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★ PS3ゲームレビュー★
絶望を越えた先にある本物の達成感
その全てがプレーヤーを圧倒する
「DARK SOULS」
(オフラインプレイ編)
ジャンル:
アクションRPG
発売元:
フロム・ソフトウェア
開発元:
フロム・ソフトウェア
プラットフォーム:
PS3
価格:
7,800円
発売日:
9月22日
プレイ人数:
1人
レーティング:
D (17歳以上対象)
Amazonで購入

 2009年に発売され好評を博した「Demon's Souls(デモンズソウル)」のスタッフが開発を手掛ける新作アクションRPG、「DARK SOULS」が発売された。

 まるでプレーヤーの力を限界まで試すかのような幾多の困難に挑んでいく今作。重厚なダークファンタジーの世界、オープンワールドとなり果てなく広がる絶望。シビアさに心折れ、膝からくずおれるような日々。そして、それを乗り越えて途方もない達成感が身体を駆け巡る日々がついに始まった。

 なお、この「オフラインプレイ編」のレビューは、発売前に製品をお借りしネットワークには繋がずにオフラインモードでプレイして、製品の直前に書いたものだ。その時点でのプレイ時間は約50時間となっている。

 また、ネタバレは本作を台無しにしてしまうため、このレビューではそれを限界まで排除し、画像はこれまでに公開されたもののみに留めている。今作の手触りやプレイ感を中心にしているので、そのあたりはご理解頂きたい。後日には、オンラインプレイを中心にした「ネットワークプレイ編」のレビューも予定している。

― Story ―

古い時代
世界はまだ分かたれず、霧に覆われ
灰色の岩と大樹と、朽ちぬ古竜ばかりがあった

だが、いつか初めての火がおこり
火と共に差異がもたらされた
熱と冷たさと、生と死と、そして、光と闇と

そして、闇より生まれた幾匹かが
火に惹かれ、王のソウルを見出した

最初の死者、ニト
イザリスの魔女と、混沌の娘たち
太陽の光の王グウィンと、彼の騎士たち
そして、誰も知らぬ小人

それらは王の力を得、古竜に戦いを挑んだ
グウィンの雷が、岩のウロコを貫き
魔女の炎は嵐となり
死の瘴気がニトによって解き放たれた
そして、ウロコのない白竜、シースの裏切りにより
遂に古竜は敗れた

火の時代のはじまりだ
だが、やがて火は消え、暗闇だけが残る
今や、火はまさに消えかけ
人の世には届かず、夜ばかりが続き
人の中に、呪われたダークリングが現れはじめていた…




■ しっかりとしたアクションの上に重厚な世界を築いているアクションRPG

絶望と希望を描く重厚なダークファンタジー作品「DARK SOULS」

 「DARK SOULS」は重厚なダークファンタジーの世界を構築したアクションRPG。「Demon's Souls」の血を受け継ぐ正当後継作だ。「Demon's Souls」はそのダークな魅力溢れる世界と“心が折れそうだ”というフレーズが代表するようなシビアさと難易度で高い評価を受けたが、今作「DARK SOULS」でもその良さを確実に受け継ぎ、さらにスケールを増してパワーアップしている。決してぬるくなったりはしていない。

 「Demon's Souls」が高く評価されたのは、リアルな重量感を持つアクションの手触りがあったからこそ。しっかりとした世界とアクションの上に構築されている難易度の高さだからこそ理不尽さがなく、本気で挑み続けられる。今作でもそれは変わらず、さらに新しいアクションが増えた。

 操作は以下のようになっている。「Demon's Souls」をプレイした方なら、基本は全て一緒と考えてもらえば早い。

方向キー 装備切り替え
○ボタン アクション(調べる/開けるなど)/ジェスチャー
×ボタン ダッシュ/ローリング/バックステップ
△ボタン 片手持ち/両手持ちの切り替え
□ボタン アイテム使用
左スティック 移動
右スティック カメラ操作
R3ボタン(右スティック押し込み) ターゲットの固定・解除/カメラリセット
L1ボタン 左手武器アクション/両手武器アクション/魔法の使用
L2ボタン 左手武器アクション/両手武器アクション
R1ボタン 右手武器アクション(通常攻撃)/両手武器アクション/魔法の使用
R2ボタン 右手武器アクション(強攻撃)/両手武器アクション
セレクトボタン ジェスチャーメニューを開く
スタートボタン スタートメニューを開く

特殊なアクションが増えた。画像ははしごに掴まりながら下の敵を蹴っているところ

 新しい特殊なアクションでは、左スティック入れるのと同時にR1ボタンを押せば「キック」が出せる。前蹴りで相手を押すように蹴り、敵の体勢を崩すアクションだ。今作の敵は雑魚でも非常に慎重かつ大胆に攻めてくる。盾を持っている敵は防御をしっかり固めながらにじり寄ってくるので、このキックで敵の防御を崩すのがひとつのポイントになる。

 左スティックを入れるのと同時にR2ボタンの強攻撃をすると、前方への「ジャンプ攻撃」に。間合いをうまく取ってくる敵を強襲したり、近づいてくる敵をこちらから迎え撃ったりと、うまく決まれば大きなダメージを与えらつつ一気に間合いを詰められる。

 このほか、高いところから飛び降りて敵の頭上から攻撃する「落下攻撃」や、はしごを昇り降りしている時にはR1ボタンで上を殴り、R2ボタンで下を蹴るという攻撃もできる。これらの細かなアクションはシングルプレイ時はもちろんだが、オンラインプレイで侵入者との対戦時にも戦法の広がりを生むだろう。

 本作の各種アクションの重要なポイントになるのが“スタミナ”だ。スタミナは歩く以外のどのアクションをするのにも消費するゲージで、攻撃、防御、回避と、何をするにもスタミナゲージとの兼ね合いになる。スタミナがなければ攻撃も回避もできないし、スタミナが無い時に防御しても弾かれてしまって防御ごと吹き飛ばされたり、大きな隙が生まれたりしてしまう。スタミナゲージが時間回復するのを見つつ動くのがコツだ。特に無敵時間のある回避行動は、強烈な攻撃を避けるのに欠かせない。スタミナを見つつローリングをうまく使うのが戦いのポイントになる。

スタンダードな直剣で戦っている。武器や防具次第でプレイスタイルが大きく変わってくる

 武器や防具の種類も豊富で、武器は同じ種類でも攻撃属性(モーションも異なる)が異なるものがあり、自分のスタイルに合わせた選択が可能だ。

 防具にも、軽装なものから騎士らしさのある甲冑など様々にあるが、防御力の高い金属性の装備は重量があり動きが遅くなる。装備重量によってローリングのモーションも変わってくるのは大きなポイントで、そうしたところには軽装のメリットがある。

 だが、今作での敵の攻撃は本当に激しく、重装備での受けや防御力のありがたみがよくわかるバランスと感じた。筆者もプレイ当初は素早さを重視した軽装備にしていたが、次第に場面によって使い分けるようになっていった。今作では自分の好きなスタイルを貫けるのを前提として、攻撃を避けるか、防御してしのぐかという選択を両立できるバランスになっている。

 魔法(魔術・呪術・奇跡)を使うには、まず使いたい魔法を習得し、能力値(記憶力)に応じた数だけスロットにセット。そうして実戦で触媒(杖・呪術の火・タリスマン)を装備して発動する。

 今作では魔法は回数制になっていて、個々に使用回数が決まっている。効果の控えめな魔法は回数が多く、強力な魔法は少ないといった具合だ。魔法や奇跡は大きな助けになる存在だが、使いどころが非常に重要。この大きな変更は対人戦のバランスにも大きく影響しているだろう。

 弓は左手に装備している場合ならL1ボタンで持ち、R1ボタンを押して矢を引き絞って放つ。手に持ってからもう1度、L1ボタンで精密射撃(カーソル操作で狙い撃つ)のモードにもできる。弓やクロスボウによる遠距離からの攻撃は非常に便利で欠かせないと言ってもいいが、今作では矢というかアイテム全般の貴重さが増している。このあたりは本作がオープンワールドになったことに理由がある。詳しくはオープンワールドになったことによる変化のところで書いていこう。


魔法は回数制になり使いどころが重要になった。新たに増えた魔法の「呪術」は、右の画像のように「呪術の火」という手の触媒で放つ
武器や防具を修理したり強化するのも非常に重要だ。修理にはソウルを、強化には特定のアイテムとソウルが必要になる。今作では強化の幅も大幅に増している



■ プレーヤーを圧倒するほどの作り込まれたオープンワールド。苦難の道のり、絶望的な脅威を乗り越えた先で、全身を駆け巡るような達成感がプレーヤーを待っている

キャラクタークリエイトでは、「素性」を選択する。キャラクターの初期能力を決定するものだが、その後の育成は自由にできる

 プレイの模様から本作のプレイ感について触れていこう。まずはキャラクタークリエイトから始まる。キャラクタークリエイトは非常に細かいカスタマイズが可能になっている。

 名前と性別を決めたら、次に「素性」の選択。素性はそのキャラクターのベースを決めるもので、「戦士」、「騎士」、「放浪者」、「盗人」、「山賊」、「狩人」、「魔術師」、「呪術師」、「聖職者」、「持たざるもの」から選択する。近接攻撃のタイプ、弓をメインにした遠距離攻撃タイプ、魔法や奇跡を最初から使えるタイプ、そして武器も防具も何も持っていないものとあるが、これはあくまでスタート時点のもので、後は好きに育成していける。素性によって初期のレベルとステータスに違いがあるので、育成にこだわりがある人はそこもよくチェックしよう。

 次に「贈り物」という項目。これは何かひとつアイテムをキャラクターに持たせられるというもので、何も持たせない選択を含めると9種類から選べる。消費アイテムが半分ぐらいを占めていて、ほとんどはささやかなもの。後に手に入るものも多い。

 体型や顔の編集だが、今作は本当に細かくカスタマイズできる。特に顔の詳細編集は「瞳/目元」の項目だけでも位置や大きさ、傾きから間隔など7つの項目をスライダーを動かして調整できる。口や鼻なども同様に詳細な設定があって、人間らしい顔はもちろん化け物のような顔や肌色のキャラクターも作ることができる。ベースタイプから年齢や男らしさ女らしさといったある程度を決めてランダムに変更するということも可能だ。


クリエイトの編集項目は非常に細かく設定できる。ベースタイプからある程度の方向性を決めてランダム生成する簡単な作成も可能だ

今作の世界は全てが繋がっているオープンワールド。途方も無いスケールで広がっているフィールドに、数多の困難が待ち受けている

 キャラクタークリエイトが終われば物語が始まるわけだが、今作最大のポイントは“オープンワールドの脅威”だ。今作ではフィールドが全て繋がっていて、区切りがない。“拠点といえる場所”はあるのだが、そこから世界の果てまで全てが繋がっている。そのため今作では“どういったルートがあるのかを探索する”ことも非常に重要で、ここは「Demon's Souls」とは大きく異なる。

 この世界が実に途方もないスケールをしている。しかも、だだっ広い空間に色々と置かれているような雑なものではなく、全てが複雑に緻密に繋がっている。現実的な構造をした通路や、自然な起伏、常に危険と隣り合わせのような崖沿いなど、いずれの場所もゲーム性を持って作り込まれているのだ。そしてどの場所にも、プレーヤーの心を折らんとする脅威が待ち受けている。その広さとシビアさの密度に、世界全体を途方もないスケールを持った脅威に感じるかもしれない。

 一方で、オープンワールドの圧倒的なスケール感と存在感は大きな魅力となっている。詳しくはネタバレになるので書かないが、ファンタジーの定番的な場所はもちろんとして、様々なロケーションがあり、いずれも幻想的かつ退廃的で感動を与えてくるほどの仕上がり。ダークな世界観をよりいっそう深めている。新たな場所にたどり着いて雰囲気がガラリと変わった時には、プレーヤーのあなたは感動しつつもこの世界の底の知れなさに驚かされることと思う。

 オープンワールドになったことで読み込みのタイミングもシームレスになった。読み込みは死亡してリスタートする時以外は基本的に無く、エリアの境目を進むあたりでバックグラウンドで読み込みをしている。そのときには処理落ちが出る時があるのだが、それでもその時間は数秒でほとんどストレスと感じさせないものだ。


画像のような場所も、全てが繋がっている。それだけに、“進める道を自分で探索して見つけることが最初の1歩”になる。その広大さと作り込みには感心させられること間違いなし

プレーヤーの休息ポイントになる「篝火」。貴重な回復アイテムであるエスト瓶が補充できるほか、レベルアップなどもここで行なう

 この広い世界で中継点になる休息のポイントが、「篝火」だ。剣が刺さった火の拠所のような場所で、死亡したときの再開ポイントになる。篝火に触れると体力が回復し、回復薬のエスト瓶も満タンになる。篝火はそんなに短い間隔にはないので、ギリギリの苦難を乗り越えた先で新たな篝火を見つけたときのありがたさたるや、信じられないほどに嬉しいもの。

 篝火に触れると一部を除いて敵が復活するようになっていて、ソウル(この世界の通貨のようなもの)を稼ぐなら篝火を拠点にある程度敵を倒して戻るを繰り返すことになる。一方で未知の場所を進んでいるときには、新しい篝火に触れるのを躊躇する場面もある。それは、これまで来た道のりの敵が復活してしまうからだ。引き返す時には行きに倒した敵をもう一度倒さなければならなくなる。

 オープンワールドな世界を篝火を拠点に進んでいくプレイ感は、本格的な苦難の道のりを作っている。それは甘えのないシビアさであり、ヘビーなプレイ感だ。なにしろ世界は全て繋がっている。目の前の苦難をどうしても乗り越えられなければ、引き返して体勢を整えるなり別のルートを探すなりするほかないのだが、篝火で休息していたら、進んできたぶんだけ苦難の道のりを戻ることになる。

 上で「矢をはじめアイテムは少し貴重になっている」と書いたが、それはアイテムの補充や魔法・奇跡の習得する場所に行くのに多少なりとも苦労があるからだ。一端引き返すというのも時に容易ではないこのプレイ感のヘビーさは、「Demon's Souls」にはなかったシビアさを加えている。特にプレイし初めの頃には、このヘビーさに打ちのめされることと思う。集中力が切れプレイが雑になってしまえば、待っているのは死だけだ。

 本作は別に何度死んでもいいのだが、稼いだ「ソウル」と「人間性」が失われる危険がある。死ぬとその場所にソウルや所持していた人間性が残され、地面に緑色の光となる。生き返った篝火の場所からそこへたどり着いて取り戻せばいいのだが、取り戻す前にまた死んでしまうと完全に失われてしまう。ソウルはレベルアップしたり装備を整えたりする源であり、人間性も貴重なもの。特に時間をかけて稼いだ大量のソウルを失った時の喪失感はたまらないものがあり、なんとか避けたいものだ。

ボスクラスの敵は当然強敵だとして、今作では雑魚敵の動きも非常に良くできていて手強い。画像の騎士は刺剣を構えているが、うかつに手を出すと危険な構えだ

 今作の難易度は、「Demon's Souls」のそれを上回る。理由のひとつに上に書いた“オープンワールドのヘビーさ”があるが、もうひとつ、“雑魚敵の強さ”がある。

 今作の雑魚敵の動きは本当に良くできていて気が抜けない。ある程度プレイが進んでからでも、最も弱い痩せ細った不死人ですら、複数を同時に相手したら危なくなることがある。兵士の不死人も、盾をうまく使いこちらの攻撃を弾いてから攻撃してきたり、エスト瓶を使って回復したり。じっと間合いを保っていたのに、こちらがエスト瓶を使うと途端に攻め込んできたりもする。

 騎士や盗賊の不死人といった人間型の敵ともなると、プレーヤー同様に多彩な攻撃をしてくる。パリィの構えを取ってこちらの攻撃を弾いて致命の一撃を与えてきたり、背後に回り込んで致命の一撃を狙ってきたりと、非常に厄介だ。前述のように篝火に触れればこうした厄介な敵が全て元通りに蘇るのが大きな脅威になる。自分の休息を取るか、倒した敵が復活しないことを取るか、選択になる。

 敵が与えてくるダメージが昨今のゲームにはないほどにシビアな本作だが、リアルな表現と結果であり理不尽なわけではない。本作は“難易度が高いと言っても理不尽ではない”ところがポイントだ。嵐のような炎に包まれれば即死に近いダメージを受けるのは当然だし、剣で貫かれたり、鉄塊のような武器で思いっきり叩きのめされたら、それは当然死んでしまう。ちゃんと理にかなった難しさだからこそ、プレーヤーも本気になれる。

 そして、そんなどう見ても死んでしまうような脅威すら、プレーヤー次第で乗り越えられるのが、本作の最大の魅力だ。


ボスと同等かそれ以上に脅威になっている道中の敵たち。右の画像のようになったらもう正直どうにもならないだろう
見た感じから伝わるリアルなダメージ量には納得するほかない。右の画像のような武器で力一杯殴り飛ばされたら、とんでもないダメージを受ける。そこに理不尽さのない純然な絶望がある。だが、それすらも乗り越えられるのが本作の魅力

篝火に人間性を捧げる「注ぎ火」をしてエスト瓶の使用回数を増やしたり、ソウルを使ってレベルアップをしたり。絶望に抗するためにできることはなんでもやろう

 苦難を乗り越える方法はもちろんある。ひとつは“ソウルを稼ぎ篝火に捧げてレベルアップする”こと。もうひとつは“特定の場所で魔法を習得し戦闘力を高める”こと。ひとつは“篝火に「人間性」を捧げる「注ぎ火」をしてエスト瓶の使用回数を増やすこと”だ。

 人間性。この言葉は本作の中でも重要な要素になっている。それはステータスにある数値であり、プレーヤーキャラクターの“あること”に大きく関わっている。人間性はアイテムとして手に入れたり、敵を倒すことで手に入る。これを篝火に捧げることで篝火の火が大きくなり、エスト瓶の使用回数が増える。

 苦難を乗り越えるための方法がもうひとつある。とても重要なものだ。それは“よく探索し発見する”こと。発見とは、進めるルートであり、そこにある新たな苦難でありアイテムだ。

 シビアさに包まれているからこそ、何かを手にした時の喜びが凄まじいのが本作の醍醐味。それまでからしたら信じられないような性能の武器や防具を手に入れたときの高揚感。それを駆使して新たな道が開けたときの身震いするような感覚は一度味わうと病みつきになる。

 面白いのは、最初のアプローチでは「これは絶対に無理!」と感じた敵であったり場所であっても、プレイを重ねていくと、なんということもなく制することができるようになるところ。自分のプレーヤーとしての成長を実感できる瞬間だ。だが、その先にもまた「こんなの無理!!」と思うような新しい困難が待っている。そうして果てなく続く困難と達成感を味わった先で、「DARK SOULS」という世界の途方もなさを実感する。

 ……だが、そんな甘い言葉も打ち砕く存在が、この世界の奥底には潜んでいる。その存在が与えてくる衝撃は、それまでの道のりの比では無い。圧倒的な絶望と絶対的な死の予感。まず間違いなくほとんどの人がいずれかの存在によって絶望を味わうだろう。しかし、それを討ち滅ぼした時に駆け巡る達成感は凄まじい。それを味わったらもう本作の魅力の虜になっているだろう。


果てなく広がる絶望の世界の先に、絶望を具現化したような存在が待っている。今作はそうした存在のスケール感も凄まじいものがある



■ 今世代屈指のダークファンタジーアクションRPG。本気で挑める他にない作品

重厚なダークファンタジーの魅力は、オープンワールドという表現を得て、存在感のある世界となった。退廃的かつ幻想的な美しさの中で、プレーヤーが死力を尽くして挑むような戦いがある。そして、乗り越えた時にいつまでも忘れられないような達成感を手に入れる

 この圧倒されるほどの世界観の良さと壮大さは、今世代のタイトルでも1、2を争うものだ。重厚なダークファンタジーの世界は、実に退廃的で美しい。アクションの手触りの良さ、その上に構築されている世界と気を許すことのできない戦いの連続。なにより手触りの良い“ゲームらしさ”という魅力が抜群にいい。

 本作のシビアさは圧倒的に人を選ぶ。だが、ゲームに本気で挑み夢中になりたい、濃密なプレイ体験を味わいたい、遊び応えのあるアクションRPGを楽しみたい、日常では味わえないような緊張感や、苦難を乗り越えた先の溢れんばかりの達成感を味わいたい。そういう類の想いを持つゲーム好きなら、迷わず手を伸ばすべきだ。「DARK SOULS」は、このゲームでしか得られないもので溢れている。

 本作は本当にギリギリのレベルデザインをしている。難易度については正直に言うと、何度も「これはダメだ。難しすぎるし苦労が多くて辛すぎ!」という判断をしそうになった。次にどうしたらいいのかもわからなくなり、もはや使命どころか自分のことも救えやしないと絶望した。そんなゲームは「Demon's Souls」を含めても、今世代にはなかった。

 だがそれでも食い下がり、困難に対していろんな方面からアプローチしていくと、いつしか光明が見えてくる。突破口を見つけたそのとき、心臓の鼓動は高鳴り、身体が緊張と興奮に包まれる。それは例えば新たな道の発見であったり、戦い方の工夫であったり。底知れぬ絶望の中にも希望は必ずある。

 プレイを始めてから10時間ぐらいまでは楽しいながらも絶望していた。20時間を越えたあたりから今作のシビアさにすっかり慣れ、30時間あたりでさらに新たな発見をして本作の奥深さに身震いした。レビューを書いている現在は、本作を楽しみにしていた方が心が折れたとしても、諦めずに挑み続けて、筆者が感じたような興奮を味わって欲しいと切に願っている。あなたは選ばれた者となる。

― …… Story ―

そうさね
ダークリングは呪われた不死の証
だからこの国では
不死はすべて捕らえられ、北に送られ
世界の終わりまで、牢に入る
お前もそうなるんだよ

……けれども、古い伝承によれば
ごく稀に選ばれた不死だけが
不死院を出て、かの地への巡礼を許される
それは古い王たちの地 ロードランだ



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(2011年 9月 30日)

[Reported by 山村智美 ]