【連載第268回】ゲームライフに役立つグッズをレポート


3DSの操作性を高める収納ストラップ付きスライドパッドカバー
携帯ゲーム機用コーティングスプレーなどを試してみた


 当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。


 3DSのスライドパッドに装着して操作性を高めるという初めてのアタッチメントグッズが登場した。折りたたみタイプの3DSの作りにあわせ、アタッチメントをはずして収納しておくためのストラップホルダーも付属しているというユニークな製品だ。

 このほか、100円ショップでおなじみのダイソーで販売されている液晶保護フィルターをはじめとした液晶保護フィルターグッズ3製品や、携帯ゲーム機に新品のような艶のあるを取り戻す「ガラス系コーティング剤 パネピカ『艶』」というスプレーも試してみた。

【今週のおしながき】
3DS サイバーガジェット「CYBER・スライドパッドカバー」
3DS サイバーガジェット「CYBER・本体&液晶保護フィルムセット」
3DS ダイソー「3DS用液晶保護フィルム」
3DS サンクレスト「ハイパークリーンフィルム」
3DS サンクレスト「ガラス系コーティング剤 パネピカ『艶』」

 




● 3DSの操作性をアップするスライドパッドアタッチメントとストラップホルダーセット

「CYBER・スライドパッドカバー」

    メーカー:サイバーガジェット
    価格:オープンプライス(購入価格:458円)
    カラーバリエーション:ブラック、ブルー、レッド


スライドパッドに装着する6種類のアタッチメントがセットになっている

 3DSのスライドパッドに装着して操作性を高めるアタッチメントだ。3DSといえば折りたたみ式でアタッチメントを着けたままでは閉じられなくなってしまう。そのため、閉じるときにアタッチメントを収納しておけるホルダーが付属している。ホルダーはストラップに付けておける。

 アタッチメントは6種類。適度に硬さのあるTPU(ポリウレタン)素材を使っているのがポイントだ。6種類の形状は、「膨らんでいて網目状に表面加工されているタイプ」、「中央がくぼんでいるタイプ」と「くぼみのフチに突起がついたタイプ」、「同心円がついているタイプ」、「細かな突起が無数に付いているタイプ」と、「突起が少なめのタイプ」がある。

 ストラップホルダーは裏表で2個のアタッチメントを収納できる。収納部は枠の中にアタッチメントを挟むようにして収納する作りで固定力は強め。揺らした程度ではアタッチメントが外れるような事はなく、指でアタッチメントを曲げながらでないと出し入れできない。適度に硬さのあるTPU素材を使っているからこその作りだ。


3DSを閉じるときにはアタッチメントを外すのだが、外したアタッチメントを収納しておけるストラップホルダーが付属している。両面に2個のアタッチメントを収納できる

高さが若干増し、直径も少し広くなる。ただ、TPU素材の感触はあまり指をとらえるところがなく、グリップ力には一長一短なところがある
十字ボタンと高さにあまり差を付けないようにするためか、薄く平べったい形状のアタッチメント。だが、操作性の向上には脱着の手間をかけるほどのものが感じられず、少し物足りない印象になった

 実際に使ってみた。スライドパッドのアタッチメントは、上から被せるだけでしっかりと固定される。プレイ中に外れてしまうようなこともなく、スライドがひっかかってしまうようなこともない。それでいて外す時は楽に取り外せる。

 6種類のタイプは「膨らんでいて網目状に表面加工されているタイプ」が、言うなればPSPのアナログパッドに近い。このほかの5種類はどれもくぼみがあるタイプで、突起が異なる。

 アタッチメントをつけてゲームをプレイすると、アタッチメントのぶんの高さが加わって、操作がしやすくなったと感じた。アタッチメントの高さは約2.9mmで、スライドパッドに被せることを考慮するとこの半分ぐらいの高さが加わることになる。直径は16.75mmと、スライドパッドの約14.5mmと比べると約2mm弱広がる。少しの違いではあるが、高さが増す事、直径が広くなることはどちらも操作性を向上してくれている。

 ただ、TPU素材の感触がプラチック質なところは一長一短だ。シリコンのような指をとらえる感触が薄く、元のスライドパッドのほうがグリップ力は高いように思える。ただ、長時間プレイして指が汗ばんでくると、スライドパッドはつるっと滑るときがあるのだが、TPU素材のアタッチメントではそれが起きづらくなる。このあたりは一長一短だ。アタッチメントの突起が大きいタイプでグリップ力を補いつつ、指の負担を軽減するというのがうまい扱い方だろうか。

 気になったというか、少し残念に思えたのは、操作感にそれほど大きなメリットを感じられなかったところ。いずれのアタッチメントも収納することを考慮してか薄く平べったくて、親指に当たってくる感触もどこか似通ってしまっていた。脱着の手間にアタッチメントを使うモチベーションが負けてしまうかもしれないと感じたところがある。どちらにせよ3DSに着ける以上は脱着はしないといけないので、もっと大胆に操作性を変えてくる作りでも良かったかもしれない。

 折りたたみ筐体の3DSに対して、アタッチメントを収納できるストラップホルダーをつけたスライドパッド用アタッチメント。その作りはユニークで見た目にもスマートさがあっていいのだが、肝心の操作性の向上があまり感じられなかったのが残念。長時間プレイする時には操作性アップのメリットのほうが上回るのだが、短時間のプレイでは着脱の手間のほうが目立ってしまうというところで、人によって評価が変わってくるように思う。




● 3DSの全体をフィルターで保護する高品質な本体&液晶保護フィルター

「CYBER・本体&液晶保護フィルムセット」

    メーカー:サイバーガジェット
    価格:オープンプライス(購入価格:1,505円)
    上画面用フィルター:全面タイプ


3DSの天面、底面、3Dスクリーン、タッチスクリーン、スライドパッド周り、ボタン周りの6面を保護する保護フィルターのセット

 3DSの天面、底面、3Dスクリーン、タッチスクリーン、スライドパッド周り、ボタン周りの6面を保護する保護フィルターのセットだ。液晶保護フィルターは光線透過率95.7%と「CYBER・液晶保護フィルム Premium 上画面フルカバータイプ(3DS用)」と同等のフィルター、本体保護のフィルターは指紋防止加工が施されたものになっている。また、パッケージには小さいながらも布製のクリーニングクロスが付属している。

 ちなみにサイバーガジェットでは3DS発売と同時に各種の液晶保護フィルターを発売していたが、そのフィルターはいずれも3Dスクリーン(上画面)の画面のみに貼り付けるタイプだった。だが、新たに発売された「CYBER・本体&液晶保護フィルムセット」と、「CYBER・液晶保護フィルムPremium 上画面フルカバータイプ」は、いずれも上画面の全体に貼り付けるフルカバータイプだ。「液晶保護フィルムPremium」は液晶画面2枚のセット、「本体&液晶保護フィルムセット」はそれに加えて本体保護のフィルターが4枚加わったものとなっている。

 それでは改めて「CYBER・本体&液晶保護フィルムセット」を見ていこう。フィルターの構成は液晶のものと本体保護のものとで異なっている。液晶保護フィルターは表面から順に「AR+ハードコート層」、「高透明PET層」、「シリコン粘着層」の3層構造。反射防止のAR層はパッケージの記述には上下どちらとも書かれてはいないのだが、製品を見る限り3Dスクリーン側のフィルターにのみ入っている。

 本体保護フィルターの構造は、「指紋防止+ハードコート層」、「透明PET層」、「シリコン粘着層」の3層となっている。こちらは指紋防止層を備えているのがポイントだ。

貼り付けの面積が広いだけに位置合わせは難しいところがある。だが、貼り付きはとてもいい
「スライドパッド周り」と「ボタン周り」のフィルターは1枚のシートに貼ってあるので少し扱いづらい

 実際に貼り付けてみた。透明のシートから剥がして貼り付けていくスタンダードな作りだ。まずは「天面」と「底面」、さらに「スライドパッド周り」、「ボタン周り」と、本体保護のフィルターを貼っていった。

 天面のフィルターは2個ある3Dカメラのくり抜きで位置を合わせるのがポイントになるが、貼り付け面積が広いため位置合わせが難しい。だが、フィルター自体はシートも柔らかくて扱いやすい。また、フィルター自体も適度な硬さがありつつ吸い付きが良く、ホコリの混入が少ない。気泡もほとんどできないので非常に扱いやすいフィルターだ。位置合わせさえうまくできれば、こうした本体保護系のフィルターの中では非常に貼りやすいフィルターと言える。

 底面のフィルターも本体のシリアルナンバーが記載されている箇所のくり抜きで位置を合わせれば、位置合わせ自体は少し難しいが貼り付けはしやすい。

 「スライドパッド周り」と「ボタン周り」のフィルターを貼っていく。2枚ともスライドパッドや十字ボタン、A/B/X/Yボタンのくり抜きで貼り付け位置を合わせていくのだが、やはり細かな角度のずれが出たりと、位置合わせは若干難しい。この2枚はどちらも1枚の透明シートに貼られているため、フィルターを完全に剥がしてしまわないと貼り付けしづらいのもネックに思えた。

 ただ、この2枚も天面底面同様に、吸い付きの良さや気泡のできにくさなど、とても貼り付けやすい。操作部分に貼るフィルターは大概の場合、ある程度細かな気泡ができたりムラができたりするのだが、これは珍しいほどにキレイに貼り付けできた。クオリティは非常に高い。

3Dスクリーン側のフィルターは全体を保護するタイプに。ただ、ARの反射色が少し目立つ

 続いて液晶保護フィルターを貼っていく。3Dスクリーン側のフィルターは全体に貼り付けるタイプなので、左右にあるスピーカー穴で位置をあわせて貼り付けていく。こちらもやはり位置合わせをうまく行なうのが多少難しいものの、貼り付け自体は気泡もできずホコリも入りにくい。扱いやすいフィルターだ。

 タッチスクリーンのフィルターは、フィルターのサイズがタッチスクリーンの枠のサイズに近く、角で位置を合わせればほとんど問題ないため、貼り付けは非常に楽だ。こちらも他のフィルター同様に気泡もできずホコリも入らない。

 貼り付け後の見栄えだが、本体保護のフィルターは驚くほどキレイに仕上がった。少し艶のある質感をしているが、フチも目立たず透明度も高い。フィルターを貼っているのが目立たないぐらい自然な仕上がりだ。

 ポイントである指紋防止については、確かに若干ではあるが指紋は目立ちにくいのだが、透明度の高さゆえか、白い指紋跡はしっかり見える。また、拭き取りやすいのかという点に関しても、クリーニングクロスで拭いても指紋跡が伸びて残りがちなところがある。指紋防止に関してはあまり高い効果を実感できなかった。

 液晶画面は上下どちらも非常に透明度が高く、自然な映りをする。タッチスクリーンにペンを使った時の感触も、なにも貼り付けていないときに近く、不自然さがない。非常に高品質なフィルターだ。ただし、3DスクリーンはAR層があるので、光の反射が青紫に見えるところがある(液晶画面の色には影響しない)。この外観の変化は慣れていないと多少気になるところだろうか。


全体にフィルターを貼り付けたところ。フチの処理がキレイでフィルターを貼っていることが目立たない。操作周りのフィルターもキレイに貼り付く


上の写真は画面全体にフィルターを貼ったところ、下の写真は3Dスクリーンは上半分にだけ、タッチスクリーンには左半分にだけフィルターを貼ったところだ

 全体にフィルターの品質は非常に高く、仕上がりも本体保護系のフィルターグッズの中では群を抜いてキレイ。本体、液晶ともに吸い付きの良さやホコリの混入の少なさ、気泡のできにくさなど貼り付きの良さも非常にいい。唯一難点と言えるのは位置合わせの難しさだが、位置と角度を慎重に調整して貼り付ければ、貼りやすさのほうが印象に残る。次期製品にはさらなる工夫も期待しつつ、オススメしたいフィルターだ。




● 100円ショップで手に入る最安値の3DS用液晶保護フィルター

「3DS用液晶保護フィルム」

    メーカー:ダイソー
    価格:105円
    上画面フィルター:3Dスクリーンタイプ


100円ショップで買える3DS用の液晶保護フィルター。上下各1枚ずつのフィルターのセットで、3Dスクリーン側のフィルターは画面部分のみに貼るタイプ。貼り付け時に剥がすフィルターは密着面のみになっているなど、100円グッズらしさを感じさせるところもある

 100円ショップの「ダイソー」で販売されている3DS用の液晶保護フィルター。価格はもちろん100円で、数ある液晶保護フィルターグッズの中でも最安値だ。当研究所では何回か100円ショップで販売されているゲームグッズを試してきたが、これがなかなか侮れなくて「100円でこれなら十分に満足できる」という結論になっていた。この3DS用の液晶保護フィルターはどうなのか? これで十分なの? というところを含めて試してみた。

 パッケージには3Dスクリーン(上画面)用のフィルターが1枚と、タッチパネル(下画面)用のフィルターが1枚の、2枚が封入されている。3Dスクリーン用フィルターは、3Dスクリーンの画面部分のみに貼り付けるタイプだ。

 フィルターの構成層に関しては詳しい記述がされていないのだが、パッケ-ジの材質説明のところに「PET樹脂」とだけ書かれているので、おそらくはPET層がメインの一般的な作りのフィルターだろう。密着面は、粘着素材を使っていない何度でも貼り直しできるタイプ。

 フィルターには貼り付け時に剥がすフィルムが貼られていのだが、フィルムがついているのは画面に密着させる側だけで、表面のほうにはフィルムがない。このあたりには100円ショップのグッズらしいコストカットを感じさせる。また、クリーニングクロス等は付属していないので、別に用意したほうがいい。

 フィルターのサイズは、3Dスクリーン側のフィルターは幅約7.95cm×縦約4.9cmと画面に対して縦横どちらも約1mm大きめ。タッチスクリーンは横約6.2cm×縦約4.65cmと画面よりも小さめになっている。

 実際に貼り付けてみた。3Dスクリーン側のフィルターは枠のない画面の上に貼り付けるので、画面の中心に貼れるよう位置を事前によく調整したほうがいい。また電源オフの状態だと画面外の黒と画面の黒が同化してしまって境目がわかりづらいので、電源をオンにしたほうがわかりやすい。こうしたところから、3Dスクリーンサイズのフィルターは少し貼り付けに難しさがある。

 密着面のフィルムを剥がしながら貼り付けていく。画面への吸い付きがよく、ほんの少しホコリを吸い寄せるところがあったもののセロテープで簡単に取り除けた。気泡も多少できたが少なく、できてしまったものも押し出しやすい。標準的な結果だが扱いやすいという印象だ。

 タッチスクリーン側のフィルターは画面枠よりも小さめなところがあるので、角で合わせてしまうと逆側に1mmぐらいの段差ができてしまう。中心位置に上手く貼っていきたい。貼りつきは3Dスクリーン側のフィルター同様で、吸い付きがよく気泡ができても押し出しやすい。

 貼り付け後の外観は、多少フィルターのフチが目立つところはあるものの、癖のないスタンダードな見た目だ。ただ、表面側にフィルムがなかったためか、フィルター自体に最初から細かな擦り跡があった。擦り跡は画面が点灯しているとほとんど目立たないが、電源オフ時には見えるのが少し気になるところ。

 タッチペンを使った感触は、非常に素直な感触。何も貼っていない状態の画面にかなり近い。特徴が出るようなフィルター層を使っていないからこそだろう。


上の写真は画面の全体にフィルターを貼ったところ、下の写真は画面の左半分にだけフィルターを貼ったところだ。素直な映りでクセがない。ただ、こうして画面が点灯している時には見えないが、電源オフ時にだけ見える細かな擦り跡のようなものがあった。そのあたりを許容できるかがポイントだろう

 100円ショップのグッズならではの、最大限にコストカットされている液晶保護フィルター。それだけに非常にシンプルな作りで、ある意味いい感じに素直な印象を受ける製品だ。貼り付け作業もクセがなくて扱いやすい。ただ、表面フィルムがないことからか細かな擦り跡がついていたりと、画面点灯時にはほとんど目立たないが電源オフ時には跡が見えるようなところもある。こうしたところが気になるかどうかで、“これで十分”と思えるかが決まってくるだろうか。価格的に気軽に使えるというところからも、貼り付けに慣れていない人にオススメしたい。




● サンクレストから、防指紋、全面保護タイプの液晶保護フィルターが登場

「ハイパークリーンフィルム」

    メーカー:サンクレスト
    購入価格:700円
    全面タイプ


「特殊親油膜コーティングハードコート層」という防指紋層を備えたフィルター

 傷が自然に消える液晶保護フィルター「マジックフィルム」が代表的なサンクレストから、新しいタイプの液晶保護フィルターが発売された。この「ハイパークリーンフィルム」は、“指紋が付いても時間が経てば薄くなる”という防指紋タイプのフィルターだ。

 パッケージには3Dスクリーン側のフィルター1枚とタッチスクリーン側のフィルター1枚の2枚を封入。クリーニングクロスは付属していない。3Dスクリーン側のフィルターは画面だけでなく上画面の全体に貼るタイプだ。サンクレストはこれまで「プレミアムフィルム艶」と「マジックフィルム」という2つの液晶画面保護フィルターを発売していたが、どちらも3Dスクリーンのフィルターは画面サイズだった。この「ハイパークリーンフィルム」は見栄えがよく保護面積も広い全面タイプになった。

 フィルターの構成層は、3Dスクリーン側タッチスクリーン側どちらも同じで、上から「特殊親油膜コーティングハードコート層」、「PET層」、「シリコン粘着層」の3層構造になっている。

 フィルターのサイズは、3Dスクリーン側のフィルターは約12.7×約5.9cm(幅×縦)と、上画面側の枠に対して少し小さい程度。タッチスクリーン側のフィルターは約6.27cm×約4.75cm(幅×縦)と、下画面の枠にかなり近いサイズになっている。

強い光を反射させて保護範囲を写した写真。サンクレストはこれまでは画面サイズのフィルターを発売していたが、このフィルターでは全体を保護するタイプになった

 実際に貼り付けてみた。3Dスクリーン側のフィルターは全面タイプなので、スピーカー位置のくり抜きと内側カメラのくり抜きで位置を合わせる。サイズが大きいので斜めになったりと角度がずれないようバランスを取るのがポイントだ。

 柔らかめのフィルターで、画面への吸い付きが非常にいい。ホコリも入りにくく、気泡についてはフィルターが柔らかくてたわんでいるぶん多少できやすいところがあるものの、押し出しやすくて跡も残らない。非常に貼りやすいフィルターだ。

 タッチスクリーン側のフィルターは、サイズがほとんど画面枠と同じなので、角でピッタリ合わせればずれることもなく貼り付けられる。ただそのぶん、少しでも斜めになったりすると逆側が浮いてしまうので、その点では注意が必要だ。3Dスクリーン側同様に吸い付きがよく、ホコリも入らず、気泡も押し出しやすい。こちらも非常に貼りやすいフィルターとなっていた。

 貼り付け後の外観は、透明度が高く柔らかい印象の映りになる。フィルターの表面に触ってみても、「特殊親油膜コーティングハードコート層」のためか滑らかな手触りがする。フィルターに反射した光も少し柔らかい印象だ。

 3Dスクリーン側のフィルターは少しフィルターのフチが白くなっていてスピーカー位置のくり抜きなどが目につくところがあるものの、それ以外は自然な外観。タッチスクリーン側はサイズが画面枠とほとんど同じなのでフィルターのフチも見えず、貼り付け後はフィルターを貼ってあるかどうか分からないぐらいになる。

 このフィルターの最大の特徴である防指紋効果だが、この効果はかなりのものだ。ベタッと指をつけてみても、指紋跡が白くならない。光に反射させると跡がついているのは見えるのだが、白くなっていないので正面から見る限りはほとんど跡が見えないぐらいだ。その指紋跡をそのままにして半日ほど待ってみると、指紋跡は中心の濃い部分以外はかなり薄くなっていた。また、指紋跡が拭き取りやすいのもポイントで、クリーニングクロスで拭いても伸びるだけで残りがちな指紋汚れが、スッと拭き取れた。

 最後にタッチペンを使ってみた。フィルター表面の感触が少し滑らかな手触りになっているところがあり、タッチペンの感触もそういうところがある。適度にペン先は止まる感触があるものの、ペンを動かしている間は艶の上を滑っているような滑りが強めなところがあった。


防指紋効果を試すため、親指の指紋跡をべったりとつけてみた。左の写真は跡をつけた直後だが、写真のように光を反射させないと見えないぐらい。右は時間を置いてから撮影したものだ。跡が濃かったところ以外はかなり薄くなった
上の写真は画面全体にフィルターを貼ったところ、下の写真は3Dスクリーンは上半分にだけ、タッチスクリーンには左半分にだけフィルターを貼ったところだ。特殊な層のあるフィルターだが、映りは素直でクセがない

 防指紋効果の高さが好印象で、指紋が目立たず、時間が経つとさらに薄くなり、そして拭き取りやすい。これまで試してきた防指紋タイプのフィルターの中でも群を抜いた効果の高さだ。上下のフィルターの両方に「特殊親油膜コーティングハードコート層」があるので、タッチスクリーンを親指で押すようなゲームの時にも効果を実感できる。また、フィルター自体の貼り付けもしやすく、扱いやすい。オススメしたい液晶保護フィルターだ。




● 新品のあの手触りをもう1度! ガラス系コーティング剤スプレーで艶を取り戻す!

3DS サンクレスト「ガラス系コーティング剤 パネピカ『艶』」

    メーカー:サンクレスト
    購入価格:648円


コーティング剤の入ったスプレーとクリーニングクロスのセット

 携帯ゲーム機の液晶画面や本体をピッカピカにキレイにしたい! クリーニングクロスで拭くだけじゃなく、もっと艶やかに新品のようにキレイにしたい。そんな想いをお持ちの方にオススメなこのがこの「ガラス系コーティング剤 パネピカ『艶』」だ。液晶保護フィルターを発売しているサンクレストから発売されている。

 このグッズはワックススプレーと小さめの布製クリーニングクロスがセットになったもの。スプレーはガラス系コーティングとなっていて、成分は大豆・穀類抽出エキス・シリコンエマルジョン・ジエタノールアミン・インパラフィン・精製水。内容量は5ml。

 使い込んだ携帯ゲーム機は、使っていくうちに手の脂がついていき、ただのクリーニングクロスで拭いただけでは脂汚れが伸びて薄まりはするものの、新品の手触りというか艶ややかな感触が戻らないもの。どこか汚れでくすんでいるような印象が残る。そこで、スプレーによってそうした汚れをキレイに落とし、ガラスのような艶のあるコーティングをして輝きを取り戻そうというわけだ。

使い方はクリーニングクロスにスプレーを1~2回吹き付けて携帯ゲーム機を拭くだけ

 さっそく3DSやPSPを拭いてみた。クリーニングクロスにスプレーを1~2回吹きつけてから、拭いてみる。スプレーの液体は少しヌルヌルとした感触があるだろうか。3DSの天板を拭いてみると指紋等の汚れはキレイに消えていく。最初はぬるっとした拭き心地なのだが1分も経たないうちに乾いてきて、キュッと止まる艶やかな感触が出てくる。

 パッケージの説明によれば、コーティング剤ということなのでムラができないようまんべんなく塗るのがポイントとのこと。だが、“塗装”というよりは“塗らしたクリーニングクロスで拭いているだけ”なので、そんなに神経質に扱う必要はない。軽く拭くだけで見事にキレイになっていくので、拭きすぎて細かな傷をつけてしまうようなこともない。

 拭き終わって外観を見ると、一点の曇りもない艶やかな仕上がりで、まさに新品同様。指で触ってみると、ツヤツヤかつサラサラとした手触りで購入して最初に手に持った時を思い出す感触だ。まさにガラス系コーティングという表現がしっくりくる手触りで、指紋跡もつきにくくなった。

 続いて液晶画面を拭いてみると、こちらも同じようにクリーニングクロスだけで拭いたときとは一段違う艶やかさが出た。手で触ってみると、やはりツヤツヤとサラサラが半分ずつ加わったような手触りになっていて指紋もつきにくい。液晶保護フィルターごと拭いて表面にコーティングをつけるというのも良い使い方と思える。


ベタベタと触って指紋跡だらけの本体を拭いてみた。写真だと手触りまでは伝わらないが、これが見事なほどに新品のような手触りに生まれ変わった。指紋もつきにくくなる

 最後に、「この新品同様な状態がどれぐらい続くのか? 」ということについてだが、これについてはそんなに長くは持たないという印象だ。具体的にどれぐらいとは言い切れないのだが、その後普通に遊んでみたた感想としては、毎日1時間程度触っていると2~3日ほどで効果が薄れてくるというところ。コーティング効果を長く期待するというより“汚れなどの使用感を1度リセットしてくれる”ような製品と考えるのがいいかもしれない。スッキリと新品同様な手触りを取り戻したいという人に、ぜひ試してもらいたい。




・ 各フィルターのサイズ一覧表

 最後に、第254回第256回第258回第266回で試したものも含め、液晶保護フィルターのサイズを一覧にまとめておこう。上の表は3Dスクリーン部分のみのタイプのもの、下の表は上全面のタイプのものになっている。なお、ロアスとモリゲームズはパッケージにフィルターサイズが記載されているのでその数値を記述している。ほかは当研究所で採寸したものだ。製品に個体差のある可能性はあるので、ご理解いただきたい。

各フィルターのサイズ一覧(3Dスクリーンタイプ)
サイズは横×縦(cm)3Dスクリーンタッチパネル
3DS本体のサイズ7.8×4.756.3×4.75
ASDEC「ニンテンドー3DS用保護シート/光沢」7.97×4.96.29×4.7
ASDEC「ニンテンドー3DS用保護シート/反射防止」7.97×4.96.29×4.7
カンタービレ「3DS用液晶保護フィルム (アンチグレアタイプ)」7.88×4.856.2×4.65
カンタービレ「3DS用液晶保護フィルム (光沢タイプ)」7.9×4.856.2×4.65
サイバーガジェット「CYBER・液晶保護フィルム Premium」7.85×4.76.2×4.65
サイバーガジェット「CYBER・液晶保護フィルム[指紋防止タイプ]」7.8×4.76.25×4.7
サイバーガジェット「CYBER・液晶保護フィルム[ハードコートタイプ]」7.85×4.76.25×4.7
サイバーガジェット「CYBER・液晶保護フィルム[キズ修復タイプ]」7.85×4.76.25×4.7
サンクレスト「プレミアムフィルム艶」7.9×4.856.25×4.7
サンクレスト「マジックフィルム」7.9×4.896.27×4.7
ゲームテック「3DS用液晶保護シート目にラクシート3D」7.95×4.886.2×4.65
ダイソー「3DS用液晶保護フィルム」7.95×4.96.2×4.65
ロアス「ハードコート層液晶保護フィルム GAF-009」7.98×4.916.24×4.7

各フィルターのサイズ一覧(全面タイプ)
サイズは横×縦(cm)3Dスクリーンタッチパネル
3DS本体のサイズ12.9×6.16.3×4.75
HORI「ピタ貼り for ニンテンドー3DS」12.68×66.2×4.67
HORI「指紋ガード フルピタ貼り for ニンテンドー3DS」12.68×66.2×4.67
HORI「指紋軽減フィルター for ニンテンドー3DS」12.68×66.2×4.67
アンサー「自己吸着3DS」12.7×66.2×4.7
キーズファクトリー「スクリーンガードプラス for ニンテンドー3DS」12.68×66.2×4.67
ゲームテック「3DS用液晶保護シート目にラクシート3D DX」12.5×5.86.2×4.65
ゲームテック「コンプリートシートセット3D」12.5×5.86.2×4.65
サイバーガジェット「CYBER・本体&液晶保護フィルムセット」
「CYBER・液晶保護フィルムPremium 上画面フルカバータイプ」と共通
12.75×66.25×4.7
サンクレスト「ハイパークリーンフィルム」12.7×5.96.27×4.75
ストラップヤ「4枚入り3DS用液晶保護シート」12.75×6.186.2×4.75
デイテルジャパン「フルプロテクトフィルムPG」12.68×66×4.6
ミヤビックス「OverLay Brilliant for ニンテンドー3DS」12.85×66.28×4.75
モリゲームズ「3DS用液晶保護フィルム AFP」12.7×5.96.2×4.7
ロアス「防指紋ハードコート層液晶保護フィルム GAF-010」12.76×6.096.24×4.7





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(2011年 9月9日)

[Reported by ゲーム環境向上委員会]