★PSPゲームレビュー★
同時進行する戦況!圧倒的なボリューム! 3機編成でプレイする新感覚バトルアクション 「ガンダムアサルトサヴァイブ」 |
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2機の僚機を率いて戦場を駆け抜けるガンダムアクション「ガンダムアサルトサヴァイブ」 |
株式会社バンダイナムコゲームスから3月18日に発売されたPSP「ガンダムアサルトサヴァイブ」は、3機1小隊で共闘感が味わえる新感覚の「ガンダム」アクションだ。100人以上、300機以上、100以上のシチュエーションとボリュームも満点。データインストールに対応しており、ロード時間にストレスを感じることなくプレイできる。
開発は株式会社アートディンクが担当。同社は「ガンダムバトルタクティクス」、「ガンダムバトルロワイヤル」、「ガンダムバトルクロニクル」、「ガンダムバトルユニバース」とPSPの「ガンダムバトル」シリーズを手がけているメーカーだ。
さっそく本作の魅力を紹介していこう。
■ プレーヤーの分身となるカスタムパイロットを作成するキャラクターメイキング
初めてのプレイではカスタムパイロットを作成し、見た目やスペックを決定する。設定できるのは、名前(最大10文字/平仮名/カタカナ/英数・記号)、性別、容姿(5種の顔/髪型)、ボイス(10種)、出身地(30種)。次に適正検査に入る。適正検査は質問に対して3択で回答し、全7問で完了する。
これらを終えると10種のパラメーターと3種のスキルが決まる。
パラメーター/スキル | |
パラメーター | |
体力 | 機体のHPが向上 |
射撃 | 射撃兵装の威力が向上 |
格闘 | 格闘兵装の威力が向上 |
命中 | 射撃・格闘兵装の命中精度が向上 |
防御 | 攻撃を受けた際のよろける確率/防御時のダメージが軽減 |
反応 | 機動性が向上 |
敏捷 | スラスター出力/速度が向上 |
技量 | バランサー/旋回性能が向上 |
感知 | ロックオン範囲が広くなる |
SP | SPゲージの回復速度が向上 |
スキル | |
AUTO | 常時効果を発揮 1パイロットにつき2つのAUTOスキルを持つ |
SPECIAL | HP減少時にのみ効果を発揮 |
まずは名前、性別、容姿などを設定する。もう少し容姿の種類が選べたらというのは贅沢な願いだろうか | 3択で回答する適性検査の内容は様々。この適正検査と出身地がパイロットのパラメーターに大きく関わるようだ | 全て終われば初期パラメーター/スキルが決定する。気に入るパイロットが出来上がるまで根気よく繰り返そう |
特に注意したいのがスキル。AUTOスキルは2つ所持しており、変更不可な固有スキルと変更可能な任意スキルがある。所持するスキルは、キャラクターメイクの結果により、固有スキル+任意スキルや任意スキル+任意スキルなどと変化する。固有スキルは変更ができない分、ハイスペックとなっている。
さらにパイロットにはスペシャルスキルという自機のHPが減ることで発動する特殊なスキルを持っている。発動条件となるHP残量は99%/50%/30%/20%/10%の5種類があり、スキルにより異なる。スペシャルスキルは、AUTOスキルの任意スキルと同様に変更が可能。また、スペシャルスキルは1度の出撃で1回までしか発動しない。
本作にはニュータイプ専用やコーディネーター専用といった機体が数多くあり、これらの機体に搭乗するためには機体に応じた固有スキルが必要。固有スキルには、NT/強化専用機に搭乗可能な「NT(ニュータイプ)」、「強化人間」やCD/BM専用機に搭乗可能な「CD(コーディネーター)」、「BM(ブーステッドマン)」、GM専用機に搭乗可能な「GM(ガンダムマイスター)」などがある。中でも便利なのがあらゆる機体に搭乗できる固有スキル「神技」。条件は厳しいが持っておきたいスキルの1つだ。
これらの固有スキルを持たない場合は初期ステータスが高くなるが、成長の伸びは緩やかになる。また、NT/強化人間が搭乗できない機体が扱える。
カスタムパイロットは最大24人まで作成できる。2人目以降の作成や管理はPILOT EDITで行なう。初めてのカスタムパイロット作成時のみ特殊なモビルスーツが配備される。
任意スキルは変更可能。変更できる任意スキルはSHOPで購入することで増やせる。多少無理をしてでも欲しければ購入するといいだろう | パイロットやスキルはプレイを重ねることで成長していく。スキルのレベルは各パイロットで別扱いなので注意しておこう | ニュータイプ専用など搭乗制限のある機体に搭乗するには特定の固有スキルが必要になる。強力な機体には搭乗制限がついていることが多い |
■ U.C.0079~00まで100以上もの大ボリュームが堪能できる「SITUATION」
本作のメインモードとなる「SITUATION」ではそれぞれの時代別に分けられたミッションがプレイできる。時代区分は宇宙世紀であるU.C.、アナザー(SEED、00)、EXTRAに分類される。
U.C.では基本的にプレーヤーが自由にパイロットと搭乗機を編成し、独自の小隊として参加する。アナザーではミッションごとに決まったパイロットと機体を使用してストーリーが追体験できる。EXTRAでは特別なミッションが楽しめる。
収録シチュエーション | ||
U.C.(宇宙世紀) | ||
0079 | 0083 | 0087 |
0088 | 0093 | 0123 |
アナザー / EXTRA | ||
SEED | 00 | EXTRA |
■ 時代/ミッションの選択
「SITUATION」では、時代とその時代に含まれるミッションを選択する。EXTRA以外のミッションは勢力別に分かれている。U.C.0079であれば地球連邦宇宙軍、ジオン公国軍といった具合だ。前述の通り、U.C.ではプレーヤーがパイロットと機体を編成できるのだが、それぞれの勢力に含まれるものしか選択することはできない。
プレイ開始時から全てのミッションを選択できるわけではないが、1つクリアすれば次のミッションが選択できるようになるため次々とスムーズに進めることができる。ただし、EXTRAだけは開示条件が異なるため、特殊な条件を満たす必要がある。
時代毎に分けられたミッションを選択する。ミッションにはLEVELが5段階あり、☆の数で示されている | 1度でもクリアしたことのあるミッションではHIGH SCOREやHIGH SCOREを出した小隊構成が閲覧できる | 難易度の高いミッションほど、より高いHIGH SCOREが狙いやすいようだ |
■ 小隊の編成
次に行なうのが小隊編成。ミッション遂行の準備として最も重要なパートだ。編成できるのは小隊3人分の搭乗機(モビルスーツやモビルアーマーなど)、パイロット、SFS(サブフライトシステム)とオペレーター。搭乗機は1機所持していれば、3人とも同一機体(チューン状況/カスタムパーツ含む)に搭乗させられる。3人分を用意する必要はない。
COMが操作してくれる僚機を出撃させないことも可能。ただし、プレーヤーが操作する搭乗機を外すことはできない | 同じパイロットを2人選択したり、ミッションやパイロットに沿わない搭乗機やSFSを選択すると搭乗不可や出撃不可と大きく表示される | 小隊毎に出撃回数がカウントされる。オペレーターの出撃回数も小隊毎にカウントされる仕組みだ |
搭乗機にはランク(S/A/B/C/D)とサイズ(S/M/L/LL)が設定されている。ランクは機体の性能を表したものでSが最高ランクとなる。ランクによる性能差は圧倒的なので使ってみればすぐにその違いがわかる。
サイズはミッションにより制限があったり、後述のカスタムパーツなどに影響する。さらに、機体によっては地上専用、砂漠戦仕様などの地形制限、NT/強化専用やGM専用などの搭乗制限がある。水中戦には水中専用機以外でも出撃できるが、移動速度が90%まで下がってしまう。
SFSを使うかどうかは自由。ミッション中にSFSを乗り捨てることも可能なので入手したら1度は使ってみるのも手だ。乗り捨てても失うことはないので安心してほしい。
高ランクの機体ほど高いスペックを持つ。だが、低ランクの機体でミッションを達成させた方が多くの報酬が得られる | ミッションによっては「LLサイズ・宇宙・水中専用機は出撃不可」などの機体制限がある場合も | SFSの使用は任意。ミッション中、いつでも乗り捨てられるし、壊されなければミッション中に再度乗りなおすことも可能だ |
編成時には搭乗機の選択だけでなく、機体(SFS含む)と兵装のチューニング、カスタムパーツ装着が可能。
チューニングには1ポイント100Gで購入できるTP(チューニングポイント)が必要になり、機体毎に設定された上限まで強化できる。以下の通り、チューニングできる項目は多いため、プレイスタイルや機体にあった項目を優先して強化するといいだろう。
チューニング | |
機体 | |
HP | 機体のHP。0になると破壊される |
実弾防御 | 実弾兵器に対する防御力 |
ビーム防御 | ビーム兵器に対する防御力 |
機動性 | 移動速度 (MA/SFSはスラスター未使用時の移動速度) |
スラスター出力 | ブーストゲージの消費量 |
スラスター速度 | スラスター使用時の移動速度 |
レーダー性能 | レーダーの有効範囲 |
バランサー | 着地後に態勢を立て直す時間 |
旋回速度 | 機体が向きを変える速度 |
突進攻撃力 | 突進攻撃で敵に与えるダメージ(SFSのみ) |
兵装 | |
威力 | 兵装の威力 |
命中率 | 命中精度 |
連射回数 | 連続して発射できる回数 |
弾速 | 弾の速度 |
リロード性能 | 弾が0になってからの回復速度 |
弾数 | 装弾数 |
耐久力 | 盾の耐久力 |
兵装にはビームや実弾など8種類がある。これらは搭乗機選びに重要な要素。特にIフィールド(一定のビーム兵器によるダメージ無効化)、フェイズシフト/トランスフェイズ装甲(一定の実弾兵器によるダメージ無効化)などを持つ相手と戦う場合には注意しておきたい。なお、兵装は変更不可となっている。
スペシャルアタックは強力な1撃を放ったり、機体性能を向上させるなど機体によって様々な能力がある。なお、スペシャルアタックは変更もチューニングもできない。
兵装の種類と名称 | |
SP(SPECIAL ATTACK) | スペシャルアタック |
BM(BEAM) | ビーム兵器 |
SD(SOLID) | 実弾兵器 |
BS(BEAM & SOLID) | ビームと実弾両方の特性を持つ |
GR(GRAPPLE) | 格闘武器 |
SH(SHIELD) | シールド装備 |
CU(CUSTOM PARTS) | カスタムパーツ |
― | 無属性の兵器 |
Gさえあれば機体や兵装を上限まで強化できる。上限はトータルと各項目それぞれに設定されている。条件を満たせば上限を超えたチューニングが可能に! | 操作になれるまではHP/実弾防御/ビーム防御は強化しておくことをオススメする。やられてしまっては元も子もないからだ | 兵装のチューニングは所持兵装数や兵装の種類によって優先度を変えるといいだろう。どれもチューニングしておいて損はない |
カスタムパーツは各種ステータスや兵装の威力向上といった性能を持つ。搭乗機1体に対して1つだけ装備可能で、S/M/Lの3種類のサイズに分かれている。Mサイズの搭乗機ならS/Mのカスタムパーツが装備可能といったように、搭乗機のサイズ以下のカスタムパーツが装備できる。
様々な性能を持つカスタムパーツの中でも強力なのがIフィールドやフェイズシフト装甲といった特定の攻撃を無効化するもの。大半の強敵は強力なビーム兵器を持っていることが多いため、Iフィールドがあると楽に進められる。また、サポートOS(パイロットの取得経験値1.5倍/MSの全ステータスALL-10/HPのみ-1000)などはパイロット育成に活躍してくれる。
また、カスタムパーツは同じものを複数所持できる。所持している数=同時に装備させられる数というわけだ。小隊が同一機体に搭乗する場合は「搭乗機は1機所持していれば、3人とも同一機体(チューン状況/カスタムパーツ含む)に搭乗させられる」ので、カスタムパーツは1つあればいい。
プレイしていて気になったのはカスタムパーツをどこの機体に装備させたかを忘れた時。該当する機体を探してカスタムパーツを取り外さなければ、別の機体に装備させることができないのだ。他の機体に装備させたら、自動的に外れてくれれば……と思うことが何度もあった。機体は300以上も存在するため、後半になって多くの機体を所持すればするほど探すのが困難なのだ。次回作があれば是非とも改善していただきたい。
強力なカスタムパーツの1つであるIフィールド。強力な分、価格もかなりのもの | 何度もミッションを繰り返していると同じカスタムパーツが大量に……売却できないのが残念だ | カスタムパーツは自由に付け替えられるため、1つ所持していれば使いまわすことができる |
パイロット選択では作成したカスタムパイロットやゲームを進めるとSHOPで購入できるようになるゲストパイロット(原作キャラクター)から搭乗させるパイロットを選択する。ゲストパイロットには、階級が上昇しない、スキルの付け替え不可、決まった軍属/時代でのみ使用可、ステータスが上昇しないと多くの制限がある。
前述の通り、機体には搭乗制限があるため、パイロットによっては搭乗できない機体が存在する。新たな機体を購入する際には注意しておきたい。
オペレーターも選択が可能。初期状態ではオペレーターは1人しかいないが、SHOPで購入することで増やすことができる。なお、オペレーターは小隊の戦力への影響は一切ない。
これらの設定が終わったら、編成完了を選んでシチュエーションに挑むことになる。
ゲストパイロット(原作キャラクター)は制限があるものの最初から高いパラメーターを持つ場合が多い | ミッションをオペレートしてくれるオペレーターも変更可能。色々試して好みのオペレーターを探そう | ミッションの制限や機体に応じたパイロットを選択し、編成完了を選べばミッションスタートだ |
■ ミッション遂行と戦闘結果
ミッションは勝利条件を満たせばクリアとなる。勝利条件だけでなく敗北条件が設定されている場合もある。ミッションによっては敗北条件がないものもあるが、敗北条件の有無を問わず、プレーヤーが操作する機体がやられるか、制限時間を越えてしまうとミッション失敗となってしまう。
僚機はやられてもミッション失敗とならず、ミッション中に復活させることが可能。なお、アドホックモードによる協力プレイでは自機がやられてもミッション失敗とはならず、他のプレーヤーに復活させてもらうことができる。
ミッションの成否を問わず、終了後には戦闘結果とパイロットの成長が表示される。ミッションに失敗するとたいした報酬は得られないが、パイロットは働いた分成長してくれる。失敗しても無駄にならず、見返りが得られるのは嬉しい配慮だ。
パイロットの成長はミッション中の行動によって決定される。筆者の場合、離れて回避/射撃を行なうスタイルでのプレイが多かったため、格闘や防御のステータスがあまり成長してくれなかった。上げたいパラメーターがあれば集中して該当する行動を行なうことで成長させられる。ミッションに失敗してもパラメーターはアップさせられるため、防御を上げる際には敗北条件がないミッションで防御を押しっぱなしにして放置しておいてもいいわけだ。
戦闘結果のボーナス | |
クリアボーナス | 作戦成功に応じた報酬 |
タイムボーナス | 残り時間に応じた報酬 |
HPボーナス | 残りHPに応じた報酬 |
アシストボーナス | 敵のHPをより多くことで増加する報酬 |
スペシャルボーナス | 作戦ごとに定められた追加報酬 |
MSボーナス | 敵機撃墜に応じた報酬 |
ミッションや戦闘内容により獲得できるGが決まる。機体やパイロットなど、多くのものを獲得するためにGが必要になるため、1回のミッションでなるべく多くのGを獲得したいものだ。
ミッション開始直後や終了後のデモはセレクトボタンを押せばスキップできるため、同じミッションを繰り返しプレイする場合でも快適だ | ミッションの勝利/敗北条件はミッション中のポーズメニューで確認できる。ミッション中に条件が変更になることもあるので確認は怠らないように | パイロットの成長は行動内容によって決まる。伸ばしたいステータスがあれば該当する行動を集中的に行なえばいいわけだ |
■ 複数のエリアで同時に進行する戦況
ほとんどのミッションのマップは複数のエリアで構成されている。自機のいないエリアでも戦闘が同時多発しているため、毎回同じ戦況になるとは限らない。マップ間を移動し、戦況を見定めながら勝利条件達成を目指す必要があるというわけだ。
全体のエリア構成は画面左上の全体マップで確認できる。エリア間のつながりも確認できるため、常に目を通しておくべきだ。各エリアの左上に表示された赤色や黄色の“■”で敵や味方の数が把握できる。
他エリアの情報は全体マップだけでなく、オペレーターから適宜入る情報でも確認できる。これらの情報はポーズメニューで戦闘ログとして確認できるため、見逃したり、忘れてしまった場合に便利だ。
機体の状態だけでなく、レーダー、全体マップ、オペレーターからの情報の確認も忘れずに | ポーズメニューでは現在自機のいるエリア全体の様子をレーダーよりも広範囲に確認できるエリアマップ、全体マップ、戦闘ログなどが確認できるので重宝する |
■ PSPのボタンをフル活用することで多彩なアクションを実現
本作では多彩なアクションが可能な分、操作はあまり簡単とはいえないほどPSPのあらゆるボタンを活用する。そのため、操作を覚えるのに時間がかかるかもしれないが、どれも重要なものばかりなので操作の習得は必須といえるだろう。
操作方法はプリセットとして用意されたTYPE-A~Cの3種類と手動設定の1種類から選択できる。アクションが重要なゲームでは人によって用意されたものだけでは不満を感じることがあるため、手動設定があるのは嬉しいところだ。
ここからはデフォルトであるTYPE-Aでの操作に基づいて特徴的なアクションについて紹介していきたい。
■ 移動や回避に活躍する移動系アクション
移動系アクションは方向キーと×ボタン(一部操作時のみL/Rボタン)を使って行ない、多くのアクションでブーストゲージを消費する。ただし、ブーストゲージは使い切ってもオーバーヒートすることもないし、すぐに回復するため、ストレスなく移動することができる。ブーストゲージがなくなって困るのは重力があるステージでのジャンプや水中での移動時くらいだろう。ガンダムのアクションゲームの中では移動の制限が少ないタイトルといえるだろう。
サイドステップは短いながら無敵時間があるため、敵からの攻撃を回避するのに有効。習得しておきたいテクニックのひとつだ。
宙空(地面のない宇宙ステージ)と地面のあるステージでは操作方法が異なる。ステージにより変化する操作方法の習得は必須だ | MAやSFS使用時は通常のMSと操作方法が異なるため、慣れるまでは思ったように操作することは難しいだろう | ×ボタンを小刻みに連打することでブーストゲージ消費を抑えたり、進行方向と×ボタンを連打することでダッシュ中にブースト移動し、高速移動するというテクニックも |
■ 攻撃や回復とあらゆる場面で活躍するロックオン
Rボタンを押すと近くの敵をロックオンする。ロックオンした敵にはロックオンマーカーが表示され、自動的にその敵の方向を向く。ロックオンできる範囲は機体やパイロットの性能により異なる。ロックオンは敵を攻撃するために必須の重要行動だ。
近くに複数の敵がいる場合には、アナログパットの左右でロックオン対象を切り替えられる。アナログパットの上下では、敵MS/MA、地上目標、飛行目標、僚機/補給ポイントからなる4種類のロックオンカテゴリが変更可能。ロックオンカテゴリの変更を習得しておかなければ、敵機がいる場合の補給、僚機の復活、敵戦艦のロックオンに困ることになる。
エリア間を移動する場合にはエリア移動ポイントをロックオンした状態で、エリア移動ポイントに到達する必要がある。エリア移動ポイントのロックオンはLボタン+Rボタンで行なう。入力に失敗するという人はLボタンを押したままRボタンを押せばいい。これも習得しておかなければならない重要な操作だ。
攻撃するにはまずロックオンから。状況に応じて対象を切り替えながら戦闘を進めよう | 補給ポイントにロックオンして近寄れば回復できる。僚機への回復指示のためにも補給ポイントのロックオンが必要になる | エリア移動ポイントが複数ある場合は、エリア移動ポイントロックオン時にアナログパットの左右で切り替えられる |
■ 主兵装や副兵装を状況により使い分けて戦う
○ボタンで主兵装による射撃、□ボタンで副兵装を使用、△ボタンで格闘攻撃を行なう。主兵装や副兵装は弾が切れると自動的にリロードを開始し、ゲージがたまりきれば再度使用可能になる。使い切らなければリロードが始まらないため、中途半端に弾が残っている場合には使い切ってリロードさせておくといいだろう。
主兵装が複数ある機体では、Lボタン+□ボタンで主兵装が切り替えられる。弾切れになったら主兵装を切り替えてスムーズに戦闘を進めよう。
副兵装にはバルカンなど攻撃に使用するもの以外に、一定時間対象の動きを停止させられる照明弾やネット、敵のロックオン対象をダミーにすり替えるダミーバルーンなどもある。
射撃武器によってはボタンを押し続けることで予測射撃が可能。マシンガン系の武器は常に予測射撃を行なってくれる。マシンガン系の武器は、1撃のダメージが大きい武器と比べると1発1発のダメージは小さいものの、予測射撃を常に行なうことや押しっぱなしで連射が可能なため、使い勝手がいい。プレイに慣れておらず、所持Gや機体の選択肢が少ない序盤ではマシンガン系の武器を持つ機体が扱いやすいだろう。
また、一部の兵装では特殊な操作で攻撃することができる。
一部の兵装における特殊操作 | ||
砲撃系 | キャノン/クラッカーなど | 方向キーで射出方向を調整 |
狙撃系 | スナイパーライフルなど | 予測射撃中に方向キーでロックオンカーソルを操作 |
遠隔操作系 | ファンネル/ドラグーンなど | 方向キーにより射出方向を調整 ボタンを押し続けることで遠隔操作兵器を回収 |
照射ビーム系 | ハイメガキャノン/GNバズーカなど | ボタンを押している間、ビームを照射 方向キーにより照射方向を調整 |
△ボタンで発動する格闘攻撃は相手に近寄るリスクがある分、威力の高いものが多い。連打すれば連続で敵機を斬りつけることも可能だ。また、前ダッシュ中に△ボタンを押せばダッシュ格闘も繰り出せる。
ダウンした敵機のロックオンマーカーが緑であれば追い討ち攻撃が可能。これは格闘、射撃問わず、全ての攻撃において同じことがいえる。追い討ちダメージアップのスキルを付けておけばさらなるダメージが見込める。
■ SPゲージを消費した強力なアクションの数々
SPゲージは最大200%までたまり、消費することで様々なアクションが可能。時間経過や敵機撃墜などでたまっていく。
どれも通常より高い効果を発揮するものばかりだが、オススメしたいのは○ボタン+△ボタンで発動するSPアタック。100%分ゲージを消費するだけあって、一気に大ダメージを与えられるものが多い。
機体によっては性能を上げる効果だけで、発動するだけではダメージを与えられないものもある。そのタイプの機体であれば、一定時間無敵+射撃と格闘が連続で出せるハイパーモードを使うのもいいだろう。ハイパーモードの無敵時間を利用して、緊急回避に使うのもアリだ。
SPアタックの中には近くにいると味方にまでダメージを与えるものも存在するので注意して欲しい。筆者など味方にSPアタック指示を出しておいて味方にやられることが何度も……。その後はダメな経験を活かして味方にダメージを与えるタイプのSPアタックを使わない機体を選ぶようにしている。
SPゲージを使ったアクション | |||
名称 | 効果 | ||
チャージブースト | L+X | 20% | ブーストゲージを使用せずに高速で前進 チャージブースト中に△ボタンでチャージブースト格闘へ移行 |
チャージ射撃 | L+○ | 20% | 残弾を消費せずに強力な主兵装による攻撃を行なう 主兵装の残弾が0の場合はSPゲージを40%消費する |
チャージ格闘 | L+△ | 20% | 残弾を消費せずに強力な主兵装による攻撃を行なう 主兵装の残弾が0の場合はSPゲージを40%消費 |
SPアタック | ○+△ | 100% | 機体ごとに異なるSPアタックを発動する |
ハイパーモード | L+○+△ | 200% | 一定時間無敵になり、射撃と格闘を連続で繰り出せる |
海中から海上にあるエリア移動ポイントへの移動が困難な場合にチャージブーストを使うのもいいだろう | 強力な効果を持つSPアタック。ゲージを100%も消費するので空振りしないように気をつけて発動させたい | 連続で射撃や格闘を繰り出せるハイパーモードは強力だが、射撃は弾が尽きてしまうとリロードが完了するまで発射できない |
■ ガードやダウン回避など、その他のアクション
他にもLボタンでのガード、ダウンさせられた後に特定タイミングで×ボタンを押すことでのダウン回避といったアクションもある。
Lボタンはガードだけでなく、視点リセットも兼ねているため、ロックオンせずに移動するのに便利だ。パイロットの防御スキルを上げたければ、エリアの端に立ってガードすることで正面方向から敵機の攻撃をガードできる。
シールドを持つ機体でガードすればどんな攻撃でもガード可能。ただし、ガードできるのは盾がある場所のみなので、背後からの攻撃などには対応できない。また、シールドには耐久値があり、シールドゲージが0になると破壊されてしまう点には注意しておきたい。
■ 僚機に指示を出しながら戦場を駆け抜ける
3機からなる1小隊での出撃が基本となる本作のシングルプレイでは状況に応じて僚機に指示を出しながら進めていく。指示を出すにはセレクトボタンを押してメニューを出して行なう。十字キーの、、、で2番機に、○、×、△、□ボタンで3番機に指示を出す。2機同時に指示を出すことも可能だ。
通常出せる指示は格闘重視や射撃重視などの4種類。補給ポイントにロックオンしている場合にのみ補給指示を出して回復させることが可能となる。
僚機への指示 | ||
名称 | 効果 | |
GRP | / △ | 格闘重視の行動を指示 |
SHT | / ○ | 射撃重視の行動を指示 |
DEF | / □ | 防御重視の行動を指示 |
SPA | / × | SPアタックを使用するように指示 |
REP | / △ | 補給ポイントで回復するように指示 ※補給ポイントにロックオン時にのみ |
僚機はとても頼りになる存在。いるだけで砲火が分散するし、攻撃力もバカにできない。SP攻撃はもちろんのこと、強力な機体に乗せればプレーヤーが何もしなくても敵エース機体を落としてくれるなんてこともあるほどだ。対エース戦では最低でも100%以上SPゲージがある状態で臨み、SPアタックを使用するように指示すると効果的だ。
セレクトボタンのメニューから指示を出す。状況に合わせて適切な指示を出していこう | 僚機はそれぞれ別の指示を出すこともできるのため、減っている機体にのみ補給指示を出すなんてことも可能だ | 僚機がやられてしまった場合にはロックオンして近寄ることで復活させることができる |
■ アドホックモードによる協力、対戦プレイ
アドホックモードを使うことでシチュエーション協力なら最大3人、対戦なら最大4人までのマルチプレイが楽しめる。持ち寄るの難しい場合にはPS3の「アドホック・パーティー」が便利だ。
シチュエーション協力プレイにはメリットが多い。シングルプレイでは、僚機は生存していれば常にプレーヤー操作機体と同じエリアにいるが、協力プレイではそれぞれが分散して各エリアを動き回ることが可能になる。また、シングルプレイよりも獲得できるGが多いため、効率よくGが稼げる。
対戦プレイとなるVS BATTLEではルールを細かく設定しての対戦が可能。撃墜数を競う対戦、ポイント数を競う得点対戦、コンテナを自エリアに運ぶコンテナ争奪戦など5種類が用意されており、小隊戦以外は最大4人でプレイできる。
対戦プレイではCOMと対戦することもできる。「SITUATION」と同様、結果に応じてGが獲得でき、パイロットも成長する。
VS BATTLEの種類 | |
対戦 | 制限時間内での撃墜数を競う |
得点対戦 | ポイント数を競う |
コンテナ争奪戦 | 制限時間内に自エリアに運んだコンテナ数を競う(通信専用) |
撃墜数対戦 | 無限に出現する敵の撃墜数を競う |
小隊戦 | 2人プレイ限定で小隊同士での対戦を行なう(通信専用) |
VS BATTLEでは多くのレギュレーションがあり、それぞれを自由に設定して対戦できる | 出撃する機体やパイロットは任意選択、自動選択どちらも選べる。チーム分けなども可能だ。自動選択はランダムで選出されるため、とんでもない機体で出撃させられるなんてことも |
■ Gを支払ってあらゆるものが購入できるSHOP
SHOPでは「SITUATION」やVS BATTLEで獲得したGを支払って機体やパーツなどが購入できる。SHOPに用意されたコンテンツは、機体が購入できるMS/MA/SFS、カスタムパーツが購入できるカスタムパーツ、ゲストパイロットが購入できるパイロット、スキルが購入できるスキル、称号に使用する単語が購入できる称号、開発計画が承認できる開発計画、秘密のコンテンツが購入できるシークレットに分かれる。品揃えはゲームを進めるなど、特定の条件を満たすことで増えていく。
MS/MA/SFSでは時代/勢力別に分類された機体が購入可能。基本的に販売価格は、同じ時代では高ランクのものほど、時代が先に進むほど高価になる。中には数百万Gと、どんでもなく高価な機体もあるが、高価な分、そのスペックは高くなると考えていい。
U.C.0079とU.C.0087とを比べてみても価格帯の違いがわかる。販売される機体の中には他の機体が何機も買えてしまうほど高価なものもある |
称号では称号の組み合わせに使う文字列が購入できる。称号は3つの文字列を組み合わせてオリジナルの称号を作成する。組み合わせられるのは、SHOPで購入したものか、自分で入力した1文字。例えば、ショップで「連邦」と「モビルスーツ」を購入すれば、「連邦」、「の(自分で入力)、「モビルスーツ」と組み合わせて、「連邦のモビルスーツ」という称号ができるわけだ。称号は機体の価格に比べると1,000Gと安価で求めやすい。
販売される称号用の文字列はかなりの数が用意されている。組み合わせ次第ではユニークな称号を作ることもできる。オリジナルの称号でゲームを楽しもう |
開発計画では新たな機体を開発することができる。この開発計画にもGが必要だ。まず、Gを支払って開発計画を承認し、計画に記載された基礎MS、必要TP、カスタムパーツからなる3つの条件を満たし、ショップに戻ることで開発が完了する。完成した機体はもらえるわけではなく、SHOPに並び、購入できるようになる。
開発するのにSHOP(開発計画)→「SITUATION」 / VS BATTLE(編成)→SHOPとモードを移行させねばならないのには多少不便を感じた。開発計画から直接機体のチューニングを行なって開発計画を完了させられたらと思うことがしばしばあった。
開発計画の承認、必要な条件を満たすためのチューニングとカスタムパーツ、完了後の機体購入と開発した機体を獲得するのにもGが必要になる。「SITUATION」を繰り返しプレイしてGを稼ごう |
シークレットでは様々な制限の解除などが購入できる。制限の解除はゲストパイロットが成長するようになるものやU.C.ゲスト機体の時代制限が解除されるものなど様々。なお、制限解除にもGが必要になる。
他にも本作体験版や「ガンダムバトルタクティクス」などのセーブデータがあればGがもらえるというシークレットも存在する。
購入できるシークレットを増やすための条件は所持機体数や「SITUATION」のクリアなど様々。だが、制限が解除されることでさらなる楽しさが得られることは間違いないだろう |
■ 最後に
登場キャラクター100人以上、300機以上のMS、100以上のシチュエーションと、ガンダムファンのみならず、やり込み系アクションゲームとしても満足のボリューム。全ミッションのクリア、機体/カスタムパーツ/パイロット/シークレットのコンプリートとやれることはたくさんある。さらに全機体のチューニング、全ゲストパイロットの育成までやるとなると、どこまでも遊べるといえるだろう。
筆者の場合だと全ミッションのクリアまでは40時間程度。MSの開発や各種試行錯誤など人によって時間はまちまちだと思われる。現在は75時間程度のプレイで MS 78% / パーツ 85% / パイロット 100% / ミッション 100%といった状況。さらに、まだシークレットは全て開放できていないし、Gもまだまだ足りない。自分のプレイスタイルに合った効率よく稼げるミッションを探したり、捕獲を狙いながらプレイしている。まだまだ遊ばせてくれそうだ。
データインストールによるロード時間短縮は圧倒的。編成終了からミッション開始までのロード時間は1~3秒程度。繰り返しプレイする本作のようなタイプのゲームではロード時間によるストレスがないのはかなり重要といえる。また、操作方法の手動設定に対応している点も見逃せない。多くのボタンを使うアクションゲームでは自由にボタンがアサインできるのは嬉しい配慮だ。
メモリースティックにMP3ファイルを格納することでゲーム中のBGMを設定した曲に変更するカスタムサウンド機能も搭載している。全くガンダムに関係のない曲でプレイしてみると、また違った印象でゲームが楽しめる。
多少不満や不便を感じた点は、本稿内で述べたものと、白ベースのインターフェイスながら、選択中の項目が白く光るだけで多少わかりづらいと感じたこと、性能を考えてもわりに合わないほど高価なカスタムパーツやスキルなどがいくつかあることくらいだろうか。
「ガンダム」タイトルであるということを除いても、プレイを重ねることでプレイスキルが上達を感じられるアクション性を秘めた本作。じっくり、たっぷり遊びたい方にオススメしたいタイトルだ。
(C)創通・サンライズ
(C)創通・サンライズ・毎日放送
http://www.bandainamcogames.co.jp/
□アートディンクのホームページ
http://www.artdink.co.jp/
□「ガンダムアサルトサヴァイブ」のページ
http://www.b.bngi-channel.jp/psp-gas/index.html
(2010年3月31日)