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「龍が如く 極」のタイアップ曲をB'zの稲葉浩志氏が提供
PS4オンリーの「6」はビートたけし氏がゲームに登場
(2015/9/18 00:00)
東京ゲームショウ2015のセガブースにおいて、2016年1月21日発売予定のプレイステーション 4/3用アクションアドベンチャー「龍が如く 極」のステージイベントが開催された。このステージには、セガゲームスで「龍が如く」シリーズ総合監督を務める名越稔洋氏と、映画評論家で「龍が如く」シリーズの大ファンという有村昆氏が登壇した。
名越氏は元々、映画を勉強していたのだが、「ゲームが3Dになって、ライティングなどが必要になるタイミングだった」ことからゲーム業界へ。今も映画好きだそうだが、映画とゲームを比較した話として、「昔の東映の映画が好き。あのままゲームにしてもエネルギッシュだが、古臭さも出る。かと言ってテレビドラマのような軽さとも違う。ゲームは作りこめるので、ちょうどいいところを狙っている」と語った。
今でこそヒットした「龍が如く」シリーズだが、1作目では社内のプレゼンで2回落ち、3回目は「そこまで言うならやってみろ」というお情けのような感じでスタート。「意地を通した分、命懸けでやらないとバチが当たると思っていた」という。それだけに名越氏にとっても思い入れの強い作品で、「色々作ってきて何が1番好きかと聞かれたら、迷わず1作目だと答える」のだそうだ。
その1作目をブラッシュアップしたのが「龍が如く 極」となる。本作のトレーラー映像を見た有村氏は、「一馬(主人公)の角質まで見える!」と映像の美しさに驚いたが、名越氏は「発売までにはもっとよくする」と返答していた。
1作目のリメイクという形については、「ヒットしてファンの方が付いてきてくださったので、新作を作らなければいけない。もう1回、1作目を作りたいという気持ちは置き去りにせざるを得なくて10年が経った。やれるとしたら10周年が説得力のあるタイミングかなと思ってやらせていただいた」という。
続いて本作の見どころを尋ねられた名越氏。グラフィックスの改善やロード時間の短縮といった面に加えて、「10年前と比べて、ノウハウの集大成を持たせて越えていかねばならない」という。シリーズ作品において、少しずつ変えてきたゲームシステムの中から、プレーヤーに最も評判のよかったものを選んで投入。「集大成として、評判のよさと技術のよさをまとめたものになっている。かつてのファンはもちろん、ここから始める方というのも常に意識している。今回は特に、ここから入る方が多いのではと思っている」と語った。
シナリオも追加されており、2つの方向性があるという。1つは「当時、泣く泣く入れられなかったもの」で、もう1つは「心理描写のためにこんなシーンを入れたらいいのでは、という後付のもの」だという。「元々のドラマの見え方が変わってしまうのは望んでいないので、入るべきものを入れた、いい足し算ができることを目標にしている。追加ストーリーを見るだけでも買う価値はあると思う」と名越氏は語った。また新たなムービーも「5分や10分程度ではない」量で追加したという。
会場で流れた映像には、水着の女の子が戦うという違和感のあるシーンも。有村氏がこれについて尋ねると、「弊社は『ムシキング』をやっているが、これは『メスキング』。『メスなのにキングっておかしいな』という声はあったが、『語呂がいいからいいんじゃないか』とそのままになった。それも『龍が如く』らしいし、わかった上で出している」と笑いながら答えていた。舞台となる神室町も1作目の頃とは違い、多くの店ができている。「今までに評価が高く人気があった順に入れている。ミニゲームもそのままでは面白くないので、それぞれリニューアルをかけたものを入れた」という。
続いてはキャラクターの話題に。有村氏は「秋山駿が好き。男気を感じる。サブキャラにしておくにはもったいない」と熱く語ったのを聞いて、名越氏は「今までも芸能人など、旬なゲストの方に出ていただいている。1年に1本作っているメリットは、いまギャグが面白い芸人さんを入れても、半年くらい持ってくれたら……という試みができる。プロモーションだけでなく、ゲームの中に旬なものが入れられるのはこの作品ならではの面白さ」と語っていた。
今回は芸能人などのキャスティングはしていないそうだが、「『1』の時は楽曲タイアップができなかったので、『10年たったらこんなすごいことができました』という方を実現した」と名越氏。本作のタイアップ曲として、B'zの稲葉浩志氏が楽曲を手掛けることが発表された。
稲葉氏の楽曲は2曲あり、1曲は書き下ろし新曲。もう1曲は「Recieve You[Reborn]」となる。シリーズのファンなら聞き覚えのある「Recieve You」を、稲葉氏がフルアレンジする。「原曲を大事にしていただいた上でボーカルを当ててもらったし、新曲は『龍が如く』を触っていただいた上で書いていただいた。トップランクの方とコラボしても恥じない土壌を作るというのが、いい作品に繋がる。今回もまた続けていきたい」という。
さらに話題は、その先に発売を予定している「龍が如く6」へ。本作からプレイステーション 4のみでの発売になることで、ビジュアルもフルチェンジするという。
さらに本作のキャストとして、ビートたけし氏が参加することが発表された。名越氏によると、「少し前に知り合っていた。まさか仕事は……と思っていたが、言ってみるものだなと思った」のだそうだ。既にキャラクターやセリフは一部できているそうで、「貫禄より迫力が欲しかった。CGを通しているが、たけしさんの顔が出たときのインパクトは細かいことを言わないでも伝わる」と早くも自信を見せていた。
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