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【スマホアプリ今日の1本】「コズミックボールGT」読み合いがアツいドッジボールSLG
ヒーローを育てて、銀河最強のコズミックボール・チームを作ろう
(2016/2/8 11:38)
「コズミックボールGT」の3大ポイント
・シンプルなドッジボールと戦略SLGが融合
・3つの要素が絡み合うことで発生する“読み合い”
・対人戦がアツ過ぎる!!
今回ご紹介するアプリは、1月7日に配信されたばかりの「コズミックボールGT」。ドッジボールと戦略シミュレーションを融合させ、さらにキャラクターの成長というRPG要素をもプラスした意欲作である。
プレイする前、筆者は本作に対して「熱血高校ドッジボール部(くにおくんのドッジボール)のようなアクションゲームかな」という印象を抱いていた。ところが、プレイしてみてビックリ。いい意味で期待を裏切られた気分である。アクションゲームとは一味ちがった面白さとなっていた。
タイトルにもなっている「コズミックボール」とは、“ヒーロー”と呼ばれる超人たちがくり広げる超次元バトルドッジボールのこと。1チームは内野3人、外野3人の合計6人で構成されており、相手チームのヒーローにボールをぶつけてHPをゼロにし、内野のヒーロー全員をアウトにしたプレーヤーが勝利となる。体力が0にならないかぎり、ボールをぶつけられてもアウトにならない特殊なルールが、通常のドッジボールとの大きな違いと言えよう。
試合は攻撃フェーズと防御フェーズにわかれており、攻撃フェーズではパスを出したりボールを投げたりして、相手チームの内野ヒーローの全滅を目指す。逆に防御フェーズは相手チームがボールを持っており、プレーヤーは自チームの内野ヒーローを移動させて敵が投げるボールを避ける。投げたボールがはずれたり、敵に受け止められたりするとターンが終了し、攻撃フェーズと防御フェーズとが入れ替わるのだ。
本作を語るうえで重要なことは3つ。1つ目は、試合が行なわれるフィールドである。フィールドは縦5マス×横8マスの合計40マスで構成されており、外側の22マスは外野、内側の18マス(3×6マス)は内野。自チームの陣地と敵チームの陣地があるので、自陣の内野は9マスだ。防御フェーズでは、この9マスの中で1投につき1マス、移動して敵のボールを避けることになる。
2つ目は、ボールを投げる先が相手チームのヒーローではなく、マスそのものであること。当然ながら敵も、こちらが投げるボールを避けようとしてマスからマスへ移動する。そこで、「どのヒーローがどのマスに動くか」を読み、移動先となるマスへ向かってボールを投げつけるわけだ。
またマス移動の際には“コズモ”と呼ばれるエネルギーを消費する。コズモはターン開始時に1ずつ回復するが、上限があるため無制限に動くことはできない。
そして、最後の3つ目は、ヒーローのタイプ。ヒーローには「努力(グー)」、「友情(パー)」、「勝利(チョキ)」という3つのタイプがあり、ボールを当てたとき・当てられたときのダメージ量に影響する。言うまでもないかもしれないが、努力(グー)で友情(パー)に攻撃してもダメージは小さく、勝利(チョキ)に攻撃するとダメージが大きい。じゃんけんにおけるグー・チョキ・パーと同じ関係である。
これら3つの要素が複雑に絡み合うことで発生する“読み合い”こそが、本作最大の醍醐味と言える。とはいえ、CPUを相手にする1人用のプレイでは、そのおもしろさを十分に感じ取るのは難しい。なぜなら、どんなCPUでも人間にくらべれば読みが浅く、こちらの動きを予測して移動先に攻撃してくることなど、まずないと言っていいからだ。筆者がプレイしたときも、動きを読まれてボールを当てられた記憶はない。
しかし、人間同士の対戦になれば話は別。相手の裏をかくため、あえてヒーローがいないマスにボールを投げる。その裏をかくために、防御フェーズであえてヒーローを移動させない。そして、そのまた裏をかくために……と、読み合いは無限に深化していく。そして人間同士の対戦ゆえに“絶対に正しい”という行動は存在しない。この揺らぎが絶妙なアクセントになり、「効率的だが読まれやすい行動」と、「非効率的だが読まれにくい行動」の2つが交錯する試合を、高いレベルで実現させている。実際にユーザー同士の対人戦をプレイしてみれば、CPU戦とはまるで次元の違う楽しさ・おもしろさを実感できるはずだ。
さらに、対人戦がおもしろいがゆえに、ヒーローたちを成長させるRPG要素も活きてくる。優れた読みさえできればレベルが低くても試合には勝てるが、そこはやはり最強の布陣・自分のベストチームで挑みたくなるのが人間の心理というもの。強いヒーローをスカウトし成長させ、最高のチームを編成する。ややもすると作業感さえ生じてしまうレベル上げ的なプレイが楽しく感じるのも、ゲーム本編のおもしろさがあってこそだろう。
対人戦をやり慣れている人にももちろんオススメなのだが、個人的には対人戦の経験がない人にこそプレイしてほしいと思う。そして、CPU戦では得られない感動・興奮を味わっていただきたい。アクション要素がないため、「人とプレイするのは(ヘタだから)抵抗がある」という人でも気軽にチャレンジしてみるといい。