■ 2009年6月第3週分 ■


 この連載は、ニンテンドーDSi、PSP、PS3、Xbox 360、Wiiと家庭用ハードではもはや当たり前となった感もある「ダウンロード販売」によるソフトウェアやコンテンツ(以下、DLC)の最新情報を1週間単位でレポート。また、様々なタイトルのレビューも掲載していく予定だ。ダウンロード開始間近なタイトルやリリースが決定したタイトル、そして過去のタイトルまでフォローするので、DLタイトルをチェックするのに役立てれば幸いだ。


■ 6月1日(月)~6月30日(火)ダウンロード販売開始予定一覧 ■



プラット
フォーム
タイトルメーカージャンル価格その他
6月2日

Wiiウェア
王だぁ!ポイソフト王様シミュレーション1,000
Wiiポイント
オリジナル

Wiiウェア
おきらく大富豪Wii 本格Wi-Fiネット対戦アークシステムワークスカードゲーム500
Wiiポイント
オリジナル

VC
スーパーワギャンランド任天堂アクション800
Wiiポイント
移植[SFC]

VC
獣王記セガアクション800
Wiiポイント
移植[AC]

VC
ホッピングマッピーバンダイナムコゲームスアクション800
Wiiポイント
移植[AC]
6月6日

PS3
葛城ミサト報道計画バンダイナムコゲームスニュース配信サービス(30日利用可能権)
800
オリジナル
6月9日

Wiiウェア
ゲームサウンドステーションガストサウンドデータベース(Wiiウェア本体)1,000
Wiiポイント
+期間チケット
オリジナル

Wiiウェア
peakvox escape virusファンユニットエスケープアクション500
Wiiポイント
オリジナル

VC
スーパーマリオカート任天堂アクションレースゲーム800
Wiiポイント
移植[SFC]

VC
アサルトバンダイナムコゲームスアクション800
Wiiポイント
移植[AC]
6月10日

DSiウェア
探偵 神宮寺三郎 椿のゆくえ &謎の事件簿アークシステムワークス推理アドベンチャー500
DSiポイント
移植[携帯]

PS3/PSP
ZEUS II Carnage Heartアートディンクシミュレーション600
移植[PS]

XBLA
獣王記セガアクション400
マイクロソフトポイント
移植[AC]

XBLA
コミックスゾーンセガアクション400
マイクロソフトポイント
移植[AC]

XBLA
ガンスターヒーローズセガアクションシューティング400
マイクロソフトポイント
移植[AC]

XBLA
ファンタシースターⅡセガロールプレイング400
マイクロソフトポイント
移植[AC]

XBLA
SHINOBI 忍セガアクション400
マイクロソフトポイント
移植[AC]

XBLA
ソニック・ザ・ヘッジホッグ3セガアクション400
マイクロソフトポイント
移植[AC]
6月11日

PSP
Everyday Shooterソニー・コンピュータエンタテインメントアブストラクトシューティング800
移植[PS3]
6月16日

Wiiウェア
乱戦!ポケモンスクランブルポケモンアクション1,500
Wiiポイント
オリジナル

Wiiウェア
ファンタジックタンバリンズームファンタジック音楽ゲーム800
Wiiポイント
オリジナル

Wiiウェア
~あなたが回して救うパズル~もちもちQナツメ脱力系パズル800
Wiiポイント
オリジナル

VC
ファイナルファンタジーIIスクウェア・エニックスロールプレイング500
Wiiポイント
移植[FC]

VC
ワンダーモモバンダイナムコゲームスアクション800
Wiiポイント
移植[AC]
6月18日

PS3/PSP
クルトンソニー・コンピュータエンタテインメントアクションパズル1,000
オリジナル

PSP
銃声とダイヤモンドソニー・コンピュータエンタテインメント交渉アドベンチャーノベル3,800
オリジナル
6月24日

PS3
ロックマン9 野望の復活!!カプコンアクション1,000
オリジナル

XBLA
ロックマン9 野望の復活!!カプコンアクション800
マイクロソフトポイント
オリジナル
6月30日

Wiiウェア
光と闇の姫君と世界征服の塔 ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクルスクウェア・エニックス世界征服RPG1,000
Wiiポイント
オリジナル
6月予定

Wiiウェア
バンバン☆キッズハドソン水鉄砲シューティング(FPS)800
Wiiポイント
オリジナル

VC
探偵神宮寺三郎 時のすぎゆくままに…アークシステムワークスアドベンチャー500
Wiiポイント
移植[FC]

VC
ゴールデンアックスセガアクション800
Wiiポイント
移植[AC]

 ※表中の「VC」はバーチャルコンソール、「GA」はゲームアーカイブス、「XBLA」はXbox LIVE アーケード、「FC」はファミコン、「SFC」はスーパーファミコン、「MS」はマスターシステム、「MD」はメガドライブ、「PCE」はPCエンジン、「AC」はアーケードを指します。
 この表は毎週、配信タイトルを追加し、月単位で更新していきます。配信タイトルは当日まで配信が明らかにならないこともあるため、過去に遡って更新することもあります。



多くのポケモンが大乱戦を繰り広げるポケモンアクションバトル「乱戦!ポケモンスクランブル」(1,500Wiiポイント)。用意されたわざも数百種類と豊富だ
(C)2009 Pokemon.
(C)1995-2009 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc. Developed by Ambrella.
ポケモンは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。
Wiiは任天堂の登録商標です。

 今週も様々なプラットフォームにおけるDLCの情報を紹介していきたい。

Wiiショッピングチャンネル
 Wiiウェアとして、6月16日から多くのポケモンが戦う最大4人同時プレイ可能なアクション「乱戦!ポケモンスクランブル」(1,500Wiiポイント)、タンバリンを演奏して色んなものを作る音楽ゲーム「ファンタジックタンバリン」(800Wiiポイント)、たった2つのボタンで楽しめる脱力系パズル「~あなたが回して救うパズル~もちもちQ」(800Wiiポイント)が配信開始。

 VCとして、6月16日から選んだコマンドでパラメーターが変化する「ファイナルファンタジー」シリーズ第2弾「ファイナルファンタジーII」(500Wiiポイント)、ロリコット星からやってきた愛の戦士「ワンダーモモ」が活躍するアクション「ワンダーモモ」(アーケード版:800Wiiポイント)が配信開始。

PS3
 追加アイテムとして、6月11日から「ソニック ワールドアドベンチャー」のDLC「EC&アダバタ アドベンチャーパック」(300円)、「真・三國無双5 Empires」のDLC「男性用エディット防具 武闘セット」など4種(無料)、「Tom Clancy's H.A.W.X」のDLC「スプレマシーパック」(200円)、「バーンアウト パラダイス」のDLC「バーンアウト パラダイス アイランド」(1,300円)、「KILLZONE 2」のDLC「フラッシュ&サンダーパック」(800円)、「MotorStorm 2」のDLC「シグネチャーコレクション Vol.5」(無料)、「リトルビッグプラネット」のDLC「ICO&ワンダと巨像 コスチュームパック」など6種(200~600円)が配信開始。6月15日から、「NARUTO-ナルト- ナルティメットストーム」の「ストームパック6」(無料)も配信を開始している。「ストームパック7」は7月13日配信開始予定。なお、「ロックマン9 野望の復活!!」(1,000円)の配信日が6月24日に決定した。

PSP
 6月11日からギターのみで構成されたサウンドと抽象的なグラフィックが組み合わさったアート・ショーティング「Everyday Shooter」(800円)が、6月18日から数字の書かれたキューブを回転させて解くアクションパズル「クルトン」(1,000円)、本格的な交渉アドベンチャーノベル「銃声とダイヤモンド」(ダウンロード版 3,800円)が配信開始。

 GAとして、6月10日から「ZEUS II Carnage Heart」(600円)が配信されている。

 追加アイテムとして、6月10日から「アイドルマスターSP」のDLC第5弾「アイマスカタログ 5号」(150~1,000円)が、6月11日から「真・三國無双 MULTI RAID」のDLC第16弾「追加コンテンツ Version 16」(無料)が配信された。

 無料体験版として、6月12日から「(PW)Project Witch」の「体験版 第二幕」が配信開始。

Xbox 360
 XBLAとして、6月10日にセガから「SHINOBI 忍」、「ファンタシースターII -還らざる時の終わりに-」、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ3」、「獣王記」、「ガンスターヒーローズ」、「コミックスゾーン」の6タイトル(全400マイクロソフトポイント)が配信開始。「ロックマン9 野望の復活!!」(800マイクロソフトポイント)の配信日が6月24日に決定した。


●今週の注目タイトル
  クルトン


 ソニー・コンピュータエンタテインメントのオンライン配信専用タイトル「クルトン」。クルトン・キューブに1~4の数字が書かれている。クルトン・キューブを回転させて、同じ数字を2×2の正方形に揃えると、キューブ内の数字が+1される(例:1を揃えたら2に、4を揃えたら1になる)。さらに隣接するクルトン・キューブと数字が揃えばコンボとなっていく。モードは、制限時間3分以内にハイスコアを目指す「タイムアタックモード」、ひたすらキューブを破壊する「エンドレスモード」、規定の回転数以内に全てのキューブを破壊する「パズルモード」の3つ。「ミスタードリラー」の元開発スタッフが参加していることでも話題を集めている。

●(C) Sony Computer Entertainment Inc.




■ ダウンロードソフトウェアレビュー 

 各ライターが独断と偏見でピックアップしたダウンロードソフトウェアを紹介するコーナー。最新のタイトルから配信済みのタイトルまで、気になるタイトルを紹介していきたい。

■ バーチャルコンソール(スーパーファミコン)

すーぱーぐっすんおよよ


●バンダイナムコゲームス●1995年●配信中(2008年3月18日)●価格:800Wiiポイント
●対応機種:Wii●プレイ人数:1~2人●対応コントローラ:Wiiリモコン/クラシックコントローラ●CEROレーティング:A(全年齢対象)



● 見た目の可愛らしさからは想像もつかないほどに手強いアクションパズル

 画面上から落ちてくるブロックを操作して道や階段を作り、主人公の「ぐっすん」(プレーヤー2は「およよ」)を出口へと導けばステージクリアとなるアクションパズルゲーム。元々は1993年にアイレム(当時)から発売されたアーケードゲーム「ぐっすんおよよ」を、バンプレスト(当時)がスーパーファミコン用ソフトとして1995年に移植、発売した作品である。

 本作品の最も面白いところは、主人公である「ぐっすん」をプレーヤーが直接操作できないこと。プレーヤーはあくまでブロックを組み、画面内をテクテクと歩く「ぐっすん」が通るための道をひたすら作るだけである。

 だが、事はそう単純ではない。「ぐっすん」は敵キャラやトゲのついたデスブロックに触れると即ミスとなり、あるいはブロックを画面上部まで積み上げたり、誤って頭上から押しつぶしてしまった場合もやはりプレーヤーのミスになる。おまけに、各ステージともグズグズしていると画面下から水がどんどんあふれ出してきて、泳げない「ぐっすん」はあっという間に水没してミスとなってしまう。

 また、落ちてくるブロックの順番にはこれといった法則性がなく、運が悪いと不要なブロックや爆弾(※敵を倒したり余分なブロックを消す効果がある)ばかりが出現することもあるため、慣れるまではかなり苦労することだろう。ときどき出現する「水バリア」(一定時間おぼれなくなる)や「タイマー」(水と敵の動きを止める)などのアイテムを取れば多少楽にはなるものの、アイテムを取る際にもブロックを使って「ぐっすん」を誘導する必要があるので、初めのうちは狙ったアイテムひとつを取るだけでも相当頭を悩ませるするハズだ。

 筆者が思うに、本作品はけっして簡単なゲームではない。ある程度アクションパズルゲームを得意とするプレーヤーであっても、初めのうちはなかなか先のステージへ進めないだろう。しかし、「ぐっすん」たちが思ったところに動いてくれないもどかしさと、敵などに触れたら一瞬にしてやられてしまう“か弱さ”のおかげで、それがかえってプレーヤーに対して強烈な愛着を呼び起こすこととなり、いつの間にか何回コンティニューしたのかすらも忘れるほどにハマッてしまう。そして、苦労を重ねた末に見事出口までの道のりを作り上げ、無事「ぐっすん」を送り届けたときには尋常ならざる感動を味わうことができるのだ。

 数々の応用テクニックの存在も、このゲームを面白くする重要な要素となっている。たとえば、ブロックで敵を囲んで閉じ込めたり、あるいは落下中のブロックに「ぐっすん」を乗せてそのまま出口へと運ぶ(横から押し出すことも可能)、などといったテクニックががその代表例だ。これらの攻略法をマスターすれば、ゲームがさらに加速度的に楽しくなることは間違いない。

 ブロックを組んでいくパズル的要素と、短時間内に次々と固定画面のステージをクリアしていくテンポのよさを兼ね備えた「ぐっすんおよよ」。遊んでおいてけっして損はない。


ぐっすんは道に沿ってひたすら直進する。段差があるところは、自分の身長と同じ高さ(1ブロック分)の場合は昇れるが、これより高い場合は逆方向に引き返す性質がある
ブロックはぐっすんの道を作るだけでなく、敵を押しつぶして倒したり閉じ込める際にも利用できる。余分に積み上げられたブロックは、爆弾が落下してきた際にぶつければ消すことが可能
落下中のブロックにぐっすんを乗せたり、横から押したりすれば空中にいるぐっすんをもコントロールできる(爆弾を使って体を押すことも可能!)。後半のステージでは特に重要となるテクニック
合計10人をゴールまで連れて行くと1UPする「子ぐっすん」を助け出したり、短時間でクリアするともらえる高得点ボーナスを稼ぐパターンを考えながらプレイするとさらに楽しさが増す
(C)1993 IREM SOFTWARE ENGINEERING INC.
(C)BANPRESTO 1995-2008


(2009年 6月 16日)

[Reported by 鴫原盛之/木原卓]