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陳CEOが来日し、4K Ultrabook「Razer Blade Stealth」をアピール

Degicaを新パートナーにRazer Blade、Razer Core、OSVRを日本展開へ

【Razer Blade Stealth】

5月26日発売

119,800円(税別)より

 米Razerは5月26日、東京渋谷にて記者発表会を開催し、同社のゲーミングPCブランド「Razer Blade」の新モデルとなる「Razer Blade Stealth」を正式発表し、同日より日本で発売を開始したことを明らかにした。価格は119,800円(税別)より。

シャープの12.5インチIGZOディスプレイを採用。女性でも軽々扱えるサイズと重量だ
CES 2016での受賞実績をアピールする陳氏
コンペティターにはDell XPS 13とMacBook Air 13を挙げてその有意性をアピール
「Razer Blade Stealth」は、ゲーマー以外にもアピールする最初のPC製品となる
エンクロージャー「Razer Core」を接続することで、めくるめくゲーミングワールドが広がる

 世界有数のゲーミングデバイスブランドRazerがいよいよ日本に本格進出を図る。これまではパートナーのMSYを通じて、マウスやキーボード、ヘッドセットなどを販売するに留めていたが、今回「Razer Blade」の新たな代理店としてDegicaとパートナーシップを結び、本日発表された「Razer Blade Stealth」をはじめとした、よりPCに近いデバイスの日本展開を図っていく。

 このためにRazer CEOの陳民亮氏(タン・ミンリャン)が初来日し、「Razer Blade Stealth」の日本展開を発表したほか、その先のビジョンを語った。

 陳氏は、今回本格参入を決めた経緯として、日本のPCゲーミング市場とe-Sports市場が急成長していることを挙げ、CES 2016でアウォードを総なめにし、北米で大ヒットしている虎の子の「Razer Blade Stealth」を日本語キーボード、日本語によるフルサポートで展開するだけでなく、デスクトップPC向けのGPUが接続できるエンクロージャー「Razer Core」も合わせて展開することで、PCゲーマーのみならず、薄くて軽いノートPCが欲しい一般層にもRazerブランドをアピールしていく計画が明らかにされた。

 「Razer Blade Stealth」は、CESでの受賞実績が示すとおり、非常にチャレンジングなUltraBookで、13.1mm、1.25kgの超薄型ボディに、Core i7(Core i7-6500U)、Adobe RGBカラー カバー率100%の4K(3,840×2,160)モニター、Razer Chromaアンチゴーストキーボード(1,680万色カラーイルミネーション)を搭載しながら、価格は119,800円(QHDモニター、128GB SSD搭載モデル)から、という価格の面でも非常に魅力的な製品となっている。予約受付は本日5月26日より開始となり、SSDのストレージサイズ、モニター別に4モデルが用意されている。

 ちなみに「Razer Blade Stealth」は、GPUはオンボードグラフィックスのみで、ゲーミング用途としては心許ないが、この弱点をフルカバーするアタッチメントが「Razer Core」となる。「Razer Core」についてはGAME WatchでもGDC 2016でのプレビューイベントレポートで紹介しているが、改めて簡単に紹介しておきたい。

 「Razer Core」は、Thunderbolt 3経由で「Razer Blade Stealth」に接続することで、「Razer Blade」内に接続されたデスクトップ用GPUのパフォーマンスが得られるエンクロージャー。今回は撮影用の実機が置かれていただけだったが、GDCのイベントでは、「Razer Blade Stealth」にGeForce GTX 980搭載のRazer Coreが接続され、「Fallout 4」が60fpsでヌルヌル動作していた。フルサイズ(最大310×152×44mm)のシングルカードを1枚差せるため、明日発売予定のNVIDIAの新型GPU GeForce GTX 1080にも対応する見込み。

 また、「Razer Core」は、「Razer Blade Stealth」をデスクトップ環境で使用することを想定して設計されており、「Razer Blade Stealth」と接続するためのType-CのThunderbolt 3端子に加えて、4つのUSB 3.0ポート、LANポート(Gigabit Ethernet 10/100/1000)とHDMI端子をひとつずつと、さらに「Razer Blade Stealth」とGPUに電源を供給するために500Wの電源を搭載している。使用時は「Razer Core」内部と底面がライトアップされ、Razerらしいセクシーさを醸し出す。

 これら端子をフル活用することで、Thunderbolt 3端子を繋ぐだけで外部モニター、ゲーミングマウス、ゲーミングキーボード、有線LANが使えるという理想のゲーミング環境が完成する。こちらは米国でも在庫が払底してしまっているため、本日発売ではなく、“近日発売”となっている。価格については米国に準じた価格設定(単体499ドル、PCとのセット購入で399ドル)を予定しているという。

 Degicaとのパートナーシップは、これらのプロダクトで終了ではなく、今後も継続して新製品を扱っていくという。1つは「Razer Blade」の新型モデル「New Razer Blade」の日本取扱で、もう1つは、Razer独自のオープンソースVRプラットフォーム「OSVR」の日本展開。

 前者については、これまで日本ではITCが取り扱っていたが、よりサポートを充実させるために、新型モデルからDegicaに切り替える。後者については、「OSVR」のデベロッパーズキットの販売を行ない、Razerが推進する「OSVR」の日本展開を後押ししていく考えだという。また、MSYとのパートナーシップに変化はなく、今後もRazerのゲーミングマウス、キーボード、ヘッドセットなどについては引き続きMSYが扱っていく。

 陳氏によれば、今後Razerでは日本市場におけるブランディングの一環として選手や大会へのスポンサードを本格化させていくという。日本でPCゲーミングやe-Sportsが盛り上がっているのは事実で、Razerの日本市場への本格参入、この流れをさらに加速させそうで非常に歓迎すべき動きだ。また、「Razer Blade Stealth」は、世界を代表するゲーミングブランド「Razer」が一般向けにアピールする最初の製品でもある。この製品が日本でどう評価されるか楽しみだ。

【Razer Stealth Blade(4Kモデル)】

【Razer Core】

(中村聖司)