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「モンスターハンター ストーリーズ」モンスターとの新たな関わりを描くRPG
キーワードは“目覚め”。世界観の解説と実機プレイ、さらにはアニメ化情報まで!
(2015/9/21 16:39)
シリーズ初のRPGとして製作の進められている「モンスターハンター ストーリーズ」。東京ゲームショウ 2015では、シリーズプロデューサーの辻本良三氏と世界観ディレクターの藤岡要氏によるスペシャルステージにて、本作の世界観やゲームシステムの紹介が行われた。ここでは、その内容をまとめてレポートする。
世界観について
アクション部分で評価を得ている「モンスターハンター」シリーズだが、じつはその世界観についても強く興味を持っている人は多い。そのため、「モンスターハンター」の世界観を、さらに深く描くべくRPGでの製作を決めたという。「新しくライダーという職業になることで、客観的にハンターの世界を見ることができます」と辻本氏。藤岡氏も、「モンスターを狩って生活するハンターではなく、モンスターと共存して生活するライダーの目線から、今までとは少し異なるモンスターとの関わりを描きたい」と語った。
主人公は、こういったライダーの村の外の世界にある街を訪れて、ハンターたちと関わり、ライダーの視点で「モンスターハンター」の世界を知っていく。逆にハンターたちは、今まで見たことのない、モンスターと共に生きる主人公を見て、どう捉えていくのか? そういった関係を描いていくことで、より「モンスターハンター」の世界を掘り下げていくとのこと。
藤岡氏は、「街中にモンスターを連れてくるライダーは、ハンターの人たちからすると不思議な存在なんです。逆にライダーである主人公が、そうした視線を受けることで、さまざまな物語を生んでいくんです」と、ストーリーの膨らみについて語った。
キャラクターについて
ある事件をきっかけに、主人公はライダーの村から旅立ち、多くの人たちと関わりながら絆を結んで成長していくというのが本作のストーリー。これまでの「モンスターハンター」に見られたモンスターの生態系が崩れ、少し様子の違うモンスターが姿を見せ始める……。そのあたりが、ストーリーの核心に迫る部分らしい。「主人公の成長を描くことを大事にしながら、いろいろな人たちの目覚めも描いていきます」という藤岡氏。本作では、“目覚め”という言葉がキーワードになっているとのことだ。
一般デーには、幼なじみの2人の名前が辻本氏お得意のポロリ発言で明かされた。男の子は“シュバル”、女の子は“リリア”。今後も公式サイトには載らない情報だということらしく、藤岡氏も戸惑いながら「彼らが主人公とは異なるそれぞれの道を歩んでいくことにより、ストーリーを立体的に見せていきます」と添えた。
モンスター“オトモン”について
ライダーは、“絆石”というアイテムを持つことで一人前のライダーとなる。このアイテムでモンスター“オトモン”と心通わせて、絆を深めながら冒険していく。絆を深めていくと、より強力な攻撃ができたり、“ライドオン”でオトモンに乗ることができる。フィールド上では任意に乗り降りができて、冒険の行く手を阻むギミックなどを乗り越えられたりするようだ。
ここで、藤岡氏に代わり、本作でディレクターを務める大黒健二氏が登壇し、体験版の実機デモを行った。以下、その模様をダイジェストでお送りする。
バトルについて
ターン制のコマンドバトルを採用し、“戦う”や“特技”といったコマンド入力によりバトルが進行する。“戦う”を選んだあとは、続けて“パワー”、“スピード”、“テクニック”という攻撃タイプの選択へ。これは、じゃんけんのような3すくみになっていて、モンスターの攻撃にもそれらが設定されているので、相手に勝るような選択ができれば、攻守において有利な状況となる。
ライダーかオトモン、どちらかの体力がゼロになると画面下のハートを1つ消費し、合計で3回力尽きると敗北に。このあたりは、おなじみのクエストルールを踏襲しているようだ。
試練のダンジョンへの道に立ちはだかる高い崖。そこでオトモンの出番! ババコンガに乗ることで、無事にツタを使って崖を登ることができた。ここでオトモンがイャンクックの場合は、ダンジョンの入口を塞ぐ岩を破壊するといったように、ギミックに変化が見られることも。
実機によるデモプレイは、リオレウスを討伐してライダーの村へ戻ってきたところで終了となった。体験版ということで難なくリオレウスを倒せたが、「製品版はもっとカプコンぽいといいますか、そういう感じになっています(笑)」と大黒氏。カプコンぽいという表現が、バトルの厳しさを物語っているようだ。
そしてステージの最後には、サプライズとして「モンスターハンター ストーリーズ」のアニメ化が発表された!
2016年の放映に向けて、企画が進行中とのこと。「かなりいい内容になると思います。私も大黒も、もちろん藤岡もガッツリ企画に参加させてもらっているので、ぜひとも楽しみにしていてください」と、辻本氏も熱く語った。
辻本氏、藤岡氏、大黒氏の3人が揃って、「RPGならではの描き方で、モンハンへの愛をたっぷり詰め込みました」と語る「モンスターハンター ストーリーズ」。シリーズのファンはもちろん、アクションが苦手で敬遠していた人にも「モンハン」の世界観を楽しめる作品になっているとのことで、2016年の発売を楽しみに待とう。
体験版を触ってみると、まずはその色鮮やかな世界に魅了された。これまでのシリーズになかった新しい空気感を感じられて、オトモンに乗ってフィールドを走り回るだけでも新鮮な味わいがある。
フィールド上でのバトルの発生はシンボルエンカウント方式なので、無駄なバトルは避けることができる。オトモンによって移動速度が違うようなので、場合によっては避けにくいこともあるかもしれない。とはいえ、バトルにはしっかり“逃げる”コマンドがあるので、それほど気にすることはなさそうだ。
肝心のバトルに関しては、シンプルながらも戦略性があり、短調にならないような工夫も見られて好感触。特技や絆技などの演出が派手なので、爽快感もある。細かいことだが、大剣で斬りつけたあとに回避行動を見せるあたり、「モンハン」らしさにグッとくる。
「ここで見せているオトモンはごく一部です。フルフルなどにも乗れますし、あのモンスターにもこのモンスターにも乗れます」と辻本氏は言っていたが、まさに、早くライダーとしてオトモンと一緒に冒険したい! そんな気持ちにさせさられた。今から発売が、その前に続報が待ち遠しい。
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