケット(PS Vita用)」
薄めのシリコンでスマートに仕上がるPSVita用シリコンカバー
薄めで柔らかいシリコンながら、開口部がぴったりと合っていて成形の良さを感じさせる |
背面の指を置くくぼみはフチに段差がつけてあって、より指をしっかりと置けるようにしてある |
サイバーガジェットのシリコンカバーはシリコンが薄めで、装着後の見栄えがスマートなところが特徴。カラーバリエーションはクリアホワイトとクリアブラックがあり、どちらも半透明になっている。今回はクリアブラックを使ってみた。
シリコンカバーの表面はサラサラとした少しパウダー質な手触りで感触がいい。PS Vitaの各種スイッチや端子の箇所はしっかりと開口されており、3G版本体にあるSIMカードスロット以外はカバーを着けたままで触れるようになっている。
PSボタンやスタート/セレクトボタン、電源ボタン、ボリュームの+/-ボタンは、やはりカバー越しに押す方式で、いずれのボタンもカバーでボタンの高さがつく分だけ押しやすくしてある。特にスタート/セレクトボタンはボタン型の突起が付いているので押しやすい。ただし、電源ボタンとボリュームの+/-ボタンは突起がなく、かなりカバーが薄くなっているので、フニャフニャとした感触。押下感があまり良くないので、もう少しクリック感が出るように硬くしてあるほうが良かったかもしれない。
実際に使ってみると、カバーがかなり柔らかいためか、プレイ中に指が触れたりした時にカバー表面が動きやすく、引っ張られてたるみが出てしまう。装着した時点のフィット感は悪くないが、前面を触った時に柔らかさが少し気になるところがあった。
一方で背面側は適度な厚みがつけてあることもあり、ホールド感は良好。背面側の左右にある指を置くくぼみはその分だけ深くつけてあり、フチに段差もつけてある。側面から背面にかけて手で持った感触は良好だった。
操作の面で気になったのは、方向キーや○/△/□/×ボタン、アナログスティックといったメイン操作部分の開口部が小さめで、カバーの厚みが指に当たる部分があったところ。もう少し開口部のフチを薄くするなど、操作する指へ配慮する工夫が欲しかったところだ。また、PSVitaカードスロットの開口部も小さく、スロットのフタにカバーのフチが挟まってしまうようなこともあって、扱いづらいところがあった。
一体感が高く、スタート/セレクトボタンも押しやすいのだが、全体に開口が小さめなところがあって、方向キーやボタン、PSVitaカードスロットなどを触る時にカバーが指に当たりやすい |
・アンサー「シリコンプロテクト VITA」
画面保護シート付きのPSVita用シリコンカバー
シリコンカバーの他に、前面スクリーン/背面タッチパッドサイズの画面保護シート、簡易のクリーニングクロスがセットになっている |
カバーは前面側が薄めで背面側が厚めという作りになっているのだが、前面が少し後ろに引っ張られるようなところがあって丸く型崩れが出てしまっている。ホールド感が良かっただけにこの見栄えで損をしている点は残念 |
アンサーのPSVita用シリコンカバーは前面がかなり薄めになっている一方、背面は厚めにしてあり、前面はかなり柔らかく、背面は硬いというバランスになっている。
また、シリコンカバーの他に画面保護シートが付属しており、前面スクリーン用と背面タッチパッド用の、シリコンカバーから露出する部分を保護するシートが入っている。こちらの保護シートは前面/背面ともにスクリーンサイズのもので、本連載の第281回で試している「自己吸着パーフェクトセット VITA」と同等のものと思われる。
カバーはサラサラ感はあるがラバー質も強めにある手触り。滑り止め効果が高そうに感じられる。方向キー、○/△/□/×ボタン、アナログスティック周りの開口部はフチが1段低くなっていて、操作する指に当たらないよう配慮されている。
カバーを着けたままで各所の端子類を触れられるようになっており、3G版本体にあるSIMカードスロットのみカバーで覆う作り。また、PSVita本体の下側左右にあるストラップホールもカバーが覆っているのが特徴的で、本体を持った時に側面から下側まで、手が当たる部分が全てカバーされている。
PSボタン、スタート/セレクトボタン、電源ボタン、ボリュームの+/-ボタンをカバー越しに押す作りで、いずれのボタンの箇所にもボタン型の突起がついていて、ボタンを押しやすくしてある。
実際に使ってみると、若干成形が合わないのか、前面のスピーカー部分の開口部などがズレるところがあったのが残念。カバーの前面がかなり薄めになっているので背面に少し引っ張られがちなのかもしれない。前面スクリーンの開口部も少し後ろに引っ張られるように丸くなるところがある。フィット感に関して少し残念な印象となった。
一方で背面側の一体感は高く、手で側面から背面を持った時のホールド感は好印象。ストラップホールも保護しているぶん手触りがよく、手の中でしっかりとホールドできているという感触がある。ストラップホールの部分は手で持った時に手の付け根あたりで本体を支える部分であり、ここが保護されていることで感触がよくなっている。
ホールド感の良さから好印象だったが、実際のゲームプレイではやはりカバーの前面側にズレやたわみが出て、フィット感、使用感ともに気になったのが残念。それ以外はよかっただけに惜しい。
PSVita左右下にあるストラップホールもカバーしているのがポイントで、ここもカバーしてあると手の密着感が高まりホールド感がグッと良くなる。そこからの操作性向上感も良かったのだが、一体感が少し低いのが残念なところだ |
◆ 「方向キー・○/△/□/×ボタン保護タイプ」
・アンサー「シリコンプロテクト VITA」
画面保護シート付きのPSVita用シリコンカバー
- メーカー:ゲームテック
価格:1,260円
スクリーン・背面パッド用保護シート付き
シリコンカバーの他に、前面スクリーン/背面タッチパッドサイズの画面保護シートがセットになっている |
上部のPS Vitaカードスロットや下部のマルチユース端子などの箇所も、シリコンのフタやキャップで保護するところがこのカバーの大きな特徴 |
ゲームテックのPS Vita用シリコンカバーはアナログスティックとスピーカー、前後のカメラ以外をのほとんどをカバーする作り。他にも上部のスロットや下部のマルチユース端子とイヤフォン端子にもポートキャップのカバーがついていて、あらゆる箇所を保護するカバーとなっている。またシリコンカバーの他に前面のスクリーンと背面パッド用の保護シートも付属している。
このシリコンカバーの大きな特徴が、方向キーや○/△/□/×ボタン、L/Rボタンもカバー越しに押す方式であるところ。アナログスティック以外のキー操作部分は全てカバーで覆っている。また、PSボタンやスタート/セレクトボタンにはボタン型の突起をつけて、未装着の状態よりも押しやすくしている。
カバーの手触りはサラサラとした感触。電源スイッチや各種端子は3G版にあるSIMカードスロット以外は全てカバーを着けたままで触れるようになっているが、電源ボタンとボリューム+/-ボタンはカバー越しに押す方式、その他のスロットやポート部分にはめくる方式のフタやポートキャップがあるのが独特だ。
実際に使ってみた。まず装着後のフィット感だが、各所の開口位置もきっちりと合っていて、カバーがずれるようなこともなく、フィット感が良い。ただし、マルチユース端子のポートキャップだけはどうしてもきちんと差し込めず、キャップが半開きの状態になってしまった。
ゲームプレイを試すと、フィット感の良いカバーなのでホールド感も良く、持ちやすさを感じるカバーだった。カバー越しに押す方式ということで感触の気になる方向キー、○/△/□/×ボタン、L/Rボタンの箇所だが、若干クリック感が薄れはするものの操作は良好。これら操作部分のカバーが非常に薄くなっていること、成形がキーの位置、型にピッタリと合っているところが操作の邪魔にならない感触を作っている。背面の左右にあるくぼみにはフチに段差がつけてあり、未装着の状態よりも持ちやすく、ホールド感も良好だ。
PS Vitaカードスロットや各種端子にフタやポートキャップが付いている作りなので、ホコリや汚れからの保護性能が高いのが魅力。方向キーやボタンもカバー越しなスタイルなので手垢も付かない。ただし、その分だけ各所が触りづらくなっているところもあり、特にPS Vitaカードスロットはカバーのフタをめくってから本体のカードスロットのフタを開ける2重構造になってしまうため、煩わしいところがあった。
フィット感が良く操作感や使用感においても不満のないシリコンカバーではあるが、PS Vitaカードスロットや各種端子に、フタやポートキャップがあるのが特殊で好みがわかれるところだろう。保護性能の高さという点で魅力とも言えるのだが、それだけにマルチユース端子のポートキャップがどうしてもきちんと差し込めなかったのが残念。
フィット感は良好なのだが、マルチユース端子のキャップがどうしてもうまくハマらなかったところが残念。方向キー、○/△/□/×ボタン、L/Rボタンをカバー越しに押す方式で感触は変わるものの、操作はしやすかった |
・レイ・アウト・ゲームズ「シルキータッチ/スリップガード・シリコンジャケット」
表面加工の異なる2種類のシリコンカバー
- メーカー:レイ・アウト・ゲームズ
価格:1,480円
カラーバリエーション:ホワイト、ブラック、アイスブルー、ラズベリー、グレープ、オレンジ、ライム
プレイステーションオフィシャルライセンス商品
- メーカー:レイ・アウト・ゲームズ
価格:1,480円
カラーバリエーション:ホワイト、ブラック、アイスブルー、ラズベリー、グレープ、オレンジ、ライム
プレイステーションオフィシャルライセンス商品
上の写真が「シルキータッチ」、下の写真が「スリップガード」を装着したところ。「シルキータッチ」はツルツルとした表面の、いわゆる標準的なシリコンカバー。「スリップガード」は凸凹なシボ加工が施された滑り止めバージョンだ |
レイ・アウト・ゲームズのPS Vita用シリコンカバーは、表面加工の異なる2種類がラインナップされている。ひとつは表面がスベスベとした「シルキータッチ」、もうひとつは表面に滑り止めの凸凹なシボ加工が施された「スリップガード」。表面加工以外にいくつか形状に若干の違いはあるものの、基本的な作りは共通している。
カバーは方向キーと○/△/□/×ボタンをカバー越しに押す方式。このほか「シルキータッチ」ではPSボタン、スタート/セレクトボタンもカバー越しに押す方式となっており、さらに「スリップガード」ではこれに加えて電源ボタン、ボリューム+/-ボタンもカバー越しに押す方式になっている。
どちらのカバーもかなりしっかりとした硬さがあるのが大きな特徴。シリコンというよりもラバー素材に近いぐらいの硬さがあって、他のシリコンカバーとはだいぶ印象が異なるカバーとなっている。
PS Vitaカードスロットなどの各種スロットや端子は、3G版にあるSIMカードスロット以外はカバーを着けたままで触れるようになっている。マルチユース端子とイヤフォン端子の箇所が、「シルキータッチ」は開口部が分離していて、「スリップガード」は開口部が繋がっているという若干の違いがある。
実際に2つを使って試してみた。まずフィット感だが、これは「スリップガード」の方がよりフィットする。というのも、「シルキータッチ」は電源ボタンとボリューム+/-ボタンをカバーが覆わない作りになっているのだが、そのためカバー上部の開口部が大きくなってカバーが細くなり、たわみが出てしまう。これが「スリップガード」では電源ボタンとボリューム+/-ボタンもカバー越しに押す作りになっているのでたわみも出ずに、ぴったりとフィットした。
ホールド感に関してはどちらも良好だが、ここも「スリップガード」の方がより感触が良かった。「スリップガード」の表面に施されたシボ加工のザラつきが滑り止め効果をより高めているためだ。
操作の面では、どちらも方向キーと○/△/□/×ボタンをカバー越しに押す作りになっているため、指の感触が変わるところやクリック感が薄れるところはあるものの、操作自体は問題なくできた。キーやボタン部分のカバーが薄くなっていて、位置もピッタリと合っていてたるみがないので、ほとんど気にならないレベルだ。手垢などが本体側につかないという利点もあるので、感触の変化さえ気にならなければメリットの方が大きいと思えた。
PS Vitaカードスロットの触りやすさも好印象で、スロットのフタを開けやすいよう開口部が大きめとられているのが嬉しい。特に「スリップガード」タイプではカバー上部のたるみもなく形状がしっかりとしているので、より使いやすかった。総じてオススメ度合いとしては「スリップガード」の方が良く、フィット感、操作感、使用感ともにオススメのカバーとなっている。
こちらは「シルキータッチ」。PS Vitaカードスロット付近の開口が広く、電源ボタンやボリューム+/-ボタンの箇所も開けられている。そのため、付近のカバーが細くなり、少したわみが出てしまっていた |
こちらは「スリップガード」。基本的な形状はシルキータッチと共通しているところが多いが、上部の電源ボタンやボリューム+/-ボタンの開口と、下部のマルチユース端子やイヤフォン端子の開口部の形状が異なっている。「スリップガード」の方が型崩れもなくフィット感が高かった |
● 今回試した中でオススメのPS Vita用シリコンカバーは?
今回は5社のシリコンカバーを試してみたが、まず方向キー・○/△/□/×ボタンをカバーで覆わない「開口タイプ」で最もバランスよく扱えたのはHORIの「シリコンカバー for PlayStation Vita」。フィット感、操作感、使用感ともに良好で、不満点の少ないバランスのいいシリコンカバーとなっている。
方向キー・○/△/□/×ボタンをカバーで覆う「保護タイプ」では、レイ・アウト・ゲームズの「スリップガード」がオススメ。硬さのある独特な質感により型崩れがなく、フィット感も高い。保護タイプながら操作へのマイナス面があまりなく、使用感も良好だった。フィット感、ホールド感ともにかなり好印象な、オススメのシリコンカバーだ。
なお、ソニー・コンピュータエンタテインメントのPS Vita用クレードル(PCH-ZCL1 J)と、今回紹介したシリコンカバーはいずれも併用できなかった(カバーが邪魔になり、マルチユース端子と完全に接続するのが難しいため、充電ができなくなる)。クレードルを利用するには、カバーを外して使うしかないので、注意が必要だ。
今回試したPS Vita用シリコンカバー6製品。半透明なのは手前の2つ、サイバーガジェットとゲームテックのものとなる |
読者の方から、「シリコンカバーを装着した時にPSボタンの点灯状態が確認できるかが知りたい」というお声を頂いたので、こちらも追記してまとめよう。
まず前提として、シリコンカバーがPSボタンを覆う形状である場合、カバーが半透明でなければPSボタンの点灯はわからなくなる。今回試した6製品はどれもPSボタンを覆う形状で、その中で半透明になっているのはサイバーガジェットの「CYBER・シリコンジャケット(PS Vita用)」と、ゲームテックの「シリコンプロテクタV」の2つ。この2つはどちらも半透明のカバー越しにぼんやりとではあるが、PSボタンの点灯や色が確認できる。透明度はサイバーガジェットの「CYBER・シリコンジャケット(PS Vita用)」の方が高いので見やすいだろう。
なお、製品によってはカラーバリエーションによって半透明の物とそうでないものがあるので、その点にはご注意頂きたい。今回試している製品では、カラーバリエーション中に半透明のカバーがあるのはサイバーガジェットとゲームテックのみとなっている。
サイバーガジェット 「CYBER・シリコンジャケット(PS Vita用)」 | ゲームテック 「シリコンプロテクタV」 |
HORI 「シリコンカバー for PlayStation Vita」 | アンサー 「シリコンプロテクト VITA」 |
レイ・アウト・ゲームズ 「シルキータッチ・シリコンジャケット」 | レイ・アウト・ゲームズ 「スリップガード・シリコンジャケット」 |
【3月12日追記】クレードルとの併用に関して追記しました。
【3月13日追記】PSボタンの点灯状態の見え方に関して追記しました。
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http://www.elecom.co.jp/
http://www.hori.jp/
http://home.cybergadget.co.jp/
http://www.a-answer.co.jp/
http://www.gametech.co.jp/
http://www.ray-out-games.jp/
[Reported by ゲーム環境向上委員会]