【連載第217回】ゲームライフに役立つグッズをレポート


DSi LL発売!大きくなった液晶画面を守る!
本体同時発売の液晶保護フィルターグッズ8製品を試してみた


 当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。


 ニンテンドーDSシリーズ最新モデル「ニンテンドーDSi LL」(DSi LL)が発売された。「本体の大型化と広い視野角&大きな画面」という最大の特徴を持ち、その画面の広さは衝撃的。広々としているだけに、「液晶画面を何かで保護したほうがいいのでは……。」という気持ちも今までのDS以上に沸き上がる。

 というわけで、新型携帯ゲーム機発売の恒例回、“本体と一緒に購入したい液晶保護フィルター選び”を行なっていこう。DSi LL本体と一緒に購入してきた液晶保護フィルターは8種類。発表から発売までの間が短かったDSi LLだが、液晶保護フィルターはしっかりラインナップされている。フィルターの構造、貼り付けやすさ、透明度の高さや色味の変化があるか、タッチペンを使った感触などを試していこう。

【今週のおしながき】
DSi LLの液晶保護フィルター貼り付けは画面が大きくなって難易度アップ?
DSi LL HORI 「液晶保護フィルターDSi LL」
DSi LL ロアス 「DSiLL専用 液晶画面保護フィルム」
DSi LL キーズファクトリー 「スクリーンガードDSi LL」
DSi LL ゲームテック 「目にラクシートLL」
DSi LL サンクレスト 「らくピタフィルム」
DSi LL カンタービレ 「DSiLL用本体液晶画面フィルム」
DSi LL ユニオンテクノス 「スクリーンプロテクト 画面保護フィルム」
DSi LL アクラス 「液晶画面フィルム」

 




● DSi LLの液晶保護フィルター貼り付けは画面が大きくなって難易度アップ?

今回用意した液晶保護フィルターグッズは8製品。発表から発売まで間が無かったのにも関わらず、かなりの種類が発売されたが、実際に試してみるとそれぞれに違いがあった

 ここでは液晶保護フィルターを貼り付ける前提での、DSi LLのこれまでのDSとの違いをまとめよう。まず、「DSi LL」は液晶画面のパネルサイズがとにかく大きくなった。これは言い代えると「液晶保護フィルターを貼り付ける難易度は上がっている」ということだ。パネルの面積が広い分、液晶保護フィルターのサイズも当然大きくなっていて、そのサイズはPSPの画面サイズに近い。途中に気泡やホコリなどが入ってしまう可能性も高く、その修正も大がかりになる。

 では、貼り付け難易度はPSPに近いのかと言うと、それよりも少し手強いという印象だ。DSi LLのパネルはPSPのパネルより正方形に近い形状なので、フィルターも正方形に近くなっている。PSP用フィルターのように横長の場合、台紙から少しずつ剥がしながら貼っていくのが前提になってくるが、DSi LL用フィルターは、従来のDS用フィルターのように台紙から完全に剥がしてから貼るのか、それともPSP用のように少しずつ剥がしながら貼っていく作りにするべきか、製品によってバラつきが出ていた(これは、台紙が曲げやすい柔らかいものか、堅いものかで変わってくる)。試した感じでは、PSP用フィルターのように台紙から少しずつ剥がしながら貼れるよう、台紙が柔らかい製品の方が貼りやすかった。

 また、DSi LL自体も単純に大きくて重さがあるので貼り付け作業には苦労する。片手で本体を支えつつ、もう一方の手で台紙から半分ほど剥がしたフィルターを貼り付けていくのは結構な力が必要だ。大きなパネルが2画面もあるため、本体を支える手でパネルを触らないよう配慮しながら持つようにもしないといけない。

 このように、今回の液晶保護フィルターは他のDS用保護フィルターよりも貼り付けが難しいという印象を強く受けた。これまでのDSへフィルターを貼る作業とは似て非なるもの、という印象で、パネルと筐体が大型化したことで、これだけ貼り付け難易度が変わってくるものかと驚いたほど。液晶保護フィルターの貼り付けに慣れている方も、油断せずに気を引き締めて貼り付け作業に臨んでもらいたい。




● 老舗グッズメーカーのフィルターは高品質だが貼り付けに難あり

「液晶保護フィルターDSi LL」

    メーカー:HORI
    価格:580円
    任天堂ライセンス商品


上下1枚ずつ液晶保護フィルターが封入されている。パッケージには細かに貼り付け手順やホコリが入ってしまったときの対処などが記述されている

 老舗グッズメーカーHORIの液晶保護フィルターで、任天堂ライセンス商品となっている。上画面用1枚と下画面用1枚が封入されており、クリーニングクロスは付属しない。パッケージ内には、貼り付け手順やはがし方、ゴミやホコリ、気泡が入った場合の対処法が非常に細かく記述されている。

 フィルターの構造は、上画面がAR層(反射防止層)、ハードコート層、シリコン粘着層の3層構造となっていて反射防止層があるのが特徴だ。下画面はハードコート層とシリコン粘着層の2層構造になっていて、こちらのハードコート層はタッチスクリーンに適した高強度のハードコートということだ。

 フィルターには透明の台紙とタブ付きのフィルムが貼られていて、見た目で上下が判別できるよう、上画面のフィルムは透明、下画面のフィルムは青色になっている。

 フィルターのサイズは上画面側は液晶の外枠ごと覆う作りで、外枠から上下左右ともに約0.7mm程度小さめ。下画面側も同じく液晶画面に対して約0.7mm程度小さめだ。中心にバランス良く貼るよう位置を合わせるのがポイントになる。フィルターはしっかりとした厚みと堅さのあるタイプで、保護性能には不安は感じない。

 実際に貼り付けてみたが、貼りつけが難しいフィルターだと感じた。上画面側は比較的スムーズに貼り付けられたのだが、下画面側は画面に貼り付いていくときに気泡ができてしまい、それをちょっとだけ剥がして気泡を抜こうとしているうちにホコリが混入するという連鎖が起きてしまった。台紙が堅く、少しずつ剥がしながら貼り付けていく方法がしづらいところも、ホコリが混入しがちな理由と思う。

 フィルターの粘着面についたホコリを取ろうとセロハンテープを使ってみると、シリコン粘着層の粘着力がかなり強く、そのため本来ならくっつかずに落ちる程度のホコリも吸着しているように思える。

 一発でキレイに貼り付けができるとそんなに苦労いかもしれないが、ちょっとしたミスをすると、それを調整した時に新たな問題ができてしまう、そんな印象だ。貼り付け時は環境を整えて慎重に、かつ手早く行なった方が良さそうだ。

 貼り付け後の画面は透明度も高く、色味の変化も少なく高品質だ。上画面側のフィルターには反射防止層があるため、光の映り込みが紫色に見える。それが気になってしまうという人はいるかもしれない。だがその分、反射防止効果はしっかりとしている。普通なら光の反射で画面が白っぽくなってしまうところを、引き締まった色を保ってくれる。

 タッチペンを滑らせた感触は何も貼っていない状態の画面に近い。滑りは基本的にいいが、ほんの少しサラサラとした抵抗を感じさせるところがある。ツルツルとした感触が好みの人にはちょっと引っかかりがあると思えるだろうか。タッチペンで文字を書くタイプのゲームのように、ピタッとペン先を止める入力に向いた感触だ。


写真の上段が画面全体にフィルターを貼ったもの、下段は画面の右半分にだけフィルターを貼ったものだ。透明度が高く、色味の変化も少ない。下段の写真左では、反射低減効果が発揮されているのもわかる

 透明度や色味の変化の少なさ、タッチペンの感触など、そのあたりはクオリティの高い仕上がりなのだが、いかんせん貼り付けの難しさとリカバリーの厳しさは辛いところ。画面が大きくなったDSi LLへのフィルター貼り付けだけに、ホコリや気泡の点が目立った印象だ。ただ、キレイに貼り付けできれば素直で品質の高いフィルターなので、貼り付けがスムーズに行なえたかどうかで大きく評価が変わるフィルターだと思えた。




● 貼り付けのしやすさ、透明度の高さ、色味の変化の少なさ、どれも良しのオススメフィルター

「DSiLL専用 液晶画面保護フィルム」

    メーカー:ロアス
    価格:オープン(購入価格:580円)
    任天堂ライセンス商品


パッケージは上下1枚ずつ液晶保護フィルターが封入されている。クリーニングクロスは付いていない

 ロアスのフィルターも、任天堂ライセンス商品。上画面用1枚、下画面用1枚のセットで、クリーニングクロスは付属していない。フィルターの構造に関しては詳しい記述がされていないのだが、ハードコート層を持ち、粘着層は貼り直しが可能な自己吸着タイプ(おそらくシリコン粘着層)とのこと。

 フィルターは粘着面側に透明な台紙が、表面にはタブ付きの青いフィルムが貼られている。タブには上画面用、下画面用の記述があってわかりやすい。フィルター自体は、上画面用が薄めで柔らかなタイプ、下画面用はそれより少し堅さがある。

 フィルターのサイズは、上下ともに、画面枠に対して約0.5mm程度小さめとなっている。ほぼ画面枠と同等の大きさだが、ほんの少し小さめなちょうど良いサイズだ。

 実際に貼り付けたところ、フィルターの吸い付きが非常によくてとても貼りやすかった。吸い付きがいいフィルターでも、フチに浮きが少し出て自分の指で密着させたりすることがあるが、このフィルターは端までぴっちりと吸い付いていく。フチの処理もキレイでクオリティが高い。もちろん、気泡もまるで入らなかった。上下用ともに同じ結果で、貼り付けに慣れていない人でもキレイに貼れるフィルターだと感じた。

 透明度や色味の変化に関しても非常にいい。素直なフィルターで、上下ともに透明度が高く、色味の変化もほぼ感じさせない。反射低減層は持っていないのか効果を感じないが、その分反射に色がつくようなこともなく、素直な印象を高めている。

 タッチペンの滑りはツルツルとした感触になる。何も貼っていない画面のサラサラ感はほぼ無くなり、ツルツルとした感触と、ビニール質なキュッとした止まり方をする。少しツルツル感が強いところがあるだろうか。


写真の上段が画面全体にフィルターを貼ったもの、下段は画面の右半分にだけフィルターを貼ったものだ。透明度が高く、色味の変化も少ない。素直な映りをする高品質なフィルターだ

 貼り付けが非常にしやすくて、フィルターのサイズもちょうどいい。透明度の高さ、色味の変化の少なさにおいても、不満点がなく、素直な映りをする。非常に安定感のあるオススメのフィルターだ。




● 貼り付けが少ししづらく、透明度や色味の変化も少し気になったところ

「スクリーンガードDSi LL」

    メーカー:キーズファクトリー
    価格:750円
    任天堂ライセンス商品


パッケージは上下1枚ずつ液晶保護フィルターが封入されている。クリーニングクロスは付いていない

 任天堂ライセンス商品の液晶保護フィルター。パッケージには上画面用1枚、下画面用1枚が封入されていて、クリーニングクロスは付属しない。フィルターの構造は、上画面側がAR層(反射防止層)、ハードコート層、PET層、シリコン粘着層の4層。下画面側はハードコート層、PET層、シリコン粘着層の3層構造になっている。

 フィルターには透明の台紙とタブ付きのフィルムが貼られていて、見た目で上下が判別できるよう、上画面のフィルムは透明、下画面のフィルムは青色になっている。フィルターのサイズは上画面側は液晶の外枠ごと覆う作りで外枠から上下左右ともに約0.7mm程度小さめ。下画面側は液晶画面より約0.5mm程度小さめとなっている。下画面側のサイズが液晶枠にかなり近いのが特徴的だ。フィルターは厚みは感じさせるが、少し柔らかめ。

 実際に貼り付けていくと、全体の作りや感触はHORIの物と近いと感じた。フィルターに貼られたフィルムやフィルターのサイズなどが似通っている。もしかするとこのあたりは、どちらも任天堂ライセンス商品だからなのかもしれない。

 画面への吸い付きがいいフィルターで、上画面側のフィルターは画面に置くだけでスーッと貼り付いていく。気泡も入らず簡単に貼り付けできた。

 だが、下画面側のフィルターはちょっと貼り付けが難しい。台紙が堅かったので、少しずつ剥がしながら貼り付けていくという方法がしづらく、表側のフィルムもフィルターより少し大きめで貼り付け時に邪魔になってしまうので、両方を完全に剥がしてから貼り付けることになった(実際、パッケージの貼り付け手順もそのように書いている)。

 だが、フィルター単体の側面を挟むようにして持つと、たわんでしまって安定せず作業に手間取った。柔らかな台紙から少しずつ剥がしながら貼っていくという方法ができるようにして欲しいところだ。画面上にそっと置くと端から吸い付いていったものの、気泡がいくつかできてしまい、それを無くそうと剥がしたりしているうちにホコリが入ってしまった。そのあたりもHORIのフィルターに似ているという印象を受けた。

 透明度や色味の変化については、ほんの少し輝度が落ちて暗くなるところを感じるが、並べて比較しないと感じ取れない程度となっている。上画面側のフィルターにある反射低減効果はあまり効果を感じられず、反射低減によって光が紫に反射して見えるところが目立つという印象を受けた。

 タッチペンを滑らせた感触はツルツルとしている。何も貼っていない画面だとサラサラとした抵抗があるのだが、そのサラサラ感がかなり薄くなる。


写真の上段が画面全体にフィルターを貼ったもの、下段は画面の右半分にだけフィルターを貼ったものだ。ほんのわずかだが上下ともに色味の変化がある

 上画面用フィルターはいいのだが、下画面用フィルターの貼り付けに苦労したところがあり、貼り付けが少し難しい印象を受けた。透明度や色味の変化が少しあり、反射低減効果もあまり感じられなかったところがある。




● 品質、フィルターの吸着の良さはいいが、フィルターのサイズが大きすぎるのがネック

「目にラクシートLL」

    メーカー:ゲームテック
    価格:630円


パッケージは上下1枚ずつ液晶保護フィルターのほか、外側カメラ用のフィルターもセットになっている。クリーニングクロスは付いていない
外側カメラ用のフィルターは外周部がきちんと貼り付かず、写真のような浮きが出てしまう
上画面側の角の形が合っていなくて、写真のようにはみ出て浮いてしまった

 ゲームテックの保護フィルターは上画面用1枚、下画面用1枚のほか、外側カメラ用の保護フィルターが付属しているのが特徴。クリーニングクロスは付属していない。

 フィルターの構造は、上画面側がAR層(反射防止層)、ハードコート層、PET層、シリコン粘着層の4層。下画面側は詳しい記述がないのだが、AR層は上画面のみという記述があることから、ハードコート層、PET層、シリコン粘着層の3層ではないかと推測できる。可視光線透過率が90%以上というPET素材を使用し、透明度の高さを売りにしている。

 フィルターは透明の台紙と上下で色わけされたタブ付きのフィルムが貼られており、タブには文字で上画面用、下画面用と書かれていてわかりやすい。

 このフィルターの大きな特徴はサイズ。上画面用、下画面用ともに、液晶画面のパネルサイズとほぼ同じ大きさだ。上画面用に至っては画面枠より角が少し大きいという、ちょっと困った点もある。カバー範囲が大きいのは良いのだが、良くない点もいくつかある。貼り付けの模様で詳しく書いていこう。

 実際に貼り付けていく。フィルターはどちらもかなり柔らかくて吸い付きがいい。上画面用のフィルターは画面の上に置くだけでスーッと貼り付いていって気泡もできない。下画面側のフィルターもほぼ同様で、この点は非常に扱いやすい。

 問題はやはりサイズで、まず上画面側のフィルターは画面枠の角と形があっていなくて、画面枠よりも少しはみ出してしまう。そのため位置合わせがしづらく、はみ出した部分のフィルターは浮いてしまう。ほんの少しではあるのだが、気になるところだ。

 また、下画面側のフィルターだが、DSの下画面は画面枠より一段下のくぼみに設置されているので、そのくぼみとほぼ同じ大きさのフィルターとなると、ちょっとのずれで枠にひっかかってしまって貼りづらい。ちなみに剥がす時もくぼみにひっかかってしまう。ほんの少し画面枠より小さいサイズだったらより良かったように思う。

 外側カメラ用のフィルターは堅い円形のフィルターで、カメラの枠より少し小さめ。貼ってみると周辺に少し浮きが出たのが気になったものの、基本的には無難なフィルターだ。カメラの映りに関しては特に良い点も悪い点でも変化は感じられなかった。

 透過率や色味の変化については、まず上画面は非常にクオリティが高い。透明度が高く、色味の変化もほぼ感じられない。反射低減層を持ってはいるが反射の色は白い色がほんの少し水色っぽくなる程度で素直な反射をする。反射低減効果はそこそこに高い印象で、黒い画面になったとき、または電源オフ時に光で白っぽくならずに引き締まった色になっていた。

 このように上画面側のフィルターは好印象なのだが、下画面のフィルターは画面が少し暗くなり、青みがかった色味になっていた。暗くなるところは見比べないとはっきりとは感じられない程度だが、色味の変化はけっこうはっきりとしている。ただ、青みがかった色味が好みの人には逆に良くなったように見えるかもしれない。

 タッチペンを滑らせてみると、ツルツルと滑りがいいがツヤツヤとした抵抗もある感触だった。滑らせている間は抵抗の少ない感触だが、止めたときにキュッとしたビニール質な抵抗で止まる。何も貼っていない画面での感触とはかなり違ってくる。


写真の上段が画面全体にフィルターを貼ったもの、下段は画面の右半分にだけフィルターを貼ったものだ。ほんのわずかだが上下ともに色味が変化している

 画面への吸い付きがよく、気泡も入りにくくて貼りやすいフィルターなのだが、フィルターのサイズが大きいところは厳しい。特に上画面側は角の形があっていないのが残念なところ。




● 全体に無難な印象だが、画面枠の角とフィルターの角の形が合っていないのが残念

・「らくピタフィルム」

    メーカー:サンクレスト
    購入価格:640円


パッケージは上下1枚ずつ液晶保護フィルターが入っている。クリーニングクロスは付いていない

 サンクレストが発売するサンフィルターのDSi LL用だ。パッケージは上画面1枚、下画面1枚が入っていて、クリーニングクロスは付属しない。フィルターの構造は、上下ともにハードコート層、PET層、シリコン粘着層の3層構造となっている。

 フィルターは薄く柔らかで、透明な台紙に貼られているが表面側のフィルムはない。台紙側に上画面用、下画面用の記述があるのでわかりやすい。フィルターのサイズは上下ともに画面枠とほぼ同サイズとなっている。

 実際に貼り付けていくと、このフィルターの印象はゲームテックのフィルターに近いものとなった。フィルター自体の吸い付きはよく、画面上に置くだけでスーッと貼り付いていく。気泡も入らなくてキレイに仕上がる。だが、問題はやはりフィルターのサイズで、上画面側のフィルターは角の形が画面枠と合っていない。そのため位置合わせがしづらい。

 下画面側は画面枠とほぼ同サイズだが、画面枠にひっかかりがちだったゲームテックのフィルターよりは小さめで、そこまで貼りづらさは感じなかった。だがやはり位置合わせは難しい。

 透明度や色味に関しては、上画面側は透明度が高いが、色味はほんの少し赤みがかって見える。また、下画面側はほんの少し暗くなるところがあるが、色味の変化はほぼ感じられない。

 タッチペンを滑らせてみると、何も貼っていない画面にあったサラサラ感が薄れ、ツルツルとした感触になった。だが、滑りすぎるというほどではなくて、ペン先にビニール質な抵抗が常にある。滑り具合に関しては何も貼っていない状態とほぼ同等だが、感触は変化する。


写真の上段が画面全体にフィルターを貼ったもの、下段は画面の右半分にだけフィルターを貼ったものだ。肉眼だとわずかに色味の変化があるのだが、写真だとわからない程度

 全体的な感想がゲームテックのものに似ていて、フィルターの質自体は満足度が高いが、角の形があっていないところは残念。そこさえ気にならなければ、色味の変化もわずかなものなので、満足度は高いフィルターだ。




● 大きな不満のない製品だが、アクリル粘着素材と色味の変化が気になるところ

「DSiLL用本体液晶画面フィルム」

    メーカー:カンタービレ
    価格:オープンプライス(購入価格:340円)


パッケージは上下1枚ずつ液晶保護フィルターが入っている。クリーニングクロスは付いていない

 上画面用1枚、下画面用1枚のセットでクリーニングクロスは付属しない。フィルターの構造は表面光沢仕上げのハードコート層、PET層、アクリル系微粘着層の3層構造となっている。

 フィルターには両面に薄くて柔らかいフィルムが貼られており、どちらにも説明書きのされたタブが付いているのでわかりやすい。フィルターは薄いが比較的堅さのあるもので、サイズは上下ともに約0.7mm程度小さめになっている。

 実際に貼り付けてみると、上画面の角の形にフィルターの角もピッタリと合っていて、位置合わせをしやすい。ただ、少し小さめなので、角から少しだけ内側にするのがポイントだ。フィルターは自己吸着素材ではないため画面への吸い付きがあまり無いが、1度貼り付くと、そこから密着面が広がっていく。気泡は入らないものの、少しホコリが混入しがちな印象を受けた。無難な印象ではあるが、貼り付けしやすいとも、しづらいとも言い切れないところ。

 ちなみにアクリルの粘着素材タイプということで、剥がしたときに糊などの跡が残るのではという不安があるが、このフィルターでは特に跡が残るようなことはなかった(ただし、長期間貼ってから剥がした場合だと跡が残るかもしれない。今回は短時間に多数の製品を試しているためそこはわからない)。

 透明度や色味の変化については、上画面側が少し暗くなり赤みがかって見えるところがあり、下画面側は暗くはならないが少し青みがかって見える。

 タッチペンの滑りは、ツルツルとした感触だ。何も貼っていない画面にあったサラサラ感が消えて、ツルツルになる。ただ抵抗がほとんどないため、ペン先の止まりが悪くなる印象を受けた。


写真の上段が画面全体にフィルターを貼ったもの、下段は画面の右半分にだけフィルターを貼ったものだ。上画面側が少し暗くなって赤みがかっており、下画面側は少し青みがかっている

 全体に無難なフィルターなのだが、透明度や色味、粘着素材がアクリルタイプなところなど、少し気にかかるところがある。タッチペンの感触に関しても、滑りが強いという印象を受けた。




● 貼り付けに便利な同梱物が多いのは嬉しい。大きな不満点はない無難な印象のフィルター

・「スクリーンプロテクト 画面保護フィルム」

    メーカー:ユニオンテクノス
    購入価格:440円


パッケージ内容は、液晶保護フィルターの上下が1枚ずつ、外側カメラ用のフィルターが1枚、クリーニングクロスにスクイーズカードと、同梱物が多い
外側カメラ用のフィルターは外周部が少し浮いてしまう

 ユニオンテクノスの液晶保護フィルターは、上画面用1枚、下画面用1枚のほか、外側カメラ用のフィルターが1枚、簡易のクリーニングクロスとスクイーズカード(フィルターを密着させるのに使う堅いカード)が付属している。クリーニングクロスは片面だけとはいえちゃんとした布地素材になっている。

 フィルターには両面にタブの付いた薄いフィルムが貼られており、フィルムのタブには剥がす順番も記載されているのでわかりやすい。フィルターの構造は詳しい記述がないのだが、上画面側はハードコート、下画面側はキズ防止機能がついていると書かれている。粘着面はシリコン素材の自己吸着タイプだ。

 フィルターのサイズは上画面側は画面枠とピッタリのサイズ。下画面側は画面より約0.9mm程度小さめになっている。フィルターは薄めで柔らかだ。

 実際に貼り付け見ると、吸着力のいい貼りやすいフィルターだ。気泡が入らず、ホコリも入りにくい。スーッと吸着されていって、端までキレイに貼り付いていく。下画面側はほんの少しの差ではあるが他のフィルターと比べるとサイズが小さめなのが気になるところで、中央に位置を合わせないと、端に幅のある段差が目立ってしまう。

 透明度や色味に関しては、上画面側はほんの少し暗くなったのを感じたが色味については変化が少ない。下画面側は少し青みがかって見えるところがあった。タッチペンの滑りは、ツルツルとした感触だが、滑りすぎるということはなくビニール質な抵抗が少しあった。

 外側カメラ用のフィルターは、粘着面が透明のフィルム、表面側は水色のフィルムが貼られている。ちょっと裏表がわかりづらいのと、タブやでっぱりが無いので剥がしづらいのがネック。貼り付けてみると周辺がしっかりと貼り付かず、浮いた状態になってしまった。押して密着させても少しすると元に戻ってしまう。


写真の上段が画面全体にフィルターを貼ったもの、下段は画面の右半分にだけフィルターを貼ったものだ。上画面側が少し暗くなって赤みがかっており、下画面側は少し青みがかっている

 貼り付けに便利なクリーニングクロスやスクイーズカードが付属する点や、外側カメラ用のフィルターも入っているなど、同梱物の多さが特徴的。フィルターに関しては少し下画面用のサイズが小さいところが気になったものの、全体に無難な印象。貼り付けもしやすく、大きな不満はない製品だった。




● シンプルな2層構造のフィルターだが、薄さに耐久面の不安を感じるところも

・「液晶画面フィルム」

    メーカー:アクラス
    購入価格:500円


パッケージは上下1枚ずつ液晶保護フィルターが入っている。クリーニングクロスは付いていない

 上画面用1枚、下画面用1枚のセットで、クリーニングクロスは付属していない。ハードコート層とシリコン粘着層の2層構造という、今回試した製品の中でもかなりシンプルな作りのフィルターになっている。

 フィルターは2層構造ということもあってか、非常に薄くて柔らかい。手に持ってみると、ピラピラしていて、台紙から剥がしてしまうとかなり貼りづらくなってしまう。貼り付け時は台紙から少しずつ剥がしながらの方法で行なわないと、かなり苦労してしまうだろう。

 フィルターのサイズは上下2枚ともに同じ大きさで、上画面側も画面枠ではなく画面の黒い描画部分に合わせて貼ることになる。上下2枚はどちらも同じ構造、同じサイズということで区別は付いていない。

 実際に貼り付けてみると、吸着力はいいものの、少し気泡やホコリが混入しやすい印象を受けた。また、前述のようにピラピラとした柔らかなフィルターなので、一度台紙から剥がしてしまうと貼りづらい。そのため、貼り直しがしづらいところがあった。気泡とホコリに気をつけて慎重に貼っていけば、おおむね貼り付けしやすいフィルターの部類に入る。

 透明度や色味の変化に関しては、上画面側は透明度が高く、色味の変化もほぼ感じられない。下画面は少し青みがかって見えるのを感じた。タッチペンを滑らせてみると、ツルツルと滑りが増し、キュッキュとしたビニール質な抵抗があった。

写真の上段が画面全体にフィルターを貼ったもの、下段は画面の右半分にだけフィルターを貼ったものだ。色味の変化ほんの少し出ているのだが、肉眼でないと分からない程度になっている

 全体に無難なフィルターではあるが、2層構造で非常に薄いところに耐久面での不安を感じるところがあった。また、フィルターのサイズが上下同じで区別がなかったりするところも、他の製品と比べたときにちょっと雑な印象を受けてしまったところがあった。





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(2009年 11月 24日)

[Reported by ゲーム環境向上委員会]