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東京ゲームショウ2015、来場者数は歴代2位の268,446人を記録
ゲームのみならず、幅広いコンテンツ、サービスに注目集まる
(2015/9/21 13:45)
東京ゲームショウ 2015が9月20日で閉幕した。今年も多数のコンテンツが出展され、多くの人で賑わった。一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会からは、来場者数は過去2番目に多い268,446人を記録したと発表された。
ビジネスデーの2日間はあいにくの雨で、会場を見た感じではそれほど多くの来場者が訪れていたようには感じられなかったが、プレイステーション 4発売前年の来場者数を上回る人数となっている。一方、一般公開日は一転して好天に恵まれ土曜日は97,601人、日曜日は112,230人と好調で、シルバーウィーク中とあって多くの方が訪れてイベントを楽しんだようだ。
【東京ゲームショウ 2015】
開催日 | 2015年来場者 | 2014年 | 2013年 |
---|---|---|---|
9月17日(ビジネスデー) | 29,058人 | 27,786人 | 29,171人 |
9月18日(ビジネスデー) | 29,557人 | 28,647人 | 23,183人 |
9月19日(一般公開日) | 97,601人 | 92,308人 | 102,399人 |
9月20日(一般公開日) | 112,230人 | 103,091人 | 115,444人 |
合計 | 268,446人 | 251,832人 | 270,197人 |
昔の東京ゲームショウはコンシューマーゲームが中心で、大手中小各メーカーが競って出展していた。しかし近年の傾向としてはコンシューマーゲームだけでなく、スマートフォン用タイトルが増え、コンシューマーメーカーは流通を持つ大手の出展が大多数で、その流通を利用するメーカー各社のタイトルも出展されるといった傾向にある。スマートフォンタイトルを中心に扱うメーカーも、強力なタイトルを抱えているメーカーは自社だけでイベントを開催する。
それでも東京ゲームショウには多くのゲームが集まっている。大手メーカーの期待の新作をいち早く遊べる(行列がすさまじいので、“遊べる可能性がある”が正しいのだが)し、今ではインディを初め、小規模ながらキラリと光るタイトルが出展されていたりする。単独メーカーのイベントでは味わえない楽しみがある。
今年の傾向としてはVR、スマートフォン、サービスなどのキーワードが浮かぶ。VRはやはりここに来なければ体験できない“未来”であり、実際多くの人が各ブースに列をなした。スマートフォンは確実にメインプラットフォームとなった。期間中に最寄り駅の海浜幕張駅のADジャックを行なったのはCygamesだし、幕張メッセ内に巨大な看板を設置したのは「Clash of Clans」を擁するSupercellだ。そしてサービス。YouTubeや「闘会議」、などの配信系、Amazonでアプリを販売することをアピールしたブースなど、様々な“サービス”をアピールするブースが設置されていた。
ゲームをリリースする側だけでなく、楽しむ側も含めた多様化が昨年以上に鮮明になってきていた。ちなみに経済紙や掲示板などで「コンシューマーゲームは終わった」という言葉が良く聞かれる。別に否定する気もないが、今回、何気なく来場者の立ち話を聞いていると「誰だよ、コンシューマーが終わったって言ったのは」と言う話し声が漏れ聞こえた。「Star Wars バトルフロント」にあれだけの人が並び、「モンスターハンタークロス」の整理券は開場前に瞬殺、PlayStation VRも体験できないほどの人気……。ここまで成熟してくると1つの勝ち組に乗るのはレッドオーシャンの嵐の中に踏み込むようなもので、エンターテイメントコンテンツも1つの側面だけで捉えることはできない。場面に応じた“楽しみ方”を“選択”できる時代なのだ。ただ、“お財布”という大きな問題もあるわけだが。
来年はVR市場が本格的に立ち上がる。スマートフォンの頭打ちもささやかれる中、どのような未来絵図がゲームショウで語られるのかが早くも楽しみなところだ。