最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【11月27日】
【11月26日】

PCゲームレビュー

混迷の世界大戦、あなたの国家はどう生きる?
超戦略級のスケールを誇るWWIIストラテジー

「ハーツ オブ アイアン 3 完全日本語版」

  • ジャンル:リアルタイムストラテジー
  • 発売元:サイバーフロント
  • 開発元:Paradox Interactive
  • 価格:9,240円
  • プラットフォーム:Windows XP/Vista/7
  • 発売日:12月18日
  • プレイ人数:1〜32人

第二次世界大戦を巡る激動の時代を遊ぶ

 株式会社サイバーフロントは、12月18日に「ハーツ オブ アイアン 3 完全日本語版(以下『HoI3』)」を発売する。本作はスウェーデンのゲームデベロッパーParadox Interactiveによるリアルタイムストラテジーゲームだ。ゲームの舞台は第二次世界大戦前夜の1936年から、大戦が結末を迎える1940年代末。プレーヤーは国家の指導者として全世界のなかから好きな国をプレイできる。

 Paradox Interactiveは歴史ストラテジーゲームの老舗として世界中にファンを持つデベロッパーで、中世を舞台とする「Crusader Kings」をはじめ、近世欧州を主題とする「Europa Universalis」シリーズ、帝国主義時代をプレイする「Victoria」といった作品により、世界史の各時代を網羅してきた。本作「HoI3」はそれらに続く最後の時代設定を扱うシリーズの最新作であり、当然のことながら、ドイツ、イギリス、フランス、ソ連、アメリカ、そして日本といった大国が重要な扱いを受けている。

 その上で本作最大の特徴を挙げるならば、ゲーム世界のスケールが非常に大きいことだ。南極を除く地球上のすべての陸地を網羅した世界地図は、日本で言うと県や市、郡に相当する「プロヴィンス」に分けられており、その数は優に1万以上。そこに配置される各国の軍勢は師団・連隊レベルで再現されており、さらにその担当将校まで実在の名前が割り当てられているという凝り様だ。そしてこのゲーム世界では大戦に参加しなかった国も含め、あらゆる国家が自存自衛のために行動する。

 そんなスケール感とディテールを持つ作品であるだけに、本作は一見、非常にとっつきにくいゲームに見える。実際にプレイしてみるとわかるが、確かに、本作のプレイを完全に楽しむためにはプレーヤーの側にそれなりの努力が必要になる。それでも世界中に本作のファンが存在する事実は見逃せない。どのような点が本作を魅力ある作品としているのか、本稿でご紹介したい。



■ 国家の指導者として激動の時代に対峙する。超戦略級のストラテジーゲーム

基本画面。地図を見ながらのプレイが大半となる
軍隊は方面軍レベルで指令を与えられるほか、必要に応じて師団単位でも操作可能

 本作のゲームシステムを一言で表現することは難しいが、あえて言うならば「国家指導者のレベルでプレイする、超戦略級のゲーム」であろう。全世界1万以上のプロヴィンス、数百数千の軍事ユニット、数々の歴史イベントといったディテールに彩られる複雑なゲーム世界ではあるが、プレーヤーが行なうことは主に外交と内政と軍事に分けることができる。

 外交では各国との通商や各種の協定を結んだり、あるいは諜報活動員を送り込んで国内の反対勢力を扇動するといった妨害工作などができる。内政要素としては技術開発、法律の制定、軍事ユニットの生産といったものがあり、平時と戦時の要求に応じて様々な戦略をとることができる。そして軍事面では、大国では100以上にも上る軍事ユニットに指令を出して、交戦国の部隊を撃滅し、プロヴィンスを占領・維持することを目指す。

 他のストラテジーゲームとの決定的な違いは、プレイ要素の大部分を自動化できることだ。「外交」、「生産」、「技術」、「政治」、「諜報」として分けられた各項目では「AIに委任」というオプションを随時選択でき、プレイ負担を大幅に減らせる。例えば、小国を含め世界に数百もある国々と、必要な資源の通商取引を結ぶのは大変な作業だ。しかし外交をAIに任せれば、最善の選択にはらなないかもしれないが、それなりの結果を労力をかけずにある程度の成果を得ることができる。そして、あるとき国家指導者として特定の国への宣戦布告を決意したのであれば、その時にだけ外交を手動操作に変え、対象国へ宣戦布告する選択肢を選べばいい。

 軍隊の操作もある程度自動化することができる。大国では師団・連隊単位の軍事ユニットが100を超えることもあり、そのすべてを手動で操作するのは大変だ。そのため本作では軍隊のヒエラルキー制を操作システムに応用している。各部隊が属するHQ(司令部)を通じて作戦目標を指示することにより、その指揮下にある軍隊が自動的に制御されるという仕組みだ。おおむね、師団HQの上には軍団HQが、その上には軍集団HQ、その上に方面軍HQ、という構造になっている。各軍団に適切に戦力を配置しておきさえすれば、あとは最上位のHQに「パリを攻めよ」と言えばいいのだ。


ゲームの基本的な要素についてはチュートリアルで学ぶことができる。チュートリアルでは「奇妙なチョビ髭を生やした小男」がガイドとして登場し、外交、生産、政治、諜報といった各画面の機能を紹介してくれる。この小男によれば、この世界の地図には「占領されるべき地方」と「征服されるべきプロヴィンス」の2種類しか存在しないらしい



クイックスタート画面。史実上の主要な局面からゲームを開始できる
ポーランド・フランス国境に主力を配置したドイツ軍。万全の態勢でプレーヤーの命令を待つ
命令が下るや侵攻が開始され、無数の戦闘が発生。次々に領土が塗り替えられていく

 いろいろと自動化する仕組みがあるおかげで、本当に重要な部分の意思決定だけに集中できるのが本作の良いところ。だがそれでもゲームシステムは複雑でクセがあるので、初プレイでは何をしてよいのかよくわからないかもしれない。そこで本作では「クイックスタート」と称して、1930年代〜40年代の重要な各局面、ある程度明確な目的がある状態でスタートできるモードを備えている。

 その中で最も初心者向けなのは、「ドイツ、1939年9月」のシナリオ。ポーランド侵攻直前の時代であり、ドイツ国内には潤沢な陸上部隊とそこそこの海軍が用意され、それらが2つの方面軍「国防軍総司令部」と「西方総軍司令部」に分けられている。外交状態としては三国同盟が成立し、ドイツはイギリス、フランス、ポーランドに対して宣戦布告済みだ。国境地帯に終結した軍隊を動かして史実通りにポーランドとフランスを降伏に追い込んでいく、という状況なのでわかりやすい。

 ポーランドへの侵攻を開始するには「国防軍総司令部」のHQユニットを選択し、戦略目標としてポーランドの首都ワルシャワを指定する。その上で行動スタンスを「攻撃態勢」もしくは「電撃戦態勢」にセットすることで、配下にある100近いユニットが侵攻を開始するという按配だ。ポーランド軍は圧倒的に劣勢なのでどうやっても勝ち戦になる。負け戦ではディテールに踏み込んで細かな操作をしたくなることもあるが、こういう圧倒的な戦いでは高みの見物を決め込めば十分だ。

 1〜2カ月ほどでポーランド領の大半がドイツ軍の占領下となり、首都ワルシャワは陥落するだろう。するとポーランド亡命政府の成立イベントが発生し、未占領のプロヴィンスを含む全ポーランド領がドイツの占領下となる。これにより国境を接することになるソ連とはすでに不可侵条約を結んだ状態となっているので、次はフランスへの侵攻を準備できることになる。

 フランス方面には「西方総軍司令部」HQ指揮下の数個軍団が配備されており、マジノ線に篭るフランス軍守備隊と国境線で睨み合っていることだろう。ここでは、そのまま西方総軍司令部HQにフランス侵攻の指令を下しても、マジノ線の要塞防御力のため分が悪く侵攻が進まない。このため国家指導者としてプレーヤーがやるべきことは、マジノ線の北方で無防備な通り道を提供してくれる、ベルギーに対して宣戦布告することだ。

 その間に、ポーランド侵攻を終えて暇になった国防軍総司令部指揮下のいくつかの部隊を西方総軍司令部HQ下に配置換えしてもいい。十分な戦力を配置してベルギーに対して宣戦布告すれば、パリ侵攻を指令された西方総軍司令部下の部隊が自動的にベルギー国境地帯からの突破を開始し、パリに向かって進撃を始めるはずだ。

 史実と異なる展開があるとすれば、ドイツ軍によるパリ侵攻の開始時期と戦力規模、そのペース、そしてその間に無防備なフランス南部から大進撃を行なうイタリア軍の存在だ。このイタリア軍の存在は非常にやっかいで、勝手にスイスに侵攻して領土をむやみに広げていたりする。その上フランス領土の取り分が少なくなっては困るので、ドイツとしては最大限に戦力を集中して早めにパリを陥落させたいものだ。


ポーランド侵攻はものの数週間で決着がつく。ここで本作の戦闘がどのように進められていくかを学ぶことができるだろう

フランス方面はマジノ線を迂回する作戦を取るのが賢明。史実どおりベルギーを通過してパリを目指す

モタモタしているとイタリア軍がやたらと押し上げてくる。フランス南部は完全に無防備なのだ。また、フランス攻略後はイギリスの奇襲上陸に注意。軍団を展開して海岸線を防備しよう



■ 史実どおりというわけにはいかない? 一癖もふた癖もあるゲーム展開

極東では日本と中国各軍閥の戦闘が展開中だ
1941年末、日米開戦のシナリオでは海上兵力を連動させる必要があり、難易度がぐっと上がる

 上記で紹介したように、ヨーロッパの中央に位置する大国ドイツでのプレイは、ある意味シンプルで非常に進めやすい。一方、日本人プレーヤーとして1度はやって見たいと思われそうな日本国でのプレイは、より複雑であり、上級者向きだ。

 ドイツがポーランド侵攻を開始した1939年当時の日本は、盧溝橋事件を経て中国大陸での泥沼的戦争に突入中だ。軍事的には優勢な日本だが、この時期の中国大陸には国民党、共産党をはじめ、いくつかの独立武装勢力により政治国境線が大変なことになっているため、戦線がむやみやたらに大規模になりがちだ。

 本作の軍事と領土の表現から、戦争は常に「しらみつぶし的」な展開になりやすい。戦線に1箇所でも無防備な地域があると、そこから敵の師団が突破してきて、次々に領土を占領してしまうからだ。戦線となっている大量のプロヴィンスのすべてに適切な規模の軍隊を配置しておく必要があって、戦いに際しては全戦域に渡ってじわじわと地図を塗りつぶしていくような戦いになる。史実のように狭い領域を深く「打通」するようにはいかない。

 そこでプレーヤーが考えることになるのは、広大な大陸でどの勢力を重点的に攻めるべきかという戦略的判断と、各戦線を担当する各軍団にどれだけの部隊を配置するか、ということになる。これを解決するためには、満州に展開する関東軍から部隊を抽出して中国派遣軍に割り当てるのもよいが、絶対的戦力不足を補うため、「生産」画面にて陸上部隊を重点的に編成するということも必要だ。

 うまくゲームを進行することができれば、1年〜2年ほどの全面攻勢を経て、国民党と共産党の両方を打ち負かすことができる。中国大陸を完全に平定することができれば、工業力、人的資源、指導力といったリソースを大量に獲得できるため、その後の展開が非常に楽になるのだ。

 ひと段落ついたらヨーロッパの状況や、世界の外交関係を確認して次の戦略を決める。各種資源の枯渇しがちな日本であるだけに、外国からの資源輸入は特に重要だ。ゲーム開始当初はアメリカから原油を買うことも可能だが、中国大陸が次の展開になるころには貿易禁止措置を食らっている可能性が高い。それを防ぐためにはアメリカに重点的にスパイを送り、自国に有利な政党を支援するといった工作により連合国への加入を阻止するという戦略が助けにはなる。だが、ドイツ方面の戦況が展開に影響することもあるので常に視野を広く持つ必要があるし、油断は禁物だ。


日本の工業力は他の大国に比べると多くない。しかし強力な海軍を有するので、賢く戦力を展開して有利に戦局を進めていきたいところ。大陸の戦いに早めに決着をつければ、かなり楽になる



激動の時代であるだけに、プレイ開始年代によって局面が大きく変化する
政治画面。大政翼賛会体制のため実質選挙がないことになっているが、各大臣を交代させてプレーヤーの戦略に沿う内閣にすることはできる

 ある程度の領土を確保して経済的に安定してきたら、しばらくは平和を謳歌したくなるかもしれない。それでもやはり「HoI3」の世界は、抗いがたい力で戦争に向かう傾向があるのだ。特に大きな原因となるのは、本作における国家の重要資源である金属、レアメタル、そして原油だ。

 これらの資源は軍隊の編成や維持、作戦行動に必要となる「物資」と「燃料」の源泉となるのだが、ほとんどすべての国で、いずれかの資源が必ず不足するような作りになっている。特に枢軸国と連合国の間で貿易禁止令が敷かれるといったブロック経済傾向により、余ったもの同士を交換するという経済原理が麻痺していることがその理由だろう。1936年シナリオ、戦前の日本をプレイしていると良くわかるが、ほとんどの資源が数年で枯渇しはじめ、軍隊の維持すら困難になる。生存のために戦争に訴えるほかないのだ。

 そういった理由で、本作における唯一の平和な年代である1936年開始のシナリオには、全世界に不穏な空気が漂っている。どの国でプレイするにしても、いずれやってくる戦争の嵐に備えて、着々と産業を強化し、技術開発に精を出し、それをもって軍備を増強していくほかの選択肢はないのだ。

 外交工作により、中東や南米あたりの資源産出国を自陣営に引き込むという努力も必要だ。だがアジアはほとんどヨーロッパ各国の植民地となっているので、ねらい目は南米あたり。特にベネズエラは豊富な原油を産出するので、日本でプレイする場合は積極的にスパイを送り込んで親日政党を支援しておきたいものだ。

 こういった外交や実力行使による国家戦略は、プレーヤーが担当する国家だけでなく、全世界の全国家でAIプレーヤーがしのぎを削っている。その結果、ゲーム開始後の世界はダイナミックな変化を見せていくわけだ。史実と同じような展開になることもあるし、全く違った展開になることもある。その中でプレーヤーの国家がどのように自主独立の道を切り開いていくか、その可能性は無限大である。


日本でプレイする場合、実は対米開戦だけは最も避けたいものだ。守備隊が居る場所への上陸戦は損害が多くなりがちで、さらに太平洋は広く、補給線の維持だけでも大変な労力を伴う

外交や諜報を活用して他国の動向をある程度コントロールできる。ただしこのために必要な「指導力」というリソースは、技術研究にも使われるため、どこに比重を置くかは悩ましい問題だ



■ 当時の世界状況を夢想し、学び、創り上げる。歴史ファンのためのゲーム

ブータンでゲームを始めてみる。回りには何も脅威がなく平和そのものだ
イギリスが宗主国なので、ブリテン島の軍備状況がよくわかる

 本作のグラフィックスはごらんのとおり無機質なもので、多数用意されている歴史イベント系の演出も、ほとんどテキストだけというそっけないものだ。ゲームに華麗な見た目を要求する人にとっては至極つまらないものに見えるだろう。

 その代わりに、細かく表現された世界地図、各国の経済的、軍事的な状況といったものにより、世界が有機的に変化していくというのが本作の最も美しい点だ。これがどのように楽しめるかを確かめるには、世界大戦で主要なプレーヤーとなる大国や危機に晒される中堅国ではなく、どの国からも相手にもされないレベルの小国でプレイをはじめ、静かに世界の趨勢を見守るというのが個人的には結構オススメである。

 ブータンのようなアジア内陸の小国は、その目的に最適だ。近隣に脅威となる国は全く存在せず、資源も工業力も無いに等しいだけに他国を侵略しようとする気力すら起きない。すべての操作要素をAI制御に任せ、時間を最大速度で進めてヨーロッパと太平洋で何が起きるかを観察していく。

 大戦が始まる前に最も動きがあるのは、スペインやドイツ。スペインでは1936年7月から共和派と国粋派による大規模な内戦が発生する。筆者がプレイしたゲームでは、史実とは違って共和国政府側の勝利で決着した。その後ドイツで1938年〜1939年にかけて実現されるオーストリア併合、チェコ併合は見ものだ。1兵も動かすことなく次々に領土を拡大していくドイツの動きはまさにスペクタクル。その動きに近隣の大国がどう反応するか、注意深く見守っていくのは楽しいものだ。

 ドイツによるポーランド侵攻は史実どおりの時期に行なわれ、続いてフランス北部がドイツ領となった。だがソビエト連邦への侵攻は行なわれず、英仏海峡で英独の睨み合いが続いた。北アフリカで英領を次々に占領するイタリア軍の快進撃を除いては、ヨーロッパの趨勢は決したようだ。一方アジアでは、日本軍は国民党に押され北京付近で戦線が膠着。このためか、史実では日米開戦がある1941年末になるも日本は対米宣戦せず、アメリカは連合国に参加せぬまま時が過ぎていった。これではチャーチルが激怒のあまり倒れてしまいそうだ。

 このように本作では、プレイするたびに異なる展開の世界史を見ることができる。ひとつの地域、ひとつのプロヴィンスの帰属先が変わるという現象に、どれだけ多くの歴史的ロマンを感じることができるか、それが本作を楽しむ上で重要なプレーヤー特性と言えるだろう。


本格的な戦争の始まる1939年までは世界の動きは乏しいが、ドイツのポーランド侵攻後はかなりダイナミックに歴史が作られていく。特に史実以上に奮闘するイタリア軍の進撃ぶりは見もの。北アフリカのほとんどを制圧してしまった



■ 完全日本語版はオリジナル版のバージョン1.0ベース。早期のパッチリリースを待望

 最後になるが、本作のシステム的な完成度について言及しておきたい。大規模なスケールで第二次世界大戦時の世界を表現する本作であるが、ゲームシステムそのものの完成度にはまだ問題を抱えている。

 特に気になるのはユーザーインターフェイス面でのわかりにくさ。軍団を再配置したり、生産した師団を適切な部隊に配属させるといった基本的な操作について、あまり良いインターフェイスが提供されていないため、プレイの節々で大変な苦労をさせられる。それに、大部分が自動化されているとはいえ、AIは複雑な戦略状況をうまく理解してくれず、詳細に手を出さざるを得ないケースも多いのだ。

 それから気になるのはバグの多さ。プレイ中に突然エラーを起こして強制終了してしまうのは日常茶飯事で、長時間プレイしているとメインメモリの使用量が大変なことになって動作が重くなることも多い。また、大国で何年もプレイしていると、軍団数が増え戦略状況が複雑化するためか、極端にゲームの時間進行が遅くなるケースもよくある。

 致命的なバグとしては、方面軍HQのAIの問題と思われるものがある。戦略目標を与えても全部隊の移動命令とキャンセルを繰り返すだけで、どうにもゲームが進行しなくなってしまうことがあるのだ。ドイツのように大規模な陸軍を持つ国でこれが起きると、ほぼプレイ続行が不可能になる。

 実は、このあたりの不具合は海外の英語版ではパッチのリリースにより次第に解決されてきている。最新バージョンは1.3で、現状最も安定してプレイできるバージョンになっている。一方、今回サイバーフロントが発売した日本語版のバージョンは、タイトル画面で確認する限り1.0となっている。海外版の1.0バージョンとは多少挙動が違うようにも思えるのだが、不具合の多さはやはり看過できない。

 海外ゲームの日本語版となるとパッチのリリースに長期間のタイムラグが発生することが多いのだが、本作に限っては大至急の対応を期待したい。ゲームにプレイ不能レベルの不具合が存在している限り、作品の価値が著しく低下してしまうためだ。国内のParadoxゲームファンのため、サイバーフロントには適切な対応をお願いしたいところである。


【スクリーンショット】

(C) 2009 Paradox Interactive. "Hearts of Iron III" is a registered trademark of Paradox Interactive. All rights reserved.

(2009年 12月 17日)

[Reported by 佐藤カフジ ]



Q&A、ゲームの攻略などに関する質問はお受けしておりません
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします

ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

Copyright © 2016 Impress Corporation. All rights reserved.