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セガ、「リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産」
インプレッション&ミニインタビュー!!


発売中(1月19日)

価格:6,090円

CEROレーティング:B(12歳以上対象)


株式会社セガは、新感覚のリズムアクションアドベンチャーゲーム・ニンテンドー3DS用ソフト「リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産」を1月19日に発売した。今回、体験プレイと共に中村俊プロデューサーに話を聞くことができたので、レポートしていきたい。




■ リズムアクションとアドベンチャーの融合! 50個以上ものリズムゲームを収録!

 これまでも本誌では「リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産」について紹介してきたが、プレイしてわかって点を踏まえ、簡単ではあるが改めて紹介したい。

 通常のリズムアクションゲームでは、曲を選び、その曲をプレイすることになるが、リズムアクションアドベンチャーである本作は、パリを舞台としたストーリーが用意されており、物語の随所でリズムゲームが楽しめ、さらにアドベンチャーパートで世界観を堪能しつつゲームを進めていく形を採用している。

 アドベンチャーパートでは人々との会話や探索を無視して目的地まで進んでしまうこともできるため、リズムアクションパートを中心に遊びたい人にとっても遊びやすく設計されている。

 逆にゲームを隅々までを楽しみたいなら、アドベンチャーパートで行ける場所を全て探索すれば、様々な出会いや謎解きがプレーヤーを待っている。遊びつくしたい人にもリズムアクションのみを楽しみたい人にも快適な設計になっているわけだ。もちろん、クリアしたリズムゲームはいつでも遊べるようにもなっている。

パリを舞台にストーリーが展開される本作。ストーリーの内容だけでなく、総尺30分を超えるという3Dアニメーションも見所の1つだ。また、ストーリーの鍵を握るヒロイン「マリア」のCVは女優の剛力彩芽さんが担当している

アドベンチャーパートでは、上画面のMAPを見ながら移動し、下画面をタッチして探索する。色々な場所に立ち寄ることもできるが、すぐに目的地(ピンク色の!マーク)に行くこともできる。音に絡んだ仕掛けや謎を解き、ゲームを進めよう

 リズムゲームパートは、ストーリー進行に合わせて発生。主人公“怪盗R”は、ストーリー中に発生する事件をシチュエーションにマッチしたリズムゲームで解決していく。ボタン、スライド、ジャイロといった3DSの特性を活かした50個以上ものリズムゲームが収録されている。リズムゲームの中には、セガのリズムゲームファンには嬉しい「スペースチャンネル5」、「サンバ DE アミーゴ」のゲームシステムや「きみのためなら死ねる」の楽曲を使ったものも用意されている。

 リズムゲーム初心者でも遊びやすい配慮も万全。画面左下にある操作フォローのHUDでは要求される入力が示されるだけでなく、入力タイミングも視覚的に表示される。また、アドベンチャーパートの探索やリズムゲームをプレイすることで得られるメダルでゲージが減りにくくなったり、体力回復アイテムなどを購入することもできる。購入したアイテムはリズムゲーム開始時に使用するかどうかを決定する。

リズムゲームパートでは、ボタン、スライド、ジャイロなどを使ってプレイする。1つのゲームで使う操作タイプやボタン数は少ないので誰でも簡単に遊ぶことができる。操作をフォローしてくれるHUDやアイテムもあるので初心者でも安心だ

 クリア後のお楽しみ、やり込み要素も充実。幻の曲がアンロックされるというパリの街に隠された“幻の譜面集め”、様々な音を録音し、楽器職人に届けることで作成できる“伝説の楽器”、すれ違った人のスコアをもったキャラクターが登場し、そのスコアを超えることで、キャラクターを自分のパリの街に滞在させる“すれちがい通信”、次々に出される譜面をクリアしていくライフ制で曲をエンドレスにプレイする“エンドレス”、ダウンロード対戦にも対応した“対戦”などが用意されている。

 画面のインフォメーションの位置に慣れ、操作のタイミングのコツをつかめばサクサクとテンポよくプレイできるため、リズムゲームに慣れていなくても、序盤はスムーズにプレイできる。セガのゲームらしく中盤以降はどんどん歯ごたえのあるシチュエーションが登場してくるが、アイテムでフォローされていることもあり、間口の広い作りになっていると感じられた。

 また、対戦では、同じゲームを個々に遊んでスコアを争う、という形式になっており、リズムゲームに夢中になっているとどちらが勝っているのか確認する暇はないが、1人このタイトルを持っていればダウンロードでも3つのリズムゲームで対戦できるので、お試しにはもってこいといった印象だ。




■ 中村プロデューサーミニインタビュー!

株式会社セガ 第二CS研究開発部 企画セクション プロデューサー/ゲームディレクター 中村俊氏

 体験プレイの後、本作のプロデューサー中村俊氏に話を伺った。

―― リズムアクションとアドベンチャーを融合させた理由

中村氏: 弊社にはストーリーとリズムアクションを融合させたタイトルとして「スペースチャンネル5」がありますが、本作には“動と静”というテーマがあり、「スペースチャンネル5」とはまた違ったものにしたいという思いがありました。リズムゲームの新しい形が作れないかな、と考えていたんです。例えば、ミュージカルや映画では、普通に話している場面から急にダンスを踊りだしたり、戦いが始まったりします。そのように静かな所から盛り上がる部分を出したかったんです。

―― 企画自体は3DSありきだったのでしょうか?

中村氏: 実は、最初はニンテンドーDS向けに企画していました。DSの頃はビジュアルを2Dで描いていたため、調整が難しかったのですが、開発が始まった頃に3DSが出ることになり、3DSでの開発に移行しました。2Dと3Dどちらの表現で行くかは大きな選択ではありましたが、3Dにすることに決めました。新しいハードが出るときは新しいタイトルが生まれるタイミングでもあるので、新しいタイトルの1つになれればいいな、と考えています。

―― ということは開発期間は結構かかったのでしょうか?

中村氏: 2年くらいはかかっています。作り始めてからは早かったのですが、試行錯誤に時間がかかりました。新しいゲームというのは、既存のものと比べると出来上がるまで確定しない部分があって苦労しました。出来上がったものを見れば判断しやすいのですが、「動と静は合わないだろう」という話から始まり、途中に「合わないぞ」という時期もありましたが、最終的にはうまくまとめることができました。

―― 作ってみないとわからない部分はありそうですね

中村氏: そうですね。わからない中で信じられる部分というか、確実に担保される部分として、「パリ」という世界観を選びました。新しいゲームだからこそ、安心感が得られるパリを使わせていただいたと言えばいいでしょうか。安心できる部分を用意し、その中でできるだけチャレンジしようと考えたのです。「音を使った謎解きってそれほどあるの?」といった、出来上がるまで疑心暗鬼な点はありましたが、徐々にピースが埋まっていくにつれて、手ごたえが感じられました。最近、ようやく体験版をリリースできて、皆さんに評価いただけるところまでたどり着けました。このシリーズを育てていきたいです。

謎解きのギミックも全て音に絡んだものになっている

―― 謎解きを音に関するものだけに絞ると幅は狭まってしまいそうですが、どのくらいの謎解きがあるのでしょうか?

中村氏: ギミック自体は10〜15程度ですね。集める音の数はもっと多いです。謎解き、リズムゲーム、アニメーションと飽きさせないように配置してあります。

―― ギミックでボツになったものもあったのでしょうか?

中村氏: 新しいものなので、作ってみないとわからず、今までの勘も通用しないので苦労しました。これらのギミックはお話の中での金庫を開けるシーンなど、出てくる場所が決まっています。そこでどういう音の謎を用意したらいいのか? と考えるわけです。

 最初は遊びメインでアイディアを出していたのですが、そうすると制限がない分、アイディアが出づらい所がありました。そこで、ギミック、リズムゲーム共に、お話と場所が決まっている状態まで追い込み、どんな音を使った遊びがあるのかを考える形に途中から変えました。そうすると、やれることが決まってくるのでスムーズに開発が進みました。

 自由な形でのリズムゲームは、メインのお話とは別にフリーのリズムゲームとして遊べるようにしてあります。そこから「スペースチャンネル5」、「サンバ DE アミーゴ」を入れるアイディアが出てきました。スムーズに開発が進んだとは言っても、お話に合わせたリズムゲームも意外と難しかったです。

「スペースチャンネル5」、「サンバ DE アミーゴ」、「きみのためなら死ねる」のゲームシステムを使ったリズムアクションも収録!

 ゲームで使われる音楽もストーリーありきで作ってあります。“感情とリズムゲームの連動”も本作のテーマなので、物語に合わせた音楽の選定もこだわっているんです。例えば、「サンバ DE アミーゴ」ならノリがあって、「ノリが90以上じゃないと選ばないぞ」という選定基準があります。本作では、喜怒哀楽があるのですが、普通、哀楽の部分はリズムゲームではチャレンジしないんですよ。ノリが悪いので(笑)。でも、お話の中でしんみりした状態やヴァイオリンを弾くようなシーンではありだと思ったので、あえて、哀楽の部分にチャレンジしています。地味ながら新しい部分ではないでしょうか。曲だけでなく、システムもストーリーに合わせて変えるという手法は、作り終えたばかりですが、課題も多いですし、今後やれることも多いです。

 曲に関しては、例えば、誰もが知っているという観点から「クラシック」というジャンルで作ろうと試みるのですが、いざ作ってみるとそれほど面白くなかったりします。それが舞踏会だったり、ヴァイオリンを弾くキャラクターという設定だったらやっていても楽しめる、シチュエーションが遊びをカバーしてくれるからだと思います。音楽のジャンルとしても幅広いですし、面白い所かなと思います。

―― スライド、ジャイロ、ボタンの操作がありますが、同じ遊びが続かないようにしたいが、物語の展開として同じ遊びにならざるを得ないといった苦労はあったのでしょうか?

 色々な操作を入れることにネガティブな反応を示す人もいます。DSで開発していた頃はタッチ操作で統一していたんです。ただ、「殴る時はボタンだよね」、「踊る時はスライドだよね」と、アクションに相応しい操作があるので、こだわって操作方法を決めています。かぶるところは合間にフリーのゲームを入れたりして調整しました。

―― 「スペースチャンネル5」、「きみのためなら死ねる」にしろ、音楽とストーリーがシンクロするゲームはこれまでにも存在し、本作も根本は同じという印象があります。それらのタイトルの経験は本作でも活かされているのでしょうか?

 「スペースチャンネル5」、「サンバ DE アミーゴ」の制作経験はかなり活きています。それらの楽曲の担当者からすると、リズムゲームとして、これは有り、これは無しという方程式が出来上がっているんです。その部分を教えてもらうことで、うまく進められました。ゲージのシステムは「サンバ」で培ったもの、踊りは「スペースチャンネル5」と、経験がなければ色々なシステムを搭載した本作の開発は難しかったですね。

―― 新作となると、どこから取っ付いていいかわかりにくい場合もありますが、過去に「サンバ」や「スペチャン」を経験していれば、プレイすると「なるほど!」とすぐに理解できる人が多そうですね

 そういう意味でも「スペースチャンネル5」、「サンバ DE アミーゴ」が入っているのはわかりやすいんです。クラシック的なものも入っていますが、「スペースチャンネル5」、「サンバ DE アミーゴ」に近い音はよくゲームをやる人の耳に入りやすかったりしますし。よくゲームをプレイする方にはそこから入っていただき、そこからの広がりを感じてもらったり、今のゲームだからこその進化を見ていただきたいです。



 興味があればニンテンドーeショップで配信されている体験版をプレイしてもらいたい。タッチペンをスライドさせながら遊ぶ「SHOW TIME」、タッチペンで画面をタイミングよくタッチする「ルーヴル美術館侵入」、AボタンとBボタンを使ってプレイする「パリ市警からの逃走」、十字ボタンとAボタンを使って遊ぶ「バトル悪魔の騎士団」の4種類のリズムゲームがプレイできる体験版となっている。



(C)SEGA

Amazonで購入

(2012年 1月 24日)

[Reported by 木原卓]