ニュース
角川ゲームス、島根を舞台にしたミステリーアドベンチャー「√Letter」など発表
「艦これ改」について発売延期を謝罪。「空の軌跡 the 3rd Evolution」も電撃発表
(2015/11/10 19:01)
角川ゲームスは発表会「KADOKAWA GAMES MEDIA BRIEFING 2015AUTUMN」を開催し、新作3タイトルを発表した。
同社は、2016より17年のあいだに発売を予定しているタイトルを現在7タイトル開発中だと言う。今回の発表会では、発売を間近に控えたキャラアニが制作中の「英雄伝説 空の軌跡 SC Evolution」を始め、2016年の発売を予定している「√Letter ルートレター」、「GOD WARS ~時をこえて~」の計3タイトルを発表した。
冒頭壇上に立ったKADOKAWAの松原眞樹代表取締役社長は「『艦これ改』につきましては度々の発売延期により、多方面にご迷惑お詫び申し上げます」と深々と頭を下げ、「現在2016年2月の発売に向け鋭意製作が進行中です」と開発が進んでいるとコメントした。
その上で、今後のラインナップとして、ゲームで地方を盛り上げられるタイトルを用意したと語り発表会はスタートした。
「√Letter ルートレター」
最初に発表されたのは、プレイステーション 4/PlayStation Vita用ミステリーアドベンチャー「√Letter ルートレター」。島根を舞台に繰り広げられる、15年前に返信が途絶えたペンフレンド“文野亜弥”を探して謎を解く、ミステリーアドベンチャー。
日本の地方を舞台にしたミステリーシリーズとして同社が立ち上げる「角川ゲームミステリー」の第1弾「青春サスペンス編」となる。島根出身の安田善巳代表取締役社長が島根県庁の知り合いから「ゲームのメディアを使って“島根”を世界に広げられないか」との提案を受け、製作を決意。半年間の現地取材を行ない作り上げられたという。
取材に協力したという島根県商工労働部観光振興課しまねの魅力発信室長を務める木次 淳氏は、「地元の人に話を聞いて、多くの時間かけて取材されており、現場での取材を大切にされていると感じた。観光でなく、日常の風景を把握してゲームを作ろうとしていると感じた」と取材の様子を明かした。観光客が集まる有名店だけでなく、高校生に常日頃行く店を尋ねるなど、地域に密着した作品になっているという。
今回主役の「文野亜弥」の声を務めるのが、日髙のり子さん。スタッフ全員が日髙さんの大ファンで、承諾得る前から日髙さんの声をイメージして作っていたのだという。安田氏は今回日髙さんに声を依頼するにあたり、「√Letter ルートレター」だけではなく、「角川ゲームミステリー」の主演女優「AYA」として依頼(今回はAYAが文野亜弥を演じる事になる)。構想としては今後、各県を舞台に展開する予定の「角川ゲームミステリー」シリーズでも主演女優「AYA」が演じることになるようだ。
発表会に登壇した日髙さんは「光栄です。ミステリーははじめてすごく面白いと思いました」とコメント。「思い入れのある県は?」と聞かれた日髙さんは静岡県、京都府、長野県を挙げ、「ミステリー作品に興味引かれてゲームをプレイしてもらった人に、ゲームを通して地域の魅力をお伝えしたい。ゲームで島根県を知っていただき、聖地巡礼で訪れていただき、そこからまたゲームやって欲しい」と語った。
「√Letter ルートレター」の製作はかなり進んでおり「もう数カ月で完成する(安田氏)」というところまで来ている。発売は2016年春を予定。
「英雄伝説 空の軌跡 SC Evolution」
発売を12月10日に控えたPlayStation Vita用ストーリーRPG「英雄伝説 空の軌跡 SC Evolution」。改めて流された映像をバックに、製品の魅力の一端を小金澤 力プロデューサーと宣伝担当の永車武久氏が説明。キャラクターのグラフィックスを一新したほか、新規キャラクターイラストも18枚となっている。もちろんフルボイス化を果たしキャスト総数は126名となっている。
さらにムービーシーンは全て再構成されており、ゴンゾによるオープニングムービーは6分にも及ぶ完全新作となっている。音楽に関してもjdkバンドがフルアレンジし、すでにプレイしたことがある人にとっても新鮮な気持ちでプレイすることができる。
発表会ではエステル・ブライトを演じた神田朱未さんのコメントが流され、「壮大なストーリーに出会えて良かった。『空の軌跡』には『the 3rd』もあるので、そちらもぜひ!」との言葉に小金澤プロデューサーは「製作を決定しました!」と電撃的に「英雄伝説 空の軌跡 the 3rd Evolution」の製作を発表した。
「空の軌跡」はそれぞれ単品でも楽しめるが、シリーズ作品としての魅力は大きい。今回の発表はファンにとってはうれしいことだろう。
「GOD WARS ~時をこえて~」
3タイトル目は、「古事記」と神話の世界を融合させた世界を舞台に冒険するタクティクス「GOD WARS ~時をこえて~」。2016年の発売を目指し開発が進められており、現在50%程度。プラットフォームはPS4/PS Vita。
富士国、出雲国、日向国と呼ばれる三国を中心とする美しい「瑞穂国」と呼ばれる国があった。祖霊を敬い自然と共生する国だったが、稲作技術が生まれ鉄文明を利用し始めることで人々は争いをはじめ、自然破壊が繰り返されるようになる。そんな中、それぞれの運命を背負いながら森羅万象と果敢に戦い、人生を煌めかせた英雄たちの群像劇が繰り広げられることになる。
ゲームは、箱庭上のマップで繰り広げられるターン制のバトルシステムを採用。30種類を超える古来のジョブ、200種類を超える古来の武具、600以上のスキルが用意され、これらの組み合わせで、自分だけのキャラクターやチームを作り上げていく。
発表会では、実機によるプレイが行なわれたが、地形の高低差や、海の上では移動スピードが下がるなどの地形効果が重要になるという。ターン制だが、一気に味方全員を操作するのではなく、敵味方関係なく俊敏力が早いほうから行動する。キャラクターには前面と後方の概念があり、後ろから攻撃されるとより大きなダメージを受けるなど、様々な状況を考えながら行動する必要がある。またAIは弱い方のキャラクターから攻撃するなど、高度な行動を取るという。
カグヤやオオクニヌシ、モモタロウ、サクヤなど八百万の神々など登場するほか、モンスターも火の鳥や大神など神話世界の神獣が登場する。
同作のナレーターを務めるのは、俳優の佐野史郎さん。佐野さんは「ゲームをプレイして頂き、歴史の裏にさらに興味を持って欲しい」とゲームを通じ、歴史にも目を向けて欲しいと語った。
「デモンズゲイズ2」
発表会の最後にはPS Vita用「デモンゲイズ2」について発表があった。PS Vitaで発売された前作の続編となるようだが、今回は細かいゲームの内容については全く明らかにされなかった。
その上で今回は、ゲームに組み込むアイディアの募集が行なわれることが明らかになった。最優秀賞はゲームで採用されるほか、名前がエンドクレジットで流される。
募集期間は11月10日から30日まで、詳しい募集要項は「デモンゲイズ」公式サイトで確認頂きたい。
【√Letter ルートレター】
©2015 KADOKAWA GAMES
【GOD WARS ~時をこえて~】
©2015 KADOKAWA GAMES
【英雄伝説 空の軌跡 SC Evolution】
© 2015 Chara-Ani Corporation. All Rights Reserved.
© Nihon Falcom Corporation.