【連載第270回】ゲームライフに役立つグッズをレポート
アーケードスティックも続々! 三和電子も参戦!?
当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。 |
今年も盛り上がりました東京ゲームショー!昨年はゲームグッズ関連の出展が控えめで本連載も特別回は行なわなかったのだが、今年は見事に復活!ゲームが盛り上がれば当然ゲームグッズもというわけで、3DSに右スライドパッドを追加する「3DS拡張スライドパッド」、注目の新ハード「PlayStation Vita」の純正周辺機器、新たなアーケードスティックの数々、さらにゲームグッズメーカーのブースで見られた新グッズと、ゲームグッズ的にも見所の多かった2011年の東京ゲームショー。それらを一挙にご紹介していこう。心が弾めば、それはゲームグッズです!
● 3DSに右スライドパッドとZR/ZLを追加! 「3DS拡張スライドパッド」を触る
カプコンブースにて実物を見ることができた「3DS拡張スライドパッド」。3DSに右スライドパッドとZR/ZLを追加するという斬新なアタッチメントだけに注目は高かった |
「モンスターハンター3(トライ)G」と共に発表された「3DS拡張スライドパッド」。3DSに右スライドパッドとZR/ZLボタンを加え、グリップにもなっているというアタッチメントだ。TGS2011の会場では、カプコンブースにて実物を触ることができた。
実際に手に持たせてもらうと、見た目よりも軽くて密度や重量感はあまり感じさせない。横幅はさすがに大きくはなっているが、だいたいPSPの横幅と同じぐらいになっているだろうか。
表面の手触りはABS素材の感触。背面側は緩やかな起伏がついたグリップになっていて、しっかりとホールドできる。ホールド感が良さく、重心のバランスもいいので、あまり重量を意識させない。
右スライドパッドは感触自体は左スライドパッドとまったく同じ。搭載位置がA/B/X/Yボタンのさらに外側になっているので、ボタンとスライドパッドと、左右に指を動かして操作するのは少し独特なものがあった。アタッチメントによってA/B/X/Yボタンまでの距離が少し遠くなってくるので、小さな子供ぐらいの手だと一番内側にあるYボタンあたりは押し辛くなるだろうか。
見た目よりも軽く、何よりもホールド感が良かったのが印象的。ボタンやスライドパッドの追加するという最大の特徴はもちろんとして、ホールド感を高めてプレイを快適にするグリップアタッチメントとしても扱いやすい。
気になるのはやはり、単四電池による連続稼働時間や3DS本体との通信方式だろうか。それらは、発売時など今後に機会が来たときに本連載で試していく予定だ。
実際に手に持ってみると背面のふくらみによるグリップがホールド感を高め、重量も軽いので非常に持ちやすかった。変則的な形状ではあるが、操作もしやすい。多少、A/B/X/Yボタンを押す指を伸ばす感じになるのが、子供ぐらい手の小さい場合だと気になるところだろうか |
● ソニー・コンピュータ・エンタテインメントでは、PS Vita周辺機器がずらりと展示
いよいよ発売日も決定したPS Vita。周辺機器もずらりと展示されていた |
ソニー・コンピュータ・エンタテインメントのブースでは、PlayStation Vitaの周辺機器をさっそく展示。PSP、PS3関連と共に、ハード展示コーナーとして紹介していた。
PS Vitaの周辺機器は、メモリーカードやクレードルなどのいわゆる周辺機器から、保護フィルムやポータブルチャージャーといったグッズまで幅広く純正で用意するというラインナップ。発売はほとんどのものが本体と同時だが、カーアダプターとポータブルチャージャーだけは2012年春となっている。
また、このコーナーでは発売が決まっているものの他に“参考展示”として、キャリングケースのホワイトカラー版や本革ケース、さらにPS Vita本体のカラーバリエーションも8色が並べられていた。これら参考展示品は発売するかどうかはまだ未定。ただ、将来的にカラーバリエーションが拡充されていく可能性は高いだろう。
PS Vita本体のパッケージと思われる箱や、専用ソフトのパッケージも展示されていた。専用ソフトのパッケージは非常にコンパクトで、縦はPSPソフトのパッケージより小さく、横は少し大きいぐらい。
このほかPS Vitaでは、トルネのコーナーに“Vitaでリモートプレイしてトルネを見ているところ”が展示されていた。本邦初公開ということだ。トルネで録画した番組やTV放送を、PS VitaでもPSP同様、もしくはそれ以上に楽しめるだろう。
ポーチはPSPにもあったスリットタイプのシンプルなものと、キャリングポーチが発売予定。そのほか参考展示品として、キャリングポーチのホワイト版や本革ポーチ(黒と白)があった | ||
PS Vita専用のメモリーカード(4GB、8GB、16GB、32GB)、液晶保護フィルム、カードケース、クレードル、インナーイヤーヘッドセット |
PS3関連では、発売予定の「ファイナルファンタジーXIII-2」同梱版や「二ノ国」の同梱版PS3、数量限定カラーの「スプラッシュ・ブルー」や「スカーレット・レッド」を展示。11月2日発売予定の「3Dディスプレイ」も実物を展示し、「3Dメガネ」で3D表示の感じを実際に楽しめるようになっていた。
また、コントローラー「DUALSHOCK3」も各色のバリエーションや、「アンチャーテッド 砂漠に眠るアトランティス」同梱版のオリジナルDUALSHOCK3もずらりと展示していた。
PS3本体は、「ファイナルファンタジーXIII-2」同梱版や「二ノ国」の同梱版、数量限定カラーの「スプラッシュ・ブルー」や「スカーレット・レッド」を展示 |
DUALSHOCK3のカラーバリエーションもずらり。「アンチャーテッド 砂漠に眠るアトランティス」同梱版のオリジナルも展示されていた |
11月2日発売予定の「3Dディスプレイ」。「3Dメガネ」をかけて実際に3D映像を体験できた |
● アーケードスティック続々! 三和電子からは驚きのコンセプトモデルも!
新たなアーケードスティックも目を引いた今回のゲームショー。会場で確認できた「Madcats(カプコンブースで使用)」、「Razer」、「三和電子」のアーケードスティックを紹介しよう。
・Madcats PS3/Xbox 360「ストリートファイタークロス鉄拳アーケードファイトスティックプロ」
「STREET FIGHTER X 鉄拳」ブースで使用されていたMadcatsの「ストリートファイタークロス鉄拳 アーケードファイトスティックプロ」。ただし、こちらはまだ試作品ということだ |
カプコンの「STREET FIGHTER X 鉄拳」ブースで使われていたのが、Madcatsの新しいアーケードスティック「ストリートファイタークロス鉄拳 アーケードファイトスティックプロ」だ。実際にこのスティックで試遊ができるようになっていて、PS3用、Xbox 360用の両方があった。
Madcats製でアーケード筐体と同じ部品を使用。Team Madcatsに所属する日本人プロゲーマー梅原大吾氏の使用モデルということだ。発売日や価格は未定で、今回の物も開発中の試作品ということだった。
1レバー8ボタンのレイアウトで、スタートボタンとセレクトボタンは右奥の側面に配置。手前に傾斜のついた、VIEWLIX筐体を思わせるデザインだ。横の側面にスリットが入っているのが独特で、下半分のパーツに上半分の赤いパーツが被さっているような作りになっている。天板には「STREET FIGHTER X 鉄拳」がデザインされており、試作品ということだがすでに完成度は高そうな印象を受けた。
操作感はそのままアーケード感覚で、短時間の試遊で触っただけではあるが、レバーやボタンに不満は感じない。試遊台に固定されていたので重量や安定感、メンテナンス性(フタが簡単に開くのかなど)についてはわからないが、実際の発売を楽しみに待ちたい。
赤いパーツが土台の白いパーツに被さったようなデザインをしている。スタートボタンとセレクトボタンは奥の右側に配置 |
・Razer Xbox 360「Xbox 360用アーケードスティック(プロトタイプ版)」
コアなゲーミングデバイスを数多く手がけるRazerが制作するXbox 360用アーケードスティックのプロトタイプ |
ゲーミングデバイスを発売するRazerが手がけるというXbox 360用アーケードスティックのプロトタイプが展示されていた。筐体全体に金属素材を使い、1レバー8ボタンのレイアウト。スタートボタンとセレクトボタンは右側面にあるのが少し独特。スティックレバーとボタンには三和電子製のアーケードパーツを使用している。
最大の特徴として、メンテナンス性の高さとボタンの入れ替えを「保証範囲内」のカスタマイズとしているところがあり、天板が奥へと開くようになっていて内部へのアクセスがやりやすい。内部には両横に伸縮するバンパーがあって、開いた天板が勝手に閉じないように支えてくれる。ボタンも当然ファストン端子で繋がっているので交換もしやすそうだ。
実際に操作をしてみると、レバーとボタンは三和電子製のアーケードパーツなのでそのままアーケードの感触。金属素材の筐体なので重量があり、そのぶん安定している。高さはそれほどなくて薄い印象を受けるのだがそれは横幅が大きいからで、そのぶん天板も広くなっている。なお、このアーケードスティックについてはこちらの記事でも詳しく触れているので、ぜひご覧いただきたい。
1レバー8ボタンで、スタートボタンとセレクトボタンは右側面に配置。ケーブルが取り外せるようになっているところも特徴的だ |
メンテナンス性の高さとカスタマイズを保障内にしているところが大きなポイント。写真のようにボンネットを開けるようにして内部を触れる |
・三和電子 PS3「オリジナルPS3用コントローラー三和式控制器“望”」
今回最もインパクトの強かったグッズがこの三和電子によるコンセプトモデルのアーケードスティック。横に細長いコンパネライクな形状、持ち運び用に取っ手をつけたという大胆さ |
今回最も変わり種のグッズだったのがこの、三和電子によるコンセプトモデルのアーケードスティック。その名も「三和式控制器“望”」だ。三和電子といえば、アーケードパーツでおなじみのメーカーであり、様々な本格派アーケードスティックにもパーツが使われている。その三和電子自身が展示していたPS3用のアーケードスティックだ。なお、こちらはあくまでコンセプトモデルであり、そのまま製品になっていくわけではないのでご注意頂きたい。
なんとも奇抜なデザインをしたこちら。細長いケースのような形状で、手前に取っ手がついている。持ち運びを考慮しているのだ。パーツはもちろん同社の業務用パーツというか、業務用のコンパネをはじめ、同社にあった業務用向けの素材を使って作ったコンセプトモデルなので、こういうデザインになったということだ。
1レバーに6ボタン、スタートボタンの下に残りの2個のボタンが補助的に配置されている。ボタンは同社が11月に発売するというLEDを搭載したボタンで鮮やか。筐体はステンレス製で、安定感は抜群だ。
手前の2個の鍵穴に鍵を差し込み回せば、天板部分が奥へと開く。内部にはなんと、交換用のボタンやレバーを収納している。万が一、大会に向かって持ち運んだ際に壊れても安心というわけだ。
三和電子の、このコンセプトモデルを担当した方に話を伺ってみると、その担当者自身が格闘ゲームが好きでアーケード、家庭用を問わずプレイしているという。そこで、持ち運びがしやすく、全体に同社謹製のパーツをふんだんに使ったスティックを試作してみたということだ。製品化等の今後についてはまったくの未定ということだが、前向きに進めていくのでご意見ご要望をぜひお寄せ頂きたいとのこと。新たなコンセプトを持ったアーケードスティックとして期待したい。
中を開くと交換用のパーツがぎっしり。アーケードパーツを手がける三和電子による家庭用機種用アーケードスティック。製品化に向けた次の姿も期待して待ちたい |
● このほか、TGS2011に出展していたゲームグッズメーカーのブース
・ゲームテック
・アンサー
・サイバーガジェット
こちらはちょっと番外編。サイバーガジェットは幕張メッセ最寄りの海浜幕張駅近くにコーナーを設け、同社のグッズを販売すると共に、来場者にかき氷を配っていた。今年のTGS2011会期中は非常に暑かっただけに喜ばれていたようだ |
・マグレックス
マグレックスではPSPの画面出力を1080P相当にアップコンバートして出力する「MG1000」を実演。ハイビジョン画質で出力され、画面出力時の黒枠がなくっているPSPの画面に、来場者が足を止めて注目する姿が見られた |
・エクセレンス
・TURTLE BEACH
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http://www.madcatz.com/
http://jp.razerzone.com/
http://www.sanwa-d.co.jp/
http://www.gametech.co.jp/
http://www.a-answer.co.jp/
http://home.cybergadget.co.jp/
http://www.magrex.co.jp/index.html
http://www.turtlebeach.com/
[Reported by ゲーム環境向上委員会]