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【スマホアプリ今日の1本】スマホならではの工夫も! 「ホラー夏休み」
名前がそのまま過ぎる横スクロールホラーのグリー式小規模&実験作
(2015/8/19 00:00)
「ホラー夏休み - 呪われた廃虚からの脱出 -」の3大ポイント
・グリーの開発スタジオから横スクロール型ホラーゲームが登場
・単なる謎解きに留まらない仕掛けが興味深い
・粗は多いが工夫も感じさせる。今後に期待!
季節ものということで、夏はホラー系のゲームが多くリリースされる時期である。ゲームアプリもその傾向が大いにあって、グリーが擁する開発スタジオ「Wright Flyer Studios」より配信されたAndroid/iOS「ホラー夏休み - 呪われた廃虚からの脱出 -」もその1つだ。
「ホラー」で「夏休み」とはただ単語を並べただけの仮タイトルそのままのような感じだが、わかりやすさ第1のアプリ界隈にあっては間違っていない選択だと思う。
その内容は、無人島の廃墟が舞台となった横スクロール型のホラーアドベンチャーとなっている。プレーヤーは廃墟に迷い込んだ女子大生4人の中の1人「石川紗季」を操作して、はぐれた他の3人を探すため廃墟の中へと入っていく。
ホラーゲームにも様々な切り口があるが、本作は横スクロール形式ということで「クロックタワー」に似たプレイとなっている。キャラクターは日本的なアニメ感にあふれているが、特に戦闘能力もなく、主人公はただただ怯えながら1歩ずつ先へ進んでいく。また見た目は2Dなのだが、マップなどは3Dモデルで制作されているようで、光の当たり方などは立体的に演出され、3D立体音響にも対応しているため、特にイヤホンを付けた時は雰囲気が良く出ている。
ゲームは廃墟の中を調べながら、アイテムを手に入れたりフラグを立てたりしながら事件をだんだんと進行させていくもので、地道な調査がクリアには不可欠。単に謎解きをさせるだけでなく、スマホそのものを活かした“驚かし”も仕込まれていて、工夫も感じさせる内容となっている。
本作はWright Flyer Studios内でも「Garage」と呼ばれる短期開発プロジェクトの中で制作されており、そのため小規模でありながら実験的な要素が強い。全体的なボリュームもそこまで大きくはないのだが、あるアイテムをSNSで拡散しあうことで事件の全貌が明らかになっていく……というゲームの外へと飛び出すような仕掛けもあって、今後のホラーゲームの可能性を見る意味でも興味深い。
ステージのどこをタップしていいかわからない部分があることや、アニメーションが少し変なことなど、プレイしていると色々と粗はあるのだが、同じチームによるもっと大規模な作品が見たいなとも一方で思う。同チームの今後の作品作りには期待である。
(c) Wright Flyer Studios, Inc.