ゲーミングPCレビュー

NEXTGEAR-NOTE i420PA1

ノートPC最強のゲーム環境を手に入れろ!

ジャンル:
ゲーミングPC
発売元:
マウスコンピューター
開発元:
マウスコンピューター
プラットフォーム:
Windows PC
価格:
89,800円〜
発売日:
3月24日

 ゲーマー向けのPCとして定評のあるマウスコンピューターのG-Tuneシリーズに最強のゲーミングノートPC「NEXTGEAR-NOTE i420シリーズ」が加わった。最新のCPUだけでなく、発表されたばかりの最新GPUも搭載した製品だ。スペース的な制約から性能が制限されがちなノートPCという形ではあるが、妥協を許さないその構成で最新の3Dゲームをプレイすることも可能だ。今回は「NEXTGEAR-NOTE i420」シリーズ中最高の性能を誇る「NEXTGEAR-NOTE i420PA1」の実機をお借りすることができたので、ベンチマークテストなどを交えてレビューしていこう。

PCのキモ! 最新のCPUとGPUを採用

 それでは、早速「NEXTGEAR-NOTE i420」シリーズのスペックを見ていこう。下の表が、各モデルのスペックだ。

【スペック表】

  NEXTGEAR-NOTE i420PA1 NEXTGEAR-NOTE i420GA1 NEXTGEAR-NOTE i420SA1 NEXTGEAR-NOTE i420BA1-SP NEXTGEAR-NOTE i420BA1
CPU Core i7-4900MQ、4コア、8スレッド、2.8GHz、TB時3.8GHz、8MBキャッシュ Core i7-4800MQ、4コア、8スレッド、2.7GHz、TB時3.7GHz、6MBキャッシュ Core i7-4700MQ、4コア、8スレッド、2.4GHz、TB時3.4GHz、6MBキャッシュ Core i3-4000M、2コア、4スレッド、2.4GHz、TBなし、3MBキャッシュ
GPU GeForce GTX 860M(GDDR5、2GB)
メモリ PC3-12800 DDR3L SO-DIMM 8GB×2(16GB、デュアルチャンネル) PC3-12800 DDR3L SO-DIMM 8GB×1 PC3-12800 DDR3L SO-DIMM 4GB×1
ディスプレイ 13.3型 フルHD(1,920×1,080ドット)ノングレア液晶
SSD 256GB×2(RAID 0構成、mSATA) 128GB×2(RAID 0構成、mSATA) 128GB×1(mSATA)
HDD 1TB(Serial ATA II、5,400rpm) 500GB(Serial ATA II、5,400rpm) 320GB (Serial ATA II、5,400rpm)
光学ドライブ
OS Windows 8.1 64bit版
価格(税別) 219,800円 169,800円 139,800円 109,800円 89,800円

CPUにはインテルのCore iシリーズが採用されている。写真はCore i7-4900MQ。4コア8スレッドで2.8GHz駆動。Turbo Boost時には3.8GHzで動作する
発表されたばかりのNVIDIAの最新モバイル向けGPU。本機には新アーキテクチャであるMaxwellを採用したチップが搭載されているようだ

 スペックをさらっと見るだけで、ノートPCとしてはかなり豪勢な装備であることがわかるはずだ。まずCPUは下位モデルの「i420BA1」を除けばすべてにインテルのCore i7が採用されている。Core i7は4つのCPUコアを搭載したコンシューマー向けの最上位製品群。Hyper-Threading技術により1つのコアが同時に2つの命令を実行できるため、8つのスレッドを同時に処理することができる。また、Turbo BoostによりCPUコアの発熱のバランスを取りながら一時的にオーバークロックすることができるため、高い処理能力が求められる場合には動作周波数を上げて対応することができる。「i420BA1」のCore i3-4000Mは2コア2スレッドでTurbo Boostも搭載していないが、後述するグラフィックスチップの搭載により、能力を補っている形だ。

 この「i420」シリーズの1つのポイントとなるのが、次に紹介するGPUの搭載だろう。デスクトップPCではよく聞くグラフィックス機能の追加だが、これはハードウェアの拡張能力によって実現されているものだ。ゲーム用途などで使われるPCの場合には、CPUの内蔵グラフィックス機能だけでは処理が追い付かないため、GPUを搭載したビデオカードを追加するという形でグラフィックス機能を強化する。ノートPCの場合、例外を除けば拡張カードなどを搭載する余裕が基本的にはないため、GPUをマザーボードに直接搭載するオンボード方式が採られる。しかし、GPUの発熱が非常に大きなため、それに合わせた筐体の設計や排熱の仕組が必要だ。その上、GPU自体のコストもかかるためGPUを搭載したノートPCはあまり多くはない。現在ではゲーマー向けを意識した製品でなければGPUを搭載するノートPCを見ることはなくなってしまった。

 そんなGPUチップだが、i420シリーズではすべてのモデルにNVIDIAのモバイル向け最新GPU、GeForce GTX 860Mが搭載されている。GeForce GTX 860Mは2014年3月に発表されたばかりのノートPC用のGPU。描画能力という意味での性能もさることながら、最大の特徴はバッテリの節約機能であるBattery Boostだ。ゲームなどのフレームレートを意図的に抑えることで節電を行ない、バッテリの駆動時間を延ばすことができる。持ち歩いて使うノートPC向けの機能としてはうれしいものだ。

 負荷が軽めのタイトルならともかく、PCでの3DゲームのプレイにはこのGPUが不可欠と言える。最新タイトルの場合には負荷を軽くする設定をしても、内蔵GPUではゲームプレイに支障をきたすためだ。GeForce GTX 860Mは今回発表されたGeForceシリーズの中ではミドルアッパーレンジの製品。どちらかと言えばハイエンドに近い製品となるため、最新のタイトルでも十分に楽しめるパフォーマンスを持っているだろう。ゲームのプレイにはCPUのパワーも重要だがどちらかというとこのGPUのほうがものを言う場合が多い。なので、下位モデルにあたるi420BA1でも、少し負荷が小さくなるように設定を行なえば、ほとんどのタイトルを楽しめるものと筆者は予想している。お借りした最上位モデルi420PA1の実際の性能については後ほどベンチマークを行なっているのでそちらも見てほしい。

 しかし、実はこのGeForce GTX 860Mには少し紛らわしい事情が存在する。それはNVIDIAがリリースしているGeForce GTX 860Mは2種類が存在しているということだ。どちらもパフォーマンスや消費電力についてはほとんど変わらない。そういう意味ではたいした問題ではないのだが、最新GPUのアーキテクチャが気になるリテラシーの高い読者のためにもあえて説明しておこう。

 NVIDIAのGeForce GTX 700シリーズは、登場時にKeplerと呼ばれるアーキテクチャが採用されていた。最近登場したデスクトップPC向けのミドルレンジ以下のバリューGPUに導入されているアーキテクチャはMaxwellと呼ばれるものだ。NVIDIAは、それまでのパフォーマンス重視の設計だったGPUをKeplerからパフォーマンスと電力効率両方を重視した設計に転換している。少ない電力でより高いパフォーマンスを追求しているわけだ。MaxwellはこのKeplerの構造をさらにブラッシュアップしたもので、Keplerよりもさらに少ない電力で高いパフォーマンスを実現した。

 問題なのは3月にNVIDIAが発表したノートPC向けのGPUのリストを見ると、GeForce GTX 860MのみにKepler版とMaxwell版が存在しているという部分だ。細かい個数については省略するがCUDAコアや演算ユニット、テクスチャユニットの数はMaxwellのほうが少ない。しかし、動作周波数はMaxwellのほうが高い。MaxwellのCUDAコアあたりの性能はKeplerよりも30%高くなっていると言われており、そう考えるとどちらも似かよったような性能になるものと思われる。特性については比較してみなくてはわからないが、最新製品が使われているほうがうれしいと感じる方も多いはずなので、そういう人には気になるところだろう。

 この点に関してはGPU-Zというアプリケーションソフトを利用して確認したところ、お借りした実機のGPUはGM107となっていた。これはすなわち最新のMaxwellアーキテクチャが採用されていることを示す(KeplerではGK104と表示されることが予測される)。マウスコンピューターから出荷し続けられる「i420」シリーズが、ずっとMaxwellを採用し続けるかどうかについては、スペック上にMaxwell採用と書かれていないため不明だが、少なくとも現時点で筆者のところに来た製品についてはMaxwellが採用されていたことがわかる。

【CPU-Zで確認したCPU情報】
【GPU-Zで確認したGPU情報】
インテルの最新CPU Haswellを採用したCore iシリーズが「i420」シリーズに搭載される。お借りした実機は最上位機種で、Core i7-4900MQが採用されており、4コア同時実行中でも3.3GHzで動作していた
GPUのコアがGM107となっているのがわかるGPU-Zの表示。CUDAコアの数はKeplerと比較して少ないが、1コアあたり30%のパフォーマンスアップが図られているという

(山本倫弘)