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「艦これ」2015年冬イベント「迎撃!トラック泊地強襲」プレイレポート
初心者からベテランまで好みの難度で挑戦可能! 過去最高難度の連合艦隊戦も登場
(2015/2/16 16:31)
ブラウザゲーム「艦隊これくしょん -艦これ-」にて、2015年冬のイベント「迎撃!トラック泊地強襲」が、2月6日から23日11時までの予定で開催されている。
2013年春のサービス開始から、季節ごとのイベント開催が定例となっており、今回も流れ通りの開催となった。昨年冬はアニメ「蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-」とのコラボイベントだったが、今年は本家「艦これ」のアニメが放映中とあって、それに絡めた要素も盛り込まれた。
本稿はイベント開始から1週間ほどの時点で執筆しており、筆者はまだ最終海域で戦闘中なのだが、ひとまず現時点で本イベント全体をまとめてレポートしていきたい。
難易度が選択可能に! 幅広い層の提督が楽しめるイベント
今回のイベントの最大の変化は、難易度を任意に選べるようになったことだ。従来は司令部レベルによって敵の強さが変化しており、高レベルの提督ほど厳しい戦いになるが、報酬は変わらないという理不尽さも感じる設定になっていた。今回のような選択制になれば公平で、なおかつわかりやすい。
難易度は最高の甲から、乙、丙までの3段階。難易度に応じて登場する敵艦隊やボスの強さが変化すると同時に、難易度が高いほど報酬に若干の上乗せがある。目玉報酬である新艦娘は難易度を問わず得られるので、戦力や資材、プレイできる時間など、提督個々人の都合に応じて調整が効く。
また難易度は海域ごとに設定できるので、第1海域は甲でクリアし、第2海域は乙、と変更もできる(逆に後の海域を難しく設定することも可能)。ただし海域攻略中に難易度を変更した場合は、攻略中の海域ゲージが満タンまで復活するので注意が必要。また海域クリア後の難易度の変更はできない。
昨年夏のイベントから見られた出撃制限については、今回は一切なし。最後の海域まで、手持ちの艦娘を自由に使って出撃できる。今回も進行ルートを固定するための編成はあるが、それもいつもほどは厳しくない印象で、比較的自由度が高いという印象だ。
第1・第2艦隊を合わせた12隻で進行する連合艦隊については、今回は第3、第5海域で採用されている。今回も水上部隊と機動部隊の両方を任意に選べる。仕組みは前回記事を参照していただきたい。
12隻の連合艦隊、過去最高難度の海域が登場
今回のイベント海域については、筆者のプレイ動画を交えながら紹介していきたい。
第1海域「泊地周辺の敵潜を叩け!」では、ほとんどの敵艦が潜水艦となっている。対潜装備を持って臨めばそう難しくはないが、装備が揃っていない新米提督には少々悩ましい相手になりそうだ。またベテラン提督にも、ルート次第では単縦陣で先制雷撃を仕掛けてくる潜水艦が現われることがあり油断ならない(手の打ちようもないが)。
ボスも潜水艦なので、やはり対潜装備さえ揃っていれば苦戦することはないだろう。ボスで驚くのは、BGMにボーカル曲が使われていること。現在放映中のアニメより、エンディングテーマの一部が使われている。第2海域以降もボス戦はアニメのエンディングとオープニングが使われており、激しい戦いを盛り上げてくれる。
第2海域「トラック泊地空襲」は、砲撃戦と航空戦の両面が求められる。ルート次第では道中に複数の戦艦が現われることがあり、さらにボスは強烈な航空戦力を持つ空母群となる。戦艦とやりあわないで済むルートを見つけつつ、対空カットインなどを使って航空戦のダメージを軽減していくのがポイント。極めて高い対空火力を持つ駆逐艦「秋月」は、本海域のみならず先々でも活躍してくれる。
海域撃破ボーナスは、難易度甲でクリアした提督にのみ「試製51cm連装砲」が与えられる。「大和砲」の異名を持つ「46cm三連装砲」を超える極大火力の主砲だが、搭載できるのは大和型と長門型改に限られる。また現在は、戦艦の艦種ごとに適切な主砲のサイズか設定されており、それを超えると命中率が落ちるという問題があるため、おいそれと使える装備ではない。ちなみに「試製51cm連装砲」はアイテム欄の最後に表示されるのでご注意。
第3海域「連合艦隊、出撃!」は名前のとおり、今回初めての連合艦隊で出撃する海域となる。編成の自由度は高いものの、ルートによってはボスまでに4戦+うずしおで燃料がほぼ尽きてしまうため、固定できるルートを見つけるのが意外と重要になる。
ボスは新型の「軽巡棲鬼」。軽巡と言うだけあって攻撃力はボスとしてはそれほど高くないが、装甲が非常に厚く、そう簡単には撃破させてもらえない。しかもゲージ破壊可能な段階では随伴艦の構成が変わり、航空戦力が一気に増してくる。制空権争いも難しくなるので、編成や装備は非常に気を使うところだ。
海域撃破ボーナスには、ドイツから来た潜水艦「U-511」が用意されている。性能的には平凡な潜水艦に見えるが、改造を重ねると大幅な変化があるので、ぜひ入手して育ててみていただきたい。また初期装備の「WG42(Wurfgerat 42)」は、「潜水艦発射対地ミサイルのご先祖様のような装備」とされており、陸上型の敵に特別な効果があると思われる。ただし、今回のイベントに陸上型の敵は出てこない。
第4海域「敵機動部隊を捕捉せよ!」は再び通常艦隊に。敵は空母系を主力にしたものが多いのだが、こちらも空母を増やして対応すると、強烈な敵の場所を通るルートに寄ってしまう。それでも空母を使って真正面から戦うのか、空母を捨てて水上艦隊で挑むのか……というわけで、やはりここでも「秋月」の対空カットインが大いに役立つ。
ボスの「空母棲姫」は以前のイベントにも登場したが、連合艦隊ではなく通常艦隊で挑むのは初めて。タフな上に航空戦力が強力で、開幕航空戦でも被害が出やすい。ただ随伴艦がさほど強くないので、火力と対空力が十分ならさほど苦労はしない印象だ。
海域撃破ボーナスでは、練習巡洋艦「香取」を獲得できる。戦闘力には乏しいが、「香取」を旗艦にした演習は取得経験値が若干増加する。ただし既存の軽巡や重巡とは別カテゴリになるため、編成には注意が必要だ。
最終海域となる第5海域「決戦!連合艦隊、反撃せよ!」は、星13という過去最高難度を示されている。戦力豊富な連合艦隊での出撃になるが、敵は初手から「軽巡棲鬼」、ボス前には「空母棲鬼」とボス級が続く。それ以外でもflagship型の戦艦が4隻登場するなど、どのマスでも1発大破が十分あり得る。連合艦隊で命中率が低めになっているおかげで助かるという様相だ。
ボスは新型の「戦艦水鬼」。名前のとおり戦艦タイプで、これまで長らく最強の座に君臨してきた「戦艦棲姫」を上回る能力を持っている。加えて難易度甲でゲージ破壊可能になると、随伴艦に「戦艦棲姫」が2隻加わる。たどり着くのも大変なのに、たどり着いてから巨大ボス3体を同時に相手するという、誰が見ても過去最高難易度の戦いになっている。
海域撃破ボーナスは、正規空母「天城」となっている……が、先述の通り筆者はまだ格闘中。また本海域を難易度甲でクリアした提督は、「甲種勲章」というアイテムも入手できる。これを所持していると、演習時などに「甲」のマークが付く。名誉的なものだが、ベテラン提督としては是が非でも入手しておきたいと思うはず。しかし時間や資材切れで「天城」すら入手できなくなる危険性もあるので、計画的に狙っていただきたい。
【追記】
記事執筆後、無事に第5海域・難易度甲を突破したので、ご報告と画像・動画の追加をさせていただく。
自由度と難易度が見事に調和した冬イベント
今回のイベント海域を振り返ってみると、難易度設定と出撃制限がなかったことで、とても遊びやすかった。それと同時に、イベント海域ならではの歯ごたえも十分感じられるものだった。新装備や改装、システム面のアップデートで、艦隊の能力が徐々に底上げされている中、特に制限をかけることなく上手くバランスを調整したものだと思う。
第5海域のようなハイエンドな海域では、下準備を整えたらあとは祈るだけで、ただの運任せじゃないか……と思うところもなくはない。しかし実際には、これまでやってきた積み重ねがあってこそだし、特に今回は編成をどうするか、装備をどうするかが人によってかなり意見のばらつきがあって、とても研究しがいがあった。カードゲームで言うところのデッキ編成を楽しむ感覚が、今回のイベントでは強く感じられたのが良かった。
少しさかのぼって、前回のイベントから数カ月間の「艦これ」を見ていると、ゲームの実利的なアップデートよりも、期間限定イラストやボイスなどの実装が多かった。クリスマスや新年、バレンタインといったイベント時期だったこともあるが、真新しさをぱっと感じられる要素が増えたのは歓迎すべきことだろう。何せタイトルが「艦隊これくしょん」なのだから、新しいイラストやボイスは間違いなく多くの提督が待ち望んでいる。
もちろん改二の実装などの実利的なアップデートもある。中でも「吹雪改二」の実装は、初の初期艦娘からの改二実装という意味で特筆すべきものだ。初期艦娘は公平に扱わねばならないから改二はないな、と勝手に思っていたので、こうなると他の初期艦娘にも改二の実装を期待してしまう。アニメの主人公だからタイミング的に今、という話なのかもしれないが……。
今回はUボートや練習巡洋艦といった、今までとは違う基軸で生まれた艦娘も登場し、システム的にもゲーム世界的にもまた少し広がりが出てきた。アニメを見てゲームに戻ってきた人もいるようで、また界隈がにぎわいだしているのを感じている。イベント攻略時のような勢いで遊び続けなくてもいいので、無理ない範囲で一緒に行く末を楽しんでいただければ幸いだ。
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