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PS3ファーストインプレッション

PS3のパワーで生まれ変わった初音ミクを
大画面で心ゆくまで楽しめる

「初音ミク -Project DIVA- ドリーミーシアター」

  • ジャンル:リズムアクション
  • 発売元:セガ
  • 開発元:セガ
  • 価格:3,000円
  • プラットフォーム:PS3
  • 発売日:6月24日配信開始
  • プレイ人数:1人
  • CEROレーティング:B(12歳以上対象)


 株式会社セガは、PSP用リズムアクション「初音ミク -Project DIVA-」(以下、PSP版)をプレイステーション 3のパワーを使ったハイクオリティで楽しめるようになる、「初音ミク -Project DIVA- ドリーミーシアター」(以下、本作)の配信を6月24日に開始する。

 本作は、PS3のパワーを使ってハイエンドモデルの初音ミクを楽しめるのはもちろん、プレイするのにPSP本体とPSP版を用意し、PS3とPSPをUSBケーブルで接続するなど、プレイするのに独特な環境が必要という点でも注目を集めているタイトル。

 今回、「初音ミク -Project DIVA-」開発スタッフの説明を受けながら、配信直前の本作を一足先に体験する機会を得ることができた。体験プレイを通して、これまで詳しい情報が公開されていない、PS3とPSPをケーブルでつないで何をするのかなどについても詳しく知ることができたので、本作から新たに追加されたり変更されたりした要素との紹介と合わせて、ファーストインプレッションとしてお届けしていこう。


■ PS3とPSPをつないで認証を行なうところからゲームスタート

 本作をプレイするには、まずPS3とPSPを接続して認証を行なう必要がある。やり方としては、PS3に本作、PSPに専用の接続アプリをインストールし、USBケーブルをつなげた状態で両方を立ち上げると接続のための認証がスタート。認証に成功すると本作が起動する、という流れになっている。

 また、USBケーブルでの接続は、PSP版のシステムデータとエディットデータをPS3にコピーする際にも必要となる。これらのデータは、メニューの中にあるPSPデータコピーの中から個別にPS3に転送可能となっている。こうしてシステムデータとエディットデータをPS3にコピーすることで、PSP版で解放してある楽曲やモジュール、エディットデータをプレイできるようになるわけだ。

 認証はすぐに終わるものの、データの転送には十数秒〜数十秒の転送時間がかかり、少々待たされる印象を受けた。ただし、1度転送したデータはHDDに保存することもできるため、本作を起動する度に毎回データを転送して待たされる必要はない。

 注意しなければならないのは、本作をプレイして楽曲やモジュールなどの解放条件を満たしても、PS3はもちろん、PSP版にシステムデータを戻して反映させることはできないということ。解放されている楽曲やモジュールの進行状況は、PSP版のシステムデータにより左右されてしまうわけだ。あくまで本作は、PS3で「初音ミク -Project DIVA-」をプレイできるようにする外部ツール、という位置づけと思っておいたほうがいいだろう。

メニューからPSP版のシステムデータやエディットデータをコピーすることで、PSP版で解放されている楽曲やモジュール、エディットデータをプレイできるようになる PSP版で解放条件を満たしていない楽曲やモジュールは、本作でも選択できない。なるべくPSP版で解放条件を満たしてから本作でプレイしたいところだ


■ 初音ミクのモデルはもちろん全体的なクオリティもアップ
  プレイリストでPVを次々と閲覧したり入力タイミングの調整も可能

 ここからは実際のゲームプレイについて紹介していこう。基本的にはPSP版と同じく、フリープレイで楽曲と難易度を選択するのが基本的なゲームの流れとなっている。フリープレイをスタートして真っ先に感じたのは、PSP版に比べて全体的に立体感が高いというか、より奥行きが感じられるようになったこと。大画面の迫力と合わせて、実際に初音ミクが飛び出してきたかのような存在感を持って映し出されていることに、思わずドキリとさせられてしまった。PSP版も3Dで動いてはいるのだが、本作をプレイした後では、どうしてものっぺりとした感じを受けてしまい、物足りなくなってしまうことだろう。

 グラフィックスで強化した点について、「初音ミク -Project DIVA-」開発スタッフの方に伺ってみると、初音ミクがハイエンドモデルになったのはもちろん、モーションが完全に60フレーム化されて滑らかに表示されるようになっていたり、シェーダーやライティングについても強化されており、1本フルパッケージのゲームを作るのと同じくらい手間がかかっているという。

 このようにグラフィックスは強化されているものの、譜面自体はPSP版とまったく同じなため、よくプレイしたことがある楽曲ならば簡単にクリアすることができた。PSP版をやりこんだ人ならば、本作も同様に楽しむことができるはずだ。

【PS3版】 【PSP版】
ハイポリゴン化することにより、髪の毛やブラウスなどの衣装にも立体感が増し、モデルはもちろん壁や床のテクスチャなどもより細かくなっている。そのほかにも、前髪のセルフシャドウが額にかかっていたり、リボンや上着の裾の部分のぶら下がり処理が変化していたり、手の位置などモーションにも微妙な変化があるところなどからも、単なる移植ではなく、PS3に合わせて大きく作り直されていることがわかる


PSP版ではイラストが表示されるのみだった「初音ミクの消失」。すべての楽曲でハイエンドモデルとステージが表示されるように変更されている

 ステージに関しても変更されており、PSP版ではモデルが表示されずに1枚絵のスライドショー的な描写になっていた楽曲でもモデルが表示されるようになっている。さらに、PSP版では観客がいなかったステージが、本作では満員の観客がサイリウムを振っているようになっているなど、さまざまな面で強化されていることを確認できた。

 実際、「初音ミク -Project DIVA-」追加楽曲集デラックスパック2「もっとおかわり、リン・レン ルカ」に収録されているエディットデータは、本作のステージでより映えるように、カメラの設定などもこだわって調整されているという。自作のエディットデータを作成したことがある人は、今までに作成したエディットデータを、本作のステージに合わせて調整してみるのも面白いのではないだろうか。

 さらに、フリープレイとは別に、本作ならではの機能として、プレイリストを作成できるようになっている。これは、プレイリストを作成して楽曲を選択すると、上から順に楽曲のPVが自動的に演奏される機能。PSP版のPV鑑賞では、1曲のPVのみを手動で再生するしかできず、複数のPVを見たいときにはいちいち操作する必要があったが、本作ではその必要はまったくないわけだ。ちょっと一息入れて、いろいろなPVだけを見たいときや、楽曲をBGM代わりにしたいときなどに役立つことだろう。


プレイリスト作成では、左の楽曲の中から、再生したいPVを選択して右のリストに追加していけば、自分だけのプレイリストを作成できる 複数のプレイリストを作成することも可能だ。その日の気分に合わせて、再生するプレイリストを変更するといいだろう


■ リズムアクションのプレイ感覚を大きく左右する遅延対策も用意
  自分の好み・環境にあった入力タイミングでプレイ可能に

 オプションでは、PSP版にもあったBGMとSEのボリューム調整ができるほか、リズムアクションゲームをプレイする際に問題になりやすい、ボタン入力タイミングの細かな調整もできるようになっている。調整できる範囲は-99〜99までとなっており、約16で1フレーム(1/60秒)ずらせるので、デフォルトから前後に約6フレームの範囲でタイミングの調整ができるわけだ。液晶テレビの遅延などで快適にプレイできるか不安に感じている人も、自分の環境に合わせた入力タイミングに調整できるので、安心してほしい。

 ボタン入力のタイミングを早めるとどうなるかを確かめるため、あえて64にボタン入力タイミングを設定して、約4フレームほど早く入力しなければならない状態にして、実際にプレイしてみた。すると、かなり突っ込んだタイミングでボタンを入力しなければならないわりに、テンポはキープしなければならないため、少し気持ち悪い感覚になってしまったものの、その分タイミングを早める効果を大きく感じられた。デフォルトのタイミングだと常に遅く感じていて気持ちよくプレイできなかった人は、少し早めの入力タイミングに設定することで、自分にあった入力タイミングになり、気持ちよくプレイできるようになるはずだ。

 そのほか、PSP版にはなかったオートセーブの設定も用意されている。オートセーブでセーブされるのは、楽曲のハイスコアとロードしたエディットデータとのことだ。筆者は、PSP版でハイスコアを出したり解放条件を多く満たした後に、うっかりリセットしてしまって呆然としてしまったことがあるだけに、オートセーブの実装は個人的には非常に嬉しく思えた。


■ フルプライスでもおかしくない機能がおトクな価格で楽しめる1本
  自宅でゆっくりとハイエンドモデルの初音ミクを楽しみたい人に

 以上のように、本作はPSP版「初音ミク -Project DIVA-」をより綺麗な画面で楽しめるだけではなく、ステージやカメラ目線など、細かな点でもパワーアップした上、自分の好みのプレイリストを作成してゆっくりとPVだけを楽しめたり、入力タイミングの調整ができるなど、かゆいところに手が届く、独自の機能も追加された内容となっている。

 「初音ミク -Project DIVA-」の開発スタッフに伺ったところでは、本作はPSP版を買ってくださったプレーヤーへの感謝を込めた恩返し、というコンセプトになっているため、PSPへのセーブデータの書き戻しなどは、技術的には不可能ではないと思われるものの、あえてそのような仕様にはなっていないとのことだ。

 このあたりの割り切りをどうとるかはプレーヤー次第といえそうだが、「PS3版『初音ミク -Project DIVA-』です!」と、フルプライスで発売されていてもおかしくない内容が3,000円で楽しめるのは、PSP版を持っている人にとっては十分安いといえるのではないだろうか。

 また、ハイエンドモデルで「初音ミク -Project DIVA-」を楽しむほかの手段としては、同時期に稼動開始の「Project DIVA Arcade」をプレイするしかない。しかし「Project DIVA Arcade」では、同時押しや長押しといった新要素が追加されていたり、他人の目が気になったりして、二の足を踏んでしまう人もいるはず。そういう人にとっても、自宅でゆっくりと楽しめる本作は、嬉しいタイトルといえるだろう。

 ちなみに、配信開始日には、PSP版の廉価版である「初音ミク -Project- DIVA- お買い得版」が、3,300円で発売される。PSP版を持っていないという人は、楽曲やモジュールを解放する必要があるため、まずはこちらからプレイを開始してみてはいかがだろうか。いきなりハイエンドなグラフィックスを楽しめない事を残念に思うかも知れないが、そこは少しの間我慢してほしい。見方を変えれば、PSP版に慣れておくことで、本作のグラフィックスの進化の度合いをより鮮明に感じられるはずだからだ。


【スクリーンショット】


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(2010年6月24日)

[Reported by 菅原哲二 ]