使って試してみました! ゲームグッズ研究所

連載第383回

「スプラトゥーン2」でボイチャ!ヘッドセット「エンペラフックHDP」を試す

ゲームとスマアプリの音声をミックスするヘッドセットの実力をチェック

 当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。

 いよいよニンテンドースイッチ期待のタイトル「スプラトゥーン2」が発売! 「スプラトゥーン2」ではスマートフォン用アプリ「Nintendo Switch Online」を併用することでボイスチャットも可能で、それに最適なヘッドセットが、今回試してみたHORIの「ステレオヘッドセット エンペラフックHDP for Nintendo Switch」だ。ゲーム音声とスマートフォンのボイスチャット音声をミックスして聞くことのできる、外観も機能も「スプラトゥーン2」に合わせたものとなっている。その使い勝手や音質などを、実際に使って試して、探ってみた。

「スプラトゥーン2」をボイスチャットをしながらプレイするのに最適!「エンペラフックHDP」

パッケージ内には、ヘッドセット本体、フレキシブルマイク、イカ型リモコン、ネオンピンクカラーのイヤーカップ、延長ケーブルが入っている

 「スプラトゥーン2」ゲーム内に登場するギア「エンペラフックHDP」を再現したネックバンドヘッドセットだ。ゲーム機からの音とボイスチャットの音をミックスして同時に聞くことができるのが大きな特徴で、「スプラトゥーン2」をボイスチャットをしながらプレイするのに最適な作りとなっている。

 ヘッドセットは首の後ろにフレームを回すネックバンドタイプ。スピーカー周辺にはボタンのような突起がついているがこれは飾りで、ヘッドセット本体部分にはボタンなど操作する機能はない。イヤーカップは標準だとネオングリーンが装着されているが、付属するネオンピンクに付け替えることもできる。

 フレキシブルマイクは着脱式になっていて、ヘッドセットのスピーカー左側下に装着する。マイクはイカの触手のようなデザインになっていて、アーム全体にラバー素材が使われており、好きな角度に曲げて口元との距離を調整できる。

 ヘッドセットとニンテンドースイッチ本体やスマートフォンの間を繋ぐのが「イカ型リモコン」。イカ型の先端にヘッドセットからのケーブルを繋ぎ、触手のように伸びている2本を、それぞれニンテンドースイッチ本体とスマートフォンへと繋ぐ。

 リモコンにはNintendo Switch本体からのゲーム音の音量調節ボリュームと、ボイスチャットの音量調節ボリューム、そしてマイクのオン/オフスイッチが搭載されている。

 ヘッドセットからリモコンまでのケーブル長は約1.5m、リモコンからスマートフォンとNintendo Switch本体までのケーブル長は約0.5mとなっている。これに加え、延長用の2.5mのケーブルが付属しているので、Nintendo Switch本体から離れてプレイする環境でも対応できる。

「スプラトゥーン2」ゲーム内に登場するギア「エンペラフックHDP」を再現した、ネックバンドタイプのヘッドセット。イヤーパッドは人工皮革素材のもの
イカ型のリモコン。ここからNintendo Switch本体と、アプリ「Nintendo Switch Online」を動かしているスマートフォンへと2本のケーブルを繋ぐ。その2つの音量がミックスされて、ヘッドセットに聞こえるようになっている
Nintendo Switch、iPad miniとの組み合わせで接続するとこんな感じになる

 実際に使い勝手や装着感、音質などを試してみた。まずは使い勝手だが、2つの機器の音をミックスしてヘッドセットに集約させるというスタイルなので、どうしてもケーブルが煩わしい感じにはなってしまうのだが、それでも接続をわかりやすくしてあったり、延長ケーブルを付属させていたりと利便性への考慮がされていて扱いやすい。

 ちなみにリモコンを繋がずにヘッドセットだけで使えば、普通のステレオヘッドフォンとしても利用できる。フレキシブルマイクも着脱できるので、外で携帯モードでプレイするとき用のステレオヘッドフォンにするというのもありだ。

 装着感の方はというと、ヘッドセットそのものは約130gと軽く、人工皮革素材のイヤーパッドも適度な厚みのあるものが使われていて感触がいい。ただし、耳にかけて固定するネックバンドタイプなのでメガネをかけている人だと付け方によっては耳かけとメガネで圧迫されて痛くなるかもしれない。うまく痛くならない位置に調節したりと多少の慣れが必要だ。

接続図はこのようになる。ヘッドフォン部分だけを使いマイクも外してしまえば、普通のステレオヘッドフォンとしても利用可能だ

 スピーカーとマイクの音質について。まずヘッドフォンのスピーカーだが、かなり高音のみが突出して強い“シャリッシャリ”な音をしている。低音はかなり控えめでほぼ抜けているような聞こえ方だ。

 スピーカーの音量は最大音量でもそれほど大きくならない。Nintendo Switchに繋いだときにも、困るほどではないものの、もう一歩最大音量が大きくてもいいなと感じるところがあった。

 続いてマイクの音質についてだが、Nintendo Switchのスマートフォンアプリ「Nintendo Switch Online」で使った場合に限ってだが、割れた感じの音質ではあるものの、マイク音量は大きく、相手にはっきりと伝わるものになっている。

 今回はテストとして2台のスマートフォンとニンテンドーアカウントを使って「Nintendo Switch Online」での音質をテストしたのだが、「エンペラフックHDP」のマイクからの声は、相手側はスマートフォン内蔵のスピーカーでも充分に聴き取れるぐらいだった。

 なお、このマイクはアプリ「Nintendo Switch Online」以外でも試してみたのだが、例えばWindows PCや、その他の通話アプリなどに使ってみたものの、マイクが正常に動かなかったり、ものすごくマイク音量が小さくて実用できないぐらいになってしまったりと、流用できそうにない結果となった。おそらくだが、2つの音声をミックスする仕組みがある都合から、他の機器やアプリでマイク機能だけを使うことができなくなっているのかもしれない。

 音を聞くためのヘッドフォンとしてはいろいろな機種に問題なく流用できるのだが、マイク機能の方はアプリ「Nintendo Switch Online」専用と考えた方が良さそうだ。

アプリ「Nintendo Switch Online」で実際に試しているところ。画像右のように「ARMS」のパーティーモードのような画面でボイスチャットが行なえる。「Nintendo Switch Online」には、「ギア」を注文できたりなど様々な機能があるので、ボイスチャットしないという人もチェックするのがオススメだ

 Nintendo Switchの音声と、スマートフォンからのボイスチャットをミックスして聞くことのできる「エンペラフックHDP」。一風変わった製品ではあるが、「スプラトゥーン2」をTVモードで友達とがっつり楽しむときにはボイスチャットのお供に、1人で携帯モードで楽しむときにはヘッドフォンとして使えるし、そういった使い方をしやすいよう各所のケーブルを着脱式にしている。

 スピーカーやマイクの音質は値段相応という印象だが、3,758円で、ゲーム内に登場するギア「エンペラフックHDP」のデザイン、音声ミックスする機能など諸々の仕組みや作りがあることを考えると、値段相応以上の製品と思えるところも。

 必須アイテムというところまではいかないのだが、「スプラトゥーン2」でボイスチャットしながら楽しむ上であると便利な製品。「スプラトゥーン2」をがっつりプレイする、特に一緒に遊びこむ友達もいるという人は、ぜひチェックして頂きたい。