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「龍が如く0 誓いの場所」名越氏と横山氏が発売日を迎え制作を振り返る!

名越氏と横山氏のミニインタビュー

3月12日 発売予定



価格:8,845円(税込)



CEROレーティング:D(17歳以上対象)



プレイ人数:1人

池袋のビックカメラ池袋本店店頭特設会場。平日のお昼にもかかわらず30人ほどのズラリと行列ができあがり、「最後尾」の看板が出動! その後も行列が途切れることはなかった

 セガは、プレイステーション 4/3用アクションアドベンチャー「龍が如く0 誓いの場所」を3月12日に発売した。価格は8,845円(税込)で、CEROレーティングはD(17歳以上対象)。

 3月12日は発売日ということで、発売日記念抽選会や開発陣を代表して名越稔洋シリーズ総合監督と横山昌義チーフプロデューサーのユーザー向けサイン会が都内で行なわれた。午前中には池袋のビックカメラ池袋本店店頭特設会場で、また17時30分からはヤマダ電機LABI新宿東口館7階TVゲーム売り場でも開催される。

名越氏・横山氏ミニインタビュー

左が名越稔洋シリーズ総合監督、右が横山昌義チーフプロデューサー

 発売日を迎え池袋のビックカメラ池袋本店店頭特設会場で名越氏と横山氏は各種質問に答えた。

――発売日を迎えての気持ちをお聞かせください。

名越氏:やっと発売日を迎えられてうれしいです。(震災の時は少しずらしたが)ずっと告知した発売日をずらしたことのないタイトルで、今回も守ることができました。それはチームもがんばってくれたなと思います。

横山氏:発売日を迎えて気持ちが盛り上がってきました。昨晩から「龍が如く」が(検索エンジンの)キーワードのトレンドに上がっていたりして、盛り上がってきた印象があります。

 昨日の夜は疲れていたので寝られるかと思ったら4時くらいまで寝ることができず、朝は起きられないかと思ったら早く起きてしまった。気持ちが体調に表われていて、興奮しているんだと思います。良いものを作った自信はあるので、正しく評価してもらえればと思う。

――「龍が如く0」の完成度について

名越氏:シリーズで1番良い作品、最高傑作と胸を張って言うことができますので、たくさんの人にプレイしてほしいです。

横山氏:シリーズのナンバリングタイトルで1番。ストーリーはもちろん、遊びの精度も高く、街の作りも個人的に1番好きです。開発スタッフの多くも、今回の作品が1番だと言っている。すぐに手にとって遊んでほしくてワクワクしている。

――今回初めてPS4で歓楽街が描かれているが?

名越氏:PS3とPS4のマルチで作っているので、基準はPS3。PS4はグラフィックスがリッチで処理も速いということで、より快適だと思ってもらえればと思う。もちろんどちらもストレスなく遊べます。

横山氏:これまでのPS3版のシリーズ作品としても、テクスチャーレベルや解像度が1番高く高性能な処理を行なっています。ハイスペックな出来になっているのでプレイすればわかってもらえると思います。

――横山氏は「ある意味、街が主役」と仰っていましたが、今回の歓楽街で1番見て欲しいところは?

横山氏:まずは外観です。1988年の雰囲気を再現している。ネオンなどの看板もただ光れば良いということはなく、ネオンが流れるようになるなど表示方法も変えています。また、これまではグラフィックスで描かれていたネオンの看板も、今回は電球1つ1つを光らせて看板を構成しており、技術的に細かいところだが、(そうすることで)より1988年らしくみせています。そういった演出を積み上げることで、見たことのない歓楽街を描いているんです。

 そしてその建物の扉を開けると、1988年らしい遊びが詰まっているので、街を楽しんで欲しいと思います。

名越氏:きちんと取材して、調べて実機にアウトプットしています。当時らしいと言ってもらえるように、その頃を生きていた人に「ちょっと違う」と言われないようにしています。自分はちょうどその頃若かったので、自分の目線を信じ、自信を持ってその当時の雰囲気を表現しました。

 「龍が如く」のテーマは不変のものですから、「龍が如く」らしいドラマが(今回のグラフィックスに)載っていくことで、非常にマッチしたものに仕上がっていったと思う。

来場者とがっしりと握手を交わす名越氏

――10年目を迎えたことについての感想は?

名越氏:IPの進化というよりは、継続がテーマ。毎回リリースしてユーザーの皆さんの反応があって、「ここはウケたからまたやりたい」や「ここは削ろう」と反省と改善を繰り返して、そのサイクルはしんどいけど乗り越えてきました。

 これから先(新作)があったとしても、そのしんどいサイクルは繰り返していくと思います。10年分のノウハウはありますが、しんどいプロジェクトであり、楽なことはなくならない。

横山氏:今回、初めて伺う地方で初めてのお客さんと握手会やサイン会を行ないました。若くて強そうな男の方に熱狂的な(ファンの)方が多くて、そういったファンに“格好いい男”を描いてきました。やはり“格好いい大人”を描いていかなければと思います。ゲームの中のキャラクターですけど、「背中を見せてきた」というか。

――どういったお客さんにプレイしてもらいたいですか?

名越氏:エンターテイメントは押し売りができません。お願いするしかなくて、きちんと(お客さんに)届くかどうかは、縁や運があるかどうかだと思います。そういった意味では1人でも2人でも縁のある人を増やしていきたいですね。

 ソーシャルゲームと違い、パッケージソフトは最初に高い金額を出して見極めてもらって買ってもらっているという意味では、重いものを感じます。ですから、そういった(楽しんでもらえる)出会いみたいなものを増やしていきたいですね。

――ユーザーへのメッセージをお願いします。

横山氏:シリーズを楽しんでもらっている人には最高の1本です。(「0」なので)これより前はありません。シリーズ作品はどこからプレイすれば良いのか、ハードルが高いと思うんです。そういった中で、最初の1本として手に取りやすい作品になっています。興味を持った人にはぜひプレイしてほしいですし、プレイして面白いと感じれば、他の人にも勧めて欲しい。

名越氏:「龍が如く0」は(原点として)毎回シリーズを積み上げていく中で、どこかで出したかった作品です。それを出すことができて幸せです。その原点を出すことができたので、今回の意見を見て次をどうしていくか参考にしたい。素直なご意見を聞かせてもらえればと思います。

1人1人に丁寧にサインしていく名越氏と横山氏

新宿では「龍が如く」聖地巡礼!!

 新宿は神室町のモチーフと言うことで、「龍が如く」の聖地巡礼が可能だ。

 発売日となる3月12日の17時30分からサイン会が行なわれるヤマダ電機LABI新宿東口館のコニカビジョン(建物の壁面に設置されている大きなスクリーン)には、桐生一馬が紹介する湘南乃風「バブル」のライブ映像が上映されている。また、店内のゲーム販売コーナーではゲームの世界観を再現したあり得ないほど豪華な装飾が施されている。ちなみに同店舗で購入すると、購入袋が「龍が如く」仕様となっている(なくなり次第終了)。

 そのヤマダ電機LABI新宿東口館の目の前は言わずと知れたランドマーク「歌舞伎町ゲート」がデンと控えている。また付近には歌舞伎町には先日お伝えした「龍が如く」とのコラボメニューを出している「リンガーハット 靖国通り店」や、ゲームでもひときわ存在感を放っている「ドン・キホーテ新宿東口店」も居を構えている。1988年代のギラギラ感はないが、ゲームの雰囲気を感じることはできるだろう。

 このほかにも新宿では駅前のアルタビジョンで4月10日までテレビコマーシャルの上映、ステーションスクウェアでは大きな懸垂幕が3月15日まで掲出されている。

 もちろんゲームをプレイするのが1番だが、リアルでも「龍が如く」を感じるとゲームをプレイするとき楽しさが倍増することだろう。

横山氏は「街が主役」と言う。そういった意味では聖地巡礼はその入り口として最適かもしれない
インタビューにも出たが、1988年らしい風俗が現代のゲームにうまく落とし込まれている
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(船津稔)