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【スマホアプリ今日の1本】「青藍高校ヒモ部」ヒモ男に貢いで貢いで貢ぎまくれ!

ダメンズ好きには持って来い! 鬼畜男子と出会う「貢ぎ」ゲーム

12月18日配信

ダウンロード:無料

利用料金:無料

ビジネスモデル:アイテム課金制

「青藍高校ヒモ部」の3大ポイント

・ヒモメンに貢ぐ高校生、ありえない世界観
・操作は画面をタップするだけ
・ヒモメンの心理は読みにくい、初回でハッピーエンドは困難必死

 「貢ぐ」。この経験がある人はどれほどいるのだろうか。現実の生活の中では、誰かに個人的に金銭や物を貢ぐことはほとんどないかも知れない。しかし、世の中には大好きな異性にどっぷりハマり、金銭や物を渡している人が存在するのもまた事実である。今回紹介するiOS「青藍高校ヒモ部」は、そんな「貢ぐ女」と「貢がれる男」の関係性が面白おかしく描かれたシミュレーションゲームだ。

好きなヒモメンを選んでデートに行こう
貢ぐためにせっせと働こう
ヒモメンとのデート中にはハプニングもある

 本作はプレーヤーが主人公の女子高校生となり、「青藍高校ヒモ部」に所属する「ヒモメン」の中から推しメンを選び、その推しメンを「ヒモメン総選挙」で優勝させる事が目的の貢ぐ&アルバイトシミュレーションゲームである。主人公は推しメンを優勝させるため、アルバイトで稼いだお金を惜しみなく貢いでいくのだ。

 ストーリーは、スーパー金持ち高校に通う主人公が静かな勉強場所を求めて校内をさまよっているところから始まる。ついに静かな場所を見つけたと思ったら、そこはイケメンばかり……と、まるで学校内でホストクラブが運営される漫画「桜蘭高校ホスト部」を彷彿とさせる状況だ。だがそこにいるのはホストではなく、女子生徒に金銭を貢がせる「ヒモメン」たちで、しかも「ヒモ部」として活動しているという……。高校生の段階でヒモとはなかなか先が思いやられるが、彼らがいるこの場所こそ、このゲームのスタート地点である。

 上で説明した「ヒモメン総選挙」とは、ヒモメン達が貢がせた金額を競い合い、貢がせた金額が1番多かったヒモメンが優勝するという、狂気の選挙である。

 ゲームは「ヒモ部」の説明というチュートリアルから始まる。女子生徒たちはヒモメンにデートをしてもらえるのだが、そのためにはファンクラブに入らなければならない。ファンクラブに入るのは無料だが、デートしてもらうにはお金(ゲーム内通貨)がいる。

 まさかのチュートリアルからお金を請求されるのだ、世知辛い。そしてお金がなければアルバイトして貯めてこいという愛情も何もない言葉を浴びせられる。ヒモ男恐るべし。その言葉に何の疑問も抱かずお金を稼ぎにいく主人公。にしても、もう少し疑問を持ってもいいと思うのだが。

 まずはお金を稼がなきゃ始まらない。実は本作は、半分はアルバイトをするゲームである。アルバイトは、初めはコンビニとファミレスから始まる。お金の稼ぎ方はとても簡単で、フロアの中をウロウロしているお客様をタップすればお金がもらえる。最初は少ない金額だが、一定数のお客様の接客をすれば昇進し金額も上がってくる。

 アルバイトで一定の地位につければ、新しいアルバイトが始められる。探偵事務所で浮気調査、マグロ漁船で一稼ぎなど、もう高校生のするアルバイトじゃないよ! と突っ込みたくなるが、貢ぐ女にそんなことは関係ない。高額の収入を得るためなら仕方ないのだ。

 稼いだお金は、ヒモ部のヒモメンたちに消えていく。デートの度にお金を請求される。さらにデート中も、「家族が詐欺にあった」、「天候操作の能力が得られる飲み薬の研究開発をするから200万もってこい」など、ヒモメンたちは趣向をこらしてお金を請求してくるのだ。

 デートに誘えるヒモメンは全部で5人。優しい物腰と歯の浮くようなセリフとは裏腹に突然キレる、兼勿優音(かねもちはると)。家族大好き、自分のためではなく家族のために貢がせる、家愛玲司(かあいれいじ)。計算高いがちらほら本音が見える現役モデル、茶羅井ヒカル(ちゃらいひかる)。究極の俺様? 初めから女の子はATM扱い、多彩駿(たさいしゅん)。医者を目指すがその容姿とは裏腹に極端に肝の小さい男、神之手秀一(かみのてしゅういち)。彼ら個性豊かなヒモメン達のなかから1人を選ぶも良し、全員と順番にデートしていくも良し。楽しみ方はプレーヤー次第だ。

 しかし、お金を貢いでいても推しヒモメンは優勝してはくれない。最初の話と違うじゃん。と思うかもしれないが、優勝させるためにはもう1つ大事なものがある。「親密度」だ。デート自体は画面をタップしていれば自動的に進んでいくが、デートの途中で主人公はヒモメンに選択肢を迫られる。その回答次第でヒモメンたちとの親密度が変わってくるのだ。

 ただし、上手にヒモメンの心理を読まないと総選挙まで親密度が0ということもありえるので注意して欲しい。エンディングまでにデートできる回数は5回で、選択肢も各デートにつき1問だけである。限られたデートのなかでどれだけ親密度を上げられるかが優勝への大きな鍵になる。

 エンディングはマルチエンディングだが、ヒモメンたちの気持ちがわからなければ、親密度の上昇はかなり厳しいだろう。ただ、プレゼントをあげることでヒモメンとの親密度も上がるので、どうしてもヒモメンの心理がわからないという方は、プレゼントで少しでも親密度を上げるのもいいかもしれない。

 ちなみに、ヒモメンはどのキャラクターも1度エンディングまで行くとデート回数をリセットできる。そして今までの半額の金額でまたデートしてくれるのだ。だから初回で優勝させられなかったが、どうしても推しヒモメンを優勝させたいという方は、何度も挑戦していただきたい。

 プレイしていて気がついたのは、主人公のありえない思考と、貢がせるために手を変え品を変えてやってくるヒモメンたちの思惑が驚くほどに噛み合っていないということ。例えばヒモメンは単に貢いで欲しいだけでシャンプーの話題を出しているのに、主人公は「いいもの使ってるね。羨ましい」と本音に気づかない。プレイしていると、この思惑の噛み合わないとても不思議な世界を本作の中で垣間見ることができた。あくまで架空の世界ではあるが、「貢ぐ」という世界に触れられるシミュレーションゲームだ。

 操作性もタッチ操作だけで進められると簡単で、スタミナもなくサクサク楽しめる本作。現実世界では、なかなか覗くことはできない男(子生徒)と女(子生徒)の不思議な関係。怖いもの見たさでも、新しい世界を見ていたいという好奇心旺盛な方にもオススメしたい1作だ。

【スクリーンショット】
突然キレられても困る(笑)
ヒモメンの心理を読むのも一苦労
デートするにはお金かかるんです
アルバイトには女子高生がやるものじゃないものもあります
プレゼント選びは慎重に

(藍田奈結)